鉄血のオルフェンズ 次元を超えし出会い   作:五月雨☆。.:*・゜

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悪魔と死神と破壊神の怒り

 

 

 

「カエデッッ!!!」

 

 

「カエデ様!!!」

 

 

ナイトメアの左肩とマントを吹き飛ばすように貫通した鉄芯のようなハシュマルの弾丸はナイトメアを渓谷へと串刺してにしそのまま固定するかのようにしてしまった。

その光景に思わずフォボスとイシガシは叫んだ。その一撃でナイトメアの機能は停止して動きも静止してしまった。

 

 

「くっ……イシガシ…分かってるな…」

 

 

「………」

 

 

イシガシがカエデに駆け寄りたい気持ちを抑えつけながらフォボスはアキレスD9をハシュマルへと向けたがその直後その隣に空から降りてきたバルバトスが着地した。

 

 

本来この場にはいてはならないガンダム・フレームでオルガの静止すら振り切って出撃した三日月はドスの聞いた声で怒りのままに言葉を口にした。

 

 

「おい!お前……カエデ兄さんに…っ何をしている……!!」

 

 

「三日月、イシガシ、こいつを、潰すぞ!」

 

 

「えぇ、壊すだけではこの怒りは絶対に冷めることは無いからな…」

 

 

「あぁ、イシガシ兄さん、星の人…やるよ…!!」

 

 

「ミカ……」

 

 

MA迎撃とクリュセへの進行を止める為に防衛線を築いた鉄華団、仮に設置した前線拠点にてMAとの激しい戦闘の状況を得ているオルガは不安でたまらなかったのだ。

 

 

マクギリスにMAの事を知らせたと同時に送られてきた電子書籍の本。それはギャラルホルンの創設の理由と人類を全滅の危機にまで追いやったMAの危険性について知りされていた。

 

 

人間を殺すという基本プロトコルに機械とは思えぬ生物のような動きをするという怪物を鉄華団は攻撃しているのだ。

 

 

シノのフラウロスがプルーマとの分断を成功させて現在はフォボスを中心とした攻撃が行われていると連絡が来た。

だが自分も行くとミカも飛び出して行った…じっとしていれらなかったのか。

 

 

「それとも…バルバトスとずっと戦ってきたからこそ分かるのか。MAのやばさが……」

 

 

本当は出したくなかったが三日月抜きでMAを止められるかと言われるとどうしても不安が過ぎる。

 

 

三日月はカエデとイシガシと並んで鉄華団の最高戦力に数えられているのだ。

そんな3人が前線で身体を張って仕掛ける相手への攻撃が鉄華団全員へ発破をかけて更なる攻勢に繋がっていた。

 

 

様々な意味で重要な立場にいる3人。

だがガンダム・フレームに起きたリミッター機能によってバルバトスは出さないと決めたオルガを無理矢理に説得して飛び出した三日月にオルガは不安げな思いを抱いていた。

 

 

「そ、そんなっ!!?そ、それは事実なんですか!!!?」

 

 

空を見上げながら思いを募らせていると通信機に張り付いているメリビットが悲鳴のような声を上げてそれに反応しておやっさんとオルガも此方を見つめた。

不吉な声に不安が更に募っていく中に追い討ちて青ざめたメリビットの顔が此方を見つめていた。

 

 

「な、何があったんだ!?」

 

 

「そ、それが……」

 

 

「おい!落ち着け、深呼吸をしろって!」

 

 

おやっさんの言葉に深呼吸をしたメリビットは少し落ち着いたので連絡をくれたハッシュの言葉を正確にオルガに伝えた。

 

 

「カエデくんが……やられました……」

 

 

「なっ!!!?」

 

 

「嘘だろ!?カエデの兄貴が…おい!?」

 

 

「ナイトメアは大破、回収したくてもそれに怒り狂った三日月くんとフォボスさんとイシガシくんの戦いで誰も近づけもしないそうです……!!」

 

 

「―――!!!!」

 

