偶に愛が重くなるまぞくと、愛されてる男のまちカド物語   作:名無しのモンスター

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シャミ子の誕生日じゃん今日!! そろそろ投稿せねば!! ってことで初投稿です。
今日から自覚系無害型ヤンデレな感じのシャミ子と転生オリ主中心の、ちょい重め(?)のラブコメ二次小説、はーじまーるよー。

ん? 百合要素? なにそれおいしいの?


プロローグ 原作開始前にやらかしました。優子、すまん……
主人公をヤンデレにしてしまったので、それなりの覚悟をすることに決めました。


 

 突然だが、皆さんはヤンデレという言葉を知っているだろうか。精神が不安定になるほど好きな人や恋人への愛情が強い人を指す造語である。好きな人に依存したり、その人を独占したり、ストーカーの様にその人の事を知り尽くそうとしたり、他者をお邪魔虫の如く排除しようとしたりと……様々なタイプや表現がある。

 

 これは個人的意見なのだが、そういった者と関わることになるのは、ハーレム系やアダルト系の二次創作の主人公ぐらいだろう。様々な女性キャラと関わっていくことになるのだから、1人でもヤンデレキャラがいないという設定はいくらご都合主義でもあり得ないはずだ。そしてその者と関わったら最後。選択を一歩でも間違えれば、確実に誰かが物理的にだろうと精神的にだろうと傷つき、最悪死人も……

 

 いや、こんな事を説明するのは止そう。これ以上説明しても皆に大きな恐怖心を植え付けるだけだ。まぁ、ここまで話した時点で植え付けてるだろうけど。要するに、皆も自分の事を好きになってくれてる人がいたら、その人が道を踏み外さない様に適度な対応で相手の精神を安定させながら付き合うようにってわけだ。難しいだろうけど、頑張れ。

 

 

 

 ん? 何故急にヤンデレの話をしてくるのか、だって? いやただ、ふと思いついた注意喚起を言ってみただけだ。気にしないでもらいたい……おい、なんだその『ふと思いつくわけねーだろ。どうせお前何かやらかしたんだろ。誤魔化しが効かねーぞ』みたいな事言ってる様な眼差しは。違う、別にそんなんじゃ……

 

 ………………

 

 ………………

 

 ……わかったよ、白状する。実は、俺の幼馴染みの女の子がヤンデレ化した可能性が浮上してしまったんだ。ヤンデレになる前の彼女は、只々誰に対しても素直で真面目で優しい子なだけなんだ。まぁ今でもそうなんだが。そこにヤンデレ成分が投下されたからなのか、皆が思ってるのより酷くはなってない……と思う。

 

 そして、そんな彼女をヤンデレみたいにさせてしまった要因は既に知っている。彼女をそうさせてしまったのは……この俺なんだ。

 

 本当はこんな事をするつもりは一切なかったのに、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、どうしてこうなってしまったんだ……

 

 優子……俺はどこでお前を狂わしてしまったんだ……? そして、()()()()()()()()()()()()()? ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()? 俺は、どうしたら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 話は変わるが、実は俺は()()()()()()()()()()()()()。俺は()()()()()()()()()()()()()……ノベル小説で言う、所謂異世界転生者ってヤツだ。数年前までは普通の会社員だったのに、いつの間にか小学生に逆戻りしたんだ。もちろん姿も声も、名前だって別人のものになっていた。

 

 俺が転生したってことに気づいたのは、仕事帰りに水溜まりでタイヤがスリップしたトラックにぶつかって数時間してからだ。事故に遭ったのだから、目が覚めれば病院のベッドに寝てたらしい。ここまでは冷静でいられた。けど起き上がると座高が低く感じ、ふと見た手足もいつもより細く短く感じた。しかも、両親だって別人だった。まぁあの二人に泣きながら抱きつかれた時の温かさは、俺の本当の両親と似てたけどな……

 

 

『すいません。今記憶が曖昧なので、俺の名前とか色々教えてくれませんか? 後、手鏡もあれば貸していただけると……』

 

 

 離してもらった後、俺は両親にそう言った。とりあえずまずは今の自分について把握しておきたかったからね。その時両親は『記憶喪失か⁉︎』とめっちゃ焦ってたな……。まぁ今思えば実質そうなんだけど。だって俺は、()()()()()()()()()()()()()()()……

 

 両親から聞いた今の俺の名前は平地(ひらち) 白哉(びゃくや)。小学生。顔は金色の瞳をした吊り目のイケメンフェイス。やったぜ。髪は濃い紫色のメッシュ付きで、ハーフアップした肩まである長い銀髪を結っていたそう。性格は明るくもなければ暗くもない、普通の男の子だったらしい。普通の小学生って、妖○ウォッ○の○野○ータかよ。

