鉄血のオルフェンズ 次元を超えし出会い   作:五月雨☆。.:*・゜

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パーティ準備と生贄

 

 

 

「ビスケット!こっちは終わったよ!!」

 

 

「こっちも終わりましたよ。ビスケットさん」

 

 

「肉が大量にあるな。」

 

 

「ありがとうアトラ、昌弘、デルマ、でもまだ時間はあるんだし休んでも良いんだよ。」

 

 

「ううん!折角大人数のお客さんが来るんだから気合入れなくちゃ!よ~しいっぱい作るぞ~!!」

 

 

「楽しみにしてるよ。」

 

 

最近料理長に就任して更に腕前が上がってきたアトラは張り切りながらバーベキューパーティ(三日月がバーベキューしたいと言ったので)の付け合わせなどの準備をする為に傍にいたクーデリアと共に食堂へと駆け込んでいった。

 

 

今までなかった大人数のお客さんというのが何か掻き立てるものがあるらしい。

 

 

「さぁ、もう一頑張りするよ!!昌弘、デルマ!」

 

 

「「はい!!」」

 

 

その日の夜

鉄華団本部の野外

 

 

「さてと、今日のこの日!我々アリアンロッドは鉄華団との協定を迎えることになった。

日増しに増加する阿頼耶識対応型のMSを大量投入する海賊に対抗する為の事だ。

 

 

知っての通り彼らは少年達だが!だからと言って彼らは我々にとって重要な立場にある人物達であり来る日の友人達でもあるのだ!!」

 

 

「そうだ、お前らも思うところあるだろうが鉄華団はこれでアリアンロッドから正式な案内役を任された。その期待に応えるだけの活躍をする!!」

 

 

「おぉ!頼もしい者だ。では本日は無礼講だ!お前達も鉄華団の皆も好きなだけ飲み食いをして絆を深めようではないか!!」

 

 

「あぁ、んじゃ乾杯!!」

 

 

「「「「乾杯!!!!」」」」

 

 

鉄華団本部の野外ではあちこちから肉の焼ける匂いと煙が天へと向かって伸びていた。

準備されている鉄板の上ではジュウジュウと肉が油によって焼ける音が心地よく鳴り響きながら空腹に訴えかけていた。

 

 

「焼肉だけじゃないですよ。久しぶりに腕を振るいましたのでね。地球ではご飯と共に食べるのが鉄板のお好み焼きです!」

 

 

「おいおい!イシガシ兄さんが久しぶりにお好み焼きを作るってよ!?」

 

 

「マジかよ!早く行かねえと直ぐになくなっちまうじゃねぇか!?」

 

 

イシガシの隣ではカエデが和服姿でイシガシの店に来たお客に緑茶と豚汁を差し入れていた。

肉に負けじと熱々の鉄板にて調理を開始したイシガシはお好み焼きと大盛りのご飯を提供していた。

 

 

CGS時代から稀に出していた人気メニューであり皆に大人気である。

そして経営が安定している今では大量の肉に新鮮な野菜まで入っているのでその旨さも倍増していた。

 

 

その為に三日月を始めとしたメンバーが殺到して行くのを見たジュリエッタを筆頭にアリアンロッドのメンバーも自分達もと駆け出して行った。

 

 

「イシガシ兄さん、今日のは随分肉が多いね」

 

 

「えぇ、バーベキューに負けないように肉も新鮮な野菜も山盛りなので大量に出来ますよ。」

 

 

「あとでカエデ兄さんの豚汁も食べに行こう。」

 

 

「えぇ、ちゃんと飲み物も飲むんですよ。喉に詰まらないように気を付けるんですよ。」

 

 

「分かってるよ。イシガシ兄さん(カエデ兄さんの料理久しぶりだから楽しみだな…)」

 

 

「(ゴクッ……)美味しいのですか?お好み焼きと豚汁というのは…」

 

 

三日月と同じく最前線にいるジュリエッタが思わず喉を鳴らしながらそう聞いてきた。

アリアンロッドのラスタルが目を掛けているMSのパイロットと聞いたがそれだけではなく食欲旺盛な少女とも聞いた。

 

