転生したら暴虐の魔王になれそうな件   作:デントウ

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今回もちょっと難しかった……ユレム君……君自由に動きすぎだ……。
前回は前回でトレイニーさんの「はじめまして」にどう返すか悩みまくった末にああなったからな……。


大激突

 ソウエイが帰ってきた。同盟に対しては快い返事を貰うことが出来たそうだ。あとは7日後、首領の下へ同盟を結びに行くだけだな。

 

ユレム「だが、不足の事態でも動けるようにはしておいた方が良いだろうがな……」

 

 また、シュナに頼んでいた服が完成したようで、着てみると、かなり着心地が良かった。服自体も自分の身体の一部かのようだ。流石はシュナである。

 そして、クロベエに頼んでいた刀も出来上がっていたようで、これまでに<創造建築(アイビス)>で創ったどの剣よりも上質で、恐らく希少級(レア)はあるだろう。また、要望通り振りやすく、刀身はリムルの刀に比べると少し短い。

 なかなかどうして、皆良い仕事をしてくれたものだ。

 

…………

 

 ソウエイの会合から4日が経過し、約束の日まで3日となっていた。俺たちは今約束の場所への道中で、もうすぐ湿地帯に着くだろう。リザードマン達は自分達の住む天然の迷路を利用し、確実に侵入したオークを討伐しているようだ。

 だが、そこに異変が起こる。ガビルが父である首領及びその親衛隊を拘束し、自身が指揮を取り、湿地帯を舞台にその湿地帯を埋め尽くすほどのオーク達を相手取ったのだ。

 

ユレム「確かトレイニーから聞いた話では、【飢餓者】の能力の1つ、【食物連鎖】にて、たとえ末端のものが喰った魔物の特性でさえ、全てのオークに共有されるそうだ。今のところは湿地帯での機動力にて相手を上回っているだろうが、リザードマンに戦死者が1人でも出れば、その時点で戦況は変わるだろう。俺が<転移(ガトム)>で先に向かって死者は出さぬように手助けをしに行く、それでも良いな? リムル」

 

 俺はリムルにそう告げる。

 

リムル「ああ、分かった。頼んだぞ」

 

ユレム「それと、ソウエイは首領のいる牢へ行き、首領達を守れ。また、首領の側近がオークの1団と交戦している。そちらも頼む」

 

 <思念領域(リノクス)>にてその位置をソウエイに渡す。

 

ソウエイ「はっ!」

 

 ソウエイが行ったことを確認し、<転移(ガトム)>にて湿地帯に転移する。目の前に広がる光景は地獄絵図である。オークの軍勢が湿地帯を埋め尽くし、オークの死体は同胞であるオークが綺麗に食べている。

 

ユレム「さて、下手に強力な魔法を撃ってリザードマンを巻き込むわけにもいかぬな、そんなヘマはせぬが……。

介入は最小限で良いだろうな、リザードマンに戦死者が出ないことが目的だ。それに、鬼人の者達も戦いたいだろうしな」

 

 それからは、ゴブリンを含むリザードマン陣営の兵へ、止めとなり得る攻撃だけを防ぎ、それ以上の介入は控え、リムル達の到着を待った。

 

ガビル「貴殿は、あのゴブリンの集落にいた者ではないか!」

 

 ガビルが話しかけてくる。

 

ユレム「ガビルか、何故もう少し待てなかった?」

 

ガビル「なんだと? 我等誇り高きリザードマンが、洞窟の中でチマチマと戦うなど、許せるわけがないだろう!」

 

 誇りを持つのは良いがな……。

 

ユレム「戦うにせよ、もう少しオークロードのことを調べるべきだったな、俺がきていなければ、既にリザードマンに死者が出ていたぞ?」

 

ガビル「確かに、何度か我が部下が助けられていた。それは感謝しよう。しかし、皆も死を覚悟してきているのだ!」

 

 それはそうだろうがな……。

 

ユレム「オークロードのスキルの影響を受けたオークは、喰らった魔物の特性を奪う。それも全てのオークに共有されるのだ。それが何を意味するのかはわかるな?」

 

 ガビルが目を見開く。同胞の死体を喰らう行為の異常性は感じていたのだろうが、その答えに辿り着かなかったのだろうな。

 

ガビル「な、ならば……貴殿が部下を助けていなければ……」

 

 自分の犯したことに気がついたようだ。

 

ユレム「奴等は湿地のぬかるんだ地形でも、十分に動けるようになっていただろう。さらには、リザードマンの硬い鱗も手に入れていたやもしれぬな」

 

ガビル「そう……だったのか……感謝する……!」

 

 さて、来たようだな。

 

ユレム「ガビル、安心せよ、この戦いはもうすぐ終わる。それからどうするかは、お前が決めろ」

 

リムル「ユレム! 戦死者は?」

 

 羽を出して飛んでいるリムルが言う。

 

ユレム「ゼロだ」

 

リムル「サンキュー! 戦況はどうだ?」

 

ユレム「問題ない。地の利を利用し、オーク達に対しても有利に戦いを進めている。士気も十分高い。ガビルの将としての才がなせる技だな」

 

 今のガビルには、大局を見る力はまだない。しかし、将としての才能がある。王の器と言われると微妙だが、1軍を任せる将としては十分だと思う。かと言っても、もう少し冷静に戦を見て欲しかったがな……。

 <飛行(フレス)>にて、リムルの下へ行く。すでにベニマル達は戦い始めており、オーク達を圧倒している。中でもベニマルとランガは大技で1度に多くのオークを屠っている。

 

ユレム「……ふむ、何者だ?」

 

 オークロードが前に出てきて、リムルと共に地上に降りて戦おうかと言う時、同時に何者かが高速で接近していることを感じた。その何者かは、湿地帯の中央に降り立った。なかなかの妖気を感じる、恐らく上位魔人だろう。

 

???「これは一体どう言うことだ!? このゲルミュット様の計画を台無しにしやがって!」

 

 随分と簡単に名乗ってくれたものである。




次回、恐らくオークディザスター戦(仮)ですね。
トゥービーコンテニュー

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