 

奇声を上げながらも威嚇するように大口をあけて敵意を剥き出しにするハシュマル。

アキレスD9と戦っている際には見せなかった"何か"を発散させながら各部にある赤い球体を赤く輝かせながらバルバトスを見つめていた。まるで怨敵に遭遇したかのように憎悪を発散させながら。

 

 

「……おい!バルバトス、余計な事やってないで見せろよ。あいつを狩る力を……カエデ兄さんを傷つけたあいつを潰す力を……!!!」

 

 

三日月は自然と握り締める手に掛かる力が増していた…自分でも気付かないほどに…硬い筈のレバーが柔らかく感じられてしまった。

 

 

同時にバルバトスのリミッターが完全に解除されていた。

MAを目の当たりにした瞬間から開放された機体出力の制限をパイロットが使用出来るようシステムが変わっていくのだ。

 

 

今までのバルバトスが悪魔だとしたら今からのバルバトスは真の悪魔、狩人の悪魔となる。

 

 

混濁して行く赤い瞳がそれを物語るかのように輝きを増していった。赤く濁って行く筈のに輝く…矛盾を孕みながらもそれすら超越して行った。

 

 

「フォボス、三日月。あの厄災を完全に倒す為に囮になって貰えるか?ジャッチメント・レイで決めようと思う。」

 

 

そう話しているイシガシの身体とジョーカーから紫色のオーラが溢れ出ていた。それは"ソウル"と呼ばれる物、人の中に芽生える獣だ。

 

 

「イシガシ、お前…ソウルを機体に纏うとは…それ程の覚悟があるんだな…わかった、あいつを倒す最後の一撃をお前に託すぞ!アキレスD9……お前の力を、俺に貸せ……!あいつを潰すぞ……!!行くぞ、三日月!!」

 

 

「ソウルとかジャッチメント・レイとかわかんないけど…イシガシ兄さんにあいつの攻撃が行かなければ良いんでしょ?行くよ!!星の人!!」

 

 

同時に出力を最高までに持っていくとハシュマルへと2機は向かって行った。開戦の合図と言わんばかりに放たれたハシュマルのビーム砲を素早くアキレスD9が前に出るとそのビーム砲を二刀流の剣で受け止めながらも更に加速していった。

 

 

ナノラミネートが施された装甲とは言えそれを受けながら逆に押し込めるような出力を誇っているアキレスD9だからこその持ち味を活かしてどんどん接近して行った。

 

 

接近するとビーム砲を中断して接近戦に備えようとするハシュマルの脚を掬い上げるようメイスを振るったバルバトス。

それでも体勢を崩しながら尾のブレードを伸ばしバルバトスを狙うが普段とは違った速度でそれらを回避していた。

 

 

「こいつっ!!尻尾がしつこいな!!」

 

 

「ならばっ!!」

 

 

片手に剣、もう片方には銃で連射しながら跳んだアキレスD9、上からの攻撃を仕掛けようとするがハシュマルが片足を深く突き刺す用にするとそれを軸にしもう一方の剣を振り突き刺した。

 

 

「今だね」

 

 

ブレードを右腕で弾いたバルバトスはメイスをハシュマルの軸足へと投擲するとそれが間接部に直撃させたのだ。

それによって自重を支えていたバランスが狂ってしまい片足をもぶれてしまった。

 

 

そこへアキレスD9が飛び込みながら右手の剣を掲げると…剣がハシュマルの身体の一部へと炸裂するがアキレスD9の推力で更に深く食いこませようとしながらそれに合わせて剣で突き刺しを連続で引こうとするがそれを邪魔するかのようにテイルブレードが飛来してアキレスD9を吹き飛ばした。

しかしそれでもハシュマルの肩の一部を破壊する事には成功していたのだ。

 

 

「次は、俺……!!」

 

 

