転生したら暴虐の魔王になれそうな件   作:ワラリヲ

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初投稿です。ワラリヲです。よろしくお願いします。


転生、そして友

 あーあ、こんなことするんじゃなかったよ、素人が登山グッズ揃えて海外の雪山登り行くなんて……凍傷か、クソ痛いわクソ寒いわで笑える状況じゃないのに笑える……

 

≪確認しました、スキル【痛覚無効】【対寒耐性】獲得……

成功しました≫

 

 あ、やべぇ、寒い通り越して熱くなってきた……

 

≪確認しました、スキル【対熱耐性】獲得……

成功しました。

対熱対寒耐性を獲得したことにより、【熱変動耐性】にスキルが進化しました≫

 

 なんか幻聴聞こえてきたな、人生で一度でいいから、アノス様見たく俺TUEEEEしてみたかったな……

 

≪確認しました、アノスを検索……

成功しました。

続けて、エクストラスキル【記憶処理】を獲得……

成功しました。

続けて、ユニークスキル【魔眼】【魔法作成】を獲得……

成功しました。

続けて、アルティメットスキル【混滅の魔眼】の獲得に挑戦……

失敗しました。

続けて、暴虐の魔王アノスに近い肉体を作成します……

成功しました。魂に、<滅び>の属性が追加されました、それにより魔素量と魔力量が上限を超えました。大きすぎる滅びの力を感知、一時的な対抗手段として、滅びと滅びを相殺します……

成功しました≫

 

 あーでも、いきなり力を得てそれだけで頑張ってくださーいじゃキツイから、なんか色々教えてくれる人が欲しいかもな……

 

≪確認しました、ユニークスキル【大教授】を獲得……

成功しました。

続いて、再度アルティメットスキル【混滅の魔眼】の獲得に挑戦……

成功しました≫

 

 全く、なんなんだよ、この声はよ……

 

 ここで俺の意識は途切れた、俺もとい国枝陽太は、雪山で謎の声に対して疑問を持ちながら、息を引き取った。

 

…………

 

陽太「あー、うん、何処だここ? まず今の状況を整理しようか、国枝陽太28歳独身、雪山で凍死。誕生日は9月24日で、好きなラノベは魔王学院の不適合者、書籍化前から見ている。職業は中学校の理科教師、死んだ時は夏の休暇で貯金とボーナス使って海外旅行、素人なのに雪山に登り死亡。で、ここは何処かなっと……見た感じは洞窟、あと体の感じがいつもと違うな、なんかなんでもできそう……いや、それは流石に言い過ぎかな、他にわかることといえば青白く光る鉱石、ところどころ生えてたりする草、それだけだな、これはどう言う状況なんだ? 教えて凄い人!」

 

『解、マスターは死後、今の身体と魂がリンクし、その体に入り込んでいます』

 

陽太「うわっ!? だれ!?」

 

『解、ユニークスキル【大教授】マスターの望むことを教える者です』

 

 なるほど、そりゃ助かるな、聞きたいことは山ほどあるからな、まず、【大教授】と言う言葉は死ぬ直前に聞こえていた、そうなるとその前に聞こえてた事もあるかもな。

 

陽太「俺の……スキル? ってのはどんなのがあるんだ?」

 

『解、【大教授】【熱変動耐性】【魔眼】【滅紫の魔眼】【破滅の魔眼】【魔法作成】【記憶処理】です』

 

 幾つかあるが、その中で俺が注目したのは、【魔法作成】だ、【破滅の魔眼】と【魔眼】に関しては大方予想できる、【滅紫の魔眼】はどんな効果があるのかわからんが、今は置いておく、【破滅の魔眼】は原作そのままで、【魔眼】については相手のスキルとかを視るってところだろうな。【魔法作成】も分かるが、どのレベルの魔法を作れるんだろうか?

