転生したら暴虐の魔王になれそうな件   作:デントウ

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えー、リアルな方のも大体区切りがついたので、これから投稿頻度は上がると思います。こんなクソみたいな投稿頻度の作品を拝読してくださり、ありがとうございます!


幕間:ユレムは暇を潰す

ユレム「暇だ」

 

 そう、暇なのだ。今日は特に仕事はないが、他の者は皆各々のする事がある。街に繰り出し皆の様子を見る、新たな魔法を作る、ハクロウに稽古をつけてもらう、ふむ、意外と出来ることはあるな。1つずつ消化していこう。魔法を作るのは歩きながらで問題あるまい。

 

ユレム「おはよう、精が出るな」

 

 最初に向かったのはクロベエとカイジンの鍛冶屋である。先日ベニマルと試合をした時、刀が少々刃こぼれしてしまったので、研いでもらおうと思ったのだ。

 

クロベエ「おお! ユレム様、どうしたんだべか?」

 

カイジン「ユレムの旦那か、そういや刀が刃こぼれしたって言ってたな、研ぐのか?」

 

 なかなかどうして、話が早くて助かる。それにしても、誰から聞いたのだろうか? 誰かに言った覚えはないが。

 

ユレム「ああ、先日ベニマルと試合をした時にな、頼めるか?」

 

クロベエ「勿論だべ! ほんじゃあ、見せてくんろ」

 

 俺は収納魔法から刀を取り出す。刃を見ると、【魔眼】を使わずとも分かるほどに潰れている。これでは、新品の時の60%の切れ味も出せぬだろう。

 

カイジン「おお、こりゃ派手に潰れてるな」

 

ユレム「ベニマルと正面から鍔迫り合いになることが多くてな、やはり武器を使うのは得意とは言えぬな」

 

 クロベエ曰く、1週間ほどで研げるそうだ。刀を預けた後は、別の場所へ行く。オーク達が土木作業をしている場所だ。

 

ユレム「よう、精強か?」

 

 俺はゲルドに対して言う。

 

ゲルド「ユレム様! ええ、ユレム様のおかげで、皆も空腹に悩まされることもなく、心より感謝申し上げます」

 

 ゲルド以外のオーク達も見回すが、皆真面目に作業に取り組んでくれている様だ。

 

ユレム「そうか、ならば安心だ。ところで……」

 

 少々最近の悩みを打ち明ける。ミリムがよく建物の扉や壁を破壊するので、対処に困っているそうだ。

 

ユレム「すまぬが、昨日も執務館の扉のドアノブが壊されていた様でな、直しておいてもらえるか?」

 

 俺が直そうとしたのだが、「ユレム様のお手を煩わせることはできません」の一点張りで何もできなかったのだ。

 

ゲルド「分かりました。では、俺が直しに行きます」

 

ユレム「ああ、頼んだぞ」

 

 そう言うと、ゲルドは執務館の方へ走っていく。

 

ユレム「全く、ミリムの行動も困ったものだな……」

 

 さて、腹も減った。食堂にでも行くとしよう。

 

 俺は歩いて食堂に向かう。食堂に入ると、丁度昼食時のためか食事を既に食べ始めている者や、食事を待っている者がいる。

 

ユレム「ふむ……では焼き魚を頼む」

 

ハルナ「ユレム様! 分かりました!」

 

 焼き魚はリムルと俺とシュナの根気により、焼き魚に合う魚が取れる様になったのだ。尤も、下手に獲れば生態系を崩しかねないのでそこそこの貴重品だが……。無論、その過程で刺身に合う魚も見つけた。

 

 そう言えば、魚を捌く、という行為だが、魚の様な形態の魔物などを相手取る時は捌く様に戦うと良いのではないか? という仮説を立てたが、なかなか魚のような形態の魔物が居ないのが難点である。

 

 昼食を食べ終わると、ソウエイ達が訓練をしていたので、クナイを投げつけるなどちょっかいをかけながら、ヴェルドラのいた洞窟へ向かった。

 

ガビル「おお! ユレム様! このガビルの働きを見に来てくださったのですね!?」

 

  ガビルは高速で仕事を始めた。しかし数秒でバテた。

 

ガビル「ぜぇ……はぁ、ゆ、ユレム様……このガビル……ユレム様の助けになれ……光栄でした……ガクッ」

 

 死んではおらぬ。放っておいても直ぐに回復するだろう。だが、軽く労いの意味を込めて<坑魔治癒(エンシェル)>をかけておく。怪我などはしていないので効果はないだろうが。

 

 その後、俺はベスターの研究室へ向かう。

 

ユレム「ベスター、順調か?」

 

 ベスターには回復薬の研究を任せている。確か、ハイポーションまでは、ドワーフ王国での従来の技術で作成可能だったそうだが、リムルの体内で生成される回復薬、フルポーションが作れないらしい。

 

ベスター「おやユレム様、やはり、98%が現在の限界で、最後の1%が足りない状態です」

 

ユレム「ふむ、では、1%の不純物が混ざってしまう原因は何か、それは既に分かっているのか?」

 

ベスター「はい、先日リムル様から、抽出液が反応しやすい性質を持っているため、空気中などの不純物と混ざってしまっているのでは? と言われました」

 

 ふむ、その線はあり得るな。例を出すなら、一般的に、水も純度100%の真水などあり得ないと言って良い。何故なら、空気中の気体などと直ぐに混ざってしまうのだ。それに水道水に比べて味気ないらしい。また、その溶解性で体内のミネラルをうばうのでは? と言われていたりするらしい。俺は実際に飲んだことはない。

 

 さて、雑談が過ぎたが、その混ざり合いが起こらない空間を作り出せば良い、ということだ。

 

ユレム「ならば、恐らく条件は真空だな、確かだが、リムルが回復薬を生成している胃袋も真空だった筈だ」

 

ベスター「……! 分かりました、試してみましょう」

 

 そう言うと、ベスターは作業に取り掛かる。それから数時間が経つと、そこには、リムルが作ったものと同じ見た目のポーションがある。【魔眼】で解析するが、純度は99%の、フルポーションだ。

 

ユレム「見事だベスター、間違いなく、これはフルポーションだぞ」

 

 俺は素直に称賛する。

 

ベスター「いえ、ユレム様やリムル様の助言があったからこそ出来たものです……私は何も」

 

ユレム「何を言う、俺やリムルだけではなく再現可能な方法でフルポーションを作ることはできなかった。これは紛れもなくベスター、お前の力だ。誇るが良い」

 

ベスター「……ユレム様……ありがとうございます!」




完全に本編からは外れた話にしようかと思ってたんですが、まあいいや、本編に大した影響もないでしょうし!
あと、水の純度云々は作者自身もあまり詳しくないのでおかしな点などがあったらすみません
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