鉄血のオルフェンズ 次元を超えし出会い   作:五月雨☆。.:*・゜

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夜明けの戦いと再会の仲間

 

 

「はぁ、互いに大変な事に巻き込まれてしまったな…ハッシュ」

 

 

「そうっすね…カエデ兄さん…まさか夕食で2時間も説教染みた話をされるなんて思いもしなかったですよ……」

 

 

「2年前まで本部で私とイシガシ以外の大人はおやっさんしか居なかったからな…それで漸くご飯もまともになってきたからな。こんな平和な事で喧嘩までするようになったからな。」

 

 

結局、夕食のケバブ論争は互いに味が素晴らしいのだから攻めあう事自体が意味を成さないという結論に至った結果収束へと向かったのだ。

 

 

夕食のソースを何種類も食べたハッシュはお腹がパンパンになったのを少しでも軽くする為に本部の周囲を散歩がてら歩きながら話をしていた。

 

 

「それで私に話とはなんだ?」

 

 

「はい、俺もMSに乗りたいんです。早く乗せてもらう事は出来ませんか?カエデ兄さん」

 

 

「獅電の空きには余裕もあるが一応可能ではあるんだ。問題なのはハッシュの操縦適正がどの位高いのかって事だ。だから近々やる訓練でそれを判別して全員には進む道を決めて貰おうと思ってるがな。」

 

 

新入団員の錬度も日に日に増してきている鉄華団。これからすべきなのはそんな団員達の進むべき道であるのだ。

整備班、経営班、管制班、そして実働班などに分ける必要が出てくる訳だが一部の団員を除けばまだまだ適正は出ていないのだ。

 

 

「俺がMS使えるって分かった場合どの隊に入るんですか?」

 

 

「そうだな……2番隊だな。だが成績が良いなら遊撃班に入ってもらうって選択肢もあるな」

 

 

「遊撃班?」

 

 

鉄華団には実働隊としてシノ率いる1番隊(別名:流星隊)、昭弘率いる2番隊、実質3番隊とも言える遊撃班が存在しているのだ。

 

 

遊撃班は高い実力を持ちながら高い活動範囲を行えるメンバーとMSを配備する予定であり今の所その班員は遊撃隊長である三日月と教官であるカエデと臨時オペレーター&教官のイシガシのみであった。

 

 

「遊撃班……なら今度の訓練で俺が良い成績ならそこに入るんですよね?」

 

 

「それもありだと言ったのだ。強制はしないが嫌だったら他の所に異動する許可だって出すからな」

 

 

「いえ。カエデ兄さん、俺は意地でも遊撃班に入らせていただきますから」

 

 

強気に言葉を口にしながらもハッシュは頭を下げて宿舎へと向かって行った。やる気があるのは結構と思ったカエデ。

 

 

遊撃班はエース級の人間が入り相手に対して大きな打撃や全体の補助など役割も多い…そして何より危険性が高いのだ。それを分かってくれてるなら良いのだ。

 

 

「はぁ…海賊退治の前に厄介な事になって来たようだな」

 

 

鉄華団へと襲撃を行ってきた夜明けの地平線団という海賊。地球火星間で派手に暴れている海賊であり構成員3000人、10隻にも及ぶ艦とそれに比例するような数のMSを所有する海賊。

 

 

そんな海賊に目を付けられ襲撃された鉄華団。

だが無視する事も出来ず如何するべきかとカエデとイシガシとビスケットとオルガは話し合いを続けていた所に地球のギャラルホルンから直接の依頼が舞い込んできたのだ。

それは夜明けの地平線団の討伐という物だった。

 

 

流石のビスケットも驚いたがギャラルホルンからしても夜明けの地平線団というのはかなり厄介な存在で早く処理出来るとしたら助かるという話だった。

 

 

その話を持ってきたモンタークでは無くマクギリス・ファリドの依頼をオルガは受ける事を迷ったが鉄華団が既に狙われているという事実とギャラルホルンからも戦力を出して貰えるという事を総合してカエデとイシガシとビスケットと共に審議を繰り返した結果は海賊討伐の依頼を受ける事に決定した。

