偶に愛が重くなるまぞくと、愛されてる男のまちカド物語   作:名無しのモンスター

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永遠の専門学校一年生になりたかったってことで初投稿です。

今回はシャミ子視点によるオリジナル回です。皆さんが感じているだろう、この作品のシャミ子ならやりがちだろ的なのをやらせてみた感じのやっつけ回なのでご了承を。


お互い前進する為にも、白哉さんの夢の中に……アレ? 私、潜入する夢を間違えました? by.シャミ子

『───子。───ミ子。───シャミ子よ、起きるのです』

 

 

 うーん……何ですかごせんぞ? 今私は眠くて中々起き上がれないんですが……

 

 

『こんな時間帯にお主が起きれないのはいつもの事であろう?』

 

 

 ウグッ……バッサリとした事実を言わないでいただきたいです。そもそも深夜に一度起きて二度寝する人なんてそうそういないと思うのですが……

 

 ……って、アレ? なんで私、今寝ている状態なんだって頭の中では分かっているのに、脳内でごせんぞと会話しているんだろう? というかこういった状況、前にあったような……

 

 あっ(察し)。

 

 

「今私がいるところ脳内空間でしたお久しぶりですおはようございます‼︎」

 

「起床する時のセリフがおかしくないか……?」

 

 

 状況を理解した時には、私は宇宙空間にでもいるような、キラキラとした小粒の光や装飾がたくさんある薄暗い場所で起き上がっていました。どこかのアパートのようにブラウン管テレビとコタツもある……ということは。

 

 いた。やっぱりごせんぞがコタツに入っていました。それもごせん像の方ではなく、私みたいに実体があるかのような全体像で、私よりも先端が二つ連なっている尻尾と片方が折れているツノまであって、しかも褐色肌となっている。やっぱりここはごせんぞの封印空間──私の脳内空間だ。

 

 こうやってこの空間でごせんぞと話す機会が来るなんて久しぶりな気がします。確か前にごせんぞと対面したのは六月の終わり頃でしたね。その時はごせんぞに『桃を洗脳して血液を献上させろ』と促されたんでしたっけ。あの時から私の日常はさらに変わったんだった。懐かしいなー。

 

 

「あの……ところでごせんぞは今日、何のご用があって私をここに呼んだのですか?」

 

「あぁそうだったな。……お主が外の世界で起きるまでの時間が限られてるし、まずは単刀直入に聞かせてもらうぞ」

 

 

 えっ? えっと……なんかごせんぞ、いつになく真剣な眼差しでこっちを見てくるのですが、一体どんな事を聞いてくるんですか? なんだか怖いけど、ちょっと気になっちゃう……

 

 

 

「シャミ子よ、そろそろ白哉との関係性を進展させたいとは思わないのか?」

 

 

 

「………………はへっ?」

 

 

 えっと……あ、あの……ごせんぞ? 今、なんと仰いました? えっ? びゃ、白哉さんとの、関係性を、進展……? えっ……?

 

 ウェェェェェェッ⁉︎ そ、それって、『いい加減告白するなり大胆なアプローチするなりして早くくっつけ』って言ってるようなものですか⁉︎ あっ、いや……正直、白哉さんとは恋人同士にはなりたいですけど、今の私の性格じゃ下手したら彼を傷つけてしまうかもしれない。だからまだ……あっ、ヤバいどうしましょう。顔が熱くなってきた……

 

 

「シャミ子よ。お主が白哉に対する想いを偶に強くし過ぎて、周りどころか白哉の事をきちんと見れなくなってしまうのも分からなくもない。その分歯止めを効かせることはできるみたいだが、そのせいで白哉も中々お主の想いに応えられずにいる……それはお主も勘付いてはいるはずだ」

 

「ウッ……」

 

 

 それは……ごもっともです。

 

 私は白哉さんに重たい愛を偶にぶつけようとしていた癖に、中途半端に後ろめたくなってしまう。そのせいもあって白哉さんを困らせて、彼の本心を引き出してあげることが出来ずにいる。それが今の現状となっている。

 

 本当はもっと白哉さんに想いを伝えたいのに。白哉さんに私の想いが伝わってほしい。けど……その想いを強くしてしまえばいつか二人とも壊れてしまいそうで、そのせいで今までの関係性が崩れ落ちてしまいそうで、怖いんです。

 

 私が壊れてしまうという本心を白哉さんに伝えた時には『いざとなったら止めてほしい』とは言ってましたけど、それもいつか壊れてしまいそうで、その事もあって中々───

 

 

「あぁ……シャミ子? すまぬがテレパシーでお主のネガティブ思考がダダ漏れだぞ? 気持ちはわかるが、とりあえず落ち着け」

 

「……ハッ⁉︎ す、すみません。深く考えすぎてました……」

 

 

 い、いけないいけない。危うく私が人格的な意味で終わってしまうところでした……。もしそうなってしまったら白哉さんが自分を責めてしまいそうで、偽りの本心で私に合わせようとしそうで……

