鉄血のオルフェンズ 次元を超えし出会い 作:五月雨☆。.:*・゜
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カエデと水無月はこの日の修行も無事に終えて就寝の準備をしていた。
最終選別から十四日が経って2人の疲労や傷等はすっかり治って動きや呼吸が鈍らないようにする為に過酷の山下りの修行を欠かさずにこなしていた。
素振りをカエデと水無月は数時間が過ぎて家に帽子を被った人がやって来たのだった。
「あ!鱗滝さん、来たんじゃないの?」
「あの人が…俺達の刀を?」
その人の帽子は、沢山の風鈴が付いて歩く度にチリンチリンと音がなった。
「ふっ、風鈴?」
「なんで?」
「俺は鋼鐵塚という者だ。カエデ・イツカと水無月・オーガスの刀を打った者だ。」
「カエデ・イツカは俺で隣にいるのがミナ………じゃ無かった…水無月・オーガスです。中へどうぞ」
「……よろしく(ペコ」
カエデは自身と水無月の紹介をして水無月自身は喋らずにお辞儀だけした。
だが鋼鐵塚さんは人の話を聞かずにその場で箱の開封を始めたのだ。
「これが日輪刀だ。」
「はっ?此処で…」
「俺が打った刀だ。」
「おじさん、お茶を入れるけど?」
カエデと水無月は鋼鐵塚さんを何とか地面じゃ無くて家にどうやって連れて行こうか考えていた。
「日輪刀の原料である砂鉄と鉱石は太陽に一番近い山で取れるんだ。
猩々緋砂鉄、猩々緋鉱石、陽の光を吸収する鉄だ。
陽光山は一年中陽が射している山だ。
曇らないし雨も降らない。」
「(相変わらず人の話を聞かん男だな。)」
「あの鋼鐵塚さん、外だと熱中症に掛かるのでとりあえずに家に入ってから……」
カエデが顔を覗きこむとお面が付いて「あっ、ひょっとこのお面だ」と水無月は言った。
「んん?んんん?あぁ!お前、オッドアイじゃねえかこりゃあ縁起が良い。
本来ならば猫にしかならない筈、何だが見れるとは…縁起が良い証拠だな、隣にいる坊主も良い瞳をしてるじゃねぇか!
こりゃあ、刀はどんな色になるんだ?なぁ、鱗滝」
「儂にも分からん」
興奮が治まったのか…ようやく鋼鐵塚さんは家に上がってカエデは刀を抜いた。
「日輪刀は別名、色変わりの刀と言ってなぁ、持ち主によって色が変わるのさぁ。」
「……(ズズズズ」
カエデの日輪刀は蒼みがかった濃い水色に変化した。
「水色っ!!」
「濃い水色だな…水の呼吸から派生した雪の呼吸の色だな」
「俺の…日輪刀…」
鱗滝さんがカエデの日輪刀を説明すると鋼鐵塚さんが何故か切れていた。
「キー!!俺はお前と同じ赤色か緑色の刀身が見れると思ったのにクソー!!」
「いたたっ…危ねぇな、何歳だよ!?」
「三十七だ!」
カエデと鋼鐵塚さんが喧嘩みたいにじゃれていると鱗滝さんが水無月に振り返った。
「……水無月、お前も刀を抜いてみろ」
「うん、鱗滝さん」
水無月は鋼鐵塚さんの近くにあった自分の刀を取ると刀身を引き抜いた。
「おおっ!お前は何色だ?」
「……(ズズズズ」
水無月の刀は瑠璃色に変化した。
「瑠璃色!?」
「……瑠璃色だな。」
「カエデの刀を見た時も驚いてたけど?
俺達、刀の色は不吉なの?」
「いや、そういうわけではないが……あまり見ないな派生した呼吸の刀から濃い水色と瑠璃色は…」
「そうなんですか…」
「ふーん…」
その時、カエデと水無月の鎹鴉が声をあげた。
「カァァ!カエデ・イツカ!!水無月・オーガス!!北東ノ町へ向カェェ!!鬼狩リトシテノ!最初ノ仕事デアル!心シテ掛カレェェ!!」
「仕事?」
「もう来たの?」
「北東ノ町デワァ!観光客ガ消エテイルゥ!