剣の一撃を受けて各部がスパークを起こしているハシュマルへ飛び込んでいくバルバトスを迎え撃つようにテイルブレードを動かすがそれを蹴り飛ばし渓谷内の岩盤に突き刺すとハシュマルへと飛び乗り先程の剣の一撃で穴があいた部分へ両手を突っ込んだ。

 

 

「そうだ、もっと教えろ…こいつの倒し方をっ…!!」

 

 

傷口を更に広く深く広げていくバルバトスとそれに対して痛みを訴えるかのような動きをするハシュマル。

悲鳴のような声と動きは三日月を更に喜ばせる要因にしかならない。こいつハシュマルはカエデ兄さんを傷つけた。

 

 

殺すにはそれだけで十分過ぎる意味を持つ。

そして更に出力を増していくバルバトスは遂にハシュマルの本体から左肩を引き裂いてしまった。

 

 

「ッ!!」

 

 

岩盤から引き抜かれたテイルブレードが再び飛来するがそれをあっさりと受け止めると刃部分を脇で挟みこんで固定したのだ。

そしてハシュマルの頭部にすら手を伸ばしていった。

 

 

「三日月!そのまま捕まえろ!!」

 

 

「うん」

 

 

距離をとったアキレスD9は最大出力でスラスターを吹かすと圧倒的な推力で機体を飛ばした。

同時に「SS」が作動して宙へと浮かび上がりながら構えられた剣が光ながらハシュマルへと向かって行ったのだ。

 

 

「突き刺して貫くっっ!!」

 

 

「―――ッッッ!!」

 

 

ナイトメアにすら匹敵する推力からなる機体重量とその運動エネルギーから生まれる一撃は今度こそハシュマルの身体へと突き刺さった。

 

 

今度こそ味合わせてやろうとアキレスD9はトリガーを連続で引いた。

アキレスD9の片手銃内のシリンダーには火薬ではなくナイトメアの「SS」から開発されたビームによって衝撃派を発生させる特殊弾となっている。

 

 

それらが全て炸裂してハシュマルを内部から崩壊させていった。

自身に搭載され人間を殺す為の兵器とされているビームが自らの身体へと流れ込み崩壊されていた。

それに堪らなくなったのかハシュマルは肩をパージすると身体を回転させて両機を振りきった。

そして内蔵されていたスラスターを起動させると浮上し一気に飛びあがろうとするが…。

 

 

「逃がすか!この距離での必殺ファンクション、貰ったぞ!!」

 

 

フォボスは認証システムに「SS」の十字架のペンダントを入れるとアキレスD9の必殺ファンクションが起動された。

 

 

「必殺ファンクション!ソードピット!!」

 

 

そこからは8っの小型のピットを出して前後左右に攻撃して近距離から一気に撃ち込んでいた。

全身に浴びせられて行く小型のピットの雨に飛び上がる事も出来ずに落下するハシュマルへとバルバトスが襲い掛かろうとした時…。

 

 

「三日月、そのまま引いて下さい、トドメの準備が出来たからな…」

 

 

バルバトスのモニターにイシガシが映って三日月は上に飛び上がりそのまま引いた。

 

 

「私の中に眠る獣、"ソウル"レディオ、その力を私に貸せ!目覚めし厄災の天使!!ハシュマル!!審判の光に焼かれるが良い!!」

 

 

イシガシの機体、ジョーカーの周りに赤黒い魔法陣が無数に展開されてハシュマルに向けられていた。

 

 

「永遠に壊れるが良い!!死神の怒りに焼き貫かれて..."ジャッチメント・レイ"!!」

 

 

イシガシの個人の技、ジャッチメント・レイが発動されジョーカーの周りに展開されていた魔法陣から無数の細長い光がハシュマルに降り注いでハシュマルは機能停止した。




ソウルレディオ(イナギャラで調べて下さい)
説明↓
イシガシの中に眠る獣の力。
宇宙の何処からに生息する生物で人間の言葉を理解するほどの知能を持つ。


ジャッチメント・レイ(イナギャラで調べて下さい)
説明↓
惑星イクサル人しか使えない特殊な技。
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