 

 

「ギャラルホルンと共闘か……」

 

 

「そう言わないでくれよ、カエデの兄貴。俺達としても戦力を増やした状態でぶつかれる。俺達だけで戦うよりずっと勝算もあるだろ?」

 

 

「あぁ、そうだな」

 

 

既に宇宙へと上がった鉄華団はイサリビと新しく鉄華団の船となったホタルビと共に今まで避けてきた筈のギャラルホルンが宇宙航行に使用する灯台とも言えるアリアドネを堂々と使いながら此方に向かってきているギャラルホルンの艦艇との合流地点へと向かっていた。

 

 

本来はもう一隻艦艇を所有している鉄華団だがそれは完全な輸送船で戦闘が目的である今回は除外することにしたのだ。

 

 

「ですが、予定だと5隻って話なのでしょう?何故3隻だけなのでしょうか?」

 

 

「どうやら向こうにも事情があったらしいぜ、イシガシの兄貴。アリアンロッドとのいざこざがあって2隻が遅れるってよ。

 

 

それでも最初の予定だと1隻が先行する予定だったらしいが向こうが努力してくださった結果だって話だ。」

 

 

「努力、か……」

 

 

カエデは簡単な言葉の裏にある地球の策謀と渦に思わず毒づくように溜息を吐いた。

 

 

出来る事ならばギャラルホルンとなんて手を組みたくはなかったが2年前は普通に銃を向けていた相手なら尚更だ。

此方も向こうも互いに向ける感情は決して良い物ではない筈だ。

 

 

今回の共闘とて皆は渋々納得しているに近い。出来るだけ借りは作らないように戦った方が良いのかもしれない。

 

 

「そろそろ、私とイシガシはナイトメアとジョーカーの所に行くからな」

 

 

「えぇ、カエデ様。」

 

 

「頼んますぜ、遊撃班のカエデの兄貴、イシガシの兄貴。」

 

 

「3人しか居ないのに遊撃班とは可笑しいな」

 

 

「良く言うぜ、カエデの兄貴、イシガシの兄貴、ミカで最低中隊分の戦力になるくせによ」

 

 

軽口を飛ばしあってブリッジからカエデとイシガシは格納ドックへと向かって行く。

そして展望ブロックを通る際に見えたギャラルホルンの船、ハーフビーク級戦艦が3隻。

 

 

ある意味、カエデが行った予想通りの結果とも言えるだろ。

そんな事を振り切り格納ブロックの愛機のコンクピットへと入っていく。

 

 

カエデとイシガシが居なくなってから僅か数分後に新たなエイハブウェーブの反応を各艦が捉えた。

それに一番機敏に反応したギャラルホルン、流石建前上世界を守る組織。ギャラルホルンへ鉄華団は素早く連絡を入れた。

 

 

ギャラルホルンはそれを援軍だと鉄華団に知らせた。その船はタービンズのハンマーヘッドに少しだけ似ている強襲装甲艦、そしてその船からホタルビのオルガに対して連絡が入ったのだ。

 

 

「遅くなって申し訳ない、途中海賊に遭遇して始末に手間取った。」

 

 

「こっちとしては作戦開始前に合流して貰ったんだから無問題だ。鉄華団団長オルガ・イツカとして今回の援軍感謝しますぜ。」

 

 

「オルガ・イツカ団長。礼など必要ない、俺としてもカエデとイシガシと鉄華団には世話になっているからな」

 

 

モニターに映っている男は静かに此方を見つめながらも強い意志を投げ掛けている。

これからの為に兄貴達が手配した戦力なのだから頼りにさせてもらおう。

 

 

「頼りにさせてもらうぜ。傭兵団イクサル代表、フォボス・クェーサーさん。」

 

 

「君達の期待に応えられるように努力をしよう。」

 

 

「オルガ、傭兵団イクサルって一体どんなとこだ?」

 

 