毎夜毎夜、観光客ガ消エテイル!!」
カエデと水無月は鬼殺隊の第一歩を踏み出した。
クロノスの異空間では…。
「体力を回復したのにまた山下りしてるな」
「山下りが終わったら刀の素振りをしてるわ」
名瀬とアミダは感心したように映像を見ていると2人は家の前に向かうと帽子を被った人には沢山の風鈴が帽子に付いていた。
歩く度にチリンチリンと音がなってそのまま刀を出し始めたがオルガと三日月の父親によって何とか家に入って貰ったのだ。
「あの、お面…どうやって作ってるんだろうな?」
「シノ、まさか欲しいの?あれが?僕なら鱗滝さんの狐のお面が欲しいけどな」
シノとビスケットは話しているとカエデと水無月は刀を取り出した。
「色変わりの刀だっけ?俺のお父さんとオルガのお父さんはどんな色になるんだろうね?オルガ」
「分かんねぇって、ミカ」
映像で2人の日輪刀はカエデが濃い水色、水無月が瑠璃色とかなり珍しい色だと鱗滝さんは言っていた。
「綺麗な色だね、三日月、団長さん」
「そうだね、アトラ」
「あぁ、そうだな…」
映像では鎹鴉が2人に任務に向かった。
観光客が消えていると最速していたのだった。
クロノスの異空間side終
任務に出る前に鱗滝さんから2人に伝えられたことがあった。
1つ、鬼殺隊の隊士、その数はおよそ数百名…政府から正式に認められていない組織だということ。
2つ、鬼殺隊の隊服も特別な繊維で出来て通気性は良いが濡れにくく燃えにくい。
雑魚鬼の爪や牙では隊服を裂くことは出来ないこと。
3つ、これから先に"血鬼術"という特殊な鬼は異能の鬼だということ。
4つ、人間を鬼に変えられる血を持つ鬼はこの世にただ一体のみ。
今から1000年以上前に1番始めに鬼となった者。
その鬼の名は、鬼舞辻無惨だということ。
そんな二人は鬼殺隊の隊服を来て北東の町に来る前に鱗滝さんからの餞別でカエデは濃い青色に白い雪の華と赤い椿が描かれた羽織。
水無月は濃い青色に白い雪の華と蓮の花が描かれた羽織を貰った。
似ている羽織だが違うのは描かれた椿の花と蓮の花だけだった。
赤い椿の花言葉は「誇り」
蓮の花言葉は「清らかな心」
北東の町に着いた二人は早速、町の住人に聞き込みをする為にまずは甘味処に向かった。
「なんで、甘味処なの?カエデ」
「ミナ、観光客が来る場所は甘味処が多くて町の住人も良く来るから噂話を聞けるだろ?」
「確かにそうだね」
カエデと水無月は甘味処に向かって何も食べないのはこの町に来たのに勿体無いのでお団子を食べながら店員さんに話を聞いた。
「この町で居なくなった人達が何処に行ったか知らないか?親父さん」
「あぁ、近頃、何人も居なくなるっているんだ。
村の近くにある風景を見に来たお客さん達が……」
「それって何処にあるの?」
お団子を食べながら水無月は店員さんに聞くと…町のすぐ近くにある森には滝があり周りの風景と相まってそれなりに良い景色になっていた。
おまけに夜には蛍が飛び交い幻想的な景色になるとのことで…それを見に来る観光客も多いんだとか…。
そしてその観光客が時折、町に帰って来なくなったので遭難したのかもと町の人達が捜索しても見つから無かった。
捜索してもたまにあるのは川の中の石に着物の一部だったであろう布きれが引っかかっていること。
居なくなるのは夕方から夜にかけて景色を見に行った人ばかりであることから鬼の仕業の可能性があるとのことで今回、カエデと水無月が派遣されたのだった。
「ふーん、そうなんだ」
「兄ちゃん達…。
もしその場所に行くんなら気を付けろよ」