 

 って、またネガティブな感じになってるじゃないですか私⁉︎ 今日の私、なんか調子がおかしくないですかね⁉︎ どうしてこんなにもネガティブになれるんですか⁉︎ 自分でもわけわかんないですよー‼︎ ワケワカンナイヨー‼︎

 

 

「確かに今の状況では、お主が本気で白哉に想いを伝えようとすれば真っ先にお主が壊れ、それに伴い白哉も傷つけかねん。だがそれは、白哉にそんなお主を優しく受け止める度量と、お主の事を想う気持ちが足りないからにすぎん。それらを鍛えさせる為にも、お主にはあの能力があるのだろう?」

 

「あの能力……?」

 

 

 あの能力って、一体何の事ですか? 私、まだ強い魔力さんを持っていませんし、なんとかの杖さんも上手く扱えていないので、どれも期待していいものでは……というかそれらが白哉さんの鍛えさせるところと何の関係があると?

 

 

 

「他人の潜在意識の世界に潜る力とそこでの言葉巧みによる洗脳だ。これらを用いて、白哉の度量とメンタル精神を鍛えさせてやり、お主に対する意識を良い方向へと強くさせるのだ」

 

 

 

「………………あっ、なるほど」

 

「いやちょっと待て。その反応からして、もしやその能力の事をど忘れしてたのか……?」

 

 

 別に忘れてたわけじゃないです。その手段で白哉さんに何かしらのアクションを起こせる可能性があるんだってことが単純に思いつかなかったってだけなんです。まだこの力の事を上手く理解出来てないというか、何というか……

 

 つまりは寝ている白哉さんの夢の中に潜り込んで、そこで私自身が暴走しないように白哉さんに何かしらの暗示をかけ、彼に私に対する意識を強くするってことですか。そっか……その手がありましたか……

 

 って⁉︎ それって結局洗脳するってことじゃないですか⁉︎ 形がどうであれ、やっぱり洗脳はよくないと思います‼︎ 桃の場合は殴り合いよりも理が適うからという理由で賛同しましたけど、白哉さんとは全くといっていい程に敵対してないので、無闇に洗脳しようとするのは……

 

 

「よく考えるのだシャミ子よ。これまでに自分の気持ちを暴走しない程度にアプローチなどをかけているのかすら怪しいが、お主はそれをやって白哉に振り向いてもらえてるような反応を見せてもらっているのか?」

 

「そ、それは……」

 

 

 い、痛いところを突かれた……周囲からは分かりにくいと思うけど、私だって暴走しないように頑張って白哉さんにアプローチをかけてるはずなんですけど、案の定外面を見たらなんの成果も得られませんでしたし…… 「なんの成果も‼︎ 得られませんでした‼︎」

 

 

「言っておくが、別に何も洗脳は悪いことばかりではないぞ。洗脳の仕方は本来、何度も同じことを繰り返したり、厳しく意見をしながらも褒めたり、優しくしたりといったメリハリを持って接すること、そしてそれを長期的に続けることが基本だ。つまりはやり方次第では洗脳をするにも罪悪感なく成功させることも可能だ」

 

「やり方次第で、ですか……」

 

「ちなみに白哉に飽き足らず、誰かを彼氏にしたいのならば自分本位の考え方を相手に押し付けないことが大事だぞ。例えるなら……そうだな」

 

 

 押し付けをしないって、ごせんぞは私に『桃に血を献上させるようにしろ』と言い聞かせるように薦めたことを押し付けの類には入れないのですか……?

 

 っていけないいけない、今ごせんぞがどのように罪悪感のない洗脳をすればいいのかを教えてくれているのだから、ちゃんと聞かないと───

 

 

 

あなたのためなら子供を産んでも良い(・・・・・・・・・・・・・・・・・)()()()()()()()()()()()()()()()()、という気持ちを伝えてみろ。そうすることで、自分中心ではなく彼氏中心に物事を考えている、ということをアピールできるぞ」

 

 

 

 な、なるほど……そういう言葉巧みなら、もしかすると白哉さんだって少しは私の考えている事を理解してくれて、より良い方向性を持って受け止めてくれるのかもしれな───

 

 ………………ん?

 

 あなたのためなら子供を産んでも良い(・・・・・・・・・・・・・・・・・)?

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()?

