ONE PIECE世界を旅する一般クソザコTSうっかり幼女商人   作:褐色幼女万歳

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本日のお客様 赤髪海賊団

 「ミホークさんミホークさん、そろそろ放してくれてもいいよ?」

 

 「……天夜叉の糸が追ってきている。放せば操り人形になるが」

 

 「前言撤回、このままお願いします」

 

 会議というか世間話というか戦争一歩手前という感じの地獄のような会議を終え、今にも覇王色が出そうなハンコックさんとドフラミンゴさんの喧嘩に巻き込まれそうになり、思わずミホークさんに助けを求めたわけなボクなんだけど、現在マリージョアの軍港にミホークさんに抱っこされてやってきてます。

 

 ごめんねジンベエさん、戦争にならないように二人止めてね……あれ?そういえばボク海軍の人たちにまだ挨拶してない。七武海のウルちゃんで~~すどやぁ!ってやったら怒られそうだけどボク結局海賊扱いなの?それとも商人のままでええのん?いまいちよくわかんないや。

 

 あー、これでボクも名実ともに海賊か~。いや、ボクはまだ商人なのだ、商人と言い張ればそれでいいのだ!なぜならボクはまだ海賊行為をしていないから!そんなわけで……

 

 「ミホークさん今からどこ行くの?」

 

 「ちょうどよく近くに知り合いの船が来ている。お前も会っておいた方がいい、悪くない男だ。暫くは世間から身を隠せ、海軍の招集も無視しろ」

 

 「えーでも招集来なかったら奴隷だって」

 

 「何とでもできる。あの男が元帥のうちはな」

 

 ボクを片手で抱っこしたままのミホークさんが背中から夜を抜いて一振り……ボクには一回振ったようにしか見えなかったけど武装色を纏った糸が近づいてたらしくそれが細切れになってる。ドフラミンゴさんまだあきらめてなかったんだ~。ドレスローザかぁ……あんまり行きたくないんだよねえ。成長の秘薬が効かなかったから、シュガーのホビホビの実の能力は多分ボクには効かないだろうけど……あんまりいい気はしないもん。あそこの島、笑顔の裏にいろいろありすぎるから……

 

 そんな感じでボクはミホークさんの膝に置かれて優雅な船旅を……と思いきやホント一瞬だった。マジで数時間しか航海してない、そしてすっげー見覚えのある船が泊まってる島にやってきた。これレッドフォース号じゃん、ということはこれ赤髪のシャンクスの赤髪海賊団の船!こ、これ以上海賊と仲良くなったらサカズキさんに炙り焼きにされちゃう!!ボクはもうこんがり小麦色なのでこれ以上焼けたら黒焦げになる!

 

 「ん~~~!かえる!もう怒られるのはいや~~~!!!」

 

 「黙ってればいい」

 

 サーッと青ざめたボクがミホークさんの膝の上でじたばた暴れて王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)に全身突っ込もうとして逃げようと頑張るけどミホークさんに首根っこひっ掴まれて阻止された。やだやだ、だって会議前にしこたまサカズキさんにお説教貰ったんだもん!マジで怖かったんだもん!ちょっとちびりかけたんだよ!?

 

 首根っこひっ掴まれたままぶらんぶらんと暴れてみるがミホークさんは気にもせずボクを猫のように空輸しながら勝手知ったるレッドフォース号を横切って島の中に入っていった。そしてその先にあるのはどんちゃん騒ぎをしている海賊団の一団がいた。酒くさっ!うわー、くらくらしてきた。

 

 「おしゃけくしゃいんだけど……」

 

 「どうやらまた宴会をしていたらしいな……」

 

 「また?」

 

 「ロロノアを斬った後、別の島でもこいつらは酒盛りをしていた。お前から買ったワインも全て奴らが飲んでしまったからな」

 

 「わー、あれ結構高いのに太っ腹だねミホークさん」

 

 「やつらにやった覚えはない」

 

 あ、これミホークさんちゃんと船にお酒隠しといたけど全部飲まれたやつだ。そんな感じでボクが両手で鼻を押さえて鼻声でミホークさんの足の後ろに隠れていると向こうが気づいてくれた。ざわざわとしてる海賊団をかき分けてやってきたのはやっぱり……左目の三本傷と赤い髪、無精ひげが特徴的な海賊、赤髪のシャンクスだ。

 

 「ミホーク!お前がこんな頻繁に俺の所にくるなんて珍しいじゃないか!どうしたんだ?」

 

 「少々、込み入ったことがあってな。紹介したい相手を連れてきた」

 

 「お前が?俺に?本当にどうしちまったんだ?」

 

 そう言ってミホークさんは後ろで全力でいないものとして扱ってほしかったボクを摘まみ上げてシャンクスさんの前に突き出した。ボクは出来る限りにっこり笑って営業スマイル。白ひげさんもそうだったけど四皇ってだけで圧がヤバいんだよ~!覇王色漏れたらボクホントに気絶するんだからね!?分かってほしいなあ!

