鉄血のオルフェンズ 次元を超えし出会い 作:五月雨☆。.:*・゜
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___ザザザザ...
映像にノイズが混じって次第に晴れていく。
パチッと音を立ててクリアになった画面には、大きな山に囲まれている村には人口は約150人程度の村人達がそれぞれ木造の家を作って数世帯の家族が暮らしていた。
「俺達の世界にある地球の文明の方がこの映像より発達してなくねぇか?」
昭弘はそう答えると隣で腕を組んでいるラフタが疑問に答えようとしたが間違えたらどうしようと思ったけど話した。
「きっと、まだそこまで文明が発達していないのかな?これから先の未来なら私達がいる世界の地球と同じようになると思うよ」
「流石だな、ラフタ」
ラフタは昭弘に「すげーな」と言われ名瀬には頭を撫でられてご機嫌になっていたらクロノスは「ラフタさんの言う通り、映像に写っている時代は幼少期、お2人の父親が生まれた"大正時代"と言いますが…また映像が変わり始めましたね」
___ザザ...
少ししてまた映像が切り替わり始めて映し出された映像には1人の少年が背中に大きな籠を背負って畑で出来ていた野菜などを詰め込む様子が見えて来た。
その少年の顔は映像を見ていた全員を驚愕させる程に似ていたのだ三日月・オーガスに…。
三日月似の少年はゆっくり歩きながら野菜などを詰め込んでいると畑に通り掛かった村人に話し掛けられていた。
「よう、ミー助。また朝から畑いじりか?本当に畑いじりがお前さん好きだよな」
「うん、まぁね。楽しいしみんなが俺の作った野菜を食べてくれるのが嬉しいんだ、俺…」
「ミー助、ははは、そうだな。誰だって自分の作った野菜を食べてくれたら嬉しいもんな!」
そう話す村人老人の2人にミー助と呼ばれた三日月似の少年は少し怒ったように話した。
「だから!俺の名前を省略しないでってば!!俺には"水無月・オーガス"ってちゃんとした名前があるんだからさ」
クロノスの異空間では三日月似の少年、否、水無月・オーガスの村人老人達の会話を聞いていた。
「…水無月・オーガス…」
「三日月と同じ…月の字を持っているんだね」
アトラがそう言うと三日月は「うん」と返事をしたが三日月自身はあの少年があとの自分の父親だと確信して納得していた。
自分と似ていないの所は髪の長さだけで他の今の所は無かったからこれから先の映像で分かるのだろうと三日月は映像を見続けた。
「水無月、お前さんの相方はどうしたんだ?」
「ん?いま収穫した野菜と果物の籠を背負って荷車に積みに向かったけど?それがどうかしたの?」
「いや、いつもお前達2人は実の兄弟のように見えているからな、片割れが居ないと変な感じだな!」
三日月似の少年(次からは水無月)は首を傾げながら疑問を口にした。
「俺達、そんなに一緒に居るの?」
「気付いてなかったか!?四六時中とは行かないがいつも隣に居るだろ、水無月」
「そうだな、まるであいつが居ないと行動出来ないって感じだな!」
水無月は不思議そうに感じがなら「俺、そんなに変なの?」と村人老人達に聞くと…。
「だってな、水無月!この間、お前はあいつに「今日は何処に行くの?俺も行く」や「何をすれば良い」とか「この獲物を殺せば良い?」って言ってただろ」
水無月は「あぁ、確かに言ってたかもね、もう忘れたけど…」と云えば村人老人は笑いながら「その台詞は何十回も聴いているぞ」って言っていた。
その頃、クロノスの異空間では…。
「見た目もモロに似てるのに口調まで似てるとかマジで三日月のそっくりさんじゃねぇか!?」
シノがそういうと隣で映像を見ていたビスケットも頷いたが「村人さん達が言ってた相方ってだろなんだろう?」って話すと名瀬さんが言葉を紡いだ。
「この記憶はオルガと三日月に関係あるとクロノスは言ってた…おそらくは…」
「…俺の父親だろうよ、ビスケット」
「オルガ、大丈夫?」
「ビスケット、大丈夫だと思いたいが…内心はドキドキしてんだぜ…俺の父親はどんな姿でどんな人なんだろうって考えて緊張してるんだぜ」