 

 ………………………………

 

 

「それってこちらが結婚前提に申し込んでいるってことになりますよね⁉︎ 結局愛が重たすぎる発言になるじゃないですかヤダー‼︎」

 

「アレ⁉︎ これもお主にとってダメな類なのか⁉︎」

 

 

 お、思わず心の底から叫んでしまいました……。だ、だって、まだ付き合ってもいない人に『あなたの子供を産みたい』だなんて、普通に段階踏み越えてるじゃないですか‼︎

 

 そ、それに言葉の捉え方次第だと遠回しに『厭らしい事もしたいのか?』と思い込ませてるみたいで、その……変態なのかとお互い思ってしまいそうですもん……あうぅ、一気に顔が熱くなってきました……

 

 

「ハァ……仕方あるまい。ハッキリ言わせてもらうぞシャミ子よ。そんなことでは、いつまで経っても白哉もお主の想いに応えてはくれぬぞ?」

 

「ッ……」

 

「白哉の事を想うと歯止めが効かなくなってしまう、それを恐れてその想いを抑えようとするその気持ちは分からなくもない。白哉を恋愛方面で見ているお主の心の裏はあまりにもヤバい。その事を自覚し、自分に『ダメだ』と言い聞かせることができるだけまだマシだがな。だが、すっとそのままで良いのか? そうやって中途半端な愛情表現をし続けていれば、お主の事を考えてくれている白哉もいつかはお主に愛想尽かし、他の女に目移りし、その者との恋愛を発展させてしまうかもしれん。それこそお主の暴走の引き金となり、元も子もなくなってしまうぞ」

 

「………………」

 

 

 白哉さんが、私以外の人に目移りを……考えたことはないわけではない。

 

 愛の重たい女を受け止められる程の度量がある人なんてそうそういないものだし、白哉さんみたいに見捨てようとしなくてもいつかは我慢の限界を超えて離れてしまう可能性がある。もしそうなってしまえば、白哉さんは私を遠ざけるかもしれない。

 

 そうなってしまう事はあらかじめ覚悟はしている。けど、もしもそれが現実になってしまうと思うと……やっぱり、怖くて堪らないです。

 

 

「だからこそ、白哉の夢の中で洗脳をかける必要があるのだ。シャドウ……いや、『吉田優子は平地白哉の事を本気で愛している』『平地白哉は吉田優子のその想いに応えようとしている』と。奴自身がお主を心配して無理強いし、立ち回ってきたその努力を無下にもしてしまわない為にも、お主の彼に対する想いそのものをぶつけるのだ。今こそお互いに変わる時だぞ、シャドウミストレス優子よ」

 

 

 ………………そうだ、これ以上躊躇う必要なんてないんだシャドウミストレス優子。少しでも、いや思いっきり前へと進むべきだ。私自身が望んでいる未来の為にも、そして白哉さんの為にも。

 

 

「やります‼︎ 互いの進展の為の洗脳を‼︎ ぶっちゃけ白哉さんとようやく恋仲になれることに越したことはありません‼︎」

 

「……フッ、それでこそシャミ子だ。よし、ではここで久しぶりに夢見鏡を使うぞ。今度はちゃんとスペアも何枚か用意できたぞ」

 

 

 白哉さんを洗脳することに賛同したのを察知してくれたのか、ごせんぞはお父さんBOXと同じデザインのダンボール箱に入っているしゃもじ型の大きな手鏡を取り出した。初めて桃の夢の中に潜入するのにも使いましたねそれ。

 

 

「最初に渡した時にも思ったのだが、何故それをしゃもじと思えるのだ?」

 

「どっかのバラエティ番組で観たことがあるので……」

 

「えっ。……いや、よく考えたら確かにこんな大きさとかのヤツ、どっかで見たことあるな……」

 

 

 なんとなくは自覚してたんですね……なんか、すみませんでした。

 

 しかし、またこれを使って白哉さんの見てる夢がどれなのかを探らなければいけないのか……。一度入った夢じゃないから仕方ないとはいえ、数秒で百人は流れてくるし、古いテレビによくある砂嵐みたいな灰色の残像しか見えない……

 

 

「むう、白哉との周波数が合ってないようだな。やはり白哉への心の闇を募らせるしかなさそうだが……お主の性格と白哉との関係性からして、それも難しそうだな。白哉との信頼度が高い証拠とも言える」

 

「えっ。い、いやぁそれほどでもないですよぉ……えへへっ」

 

「今それを褒められてると捉えて良いのかお主は……?」

 

 

 ……はい、今は喜んでいる場合じゃありませんでした。すみませんでした。

 

 それにしても、白哉さんに対する心の闇、か……ハッキリ言って桃の時よりも上手く思いつきません!! 自慢じゃないけど本当にないんです!! 彼への不満とかが全くないんです!!

 

 だって白哉さん、私が愛の重たい人間(今は魔族)だとカミングアウトしても距離を置こうとしない程の度量の持ち主なんですよ⁉︎ 正に聖母ならぬ聖父的存在なんですよ⁉︎ そんな彼に対しての不満なんて……

 

 

 

 ………………いや、ちょっと待てよ。おかしい。いくらなんでもおかしい気がする。

 

 

 

 確かに白哉さんはこんな私にも優しく接してくれている。それは私が人間から魔族に先祖返りした今でも変わらない。

 

 けど、だからこそよく考えてみたらおかしいと思えてきた。なんで白哉さんはこんな私から距離を置こうとはしなかったんだろう。私の自分の性格が偶に酷くなることぐらい自覚してるし、取り返しのつかないことはしないどころかやってしまう勇気すらないのに。

 