 

 ちなみになんで病院送りになったのかと言うと、学校帰りに自動車に撥ねられただそうだ。全くの別人すぎてめっちゃ焦ったけど、トラックによる事故で若返りとかするわけないよな、と思い冷静になれたんだ。いやどんな結論に至って落ち着けたんだよ俺。思い返せばあの時の俺すごかったな。

 

 とりあえず整理するとこんな感じかな。

・俺は仕事から家に帰ろうとした。

・雨だったからタイヤがスリップしたトラックに轢かれた。

・そして一回死んだ。

・気がつけば別人になってた。

・おまけで若返った。

・しかもイケメン。

・転生ノベル小説で大抵ある転生前に神様に出会うイベントもなし。

・ましてや転生特典などというものをもらったのかすら分からない。

 とまぁ、こんな感じに理解したな。

 

 そして最後に、俺は両親や偶々来た看護師に聞いてみたんだ。『今俺はなんて名前の病院にいるのか』って。もしかすると俺の知っている二次創作──漫画・アニメやゲーム──の世界にいるのではないかという可能性を信じたくて、そう質問したんだ。もしも知らない世界に転生したとなれば、後の未来とかが分からず二度目の人生も最悪な結末で終わりそうで、嫌だったから。そして聞かされた病院の名前は……

 

 せいいき記念病院。『まちカドまぞく』の世界にある病院だった。そして俺の知ってる世界だった。内心めっちゃ喜んだわ。

 

 

 

 

 

 

 さて、また話は変わるが、ここで『まちカドまぞく』って何? と思っている人達もいそうだから、その世界の物語をなるべく簡潔に教えようと思う。

 

 『まちカドまぞく』とは、まんがタイムきららキャラットで連載中の伊藤いづもによる4コマ漫画作品。主人公は十五歳のある朝、突然まぞくとして覚醒した吉田優子。一族の呪いを解除すべく奮闘する彼女に狙われつつもなんやかんやで彼女を放っておけない魔法少女・千代田桃を中心に繰り広げられる逆転マジカルヒロイン4コマ。一見するとほのぼの日常系に見えるが、実は至る所に伏線が仕込まれているストーリー物であり、その緻密な構成から高い評価を得ている……

 

 はい、今『Wiki参照にしとる?』と思った奴は表に出ろ。小学生だからって舐めんなよ……あっ、今高校生だったわ。

 

 俺がこの漫画を知ったのは、古本屋で漫画一巻に偶々目が入ったからだ。気になったので試しにその一巻を読んでみた時は最初はほのぼのしてんなーとは思ったけど、本の後ろの話になっていくに連れて……

 

 

『アレ? ほのぼの漫画でなんか深い闇を抱えてる奴がいるんだけど?』

『主要キャラ達の心境の変化が、人のあるべき成長というものを感じさせとる……アレ? これってそんなに深く考えさせる漫画だっけ?』

『あ、いつの間にかコメディに戻っとる』

 

 

 って感じにどハマりしていったなー。それで五巻まで買って結構読んでたよ。特に宿敵の桃に振り回されながらもめげずに頑張ろうとするシャミ子こと優子が好きだった。なんか結構応援してた。

 

 まぁ、後に実際に彼女と関わって、彼女の性格を変えてしまうことになるとは思わなかったけどな……

 

 

 

 

 

 

 話を戻そう。身体の怪我が治るまではしばらく松葉杖で登校し、病院に泊まり込んでリハビリする事になった俺。そんなある日、俺はふとあの子の病室に行ってみたんだ。いきなり知らない人が来たと怪しまれるだろうとは分かってはいるし、関わると本来その子が辿るべき運命を捻じ曲げてしまうのではないかと危険視してたのに、だ。

 

 それでも俺は行ってみたんだ……この世界の物語の主人公・シャミ子こと吉田優子のいる病室に。

 

 Q.なんで危険かもしれないと分かってるのに行こうと思ったの?

 A.せっかく主人公が入院している病院でしばらく過ごす事になったんだし、まだ主人公入院している時期のはずだから、顔ぐらいは見ようかなと。

 

 Q.行って何する気だったの?

 A.只々何気ない話をしようと思っただけだ。最近の病院での生活はどうなんだとか、今日は退院の為に何を頑張ったのかとかを話し合いたかった。学校は違うかもだけど、同じ入院者同士仲良くしたかったし。

 

 Q.本当は主人公の恋人になりたかっただけじゃn

 A.俺に原作崩壊させろと?(怒)

 

 Q.シャミ……あっ、この時期はまだ優子だった。彼女の知人とかには見つかっちゃったの?