 

陽太「【魔法作成】はどんな能力だ?」

 

『【魔法作成】は、指定されている魔法文字と魔素を使い、一定以上のレベルの魔法以外を作ることが可能です。また作った魔法は魔力を使って行使できます』

 

陽太「待った、魔素ってのは?」

 

『解、魔素とは、魔物の身体を構成する生命エネルギーで、スキルの使用等に必要です』

 

陽太「魔力と魔素は何が違うんだ?」

 

『解、魔力は魔素を操る為の精神力そのものです』

 

陽太「つまり、魔素を電子だとすると魔力は電圧で、その魔素の流れが電流、そして流れている体が回路、または、導線ってとこかな?」

 

『是、その解釈で問題ありません』

 

陽太「ありがとう、今から俺が魔法術式を作るってのは出来るかな?」

 

『解、可能です、現時点で使える魔法式をマスターに教えますか? YES/NO』

 

陽太「んー、脳が処理しきれないってのはある?」

 

『解、エクストラスキル【記憶処理】によりありません』

 

陽太「了解、それじゃあYES!」

 

 瞬間、俺の頭の中に大量の情報が雪崩れ込んでくる、こりゃあ、凄い量だな……ただ、この魔法式だと<獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)>も作れない、<魔炎(グレスデ)>が限界だ、これでは俺の今の実力はゼペス以下ということに……なんとしてでも強くならねば……!

 

陽太「よし、取り敢えず今できる魔法を片っ端から作っていこう!」

 

 その後、俺は思いつく魔法を片っ端から作っていった、攻撃魔法は炎系統と雷系統、補助魔法では<治癒(エント)><解毒(イース)><武装強化(アデシン)>非戦闘系魔法は、これが一番多いのだが、<契約(ゼクト)><飛行(フレス)><思念通信(リークス)><創造建築(アイビス)><幻影擬態(ライネル)><秘匿魔力(ナジラ)><追憶(エヴィ)><解錠(ディ)><追跡(エノイ)><聖別(リヒド)><魔物化(ネドラ)><魔力時計(テル)>だ。

 

陽太「よし、こんなもんかな、次は……【魔眼】使ってみようかな、【破滅の魔眼】と【滅紫の魔眼】はなんか使うのが怖いから使わないけど……」

 

 【魔眼】を開眼する、すると、周辺の魔素の流れや魔素の濃さ、量が視える、取り敢えず魔素が多い方に行ってみようか。

 

 それからは出来ることをとにかく試してみた。例えば、指を切り落としてそれを<治癒>で再生させる事で、それを引き金に【自己再生】のスキルを覚え、他にも色々聞いて、やってみて、【魔力感知】を覚えた。【大教授】と保有している全てのスキル達をリンクさせてみたりした。

 

陽太「んー、一気に魔素量が多くなってきたな、ん?」

 

 視線の先には結界がある、怪しがりて、寄りてみるに、謎の黒龍ありける。

 

 すると、後ろに何かの気配を感じ、咄嗟に回避する。

 

陽太「これは……スライム?」

 

 飛んできたのはスライムだった、魔物に飛ばされたか?

 

???(聞こえるか? 小さき者どもよ)

 

 悪寒が走る、結界の中の黒龍が話している、しかも聴覚的にではなく、直接脳内に!?

 

???(聞こえておるだろう! 返事をするが良い!)

 

スライム(うっさいハゲ!)

 

陽太(このスライム勇気あるな、聞こえてたらどうするつもりなんだよ……ハゲてはないし)

 

???(聞こえておるぞ? 我をハゲ呼ばわりするとはいい度胸ではないか! 久方ぶりの客人と思い、下手に出れば、どうやら死にたいらしいな!)

 

 どうやら聞こえていたようだ、このスライム死んだな。

 

陽太(ああ、聞こえてたのか、まあいいか、俺は別に変なこと思ってないし……)

 

???(ふむ、貴様は……まあ良い、スライムよどう言うことだ?)

 

スライム(すみません! 返事の仕方もわからなかったもので、適当に思ったことを試しに言ってみただけです。申し訳ない!)

 

 適当に出た言葉が、うっさいハゲ! かよ……

 

???(ふふふ、ふはは、ふはははははっ!)

 

 3段活用かな?

 

???(面白い、我の姿を見ての発言かと思ったが、目が見えないのか、スライム種は基本的に思考もせずに、吸収・分離・再生を繰り返すだけのモンスター、自らテリトリーを出ることは滅多にない、それに奴に似た者……か)

 

陽太(奴? 誰の事です?)

 

???(お前がとある知り合いに似ていただけだ。ところで、お前たちはネームドモンスター、もしくは、ユニークモンスターか?)

 

 上手くはぐらかされたな。

 

陽太(ネームドは多分名持ちって意味かな? じゃあ、俺は生まれてから10日程度だからあり得ない、ユニークって方かな?)