 本当は私に不満をぶつけてもよかったのに。『お前は怖い』とか、そんな文句とかをぶつけてくれてもよかったのに。無理して私に合わせたりしなくてもよかったのに。何故? 何故今も変わらず私に優しくしてくれるんですか? 何故……

 

 

「だぁーもうっ‼︎ 今考えてみたらモヤモヤしてきた‼︎ なんで本心を明かしてくれないんですか‼︎ なんで今も変わらず寄り添ってくれるんですか‼︎ 本当に訳がわかんないですよ白哉さんの考えている事が‼︎」

 

「お、おい? シャミ───」

 

 

 

「けどそんな白哉さんが大好きすぎて辛すぎるー‼︎」

 

 

 

 バリンッ

 

 一心不乱に叫んでいたら、何やらガラスが盛大に割れた音が聞こえた気がした。そして全てを理解した時には、私は夢見鏡の中へと吸い込まれていき───

 

 

 

 

 

 

「あいたたた……こ、ここは……?」

 

 

 気がついた時には、私はどこかの施設の階段前で寝転がっていました。いや寝転がっていたというよりも着地失敗して転んだだけに見えますけどね。

 

 それにしても、ここは一体どこなのでしょうか? 桃の夢に入った時みたいに背景が真っ暗ってわけじゃないみたいですが……もしかして、間違えて別の人の夢の中に入ってしまったのでは⁉︎

 

 よく考えてみたら、白哉さんは桃よりは至って健康っぽいですし、何より明るく前向きな性格でもあるはず‼︎ だから悔しいけど彼の夢の中へと直通は出来ないはず‼︎ うん、悔しいけどきっとそうに違いない‼︎

 

 ん? なんか青いコンクリートの壁に何かの紙が貼ってありますね。それも文字が書かれている感じが。とりあえずはこれを見て、ここがどこなのかをはっきりさせておかないと……‼︎

 

 

 

「えっと………………『■■■高等学校 文化祭実行委員会 ミーティングのお知らせ』……?」

 

 

 

 あ、あれ? どうやらここは何処かの学校らしいですけど、肝心の学校名のところが黒く塗り潰されている……? 壁の色からして桜ヶ丘高等学校ではないことは確かだけど……

 

 

『───シャミ子よ、聞こえるか⁉︎』

 

「あっ、ごせんぞ‼︎ すみません、白哉さんの夢の中に入るのに失敗して───」

 

 

 

『お主が入っている夢の主の魔力をなんとか探ってみたら、どうやらそこが白哉が見てる夢の中に運良く直通出来たらしいぞ‼︎ よくやった‼︎ 潜入成功だ‼︎』

 

 

 

「………………えっ?」

 

 

 嘘……ここが白哉さんの夢の中? 潜入成功? えっ……? 白哉さん、なんで他の学校の中にいる夢とか見ているんですか? いや普通は見る夢を思った通りにすることはできないとはいえ、どういうことですか……?

 

 しかも桃の夢にもう一度突入しようとした時みたいに離されるみたいなことはなく、夢の中へと直通出来たって、いくらなんでも思い通りになることってありますか? 調子の悪い桃じゃないのに……

 

 

「本当に、ここが白哉さんの見てる夢の中ですか……?」

 

『どうにかして魔力の質を探ったら、光の一族とは違う聖なる素質があることが発覚したのだ‼︎ 魔力があり、光の一族との魔力の質が違うのならば、そこは絶対に白哉の夢の中だ‼︎ 間違いない‼︎』

 

「聖なる素質ってなんですか……?」

 

 

 えっと……何はともあれ、一応白哉さんの見てる夢の中に潜入できたって捉えておけばいいのでしょうか? 成功したってことになってるのは嬉しいですけど、なんだか複雑ですね……

 

 

「とにかくだ。今はこの夢の中を探り、白哉本人か白哉と雰囲気や持ってる魔力が同じ奴を探しておけ。そして二人きりになれる機会を見つけたら、即座に会って……えっと、何をシャミ子に言わせるのだっけか……? あ、そうだ。『あなたのためなら子供を産んでも良い』、『好きな人のためなら子供を産みたい』だったな。それらを何かしらの前置きを言ってからぶっちゃけるのだ‼︎」

 

「順番を飛躍させないでください‼︎」

 

 

 ま、まだ結婚を前提にしてるような話をする時ではないと思いますよ⁉︎ まずは互いが互いにどう思っているのかというのを明かすような感じの事を言うべきだと思います‼︎

 

 あくまでもこの夢の中の白哉さんと私は初対面になると思うので、いきなり『子供を産んであげたい』宣言なんてしたら逆効果です‼︎ 『えっ、初対面の人に何言ってるのこいつ……怖っ……』みたいなイメージを持たれたらそれこそ現実で白哉さんに引かれてしまいますから‼︎

 

 

『そ、そうか? すまぬが気まぐれで愛を重くしてしまうお主の事だからな、きっと色々すっ飛ばしてそんなことを言うのかと……』

 