「俺もそこまで詳しくはねえけどテイワズの中でも有数の武闘派って聞いたな。俺よりもメリビットさんに聞いた方が良いんじゃねえか?」

 

 

通信を終了させて真横に接近して来たイサリビよりも一回り巨大な艦に思わずユージンが息を飲んだ。

先程までは距離があったせいでおもちゃのように見えていたものも此処まで接近すると艦に描かれた十一芒星のエンブレムが現実味を帯びてくる。

 

 

「相対速度、傭兵団イクサル所有艦アテナとの合わせ完了しました」

 

 

「どもっす。んでメリビットさん傭兵団イクサルって知ってます?」

 

 

「えぇ勿論、鉄華団に来るまではテイワズで働いてましたから。良く知ってますよ」

 

 

メリビットの口からフォボス・クェーサーという男について語られる。

傭兵団イクサル、テイワズの直系団体に属しており所属してる隊員、全員は元ヒューマン・デプリであること。

 

 

テイワズの中でも有数の武闘派組織で彼らだけで敵対組織の4つほど壊滅させているというほどの腕利き集団。

主に合法的なギャンブルや傭兵に近い仕事を生業にしていて特に有名なのがその代表で自身も元ヒューマン・デプリのフォボスクェーサーという男。

 

 

テイワズの代表のマクマードから直接スカウトされ親子の盃を交わした人物であると同時に凄腕のパイロット。

 

 

以前までは専用にカスタマイズされた百錬を使用していたが重装甲に高出力のブースターを装備して相手の迎撃を無理矢理突破して戦艦に風穴を開けたとのこと。

 

 

「おいおい、なんだよそれ……おっかねぇな」

 

 

「最近ではパンドラを購入して自分仕様に改造して愛機として使っているらしいです。でも噂ではエイハブリアクターの慣性制御があってもかなりのGが掛かるとか……」

 

 

「なんか……俺らも人のこと言えねぇかもしれないがその機体も如何かしてんな」

 

 

伝説的な活躍をしたガンダム・フレームにMSとしては破格過ぎる速度と操縦者の能力によって異常な狙撃能力と近距離能力を発揮するナイトメアとジョーカー。

 

 

これらの戦力を抱えている鉄華団としては何かを言える立場ではないがフォボスの愛機はナイトメアとジョーカーかそれ以上に狂った機体なのだなとオルガは思った。

 

 

「そう言えば……その愛機を作る際にはカエデくんとイシガシくんの手も借りたと聞きましたね」

 

 

「あぁ、それは俺も知ってる。フォボスさんはカエデの兄貴とイシガシの兄貴の知り合いで2年前の歳星で再開していたとは知らなかったけどな。傭兵団イクサルに連絡が取れたのも兄貴達のお陰だ。」

 

 

「なんか、気に食わないな…」

 

 

一人だけムスッとしたユージンは前へと向き直って胸の中で蠢く感情を抑えつける事に専念した。

そしてギャラルホルンからの情報通りに進めていくとその情報にあったエイハブ・ウェーブの反応を感知した。遂に海賊の艦隊を捉える事に成功した。

 

 

「一応情報通りか……偵察隊からの報告は?」

 

 

「オイオイ!冗談きついぞ!!」

 

 

「どうした?シノ!?」

 

 

通信が繋がっているシノから零れた言葉に全員が驚きを隠せなかった。それはシノも同様であり提供された情報では合流前の艦艇3隻を叩くという物だったのに相手は10隻。

 

 

夜明けの地平線団の全艦隊が勢ぞろいしていたのだ。だがレーダー上では3隻では確認で来ていないのに如何いう事だとオルガが声を荒げる中でレーダーには新たな艦の反応が次々と出現していた。

 

 

「そんな……相手は10隻!?」

 

 

「まさかあいつら……!!」

 

シノの流星号から送られてきた映像を見てみるとそこには3隻の艦が他の艦を牽引しながら此方に迫っているのが確認出来た。何とも上手い戦法だとオルガは舌打ちした。

 

 