 

スライム(俺は90日、名前は付けられてないぞ)

 

 ああ、先輩だったのか。

 

 その後、種族等の説明を聞いたが、長かったので要約すると、生殖能力の持つ種族の中でも、人間に味方するの者は亜人、その他のものが魔物と言うらしい。

次に魔人は、魔素から生まれたり、魔物の突然変異だったり、色々いるらしい。上位の魔人も生殖能力を有するが、圧倒的な魔力に劣化することのない身体を持つため滅多に生殖行為は行わないらしい。

そしてこいつらを総合して魔族というらしい、俺は一応魔人の中の魔族という種族だそうだ。人間が勝手に恐れているだけらしいが……。

そしてここからは続けようか。

 

???(で、我が生殖を必要としない理由だが、必要ないからだ、我は"個にして完全なる者"であり、4体しかいない竜種が1体、"暴風竜ヴェルドラ"とは我のことよ!

我には寿命も肉体も存在しない、魔素の塊であり、意志さえあれば我は不滅なのだ! クアーーーハハハハ!!!)

 

 どうやらこの黒龍はヴェルドラと言うらしい、そして俺最強だから生殖は必要ないのだっ! ってことな?

 

スライム(そ、そうなんすか、大変分かりやすい説明! ありがとうございました! では、自分はこれで!)

 

 このスライムめ、逃げようとしてるな?

 

ヴェルドラ(まて、我のことを話してやったのだ、次はお主らの番ではないか?)

 

 あ、逃げ道塞がれた、まあいいや、取り敢えず話せる部分だけは話しておこうかな。

 

陽太(そうだな、俺は……)

 

 話せる範囲のことは話した、その後スライムの方も転生した経緯を話した、刺殺か……怖い人もいたもんだな。

 

 そのことを話したら、ヴェルドラは、俺らが稀な生まれ方をしたと言う、どうやら異世界から召喚された者はいるに入るようだが、転生者は珍しいらしい、魔物になるのはさらに珍しいらしい、俺なんかは魔人だからまあ、分かると言っていたけど……まあ変わらないだろう。異世界人に日本人もいるかな? 殆どが俺らと違う世界or海外の人だろうけど……。ああ、あと、スライムが目が見えるようになった、【魔力感知】だ、俺はもう持っていたのでご教授いただけなかった。

 

ヴェルドラ(で、これからどうするのだ?)

 

陽太(俺とスライムの二人で同郷の人を探しに行きますかねー)

 

スライム(うん、それならもしかしたら色々教えてもらえるかもしれないからな!)

 

陽太(そーいや、ヴェルドラさんは封印されたって言ってましたよね?)

 

ヴェルドラ(む? まあな、ちょびっと油断していたが、途中からは本気を出したんだが……負けてしまった!)

 

 自信満々に言うなよ……そいつは人間の勇者と呼ばれる存在で、異世界人かも知れないらしい。

 また、異世界人は召喚された者も多くいる。また、異世界人は強く、その人だけのユニークスキルを持つそうだ、召喚の成功率が非常に低いそうだが……だが成功した場合、兵器として使うらしい、同郷の人かもしれないやつが兵器にされてるとは本当に胸糞悪くなってくる。

 300年ほど前とある事件が起き、街を破壊したらしいのだが、それが原因で封印されてしまったらしい、300年間一人ぼっちか……悲しいな、俺とスライムは目を合わせる。

 

陽太・スライム(よし! 俺たちと友達にならないか?)

 

ヴェルドラ(な!? す、スライムと……唯の魔人の分際で暴風竜ヴェルドラとトモダチだと?)

 

スライム(嫌ならいいんだけど)

 

ヴェルドラ(馬鹿! 誰も嫌とは言っておらぬだろう!)

 

陽太(ふむ、ならどうする?)

 

ヴェルドラ(どうしても……と言うならなってやらんこともないが?)

 

スライム(ならどうしてもだ! 嫌なら絶交、二度と来ない)

 

ヴェルドラ(ちょ!? ……仕方ないな、我が友達になってやろう!)

 

 ツンデレは求めてないんだがな……

 

スライム(じゃあ、宜しく!)

 

ヴェルドラ(うむ、宜しくの! そうじゃ、お前達に名前をやる、お前達も我に名前をつけよ!)

 

陽太(名前? それまた何で?)

 

ヴェルドラ(同格ということだ、人間で言うファミリーネームというやつだな、我がお前達につけるのは"加護"になるのだ、おまえ達はまだ名無しだが、これでネームドモンスターを名乗れるぞ!)

 

 なるほど悪くない、契約だな、俺達は最強の竜種が1体と同格と認められるわけだ。

 まあ、ネーミングセンス無いけど……まあ、安直に、暴風、嵐、テンペスト……とか? 流石に安直か?