「また心を読まれた‼︎ っていうかごせんぞは私の事を何だと思ってるんですか⁉︎ ……否定できませんが」

 

『いやそこは否定すべきとこだと思うぞ……』

 

 

 それは無理です。自分の性格の悪さはそう簡単に変えられないものなので……いや辛いから変えたいですけど。

 

 

「と、とにかく‼︎ 今は白哉さんになんとなく似ている感じの人を探してみますから、ごせんぞは私の魔力節約の為になんとかそちらの声が聞こえないようにしていただけますか⁉︎ 状況整理もしたいので‼︎」

 

『う、うむ。そうだな……とりあえず魔力をミュート機能にしておきながら様子見させてもらうぞ。何かヤバいと感じたらオフにしておく』

 

 

 魔力にもミュート機能とかあるんですね……携帯電話か何かですか?

 

 とりあえず、誰かが私の事を見つけたら騒ぎになるかもだし、身を隠しながら早くこの夢の中の白哉さんがどこにいるのか探しておかないと。

 

 でも、この夢の中の白哉さんって一体どんな姿をしているのでしょうか? 学校が舞台だけど桜ヶ丘高等学校じゃないってことは、教師となっているのでしょうか? 教師の姿をした白哉さん……きっとカッコ良いでしょうね。ど、どんな恰好してもカッコ良いと思いますが……

 

 けど、もし白哉さんが教師になったとしたら、色んな女子生徒からモテモテなんでしょうね。顔立ちも良いし、私に勉強を教えるの得意なものですから。

 

 ……生徒に囲まれるハーレム白哉さんなんて、私には耐えられそうにないです。生徒と教師、どうせ成熟しない恋だというのに。それなら同い年かつ幼馴染の私の方が余程……

 

 って⁉︎ 何一人で勝手にムキになってるんですか私は⁉︎ しかも何故勝手に白哉さんハーレムとかいう自滅してるみたいな妄想してるんですか⁉︎ ダメだ、いつもの愛が重たくなる癖が……

 

 

「よぉ○○、おはよう‼︎」

 

 

 ん? あれ? 声は違うけどなんか喋りが白哉さんに似た……というか全くと言っていい程同じ感じのする男性の声が聞こえたような……?

 

 ふと後ろを振り返ってみれば、そこには会話している二人の男子高校生が。桜ヶ丘高等学校の男子制服はネクタイ式だけど、この学校では学ランなんですね。

 

 いやそんなことよりも、白哉さんと同じ喋りをしている人は一体誰なのでしょうか? 後ろ近くから聞こえたものだから、この二人の内の誰かですね、絶対に。

 

 一人は何の変哲もない髪型をした黒髪で顔も普通。もう一人も同じ黒髪だけど後ろ髪を綺麗に結っていて顔立ちはまあまあですね。で、どっちが白哉さんと同じ喋りをした人……?

 

 

「お前、この間貸した千円返せよな」

 

「あぁごめんごめん、今返すよ」

 

「おう。次からは自分のお金使えよ」

 

 

 ……見た目が普通の人の方のようです。この人が白哉さんと同じ喋りをした人……多分、この夢の中の白哉さんですね。見た目とは裏腹に男気のある喋りですね。これはこれでカッコ良いかも。

 

 っていやいやいやいや、早とちりするなシャドウミストレス優子。彼が夢の中の白哉さんなのかどうか確定しているわけじゃないから、カッコ良いと思うタイミングはそこじゃない気がします。うん。

 

 あっそうだ。白哉さんの特徴といえば、なんやかんやで誰にでも優しくなれる性格でした。本性を告白した私に対してもそんな性格ですし、もしかすると……

 

 とりあえず、このまま誰にもバレないように様子見して、本当に彼が夢の中の白哉さんか確かめないと。

 

 

 

 

 

 

「先生、そのプリントの山重くないですか? 俺半分持ちますよ」

 

「ん? 教科書? お前なんで忘れて来たんだよ? はいどうぞ、後でちゃんと返せよ」

 

「○○、お前この前のテスト赤点だったって? ちょっとノート貸せ。テストに出た範囲教えてやるから」

 

「はぁ? 委員会の仕事ォ? それお前の仕事じゃ……わ、分かった分かった。手伝ってやるからそんなうるうるとした目で見るなよ」

 

 

 ………………うん、絶対夢の中の白哉さんだ。偶に文句言ってる時あったみたいだけど、それでも誰にでも優しく接していましたし、何よりやっぱり喋りが一緒だったから、絶対白哉さんだ。

 

 はぁ……それにしても白哉さん、姿が違うのにいつも通りあれだけテキパキとやれてる感が出ててますね。あぁもう、普通の顔立ちの白哉さんも好きなのかも。でも、やっぱりいつも見てる顔立ちの白哉さんの方が一層カッコ良いに決まって……

 

 ……また愛が重くなってる感じがしますね、私。しかもいつもの白哉さんとこの夢の中の白哉さんを比較するって……どっちの白哉さんに対しても失礼ですよねこれ。なんだか、申し訳ないです……

 

 

 

「ところで■■君ってさぁ、何か趣味みたいなのはない?」

 

 

 

 ………………えっ? 今、クラスメイトの人が白哉さんに向かって話しかけてたのが見えましたけど……えっ? なんか変なノイズっぽいのが聞こえてきて、白哉さんの名前が聞き取れなくなってるんですが?