三日月は映像を見ながら「大丈夫だよ、オルガ。見ていればオルガの父親は直ぐに映ると思うよ」と三日月はスクリーン状のモニターを指を示すとまた映像が進み出した。
「おっと長話し過ぎたな、荷車で城下町に行くんなら気を付けて行くんだぞ。」
「うん、分かってるよ。おじさん達も無理して腰痛めないようにしてよ、あとでマッサージするのは俺なんだからさ…」
村人老人達は水無月の方を向いて「水無月のマッサージは力加減が最高なんだよ、だからまた頼むわ」とか「寝付きが良くなったこともあるからな〜」等と様々なことを言ってきた。
「ん、けど俺行くからまたあとでね。」
水無月は収穫した野菜の籠を背負って荷車に荷物を積みに行った幼なじみの所に走って向かう。
村の入り口に大きな荷車が置いてあってその直ぐ近くの木の幹に腕を組んでいる銀髪のセミロングの髪が風でなびいて両目を閉じていた少年は映像を見ていた全員をまた驚愕させたのだ。
少年は紛れも無く似ていたのだオルガ・イツカに…。
オルガ似の少年は近付いて来た存在に一言。
「遅かったな、ミナ」
「やっぱり足音だけで俺だって分かるなんて本当に耳が良いね、カエデ」
ミナとオルガ似の少年に呼ばれた水無月はオルガ似の少年のことをカエデと呼んだことから彼の名はカエデ・イツカ。
クロノスの異空間では…。
「銀髪の少年…カエデ・イツカさん…では、あの方が団長さんの…」
「あぁ、オルガ坊やの父親だろうね…」
「オルガ…」
クーデリア、アミダは映像を見ながら言葉を紡いで居ると身体を硬直させたオルガの肩を叩いたのは三日月だった。
「ミカ、お前の夢の話は嘘じゃなかったな…姿を見るまで分からなかったが…映像を見ていたら身体が震えるんだ…まるで今までポッカリと穴が空いた場所に何か満たされるのをずっと待っていたんだって…」
オルガは映像に映る父親の姿を見ながら涙ぐんでいたがスクリーン状のモニター映像は進んで行く。
「お前は特定の足音がするからわかりやすいんだよ。ミナ、お前だって猫や鳥、動物達といつも話しているだろう?」
「まぁね、動物達は色んな場所に行くからこの山と城下町しか行かない俺達に情報を教えてくれるから助かるからね。」
水無月の言葉を聞いたカエデは木の幹から離れて荷車に近付いて両手で荷車を進み出したのを見て水無月も籠を背負って歩き出した時…。
村の入り口から少年少女達が2人に突っ込んで来た衝撃があったがカエデと水無月はそれなりに鍛えていたので倒れることは無くて無事だった。
「カエデ兄ちゃん、水無月兄ちゃん今日も城下町に行くの?」
「私も行く!」
「ずるい、俺も行く!」
「えぇーー!!?」
2人は村の子供達に城下町に行きたいとせがまれて居たが村から騒ぎを聞き付けて来た、おばあちゃんが「ダメじゃよ、カエデと水無月みたいに速く歩けんじゃろう」と子供達を止めた。
「けど、おばあちゃん!カエデ兄ちゃんは荷車引いてるから良いでしょ?」
「ダメじゃ、いつもならば積荷が少ないから良いが今日はいつもより多いから我慢するんじゃよ」
おばあちゃんが「諦めなさい」と言うが中々カエデと水無月から離れない子が多い。
「城下町から帰って来たら俺とカエデで温かいスープ作るから…」
「夜が明けて明日になったら俺とミナを日が暮れるまで遊ぼうな。約束が出来る良い子はいるか?」
カエデと水無月が子供達にそう伝えると嬉しそうにしておばあちゃんの手を引かれて村に帰って行ったがおばあちゃんは振り向いて「夜までには帰って来るんじゃよ、夜になると鬼が出るからの」と…。
村を出たカエデと水無月はたわいもない話をしながら山を降りていた。
「余計な約束してごめん、カエデ」
「謝んなくて良い、ミナ。此処しばらく村の子供達には構ってやられない日があったから別に大丈夫だ」
「うん、ありがとう。それでいつも見たいに左目を髪で隠さないの?」
「城下町の人達は俺がオッドアイの瞳だって知ってるからな」
「そうだったね、カエデの瞳は猫の瞳だね」
「俺が猫に似ているのは瞳だけで性格はミナ似だ」
クロノスの異空間では…。