カエデは店員にお金を払い終わると「大丈夫ですよ…俺達がその噂をもう出ないようにしますから」というと店員は頭にハテナを浮かべていたが「また、来てくれよ」と笑顔を浮かべた。
クロノスの異空間では…。
「あっ、オルガのお父さんのあの姿…夢で出て来た時の格好だ…」
「そうなのか?ミカ。」
「間違えないよ。あっ、お父さんも出て来た…」
2人は鬼殺隊の黒い隊服にカエデは濃い青色に白い雪の華と赤い椿が描かれた羽織。
水無月は濃い青色に白い雪の華と蓮の花が描かれた羽織を着ていた。
「あんた、綺麗な色の羽織だね。私らの所には売って無いんじゃないかい?」
「そうだな、アミダ。
お前にも似合う羽織があるかもな」
映像を見て2人の羽織を絶賛する名瀬とアミダだったが2人は北東の町で聞き込みをする筈なのに甘味処に向かった。
「なんで、甘味処なんだ?」
「お腹すいてるから?」
ユージンとビスケットの疑問は映像のカエデによって理解した。
「なんで、甘味処なの?カエデ」
「ミナ、観光客が来る場所は甘味処が多くて町の住人も良く来るから噂話を聞けるだろ?」
「確かにそうだね」
カエデと水無月は話しながら甘味処を目指していた。
ユージンとビスケットはオルガの父親が頭脳明晰で驚いていた。
2人が甘味処に着くとお団子を食べながら店員に話を聞いていた。
町にある幻想的な景色を見る為に観光客が絶えなかったこと。
ある日を境に観光客が帰って来なくなって遭難したのだと町の住人が探しに行ったが川の近くに着物の一部だけ落ちていた。
居なくなるのは夕方から夜にかけて景色を見に行った人らしいと言った。
店員さんがお団子を食べ終わってたカエデと水無月に「その場所に行くんなら気を付けろ!また、来てくれよな!」と言った。
クロノスの異空間side終
カエデと水無月は甘味処から出ると通り掛かった村人にその滝が見れる場所への行き方を聞いた。
「見に行くの?」
「一応、確認の為だ…!ミナ、木の枝に飛べ」
「わかった」
2人が木の枝に飛ぶと近くの空き地で声を張る子供達の姿が目に入った。
「本当だよ!僕は昨日見たんだ、人が川の中に引きずり込まれてくとこを!!」
一人の少し気弱そうな少年が気の強そうな少年に必死に声を荒らげていた。
「そんで引きずり込んでったのはどんなヤツだったんだよ?」
「暗くなり始めてた…離れた草むらから覗いてたからハッキリとは見えなかったけど……人みたいな形の腕があった!」
「……ぷッ、アハハハハ!んだよちゃんと見たわけじゃないのかよ!熊かなんかと見間違えたんだろ!?」
「ち、違う!あれは熊じゃなかった……きっとあの川には人喰い妖怪がいるんだよ!!」
「妖怪なんてお前そんなんいる訳ねェだろ!怖い夢でも見たのか!?」
「夢じゃないよ!
本当だもん、本当にいたんだから!!」
「へぇ〜そんなに言うなら今晩確かめに行こうぜその人喰い妖怪ってのをさ!」
腹を抱えて笑っていた少年が涙目になる気弱な少年にニヤッと笑ってそう提案した。
「だ、ダメだよ!
夜に言ったら僕達も襲われちゃうよ!!」
「へーきだって!俺達は足速いんだから楽勝だろ。
来なかったらボッコボコにするからな!
覚悟しとけよ、ヨシ!」
「そ、そんなぁ、待ってよ!ケンちゃん!!」
少年の抗議に耳を貸す様子はなく勝気な少年は腕を振って空き地から去って行った。
気弱な少年も困った顔をしながら慌ててあとを追い走りだしていった。
「なるほどな……今日の夜か…」
「どうする、カエデ」
「決まってるだろう?
あの子達と滝に向かって鬼を斬るんだよ」
「了解、カエデ」
カエデと水無月は空き地で話していた子供達が居なくなった時に……木の枝から聞き耳を立てていた2人は少年達の背を見ながら話していた。