 A.見つかってしまいました。チラ見し始めたら彼女の母の清子さんが病室にいて、すぐに目が合っちゃったんす。

 

 Q.見つかった後はどうなったの?

 A.『気になって覗いちゃいました。すみませんでした』と言って去ろうとしたけど、どうやら白哉(おれ)は優子と同じ小学校に通ってたらしくて、しかも少しだけだけど何気ない事で話してたらしいため、清子さんから来てもいいという許可を取れました。白哉(おれ)が優子の知り合いで助かったー……

 

 何はともあれ、白哉(おれ)の設定のおかげで何の不安もなく堂々と優子の様子を伺えるようになった俺は、宿泊ならぬ院泊が終わるまで毎日来る様になった。

 

 そして三日後には優子も目を覚まし、彼女とおしゃべりする機会も出来た。どうやら彼女は白哉(おれ)の事を覚えていたらしく、いざ話しかけてみたら『いつもより明るくなってますね』って言われた。白哉(かれ)の喋り方なんて知らないからそりゃあ違和感を感じるだろうよ……。けど優子は笑ってくれてたのでホッとした。そしてしばらく何気ない話をして自分の部屋に戻ろうとした時、彼女にこう言われたんだ。

 

 

『また……私の部屋に来てくれますか?』

 

 

 学校でちょっとだけおしゃべりしただけなのに、そんな白哉(おれ)に対してちょっと恥ずかしそうにそうお願いしてきたので、その時は正直驚いたな。ゲームでいうメインキャラのイベントみたいなヤツを俺がやっていいのかと迷ってはいたけど、よくよく考えてみれば、変なことさえしなければ原作が崩壊することはないじゃないか? と思ったので、了承することにしたよ。

 

 それからはほぼ毎日の様に、優子のところに来ては何気ない会話で親睦を深めていった。俺なんかが関わってもラブコメみたいなことは起きないと思ってたから、問題ないと思って結構話していたな。俺が退院しても病院に立ち寄ったし、優子が退院してもこっちから彼女の家に行って話し合ったりゲームしたりしたし、それを中学生になってもやってたし……

 

 ……アレ? 優子がヤンデレみたいなのに変わってしまった原因、これじゃね? やっぱ俺、やらかしてたわ……

 

 けどまぁ、その時の俺はそんな優子の変化には気付かず只々仲良くしていったわけだ。ほぼ毎日友達同士の会話(フレンズトーク)しただけだから、ラブコメみたいなのは起きず物語にも影響を与えずにしばらく原作が開始するのを待つだけだと思ってたから。

 

 

 

 けど、その考えは甘かった。優子がヤンデレになりかけてるのを知ったのは、お互い中学3年になったある日、彼女に告白されてからだ。

 

 迂闊だった。本来主要人物とかかわるはずのない人間が介入しても、それほどヤバいアクションとか犯さなければ物語に酷い影響は出ないだろうという、甘い考えを持ってしまった。その結果として、主要人物の一人の性格を変え、苦しませてしまったのだから。本人は自分がおかしくなってしまったことに気付いてはいるし、それを自覚して何とか抑えるとか言っていたが、その事実がさらに本人を苦しませている。

 

 優子を本来あるべき人物像から引き離し、苦しませてしまっているのは、全部俺の甘い考察や思い上がりのせいだ。だからといって距離を置こうものならば、彼女はさらに壊れてしまい、俺や周りまでも巻き込み、傷つかせ、壊してしまうだろう。そんなのは絶対嫌だ。俺はそんな酷い目には遭いたくないし、何より本人がそれを望んでいない。

 

 だから俺は決心した。ヤンデレになりかけている優子を止め、救うために、彼女からの愛をなるべく受け止めよう、そしてなるべく勘違いされないようにしよう、と。アプローチしてくるのならば、何かしらは反応してあげよう。他の女の子と関わっていたところを見られたのならば、余程なことではない限りは何をしていたのか正直に全部話そう。その関わった子の香水とかの匂いがついていたら、その子には悪いが、優子が勘違いして暴走しないようシャワーとか浴びてその匂いを落とそう。

 

 これらは逃げ道でもあるが、優子と向かい合うための近道でもあるはずだ。とにかく彼女からの愛情を無下にしないようにする、それが今俺のすべき手段なんだ。やっていく内に辛いと感じるだろう。けどこれ以上原作崩壊する地雷を踏まないためにも、やるしかない。大丈夫、無茶しないようにするさ。