「…団長さんと三日月のお父さんは子供達に人気者で大変そう…」
「村の為にまだオルガと三日月の父親は幼いのに出稼ぎに行くのかい、凄い子だね…」
「映像を見た感じでは、村の人達は余り若い人は居なかったな」
アトラ、アミダ、ユージンがそれぞれの思った事を述べるとオルガは「…父さんは俺達と似てたな、俺達も幼い子供達に食べ物をあげる為に色々してたっけな」と三日月は「お父さんの作った野菜食べてみたい」と言う。
オルガと三日月はいつの間にかカエデと水無月のことを父さん、お父さんと呼んで全員はまた映像を見た。
クロノスの異空間side終
カエデと水無月が色々話していると城下町に着くと城下町の人達が話し掛けて来た。
「まぁまぁ、カエデと水無月じゃないか!?こんな暑い日に荷車と重い籠を背負って来たのかい?2人は良く働くねぇ、お茶飲むかい?」
「おーい、カエデ、水無月!野菜と果物を売ってくれないか!」
「ずるい、私も売っておくれ!」
カエデと水無月はたくさんの人に囲まれて野菜や果物を売って行く。
「水無月、この間は腰を痛めたワシの息子に変わって障子を張り替えてくれてありがとうな」
「うん、そのあとにお団子奢ってくれてありがとう。おじさん」
「ミナ、お前…前に城下町でおじさんの家に障子を張り替えて直ぐに戻って来るって言ったのに妙に遅かったのは…そういうことだったんだな?」
カエデの瞳は笑っていなかったので水無月は慌てて誤解を解いた。
「確かに、おじさんから奢って貰ったけどあとで一緒に行ったじゃん!?」
「まぁ、そういうことにして置くが早く野菜と果物を売るぞ。今年の冬を無事に過ごせる為にな…」
カエデは水無月の肩に手を置いてまた商売に戻って水無月は「うん…そうだね」と言ってカエデのあとを追いかけて行った。
夕方になってカエデと水無月は城下町での野菜、果物を売ったりして町の手伝いをしていたら日が沈みそうだった。
城下町を出た2人は暗くなりそうな山道を登っていると水無月があることを口にした。
「夜には「鬼」が出るんだって…知ってるよね?」
「村の人達はいつも言っていたからな…夜には出掛けるなってな」
「でも、俺達は「鬼」が嫌いな藤の花のお守り持ってるから大丈夫だから問題ないでしょ?村でもお香とか焚いてるしさ」
クロノスの異空間では…。
此処の主であるクロノスはさっきから一言を話していなくてビスケットが話し掛けた。
「あの、どうしたんですか?」
「いえ、このあとに始まる悲劇をどのような人達が見ても気分が悪くなるんですよ。」
オルガと三日月はクロノスに「そんなに…酷いんだな…」と「オルガの父さんと俺のお父さんはその悲劇を乗り越えたの?」と聞いて来た。
クロノスは2人の問いに「えぇ、通常の人間では到底乗り越えられないことなのに2人は歯を食いしばって悲劇を乗り越えたと思いますよ」と言葉を返した。
クロノスの異空間side終
「おい、ミナ。可笑しくねぇか?村の入り口の灯籠が2つとも付いていないぞ!」
「カエデ、濃い血の匂いがする…嫌な予感がするんだ…急ごう!!」
カエデと水無月は村の様子がいつもと違うと思い荷物をその場に投げ捨てて村に向かって走り出した。
「…なんだよ…これは…」
「……」
2人は大急ぎで村に入ると最初に目に付いたのは数人の村人達が死んでいた姿だった。
カエデと水無月は目を合わせて急いでそれぞれに家に向かったがカエデの両親は死んでいたが両親の首が無かった。
「父さん、母さん…クソッ!!」
「…カエデ」
「ミナか…そっちはどうだった?」
カエデは立ち上がり外に出ると水無月が近付いて来て口に出すことはしなかったが首を振ってからゆっくりと言葉を紡いだ。
「此処に来る前に広場に寄って来たんだ、そしたら見たことない2人の男がいた」
ミナとカエデはその広場に向かって死んだ男を見たが村の人間じゃ無いだけではなく腰に刀を差していた。
「…村の人達を殺したのはこの2人じゃないな?」
「やっぱりカエデもそう思うよね。
俺も同じ結論になったんだ。
理由は3つ、1つ目は何故、所々に村人の首無し死体があるのか?