 

 「おいおいおいおいおい、お前これ……誘拐か?まさかお前の娘だったりしないよな?」

 

 「新しい七武海だ。名前はウル、本業は商人。お前が飲み干してくれたワインの出所だ」

 

 「あー!あの一つだけ妙に旨かったやつか!あ?七武海?……ほんとにか?」

 

 「ああ、アラバスタの件は聞いてるだろう。赤黒の嵐を放ったのがコレだ」

 

 「……どうも、この度海軍の命によって七武海やらされるウルです。海賊じゃなくて商人です、コンゴトモヨロシク」

 

 「あ、ああ……どうしたんだよセンゴクのやつ……」

 

 「センゴクさんはね、ボクが天竜人の奴隷になるのを阻止してくれたんだ!まあ代わりに七武海になっちゃったけど」

 

 ボクがセンゴクさんをフォローすると難しい顔をしていたシャンクスさんは得心がいったという顔をしたがなんでそこまでしてるんだという感じでもありそうだ。まあボク、能力だけは立派だからね、他は弱いけど!自分で言ってて悲しくなってくるなあ。あれ?でも強化込みとは言えエアが持てるようになったからクソザコの汚名は返上できるのでは?

 

 「……なるほどな。それでミホーク、俺にこいつを紹介してどうして欲しいんだ?」

 

 「暫く船に乗せてやれ。こいつが七武海になったことで天夜叉と海賊女帝が引き込みに来た。自由にして置いたらどこかで捕まる」

 

 「えーちょっとボクをよそになんて交渉してるのさー!別に一人で大丈夫だよ!ドフラミンゴさんもハンコックさんも悪い人じゃないし!」

 

 「見ての通り危機管理能力が欠如している」

 

 「なるほど」

 

 「ちょっとー!」

 

 何て言い草なんだ。ボクに危機管理能力が欠如してるって!?そんなことないもん!ちゃんと危うきに近寄らずしてるもん!まあなんか行く先々でトラブルに巻き込まれてるような気がしないでもないけどそれはそれでこれはこれ!ちゃんとボクは自衛できる人間なのだ!っはっはっは~!

 

 「俺たちは一応海賊団だ、それをして俺たちにメリットはあるのか?」

 

 「航海中金さえ払えばいくらでも補給ができる。自衛は出来るから守る必要もない。乗せておけば食料、水、物資に困ることは皆無だろう」

 

 「よしわかった嬢ちゃんよろしくな」

 

 「早い早い決断が早いですっ!ボク証明もしてないよ!?信じすぎです!」

 

 「ミホークが言ってんだ、嘘じゃないだろう」

 

 ミホークさんのボクがいることで物資の心配が消えるという甘言を信じたシャンクスさんは一瞬で真顔になってボクを乗せることを快諾した。というかボクのあずかり知らぬところで勝手に話が進んでる、どうすればいいんだこれ!?シャンクスさんの船に乗って大丈夫なのか!?あ、でももしかしたらこの後白ひげさんの所に行くかもしれないからそっから白ひげさんの船に乗り換えれば解決ですねハイ。

 

 「まあこのちっこいのを乗せるのは分かったが……そんなにか?海軍と七武海で取り合うほどに?」

 

 「……一緒に過ごせばわかる。どれだけウルが便利で稀有な存在か」

 

 ぷらんぷらんしてたボクを地面におろしたミホークさんがそのまま踵を返してしまう。えっ!?ボク置いてかれるの!?初対面の四皇の船に!?冗談でしょミホークさん!あっ待ってよ~!とボクが展開の早さにフリーズしてる間にミホークさんはさっさと行ってしまった。そして周りから向けられるなんだこいつ?という視線にボクが涙目になって震えていると

 

 「あーこらお前ら!子供泣かすな!酒でも飲んでろ!あーっと、ウルだったな?俺はシャンクス、そっちがベックマンとヤソップにルウだ」

 

 「ウル、商人のウルです。なんだかわかんないけど暫くよろしくお願いします。ボクの船が直ったら出ていくので」

 

 「おう、よろしくな!にしてもまーこんな時にミホークの野郎も勝手なもんだ。今から新世界の方に行くってのによ」

 

 「新世界ですか?物資でお困りなら力になりますよ~」

 

 どうやら白ひげさんの所に行く途中だったらしいシャンクスさんの新世界に行くという言葉を受けたボクは商談チャンスと心の中でにやりと笑い背後に王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)から肉から野菜、果物などの食料などを山積みに出すとシャンクスさんとベックマンさんが目を開いて驚きラッキールウさんはよだれを垂らした。あ、試供品ですどうぞ~とラッキールウさんに骨付き肉を渡す。