 

 こんな俺のことを好きになってくれた子に、大切な何かを失ってほしくないからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの時の出会いは運命だったのか。それとも必然だったのか。それは今となっても分からなかった。けど彼と再会したおかげで、私はあの時の苦しみを乗り越えてきたのだと思う。というか、私は生まれつき体が弱かったので、小さい頃は院内生活を送っていたはずのに、何故かその時の辛さを全部忘れるようになったのですが……

 

 白いネコさんの夢を見た後に目が覚めた翌日、私は病室を訪れた松葉杖の彼……同級生の白哉さんと再会しました。彼とは皆と一緒に好きなものについて話し合っていたぐらいでしかおしゃべりした覚えはなかったのですが、濃い紫色のメッシュと同い年ながらも大人びた雰囲気で皆から注目を浴びていたので、再会した時は思い出せてよかったと思っています。そういえば初めて会った時も彼のことを『さん』付けしてましたっけ。

 

 どうやら彼は交通事故でしばらく病院に泊まり込んでいたそうです。『なんで俺が車に轢かれなきゃならなかったんだ』とか愚痴をこぼしてた時は思わず笑っちゃいました。よく自動車さんに轢かれて生きてましたね(笑)。今思えば笑い事ではなかったですけど……

 

 泊まり込んでしばらくした時に、彼はふと私もこの病院にいる事を知って、心配で毎日様子を見に来てくれたそうです。それがきっかけでお母さんや良とも仲良くなって……。よく思えば、おしゃべりして間もなかった私を心配してくれたのは、今となれば結構嬉しかったですね。彼と再会して、私も変わっていったのですから。

 

 あっ、変わったといえば白哉さんの性格ですかね。いつもは楽しいのか楽しくないのか分からない雰囲気を出していたのですから、いざまたお話ししたとなると私達みたいな子供らしい明るさを見せてきたので、思わずポカンとしちゃいましたよ。それでつい笑っちゃって、彼を恥ずかしがらせちゃいましたけど。

 

 しばらくして、彼は『看護師さん達を困らせたらまずい』と言って自分の部屋に戻ろうとしました。けど、私はもっとお話しがしたかった。もっと白哉さんの事が知りたくなった。だから、つい言っちゃいました。

 

 

『また……私の部屋に来てくれますか?』

 

 

 今となっても恥ずかしかったですね。初めてお話した時間も再会した時間も短いのに、そんな彼に対して泣いてしまいそうな声で上目遣いでお願い事してるようなこと言っちゃったので、あの時の私はきっと顔を真っ赤にしてたと……いや今になっても恥ずかしいわ!! 何やってんだ私!! けど、そんな私に対して白哉さんはこう言ってくれました。

 

 

『俺でよかったら、いつでも相手するよ』

 

 

 この時、私の心臓は結構バクバクしてました。優しさのある声とさわやかな笑顔が結構胸に響いて……

 

 

 

 

 その時からだったのかな。私が……初恋の味を知ったのは。

 

 

 

 

 それからも彼は、私が連絡とかすれば毎日のように私のところに来てくれるようになりました。彼が退院してからも学校帰りに来てくれて、私が退院した後もおうちに来てくれて、中学生・高校生になってからも……あっ、さすがにGWや正月とかの連休には呼んでませんよ? 白哉さんには家族との旅行を楽しんでもらいたかったし……。私の家族は貧乏でしたからちょっと羨ましかったですけど、白哉さんからその日の事をお話してくれた時は結構楽しめましたよ?

 

 ………………

 

 ………………

 

 ………………

 

 ………………

 

 ……けど。日が流れていく内に、私の心は複雑なものになっていっている、そんな気がしてきました。白哉さんが他の女の子と話していたり、ラブレターやプレゼントを渡されたり(ラブレターは断ったらしい)、距離を詰められたりしてるのを見ていたら、その心はさらに歪なものとなる。

 

 白哉さんはみんなのものじゃないのに。白哉さんは私に一段と優しいのに。私なんか白哉さんにラブレターを渡す勇気が出ないのに。私なんか白哉さんとそんなに密着してないのに……

 

 

 

 

 

 

 

 白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか白哉さんは白哉さんは白哉さんは白哉さんは私なんか私なんか私なんか私なんか……

 

 

 

 

 

 

 

 嗚呼、ダメだ。私は、白哉さんの事を想いすぎて頭がおかしくなり始めてきている。私は、嫉妬しすぎてこんなにも心が醜くなってきている。

 