相手へ自分達の戦力差を間違えさせるという手法。

稼動しているリアクターの反応は他の艦を牽引している3隻のみ。これなら確かにレーダーに反映される数を抑える事が出来るのだ。

 

 

「MS隊、出撃だ!!」

 

 

「来たか、行くぞ。イシガシ、三日月」

 

 

「はい!」

 

 

「うん!兄さん」

 

 

既に待機していたカエデとイシガシと三日月は出撃準備を完了させていた。そして敵が此方へと向かって来ながらMSを出しているのを確認すると出撃の合図が出た。

 

 

「カエデの兄貴、イシガシの兄貴、三日月、あいつらは俺達を包囲する気らしい。それを正面突破してそこから叩く!」

 

 

「相変わらず強引な手ですね。ですがそういうの私は好きですね、では私とカエデ様と三日月でMS隊を引き付けておきます。」

 

 

「イシガシ兄さん、分かった。兎に角目立つように暴れれば良いんでしょ?」

 

 

「正解だ。三日月。カエデ・ビットウェイ・オズロック、ナイトメア 海賊共に悪夢を魅せてやろう!」

 

 

「イシガシ・ゴーラム、ジョーカー 海賊共に永遠の深淵と常闇を魅せ切り刻みましょう!」

 

 

「三日月・オーガス、ガンダム・バルバトス 出るよ」

 

 

イサリビから出撃して行く鉄華団の最高戦力とも言える三機のMS、先陣を切るように突撃して行くバルバトスとナイトメアとジョーカーは同時に射撃を開始して敵の射程外から次々と弾丸を命中させていき相手のライフルなどを潰していた。

 

 

「んじゃ、カエデ兄さん、イシガシ兄さん。俺行って来るから」

 

 

「あぁ、行ってこい」

 

 

「行ってきなさい、三日月」

 

 

ナイトメアとジョーカーは縦横無尽に分身や回転、常識外れな機動力を見せながら敵の頭部や間接部へとハンマーや鎌や銃弾を叩きこんでいた。

 

 

ナイトメアとジョーカーの援護射撃を受けながらソードメイスを握り締めたバルバトスが一気に距離を詰めて行くと胸部などを集中的に狙って得物を振り回した。

カメラや間接を撃ち抜かれて動きの鈍るそれを一気に抉るような一撃が悪魔によって加えられた。




名前:フォボス・クェーサー


性別:男


年齢:21歳


容姿:赤目に長い白髪で頭に触覚のようなものが生えている。 
鉄華団の中では、一番目立つ容姿の持ち主。


操縦機体:アキレスD9
説明↓
白を基調としたトリコロールカラーに赤いモヒカンが目を惹くがスパルタの兵士の様なデザインだが青主体のカラーリングやマントが腰部に付いている。


基本装備は、ロングソード「オートクレール」と、レイピア「デュランダル」の二刀流。


必殺ファンクション↓
背中の装置から8本の剣型のビット(子機)を射出して相手を狙い撃つ「ソードビット」


備考:その正体は前世でカエデとイシガシ同様、惑星イクサルの生き残りであり故郷を滅ぼしたファラム・オービアスに復讐し宇宙を征服するために"グランドセレスタ・ギャラクシー"を仕組んだ。

 
ファラムの兵士にイクサルのリーダーであるカエデと参謀兼側近であったイシガシが銃殺され幼きファラムの女王に全て過去の事と言われ許しを貰った。
しかし、ファラムを治めるのを手伝いして欲しいと言われ仕えたが星を滅ぼそうとした良く思わないファラムの貴族に暗殺された。


火星に全ての記憶を持ってスラム街に転生した。
スラム街でリーダーであるカエデと参謀兼側近のイシガシと再開して2人はCGSに入ると言われ一緒に来いと言われたがフォボスはそれを断ってヒューマン・デプリのみで構成された傭兵団イクサルを結成した。


鉄華団の破壊神(鉄華団と手を組むまではイクサルの破壊神)と呼ばれて仲間に近づくもの全てを破壊し尽くす。
イシガシの次にオズロックの側近的存在。


十一芒星=ウンデカグラム
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