 

今回は鉄華団の腕白達だけではなくアリアンロッドの大人達までいるので気合を入れて作られなければならなかった。

食べた事が無いが思わずソースが焦げる匂いに誘われてきたジュリエッタに三日月が応えた。

 

 

「当然だよ、カエデ兄さんとイシガシ兄さんの作る豚汁とお好み焼きは世界で一番美味いよ」

 

 

「世界で、一番……是非食べたいです!!山盛りでお願いします!!」

 

 

「カエデ兄さん、イシガシ兄さん!!俺は2つとも激山盛りで」

 

 

「あぁ、分かっているからそんなに急いで食うな。昭弘、昌弘、シノ…まだ沢山あるからな。」

 

 

「「無理」」

 

 

「カエデ兄さんの豚汁は最高だぜ!!おかわり!」

 

 

カエデは大きい鍋に手にはお玉を持ってお椀に豚汁を入れて差し入れていた。

野外に出来た椅子に座りながらカエデの料理を食べて即答した昭弘と昌弘の兄弟とおかわりをする為に行列が出来てる列に並ぶシノ。

 

 

「いま出来ますから少し待ってて下さいね」

 

 

新たにソースを熱せられた鉄板へと掛けると大きな音を立てながらソースが焦げながら面に深みを与えて行った。

 

 

「出来ましたよ!好きなだけ食べて下さい」

 

 

「こ、これがお好み焼き……!?このモチモチとして野菜を包むコクのあるソースの香ばしさにジューシーな肉の旨みのそれを上回っているですって!!?それにタレをご飯に付けても美味しいなんてこんな食べ物があるのですか!!?」

 

 

「アンタ分かってるじゃん。これがイシガシ兄さんのお好み焼きの美味さ。

それにカエデ兄さんの豚汁は肉の旨味や色んな野菜が味わえて身体がポカポカするんだよ。

お好み焼きにはこのからしマヨネーズかけるともっと美味くなるよ。はい、豚汁も飲んでみなよ。」

 

 

「では貰います!!?っっ!!?な、何ですかこれは!?辛さが味を引き締めてまろやかになってるですって!?それに豚汁は本当に身体がポカポカして来て美味しいです!!」

 

 

「……アンタ分かるじゃん」

 

 

「……貴方こそ、こんな美味しい食べ方を教えてくださって感謝致します。アリアンロッド所属のMSパイロット、ジュリエッタ・ジュリスと申します。仲良くしましょう」

 

 

「鉄華団のMSパイロット、三日月・オーガス。よろしく」

 

 

なにやら食事を通じて意気投合してしまった三日月とジュリエッタは互いに固く握手を結ぶと次の瞬間にはガツガツと貪欲にお好み焼きと大盛りのご飯に豚汁を貪り始めた。

 

 

「はははっ!良く食うじゃないか鉄華団の小僧共!!ほらそこが焼けているぞ!もっと食え存分に食え!」

 

 

「おう!任せてくれよ。ラスタルのおっさん!」

 

 

「ふむ……この流石美食家としても名を轟かせているエリオン公だ。肉のチョイスも抜群且つこの自家製のタレも良い。」

 

 

「仮面の兄ちゃん!すげぇそれ口の部分開くんだ!?しかもなんか開閉速度がくそ速ぇんだけど!?」

 

 

「なんでそんな機能あるのか分からないけどカッコ良いね!!」

 

 

「ふふん、そうだろ!中々にカッコ良いだろう?」

 

 

「「カッコ良い!!」」

 

 

アリアンロッドの制服の袖を捲くりながら鍛えられた筋肉を露出させた腕でトングを持ち更に肉を焼いていくラスタル・エリオン。

 

 

地球のギャラルホルン、その中枢をなすセブンスターズの一角でありアリアンロッドの司令官が自ら焼肉奉行をこなしながら鉄華団とアリアンロッド双方に肉を振舞っている姿は如何にもシュールであった。

 

 

何も知らない人間が見たら近場の気の良いおっさんが焼肉奉行を引き受けているようにしか見えないのだ。

 

 

「この鉄華団のお嬢ちゃんが漬けたキムチとケバブが凄い美味いぞ!?」

 