 私は白哉さんの事が好きだ。できるなら独り占めしたい程だ。でも、そんな束縛するようなことをしても白哉さんは喜ばないし、本人だって望むはずがない。だからって白哉さんの周りに寄る女の子達に危害を加えても、それこそ全てを失う羽目になる。彼女達だって皆が悪意を持っているわけでもない。そもそも、私は皆と仲良くなりたい……

 

 けど、白哉さんの事を想うと、私の心の中の闇がそれらを否定して溢れてきそうで、怖い。このままでは本当に自分を見失ってしまうかもしれない。大切なものを全てこの手で壊してしまうかもしれない。だから私は、修学旅行が終わってしばらくした日に……

 

 

 

 

『私、白哉さんの事が好きです。病院で出会った時から、ずっと』

 

 

 

 

 今の心境を、そして本心を、彼に打ち解けた。彼に救いの手を、()()()()差し伸べるかのように。

 

 

『あの時の私は、きっと寂しかったんだと思います。目が覚めるまではずっと家族に会えなかったし、何もない暗い世界でほぼ毎日呆然と座り込んでいた感じだったので。起きた後もその感覚が抜けてない気がして……』

 

『それが終わった後に出会ったのが貴方だったんです。【会いたい】と想ってくれるほどの面識がないはずなのに、まるで私に優しく救いの手を差し伸べてくれた気がして……そんな貴方の優しさに、私は惚れてしまったんです』

 

『それからはほぼ毎日の様におしゃべりしましたよね。白哉さんはいつも何気ない日常の事を面白く話してくれますし、よく私の事も気にかけてくれましたし……そんな会話していく内に、私はどんどん貴方に惹かれていったんです。あはは……気づけませんでしたよね? 私もあの時はこの本心を必死に隠していたんですよ? やっぱり告白するのは恥ずかしかったんで……』

 

『……でも、そのせいで、私は色んな人を妬み始めてしまったんです。貴方と仲良く接している人に、貴方を助けたり助けられたりしてる人、貴方に贈り物をあげてる人……とにかく白哉さんに絡む色んな女の子を見ていると、怒りや悲しみが混ざって複雑な気持ちになっちゃうんです』

 

『修学旅行の時もそうでした。白哉さんと同じ班になれたのに、貴方が他の班も含めて色んな女の子からグイグイいかれてたのを見てると、より強い複雑な嫉妬感が出てしまうんです。その時はすぐにみんなから離れて私のところに戻ってきてくれたので何事もなく済みましたけど、怖くなってきたんです。もし白哉さんが戻ってきてくれなかったらどうなったんだろうって……』

 

『このままだと私、誰かを傷つけてしまいそうです。もしかすると誤解を招いて、白哉さんにだって……。私はそんなの嫌なんです。私はみんなと仲良くなりたい。でも白哉さんを愛したいし、愛されたい。とにかく今の私は矛盾しているんです』

 

『だからお願いがあります。私も白哉さんの事で取り返しのつかないことをしそうになったら、【こんなこと誰も望まない】と全力で言い聞かせて自分を抑え込みますが……もしそれでもダメになりそうな時は、白哉さんが私を止めてくれませんか? こんなことを頼めるのは、今は白哉さんしかいないんです』

 

 

 

 

『どうか、私が愛している貴方の手で、私を優子(わたし)でいさせてください』

 

 

 

 

 嗚呼、これじゃあ結局白哉さんを縛っているようなものだ。本人もその時は結構驚いた顔で固まっていたし、何より不安そうだったし、私も答えを聞かずに思わず逃げてしまったし……

 

 けど、彼はこんな私のお願いを聞き入れてくれた。他の女の子と絡んでたのを見た時はちゃんと状況を自分から教えてくれたし、思わず凝りに凝って作ってしまったプレゼントを喜んでもらってくれたし、とにかく私の事を想っての行いがよく見れた。

 

 それでも、彼はきっと無理をしている。私もおかしくなりそうな自分を止めようと無理をしている。けど、今では杏里ちゃんがよく私達を気遣ってくれているおかげで、お互い安定している気がする。このままお互い何も起きなければいいのだけれど、それでもいつか、いつかはちゃんと、お互いが不安にならないように、白哉さんに告白を……

 

 

 

 

 

 

 

 そして、私達の運命は大きく変わることになる。私の体に突然、角と尻尾が生えてきた、その日から。

 

 

「……なんぞこれ?」

 

 




はい、これにて第一話終了です。ヤンデレ表現するのムズイ……。けどみんなと仲良くなりたいという欲持った優しいシャミ子を完全なヤンデレにしたらそれはそれで可哀そうだから、あんな感じにするのが妥当かな……?

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