2つ目は此処で死んでいる人間が着ている服に「滅」と書かれている文字から推測してこいつらは「鬼」を滅する組織、「鬼殺隊」の隊士だ。
3つ目はこの惨状を創り出したのは「鬼」だと言うこと…それなら1つ目の推測に当てはまるんだ。」
「飢餓状態になった「鬼」は人の血肉を欲することがある…例え、家族が「鬼」になっても殺してでも喰らうんだったな…ミナ」
「うん、「鬼」にとって俺達人間は「栄養価」が高いんだ」
そう推理したカエデと水無月はお互いに目を合わせた時に心が決まった。
「ミナ、お前は…」
「勿論、カエデに着いてくよ。カエデの居る場所が俺の居場所でカエデが「鬼」を斬る為に「鬼殺隊」に入るならそこも含めて俺の居場所だよ」
「全く、茨の道だぞ…いつ死ぬか分からないぞ?」
「そんなの今頃でしょ?俺達は実の兄弟じゃないけど生まれた時から一緒に居たでしょ?カエデの考えいることなら少しなら分かるよ。」
カエデは水無月の言葉に笑みを浮かべると死んだ鬼殺隊士の刀を腰に差すと水無月も同じように腰に刀を差していた。
カエデと水無月は村の裏入り口に着くと後ろを振り向いて心の中で別れを告げた。
「(父さん、母さん…オッドアイの瞳を持った俺を忌み嫌わずに此処まで育ててくれてありがとう…。
村の子供達もごめんな、遊ぶ約束を破って…。
村の人達と色んなことをしてミナと馬鹿のことして怒られたりして楽しかった。)」
「(お父さん、お母さん…俺を此処まで育ててくれてありがとう…そして村の人達の皆…いつも俺が作った野菜と果物を食べてくれてありがとう…。
そしていつも俺のことをミー助って呼んでくれたこと本当は嬉しかったんだ…。
もう呼んでくれる人は居なくなったけど…俺はカエデと一緒に必ず鬼殺隊に入って皆を殺した「鬼」を探し出して殺してやるから…天国で待っててね。)」
「「((15年間、お世話になりました…決して二度と此処に戻らない!俺達は「鬼」を滅する為にこの命を鬼殺隊に捧げよう。俺達と同じ思いをする子供達を増やさない為に!!)」」
カエデと水無月は地面を走り続けるがそこから木の枝にジャンプして忍びのように木から木へと飛び移るが2人の瞳からは涙が出ていたが2人は気づかないように夜の闇の中に消えて行った。
クロノスの異空間では…。
映像を見ていた全員が泣いていた。
いつも無表情で泣いている所は一度も見たことない三日月ですら泣いていたのだ。
「時の神、クロノスさん…これはまだ序章なんですよね?(グズッ」
「えぇ、そうです…」
「俺達もいつ死ぬか…分からない戦いがあったけど…お父さん達は一夜で…家族を失ったんだね…」
「…父さん…」
オルガは利き手に拳を作って握り締めていたら血が出て来た。
「団長さん!手から血が!?」
「あっ!?…父さんのことを考えていたらいつの間にか強く握り締めて居たんだな…」
クロノスはオルガに近づくと手に持っていた杖を一振するとオルガの手から血が止まったのでクロノスは「では、また続きを見ますか?」と聞いて全員はまだ泣いていた人もいるが見ると選択した。