 

 「なるほどな、鷹の目の言葉は真実か。ウルって言ったな?どういう能力なんだそりゃ」

 

 「ふふ、倉庫なんです。しまったものを、しまった時のままずっと保存していつでも出せる!便利じゃないですか?」

 

 「……確かに、海の上ではこれ以上なく重宝するだろう。だが、それだけで海軍が七武海にするのか?」

 

 「まあ、ボク弱いですからね、見ての通り。なんで七武海かと言われればボクも困るんですけど。そーれーでー、今なら初回ってことで半額までお勉強しますけど、いかがです?」

 

 「乗った!」

 

 「シャンクス!」

 

 「固いこというなベック!半額だぞ半額!ウル!酒は何があるんだ!?」

 

 「はーいお酒のリストはこちらになりま~す!」

 

 トップが傾けばもうこっちのもんよ!と揉み手状態のボクはシャンクスさんにお酒のリストの羊皮紙を渡した。するとシャンクスさんはあれもあるこれもあると大騒ぎでリストを見ている。頭を抱えたベックマンさんだったけどシャンクスさんがあまりにも楽しそうにリストを見て騒いでるからか羊皮紙を覗き込んで一緒になってあれ買うこれ買うと言ってる。なんかわからんけど商談に勝った!いえぃ!

 

 「そういえば、新世界まで何しに行かれるんですか?いえまあ、ひとつなぎの大秘宝と言われればそれまでなんですが」

 

 「ん、ああ。白ひげのとこに野暮用でな」

 

 「白ひげさんですか?」

 

 「なんだ、知ってるのか?」

 

 「はい!良くして頂いて、ビブルカードまで頂いちゃいました!また会いにいきたいなあ……」

 

 「白ひげが唾つけてるのかよ……」

 

 「鷹の目の言ってることがよくわかるぜ……よくもまあこんな状態のまま生きてるもんだ」

 

 こんな状態って何さ!白ひげさん物凄くいい人だったんだぞ!なんか間違えてお父さんって言いそうになったくらいおっきな人だった!でもこれシャンクスさんシリアスなお話をしに行くところなんだよね、マルコさんに抱き着くのはまた今度かなあ。

 

 「それじゃ、こいつとこいつ貰おうか!ベック!食料については交渉しといてくれ。値引くなよ?もう半額だからな」

 

 「わかってるよ。必要なもんはルウと話し合う。その酒についてはお前のポケットから出せ」

 

 「えーと日々寧日とレッドソングですね?いやー、お目が高い!占めて20万ベリーです」

 

 「半額でもやっぱりするなあ~。ほれ」

 

 シャンクスさん半額だからって西の海の高いお酒を選んだな?まあいいけど、流石に一本100万の古酒を半額されると痛いけどまあそれなら……でベックマンさんとルウさんきまった~?何でもあるよ文字通り、ウォーターセブンの水水肉もエレファント本マグロも空島のお魚も!羊皮紙とにらめっこしてる二人を見てると酒瓶を持ったシャンクスさんに持ち上げられて胡坐の中に入れられた。

 

 「なんでしょう?」

 

 「なあ、ミホークが持ってたあの旨い酒、ないのか?」

 

 「あるにはありますけど常連さん限定の裏商品みたいなものなんです」

 

 「まー、そう固いこと言わず、な?」

 

 「こっちは引きませんよ?はい、こちら300万ベリーとなります」

 

 「たっか!!!」

 

 「そりゃ現物はボクしか持ってないですからね、言い値です」

 

 ボクの肩に顎を置いてこそこそと話すシャンクスさん、めっちゃ近い!あと凄いいい声してる!なんだこのASMR!?御所望の物は、ミホークさんが持ってた古代のワインらしい。でも残念ながら宝物庫の中身はホントに常連さんしか開放して無いんだ。マジで世界でボクだけしか持ってないから。ばらまいて狙われても困るからホントに信頼できる人だけ!

 

 シャンクスさんはまあいい人そうだし、あれはワインが無限に出る樽から瓶詰したものなのでボクは予め瓶に詰めた古代ワインを手元に出してシャンクスさんにお値段と一緒に見せたらめっちゃ悩んでる。買えるんだ~すごい。ミホークさんはお金じゃなくて物で払ったけど現物交換も受け付けてますよ~?

 

 「なんか、こうしてると懐かしいな。すまんな初対面で」

 

 「いいえ?懐かしいとおっしゃるとお子さんいらっしゃるんですか?」

 

 「ん、ああ。まあな。うちの音楽家なんだが、今は諸事情で船を離れてる」

 

 「そうなんですね~」

 

 へー、シャンクスさんにお子さん居たんだ~……え?マジ?何それボク全然知らない。やっぱり知ってる世界でも知らないことは沢山あるもんだな~。

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