転生したら暴虐の魔王になれそうな件   作:デントウ

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昨日に続き投稿


祝福(ギフト)

《告、個体名:リムル=テンペストの魔王への進化(ハーヴェスト・フェスティバル)が完了しました。

続いて、系譜の魔物への祝福(ギフト)の授与を開始します》

 

 微睡みの中魂にそんな声が響く。俺は、物質体(マテリアルボディ)が意識を失いつつも、星幽体(アストラルボディ)により思考能力のみ保っていた。リムルのスリープモードや夢を見ている状態に近いかも知れぬな。恐らく3日ほどこの状態を続けていた。【大教授】と会話ができたのが幸いである。

 

 しかし、その声……世界の声が響くと同時に、俺の星幽体(アストラルボディ)さえも完全に意識を奪われていく。魔王への進化(ハーヴェスト・フェスティバル)だの祝福(ギフト)だのと言っていたが、テンペストでは何があったのだ? 耐え難い眠気に耐えながら、俺は思考する。

 

《告、個体名:ユレム=テンペスト、祝福(ギフト)の授与が行えません。眠りなさい》

 

ユレム「(断わ……。)」

 

『告、眠ることを推奨します』

 

ユレム「(ふむ、【大教授】に言われてしまってはな……。仕方あるまい。あとは任せたぞ)」

 

『了』

 

 微睡みに身を任せる。すると、すぐに意識が消えていった。

 

…………

 

 ユレムが眠りにつき、祝福(ギフト)の授与が始まる。

 

『告、祝福(ギフト)の授与が開始されました。身体組成が再構成され、新たな種族へと進化します』

 

《確認しました。

種族:浅層魔族から深層魔族への超進化……

成功しました。全ての身体能力が大幅に上昇しました。物質体(マテリアルボディ)精神体(スピリチュアルボディ)の変態が自在に可能となります。

胚が成長しました。

固有スキル【魔力操作】【完全記憶】【記憶処理】【覇気】【統合】【分離】》を獲得しました。

続けて、各種耐性を再取得します……

成功しました。【痛覚無効】【物理攻撃耐性】【自然影響耐性】【状態異常無効】【精神攻撃耐性】【スキル耐性】……以上を獲得しました。以上で進化を完了します》

 

『一部スキルの権能の欠損を確認、ユニークスキル【大教授】の欠損部分を修復、進化の実行を申請……』

 

《受諾します。【大教授】が進化へ挑戦……》

 

『失敗しました。【大教授】の提案、ユニークスキル【破壊者(ホロボスモノ)】を統合(イケニエ)に、再度実行します……

成功しました。

ユニークスキル【大教授(オシエルモノ)】が【薫陶之王(ミネルヴァ)】に進化しました』

 

 通常なら、たとえ祝福(ギフト)があろうと、どんなものを犠牲にしようと、何度挑戦しようとも、到達し得なかった、世界の最高峰、究極能力(アルティメットスキル)。それに行き着いたのは、祝福(ギフト)、スキルの統合以外に、2つの要因があった。1つは、ユレム本人の、自身でも観測しきれぬ膨大な魔素量(エネルギー)、もう1つは【大教授】自身の記憶である。【大教授】には、自身に欠けた部分が何か、どの様な権能かなどを、正確に把握していた。故に、成功率を底上げしていたのである。とはいえ、それを含めても、成功率は1%に満たないものであった。それを引き当てたのは偶然なのか、はたまた何かしらの要因があるのか、それは誰も知らない。

 

 祭りの続きが始まる。

 

《ユニークスキル【魔法作成】によって使用できる全魔法文字を解禁……

成功しました。ユニークスキル【魔眼】【破滅の魔眼】【滅紫の魔眼】を強化……

成功しました。

以上で、祝福(ギフト)の授与を終了します》

 

…………

 

 目が覚める。勿論、肉体的な意味だ。目を開けると、そこは知らない天井だった。特徴といえば、少々色が暗く、かなり豪華な造りになっており、結界が張られていることくらいか、結界の種類は、身体能力低下の結界、魔素浄化の結界、魔法不可の結界か。

 

ユレム「ふむ、やる事を悉く潰されているな」

 

『告、祝福(ギフト)の授与による結果を参照しますか?』

 

ユレム「【大教授】か、ああ、見せてくれ」

 

『…………』

 

 返事がない? どうした?