 

 いや、気のせいですよね? 他にも白哉さんの周りにも各々おしゃべりしてる人達だっていますし、きっとそれらの声が重なって偶々白哉さんの名前が聞こえなくなっただけ───

 

 

「んー? 特にないかなー。気になるものならいくつかあるんだけどな。例えばトレンド入りしたアレとか……」

 

「そう言いながら熱中してる感が出てないよねー。嫌がってるってわけじゃないみたいだけど、■■君は中々興味を示さなかった感じじゃん」

 

「そうか?」

 

 

 えっ嘘? また? なんで白哉さんの名前を呼んであげてるところだけ、変なノイズが流れてくるんですか? 別にあの人が本当の白哉さんってわけじゃないのはなんとなくわかりますけど……

 

 ま、まさか彼は、夢の中の白哉さんではないかもしれないってこと? いや、その可能性は低くないのも事実なんですけど、それはそれでなんか複雑というか、色々推理してた自分が恥ずかしくなります……

 

 いいえ、ここは冷静になれシャドウミストレス優子‼︎ 変なノイズのせいで名前が聞こえないのは何かの間違いです‼︎ 周りの声を聞かずに夢の中の白哉さん……なのかもしれない人との会話だけを聞き取れれば、ノイズの中に隠れている名前だって簡単に───

 

 

「じゃあさ■■、俺と子供の頃に戻ったかのようにイ○ズマ○レブンごっこでもしようぜ‼︎」

 

「子供か君は。そんなことよりも■■、僕と期末テストの点数で勝負してみないか? 君は勝負事にそれほど真剣になったことがないだろう?」

 

「勉強よりも私達と一緒にカフェ巡りしましょうよ■■君‼︎ そっちの方が数倍楽しいよ‼︎」

 

「■■‼︎」

 

「■■君‼︎」

 

「■■さん‼︎」

 

「■■‼︎」

 

「待て待て待て待て一斉に畳み掛けてくんなやめろ‼︎」

 

 

 あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙⁉︎

 

 ノ、ノイズがァ⁉︎ 変なノイズが次々と流れてきてるゥゥゥゥゥゥッ⁉︎ 上手く聞き取れないし、頭がめっちゃジンジンと痛くなるゥゥゥッ⁉︎ の、脳がッ‼︎ 脳が今にもバグりそうですゥゥゥゥゥゥッ⁉︎

 

 なんでこのタイミングで夢の中の白哉さん(?)が、色んなクラスメイトの人達に話しかけられるんですか⁉︎ これじゃあノイズに隠れた名前を聞き取ることに慣れることが出来ないじゃないですか⁉︎

 

 あぁ痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い‼︎ なんでノイズをたくさん聞いただけでこんなにも頭が割れそうになるんですかァァァァァァッ⁉︎

 

 あっ、ヤバい……意識が、途切れ───

 

 

 

『あーあ、倒れちゃったか。ま、聞き取られる前に止めようとしたからタイミングは悪くなかったけどさ。脳に支障とか出ないだろうな? 確認しておくか』

 

 

 

 

 

 

「シャミ子⁉︎ 一体どうしたというのだシャミ子⁉︎ 返事をするのだシャミ子‼︎ シャミ子‼︎」

 

 

 一方、シャミ子の脳内空間ではリリスが突如気絶したシャミ子に声を掛け続けていた。どうやらシャミ子の意識が途切れたことで、リリスが魔力で流れるテレビ越しでシャミ子の視線と共有して見ていた映像が途切れてしまったらしい。

 

 今シャミ子がいるのは他人の夢の中。しかも彼女は何故か気絶してしまっている。そしてよりにもよってまぞくである彼女以外の夢の中にいる者は全員普通の人間。これら状況下でシャミ子はこの後どうなってしまうのだろうか……リリスはそれによる悪寒で焦燥感に駆られていた。

 

 

「クッ! 今の余の力ではシャミ子みたいに介入することが出来ん……どうすれば……‼︎」

 

 

 邪神像に封印されたままで未だに子孫に自らの力を貸したことがない……否、力を貸すことが出来る程の状態ではない。彼女は今いるこの場所であるもので何かしらの行動するか子孫の脳内空間で会話をする、または体の入れ替えが出来る環境を作るぐらいしか出来ない。つまりはこの状況で彼女が出来ることは無に等しいのだ。

 

 もしもシャミ子の身に何か起きれば、夢の世界であるため死に至らないとはいえ現実世界でも何かしらの悪い影響が起きてしまう。しかもその影響がどういうものとなるのかも不明。だからこそ彼女に不安が過ぎるのだ。

 

 

