絶望の渦中、生きるMessiahは何を見る?   作:綠月

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台詞マシマシ注意報継続中。今回は初のYKN以外のα枠が出ます。といっても名前だけですが。後敵役もちょっとだけ。


邂逅編.Ⅲ ~刹那に見えた喪失~

学生服の女、ロジカをどうにか説得して皆のいる料理店に連れ込む事に成功した。その帰路で本の行方を人々に少し聞いたりはしたが、まぁうまくいくわけがない。おかげで当の本人は皆のいる奥の部屋の隅で涙目で落ち込んでいた。

「どうしたものか・・・本屋に届けられた可能性も考えはしたが実際に行っても見つからなかった。あのまま放っておく訳にはいかないが・・・。」

「そういやあの翼人はどうした?流石にそろそろ起きたんじゃねぇのか?」

そこまで言うとどこかから短い悲鳴が聞こえてきた。というか短いのにかなりうるさい。

「・・・隣の部屋で横にしていたが、起きたようだな。あの者なら何か知っているかもしれない。」

耳元から手を離した侍が隣の部屋とやらに歩き出す。気になるし一応あたしもついていくか。

~~~~~~~~~~

「ヒイイイ、誰か来たんですけど!お前は知ってはいけないことを知ってしまった、だから死んでもらおうとか言われるんですか私は!?何か刀いっぱい持ってるし絶対そうだ!何のことか知りませんけど私は秘密とか絶対に守りますから命だけはー!」

あたしらが入った瞬間例の翼人が寝かせられてたであろうベッドの上で早口でまくし立てるかのようにしゃべり出す。案の定こいつもビビりらしい。緑色の液体が入ったデカい注射器をこっちに向けている。しかも今気づいたが尻尾の方は先端が桃色の液体が入ったハート型の容器になってる。あれだけ何か嫌な予感がするのは気のせいか?

「落ち着け、殺す気などない。少し聞きたいのだが・・・緑色で分厚い本を知らないか?そなたが異形に追われていた時に出くわしたあの少女が探しているのだが。」

「何で私が異形に追われている事を・・・いや、その人から多分聞いたんでしょうね。でも私はそんな本は・・・いや、待ってください。」

翼人が何かを思い出そうとし、やがて手を叩く。

「あぁ思い出した!確か・・・あの山を歩いていた時に腰に鞭を下げてて鳥の羽がついたマントを羽織っている女性と出くわしたんですよ。凄い大人びてましたね。で、話しかけられるかと思ったらあの異形をけしかけられて・・・。あの時逃げようと必死でしたがあの時にその人が緑の本を持っていたかもしれないです!」

「・・・間違いなくこの異変に関わっているな。異形をけしかけたとなると首謀者の可能性もなくはない。」

「え、異変って何ですか!?」

こいつも気づいてないタイプだったか・・・まぁ知ってなかったから一人でのうのうと外を出歩いていたんだろうが。とりあえず異形による異変の現時点で分かっていることを話す。

「そんな事が起きてたんですか!?何で過去の私は山に行こうと思ったんですか!おかげで死ぬほど怖い目に遭っちゃったじゃないですかぁ!自分の馬鹿ぁ・・・。」

いや知らないが。被害がどれぐらいなのか知らないがもしかして異変を把握してる奴らってそこまでいなかったりするのか・・・?

「しかし・・・何故その女性がロジカ殿の本を持ち去っていったのか理解できぬな。もしや、普通の本ではないのか・・・?」

「知りませんよそんなの。それより怖いので異変が解決するまではここにひきこもってもいいですか?というか絶対ひきこもります!」

いや、出来れば異変の解決に貢献してほしいんだが・・・。

「無理ですよ、だって私治療しか出来ない戦えないサキュバスのナースなんですから!」

「お前サキュバスだったのかよ・・・。別に治療する術があるだけ無能力者よりはマシだろうが、ヒーラーとして戦いをサポートしてくれたって・・・」

「嫌です!絶対ひきこもりますから!」

そう言ってサキュバスの女は布団にくるまった。どんだけ意地っ張りなんだよ・・・。

~~~~~~~~~~

明かりの少ない薄暗い廊下をただ歩く。すると向こう側からとある姿が出てきた。

「おや、ラファリン殿ではないですか。どこかに出かけるんです?」

「貴様は確か・・・あの吸血鬼の取り巻きか。」

「その解釈は間違っていませんな、ですがこんな老いぼれでもウランステルという名前くらいはありますぞ。」

黒いフードを被った老人は自嘲気味に名を名乗る。呼んでやる価値はないがな。

「ふん・・・なに、あの男に頼まれごとをされただけだ。命令されるのは癪だが、妾の望む未来には仕方のない事よ・・・」

「それは儂の主様とて同じじゃろうよ。ところで、件の方はどうなっているんです?」

「有志集めは妾の担当ではない。あの女・・・ルイとかいったか。先程新たな有志を引き連れたと聞いたぞ。」

「あぁ、そうでしたか。失礼、歳には抗えぬものでな・・・。」

吸血鬼が何を言うか。いや、老人になってから吸血鬼になったんだったか。

「もういいだろう。妾は行くぞ。」

そう言い、老人の横を過ぎる。気をつけろみたいな事を言われたが構う事か。

「・・・やれやれ、以前からあの方に服従すると決めたというのに、まだ激務に走らされるとはな。じゃが、あの男の能力ならば・・・この地の強者がどれほど集っても、勝つことは叶うまい。そう確信したからこそ、主様も他の皆も協力しているのだからな。」




YKN.154 シンツィアマンダリン・ロウネ 生存確認。
YKN.65 ウランステル 敵側発覚。
YKN.152 ラファリン 敵側発覚。
今回の犠牲は・・・
無し
残り・・・157名。
討つべき敵は・・・現在2名。



敵役は解決側とは別に分けます。果たしてどれほどの数が敵になるか・・・本当は敵側発覚じゃなくて裏切り発覚にしたいけど何も裏切っていないから出来ない。中々死者が出ませんがご安心を、次回はキャラ視点が変わる予定なので次こそ死者が出るはず。(未来の自分に丸投げしてるだけ)
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