 

陽太(スライムさん、どうするよ俺にはテンペストしか思いつかなかったんだけど……)ボソッ

 

スライム(奇遇だね、俺の方もテンペストだ)ボソッ

 

 おんなじかよ……

 

陽太(それでいっか?)

 

スライム(だね)

 

陽太・スライム(テンペスト、でどうだ?)

 

ヴェルドラ(うむ! 良い響きだ! 気に入ったぞ!)

 

 気に入っちゃったし……

 

ヴェルドラ(今日から我は、ヴェルドラ=テンペスト! そしてお前達は……

スライムは、リムル=テンペストを名乗るが良い!

そして魔人は、元々決まっている、ユレム=テンペストと名乗るが良い……やはり、上書きになったな)

 

 ん? 上書き? どういうことだ? 俺には既に名前があった? 誰か俺に名前をつけていたのか? まあ、性を同じにしてるから魂では繋がったようだ。

 

 そうして、俺たち、ヴェルドラ、リムル、ユレムは、魂で繋がり、友となった。

 

リムル(それで、行く前に一応聞いておくけど……その封印って解けないの?)

 

ヴェルドラ(我の力では解けぬな、勇者のスキルと同格のユニークスキルを持つ者ならあるいは……)

 

 やってみるかな

 

ユレム(<創造建築(アイビス)><聖別(リヒド)><武装強化(アデシン)>)

 

 <創造建築(アイビス)>で作った剣を<聖別(リヒド)>で強化<武装強化(アデシン)>で更に強化し、切り付けるが無理だった、むしろ折れた。

 

リムル(ちょ!? 何やってんだ!?)

 

ユレム(俺の魔法とかスキルでどうにかできそうなの試してる、次は……)

 

 ここからが本命。

 

ユレム(【破滅の魔眼】)

 

 俺の眼に紋章が浮き出る、視界の全てを破壊因子として破壊し尽くす魔眼、上手く使えれば究極の反魔法となる。

 周囲の壁にヒビが入ったりしてるが結界には傷ひとつつかない。

 

ユレム(これが最後かな【滅紫の魔眼】)

 

 俺の眼に滅紫色の一文字が描かれる、原作だと神の秩序を破壊することが出来たが、これだと、発動中のスキルを破壊することができるらしい。

 が、結界はビクともしない、俺の実力不足だな。

 

ヴェルドラ(いま、かすかにこの【無限牢獄】が揺らいだぞ! 何をしたのだ!?)

 

ユレム(俺のユニークスキルの3つの力の一部、最初のは魔法を作り、使うやつで作った魔法剣、二つ目は視界の全てを破壊因子とする眼で、三つ目は発動中のスキルを破壊する眼だよ)

 

ヴェルドラ(それほどの能力が……)

 

ユレム(リムル、なんか思いついた?)

 

リムル(ああ、ヴェルドラ、俺の胃袋の中に入らないか?)

 

……は?

 

 その後リムルからの説明を受けて理解した、胃袋というのはリムルのユニークスキル【捕食者】の能力で【無限牢獄】ごとヴェルドラを食ってしまうということだ、そして、ユニークスキル<大賢者>とヴェルドラ、内と外から結界を解析して外に出すという算段らしい。

 

ヴェルドラ(フハハハハ! 面白い! 是非やってくれ! お前に全てを委ねる!)

 

リムル(そんな簡単に信じていいのか?)

 

ヴェルドラ(無論だ! ここでお前達が戻るのを待つよりも、お前の中で外へ出るために【無限牢獄】を解析することのほうが面白そうだ! なぁに! お前と2人がかりでやれば【無限牢獄】も打ち破れよう)

 

ユレム(そっか、じゃあ頑張れよ! ヴェルドラ!)

 

ヴェルドラ(フハハハハ! 無論よ!)

 

リムル(行くぞ?)

 

ヴェルドラ(うむ! どんとこい!)

 

 【無限牢獄】がリムルに覆われて、ヴェルドラごとリムルに飲み込まれる、そのうち残ったのは俺たちのみとなった。

 

ユレム(なんとも呆気ないな)

 

リムル(ああ、それじゃあ、外を目指そうか!)

 

ユレム(だね)




なるべく不自然じゃ無いように主人公を入れ込んでいくので、頑張ります。
初回から伏線というか謎というかなんというかを張ってみたけどどうですかね?

魔法はルビ振った方がいいかな?

  • 勿論さ!
  • 要らないね! 脳内変換するから!

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