 

「おぉ!マジだ!?しかもチリソースとヨーグルトソースの2種類あるだと!?」

 

 

「しかもキムチに紛れている火星ヤシが更に味を深めて更にあとから辛さが来るだと!?ケバブはどっちも食べるぞ!お嬢ちゃん、ケバブを2つ追加だ!」

 

 

「はい!これがクーデリアさんとの共同開発した火星ヤシ入りキムチと鉄華団の皆からも人気メニューのケバブです。

 

 

辛いチリソースとサッパリとしたヨーグルトソースがあるので好きな方で食べて下さい!!」

 

 

アトラもクーデリアと共に作ったキムチと鉄華団に人気メニューのケバブを皆に振るまいながら給仕として調理人として慌しく動き回っていた。

しかし自分の作った料理が受け入れられて嬉しそうにしていた。

 

 

そんな中でオルガは熱々のお好み焼きを頬張りながらご飯と共に豚汁と緑茶を食べながら豪勢な食事を楽しんでいると焼肉奉行と豚汁と緑茶の奉行を部下とイシガシに一旦交代して食べる方に回ったラスタルとカエデが近づいてきた。

 

 

「オルガ団長、楽しんでるか?」

 

 

「ご覧の通りだ。満喫させてもらってるぞ」

 

 

「そうかそれは何よりだ」

 

 

「肉も美味かったぞ。流石に良い物をチョイスしたようだな。」

 

 

「同盟関係の者達に半端な物は出せないのでな。カエデくんの豚汁とイシガシくんのお好み焼きも中々に美味かったぞ」

 

 

「当たり前だ。こちらも半端な物は出せないからな」

 

 

隣に立ちながらビールを開けてぐいっと一気飲みするラスタルと両手で湯呑みを押さえて緑茶を飲むカエデをオルガは驚嘆の目で見た。

 

 

オルガはあれほどラスタル・エリオン見たいにぐいぐいと酒とカエデのように優雅に緑茶を飲めるのは得意ではないので自分からしたら畏敬の物のように映っていた。

 

 

「カエデ兄さん!イシガシ兄さんが呼んでたよ?一緒に行こう?」

 

 

「何言ってんだよ。カエデ兄さんは俺と一緒に行くんだよ!?」

 

 

「2人共、こんな時に喧嘩は駄目だろう?こら2人共!着物が伸びるからそんなに引っ張るな!急ぐことは無いだろ?オルガ、あとは頼んだ。」

 

 

「あぁ、カエデの兄貴!チビ共を頼む。」

 

 

カエデは年少組の子供2人に手を取られながらイシガシが店を開いている場所まで向かった時にオルガはラスタル・エリオンに話し掛けた。

 

 

「そうだ、アンタに一つ聞いてみたい事があった」

 

 

「何かな?」

 

 

「うちのカエデの兄貴がMA戦で一機のMSを助けたんだがそいつは俺達の作戦に割り込んでせっかく分断したMAとプルーマを合流させかねない攻撃をしたんだが俺達はその落とし前を付けたい。そいつどんな奴か知ってるか?」

 

 

それを聞いたラスタルはあぁ…っと思わず溜息をついたのだった。

ジュリエッタから報告を聞いたがそれは恐らく自分が後見人をしているイオクの事だろうと思う。あの無能は何をしてくれているんだと思う。

 

 

「……あぁ、知っている。此方でも処罰は与えているがお前達も気が済むまでやりたいだろう?」

 

 

「あぁ、そうだ。是非頼むぜ」

 

 

「分かった。ではそいつを2週間ほど鉄華団に預けよう。だが殺さない程度にイジるが良い。」

 

 

「助かるぜ、ラスタル・エリオン」

 

 

本人の知らぬ間にイオクの鉄華団の出向及び徹底的な扱きがされる事が決定した。

肝心の本人はMA戦時の行動が原因で謹慎処分とされているがそれ以上にMAの恐ろしさのせいで部屋に閉じこもってしまっているらしい。

それも何時までもという訳にも行かずに……イオクは鉄華団へと送り込まれる事になるのであった。

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