 

『告、【大教授(オシエルモノ)】は進化し、究極能力【薫陶之王(ミネルヴァ)】となりました』

 

 ふむ……そういえば、少し流暢になったか?

 

『気のせいです』

 

 そうか。では【薫陶之王(ミネルヴァ)】結果の参照を頼む。

 

『了、祝福(ギフト)の結果を参照します』

 

 ……結果を見たところ、少々驚いたな、固有スキルで【統合】【分離】などのスキルが使えるようだ。また、いくつか耐性が増えていたな。【魔法作成】や【魔眼】などの強化もかなり嬉しい。そして注目の【薫陶之王(ミネルヴァ)】だが……権能としては、思考加速(100万倍)、解析鑑定、並列演算、詠唱破棄、自動戦闘状態、森羅万象、魂掌握、継承、だ。

 

 【大教授】の時からあったものは省くとして、

 まず魂掌握だが、自身と魂の系譜が繋がっている者の中で、自身と同格未満の者の魂を掌握することができる。ここまでは【破壊者(ホロボスモノ)】と同じ権能だが、それとプラスして、俺が絶望させた相手の魂も掌握できるようだ。

 そして継承、継承は、自身と魂の系譜が繋がっている者に、自身のスキルの権能の一部や、魔法を授けることができる。逆は不可能のようだ。

 

 と、このような感じだな。

 

ユレム「さて、そもそもここはどこだ? ……誰か来る」

 

 コツコツと、足音が聞こえる。ここの者か?

 

???「失礼致します」

 

 ドアがノックされると、扉が開く。ドアを開けたのは、黒い髪に執事姿の男だ。ディウス程ではないもなの、かなりの実力を持っているようだ。無論、妖気を操り、実力を隠しているのだろうが。

 

???「おや? お目覚めになっていましたか、ユレム様、お久しぶりでございます。いえ、貴方にとっては初めまして。でしたね」

 

 ふむ、俺が覚えていないだけでこの者は俺を知っているのか?

 

???「失礼、自己紹介がまだでしたね、私はリベリオ。貴方が戦ったディウスと同じ、八神選定者の1人です」

 

ユレム「ああ、よろしく頼む。1つ聞くが、お前たちは何故俺を捕縛した? その上、結界が張ってあるとはいえ、牢屋か何かに入れられると思っていたのだが?」

 

 リベリオは何かを考えるような仕草をする。

 

リベリオ「それに関しては、我々全員で話しましょう。他の八神選定者を読んできます」

 

 そう言ってリベリオは部屋から出て行く。暫くすると、リベリオとディウス、そして他の6名で、計8名で入ってきた。

 

リベリオ「我々が八神選定者、遥か2000年前、貴方様に仕えた8柱の神です」




ステータス

ユレム=テンペスト
加護:暴風の紋章
称号:魔物を統べる者、◾️◾️◾️◾️の胚
魔法:全ての浅層魔法(一部を除く)
究極能力:【薫陶之王(ミネルヴァ)
ユニークスキル:【魔法作成】【魔眼】【破滅の魔眼】【滅紫の魔眼】
固有スキル:【記憶処理】【完全記憶】【魔力操作】【覇気】【統合】【分離】
耐性:【痛覚無効】【物理攻撃耐性】【自然影響耐性】【状態異常無効】【精神攻撃耐性】【スキル耐性】

 【記憶処理】と【完全記憶】の違いは、【記憶処理】は、単純に無限に記憶できるというだけで、【完全記憶】は原作にもあった通り、精神体にバックアップしておき、脳が破壊されたりして記憶が消えても、バックアップから復元できるというモノで、それの応用で殺しても余裕で復活できます。
【記憶処理】は拡張メモリ(無限)で、【完全記憶】はバックアップだと覚えておいてもらえればOKです。
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