「何か……何か余に出来ることはないのか……⁉︎ シャミ子を助けることすらも出来ないとでもいうのか……⁉︎」

 

 

 拳をコタツに叩きつけ、今の自分の愚かさを嘆くリリス。

 

 そして悟った。もしもシャミ子に白哉の夢の中へ潜入させる前に前もって準備させておけば、彼女が気絶しない可能性はできたのではないか。そもそも白哉の夢の中へ行かせたのが間違いだったのではないか、と。

 

 自らの判断の過ちに責任を感じ、さらに冷静さを失ってしまうリリス。どうすれば良かったのだと葛藤し始めた……その時だった。

 

 

 

「安心しろ、こいつは無事だ。しばらく眠っている」

 

 

 

 今、この空間にはリリスただ一人しかいない。それなのに聞こえてきた、小学生ぐらいの男の子のような高い男性の声。その声が聞こえてきたのは、テレビからの音声でも念話でもなく、リリスの背後から。

 

 生存本能による咄嗟の対応ですぐに距離を取るリリス。すぐさま振り返ってみた時には、彼女がコタツに入っていたところに一人の人物が立っていた。しかし全身が羽織っている白いローブで覆われており、性別の区別が見た目ではつかなくなっている。

 

 だが一番に驚くべきところはこのローブの人物だけではない。彼(もしくは彼女)が右肩に担いでいる、一人の人物を見てリリスは驚愕した。その担がれている者こそ、彼女の信頼すべき子孫・シャミ子であったのだ。

 

 

「ッ⁉︎ シャミ子‼︎」

 

「おっ、どいたのか? ちょうどいいや。んじゃあここにこいつを寝かせてもらうぜ。魔力を通して確認してみたら脳とかにも損傷はないみたいだから、しばらくしたら起きるだろうよ」

 

 

 ローブの人物はそう呟くと、すぐさまシャミ子をその場に横になるように優しく降ろし、即座にジャンプして後方へと下がった。攻撃される可能性を読んでの行動だろう。そしてリリスが封印空間に飾っている装飾の紐の長さぐらいのジャンプ力。それらだけでリリスは警戒した。こいつは只者ではない、と。

 

 

「いやぁ、にしてもすごい睨んでくるなーアンタ。ま、突然来ちゃったもんだから、怪しまれるのも仕方ないか」

 

「貴様……一体何者だ?」

 

「悪いけど、名前はまだ教えられないんだよな。ま、こうしてアンタの身内をここまで運んできてやったんだ。少しぐらいは感謝して……難しそうか。ま、こちらも色々質問されても期待出来る程の回答も出す気がないし、どっちもどっちだな」

 

 

 シャミ子への危機から彼女を守らんとするリリスのその睨みを効かせた瞳を見て、やれやれと言ったポーズを取りながら溜め息をつくローブの人物。気怠さを見せるその態度から敵意は低いだろうが、真意も正体も不明な人物である為か、リリスは警戒を緩めることはなかった。

 

 

「……貴様がどうやってシャミ子のいる場所に来たのか、どうやって余がいるこの場所に来れたのかも分からん。それに答える気も無さそうだな。だが、せめてこの問いには答えてもらおう……何故、シャミ子を助けてくれたのだ?」

 

 

 一先ずシャミ子のところまで駆けつけ、彼女の前に立つようにしてからローブの人物にそう問いかけるリリス。それを聞いた彼(もしくは彼女)はキョトンとした様子を見せ、なんだその事かと言うように再び溜め息をつき、口を開く。

 

 

 

「俺がこうやってそいつ……シャミ子やアンタのところに来れるようになったのは、そいつがやらかしたせいだからな。そいつの身に何かあったらこっちも色々と困るから助けた、それだけだ」

 

 

 

「やらかした……?」

 

 

 リリスは困惑した。子孫が自分の知らない内に一体何をしたというのか、それを問いかけようとした途端、突然ローブの人物の背後に黒い渦らしきものが出現した。ブラックホールの類ではないようだが、リリスは思わず身構えた。

 

 

「んじゃ、俺はそろそろお暇させてもらうとするぜ。あ、そうそう。そいつがもし気絶する前の記憶が飛んでたら適当に『何もなかった』って嘘ついといてくれ。そうした方が今のそいつの身にもなるからな。そいじゃ」

 

「お、おい待て‼︎ 貴様にはまだ聞きたいことが……‼︎」

 

 

 リリスの呼び止めも叶わず、ローブの人物が渦の中に飛び込んだ途端にそれは縮んで消えてしまった。

 

 そして今この場にいるのは、リリスと気絶したままのシャミ子のみとなり、空間は静寂に包まれた───

 

 

 

 

 

 

「………………ん。んん……? アレ。私、一体何を……?」

 

 

 気がついた時には、私は布団の中から目を覚ましていた。周囲を見ても特に変化はなく、ただ蝉の鳴き声が聞こえてくるだけ。時刻は……六時か。早起きしても問題ない時間帯ですかね。

 

 うーん……それにしても、昨日見た夢は一体何だったんでしょうか? ごせんぞと何か話してた感じのと、何やら知らない人達(私と同い年の高校生の皆さん)が会話してる夢を見たような……うっすらとしか覚えてないですね。内容が全く思い出せません。

 

 

『シャミ子よ、今日はいつもよりも早起きだな』

 

 

 あっ、ごせんぞも丁度良いタイミングで起きてくれたのでしょうか? ちょうど良かった、私が寝てる間に何かあったのかごせんぞに聞いてみましょうか。

 

 

「ごせんぞ……私、寝てる間に何をしていましたか? なんだか記憶が飛んでる感じがしてほとんど覚えてないのですが……」

 

『………………』

 

 

 あ、あれ? ごせんぞが急に黙り込んだのですが……もしかして私、聞いてはいけない事を言ってしまった⁉︎

 

 

『……シャミ子、どうやらちょっと寝ぼけてたようだな。特に何もしてなかったぞ? そもそも今日は余のところには来なかったではないか』

 

 

 あれ? そうだったっけ……? いくら私が覚えてないとはいえ、ごせんぞのところに来てないわけが……いや、ごせんぞの言う通り寝ぼけてる可能性もあるし、今はそういう事にした方がいいかな……?

 

 

「……そうでしたか。分かりました、教えていただきありがとうございます。……よし! せっかく早起きしたんだから、今日は私が朝ご飯を作ってみます‼︎ この前おかーさんに味噌汁の作り方を教わったので挑戦したいと思ってましたから‼︎」

 

『おお、シャミ子の作る味噌汁か! 余も是非飲んでみたいものだ‼︎』

 

 

 ふふん。いつか来る時の為に練習していたんですよ。美味しい味噌汁が出来たらいつか白哉さんにも食べさせてあげて、『俺の為に毎日味噌汁作ってくれ』って言ってくれるように……

 

 ハッ⁉︎ わ、私は何を言って⁉︎ あ、危ない危ない。また愛が重くなる考えをしてしまった……‼︎ と、とにかく変な思考するのはやめやめ‼︎ さ、さっさと朝ご飯作りに専念して忘れましょう‼︎ そうしましょう‼︎

 

 ……ん? あれ? なんか似たようなことをさっきも考えてたような、そうでもないような……気のせいですかね?

 

 

 

『………………すまぬシャミ子。今の余には、お主に昨夜の事を思い出させてやる勇気が出ぬ……』

 

 

 この時、ごせんぞが何やら徐に呟いた気がしたけど、私はそれに気づくことはなかった───

 

 




おまけ:台本形式のほそく話その12

シャミ子が桃に『つぶやいたー』IDを教えてもらおうとするも失敗した後のこと

シャミ子「(うぅ、結局桃はIDを教えてくれませんでした……『何処ぞの怪しいアカウントかどうかの区別をつけれるから大丈夫だよ』ってはっきりと断られた……)」
「(ま、まあ桃の事だから確かに怪しい勧誘とかには騙されないとは思うんですけど……)」
「(……ハァ。仕方ない、今回は諦めましょう。別の手段で桃の笑顔が見れる方法を探し───)」
白哉「どうした優子? そんな浮かない顔して」
シャミ子「ひゃわへっ⁉︎ びゃ、白哉さん⁉︎ す、すみません。いたことに気づかなくて……」
白哉「いや今来たばっかなんだけどさ……どした?」
シャミ子「(そ、そうだ‼︎ せっかく『つぶやいたー』に登録したから、この際白哉さんにもIDを教えてもらいましょう‼︎ スマホを持ってる白哉さんのことだから、絶対『つぶやいたー』をやっているはず‼︎ よ、よし……‼︎)」
「あ、あの‼︎ びゃ、びゃ、白哉さん……‼︎」
白哉「………………? は、はい……?」
シャミ子「えっと……そ、その……」
「(し、しまったー‼︎ 聞くのにも心の準備とかいるんだったー‼︎ う、迂闊でした私……‼︎)」
「(あっ⁉︎ こ、こんな時こそ、桃の時もやったように、口では言えないことをおとーさんの力を借りて……‼︎)」
「(ん? ちょっと待って? それってお願い事をそのまま文字にして白哉さんに見せるってことですよね? それって……)」
白哉「………………あの、優子s」
シャミ子「すみませんやっぱりなんでもないです引き留めてすみませんでしたァァァァァァッ‼︎」
白哉「えっちょっ、優子⁉︎ ………………帰ってった。何だったんだ?」
シャミ子「(あ、当てずっぽうに伝えるべきではなかったですね。あ、明日までに心の準備を済ませてから、また改めてお願いしましょう……‼︎)」

次回の本編のネタバレ:シャミ子、白哉の『つぶやいたー』IDをゲットする

END



終盤に出てきたローブの人物……一体何者なんだ……

たくさんの感想をお待ちしております。たくさん送って作者の執筆のモチベーションを上げよう‼︎

 
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