クレイジーサイコレズ系主人公が錦木千束の心臓を死ぬほど欲しがる話   作:靉靆 

12 / 17




#12 Still missing piece scattering, so incomplete

 

 

 

 大きな町が動き出す前の静けさが好き。

 大きな町が動き出す喧騒さが嫌いだ。

 

 平和で安全、綺麗な東京。

 偽りと堕落、汚濁した世界。

 

 日本人は規範意識が高くて優しくて温厚。

 この国の人間は無知蒙昧な家畜にすぎない。

 

 法治国家日本。首都東京には危険などない。

 法治国家日本。首都東京には獣が棲みつく。

 

 社会を乱す者の存在を赦してはならない。

 混沌より流れ出る崩壊を待ち望む。

 

 存在していたことも赦さない。

 狂った調和に変革を齎す存在が必要だ。

 

 消して、消して、消して。綺麗にする。

 殺して、殺して、殺して。衝動を満たす。

 

 平和は私たち日本人の気質によって成り立っている。

 

 平和は大衆の無知と偽りに満ちた箱庭によって成り立つ。

 

 そう思えるのが一番の幸せ──それを創るのが私たち、リコリスの役目。

 

 そう考えるだけで反吐が出る──秩序の破壊こそ混沌の幕開けに他ならない。

 

 

 

 

 

 

 █

 

 

 

 

 

──今日は、良い日だ。

 

 歌でも唄いたくなる様な清々しい気分に心躍り、この身体には少しばかり酷な重荷を持ち運びながら一段ずつ階段を登る。

 

 

Mein Sohn, nur Mut(我が長子よ、勇気を振り絞れ)

 Wer Gott vertraut, baut gut(汝の神を信じよ、さすれば救われん)

 

 

 歌え、唄え、謳えよ高らかに。

 Was gleicht wohl auf Erden dem Jägervergnügen

───この世で狩に勝る愉悦などありはしない。

 

 まさしくその通りだ。勇気と矜持を胸に獲物を追い詰め、その命脈を絶つ瞬間にこそ快楽と絶頂がある。

 

 

Jetzt auf(さぁ、征こうか)

 In Bergen und (夜明けの時にこそ) Klüften Tobt morgen der freudige Krieg(陰鬱を晴らす戦いが山谷を駆け巡る)

 

 

 鉄製の扉を開けば、暖かな春風が息吹き肌を撫でる。

 

 “標的”を狙い撃つのに丁度いい高さです。

 屋上に設置された安全柵を乗り越え此処まで運んできた重荷、狩猟用小銃としての側面が強いブレイザーR93に.338 ラプアマグナム仕様の弾丸を込めスコープを覗き込む。

 

 

Das Wild in Fluren und Triften,(耕地や草地を駆け征く獣となりて)

 Der Aar in Wolken und Lüften(大空の雲間に鷲は舞う)

 

 

 僅かに歪むレンズ越しに確認できるのは混沌とした戦闘情景。

 

 先日掴んだ銃取引情報を元に動員された数名のリコリスと標的である売人たち──鈍間なセカンドが人質に取られた状況に頭痛がする。

 

 此度の作戦規模ならばその程度の雑兵の命など無視して作戦を続行すべき所だが、幼少の頃から仲間意識を強く埋め込まれた少女たちにその選択は少し酷なことなのだろう。

 

 嗚呼、()()()()()

 

 

Ist unser, und unser der Sieg(勝利を寄越せ、我らのものだ)

 und unser der Sieg. und unser der Sieg(その絶頂は我らのものに他ならない)

 

 

 銃爪(ひきがね)に指をかけず、スコープ越しに周囲の状況を確認する。

 

 標的三人の弾幕を物陰でやり過ごす(たきな)、そして──別方向からの強襲を仕掛けようと非常階段を早足で登る最愛(ちさと)

 

 両者の姿を確認すれば、胸中に歓喜が喚び起される。

 

 今日は、良き日だ。

 

 私と千束と、たきなで行う初めての共同作業。

 

 割り当てられた役割こそ縁遠いもので、しかもたきなは私たち二人の存在を認知すらしていないが、一つの作戦に愛する彼女たちと共に取り掛かると言う事実だけでこの二年間更なる我慢を強いられてきた私の脳は快感を覚える。

 

 

「こちらBravo1。狙撃ポイントに到着」

『現在地確認。響奏、α3の救出を優先しながら標的を無力化しろ──()()()()()()()()()()?』

 

 

 それは、信頼ではない。

 私の腕に対する私情を挟まない純粋な評価だった。

 

 

了解(ポジティブ)。ファーストリコリス、霧霞響奏。目標を狙い撃ちます」

 

 

 ならばそれに応えよう、今の私は一匹の飼い犬。

 殺しの走狗は爪牙を唸らせ舌を出す。

 

 

 通常のボルトアクション方式とは違う連射性に富んだブレイザーR93。そして反射と感覚、これさえあれば先程与えられた無茶な指令も私ならば可能だ。

 

 人質諸共の発砲が最も効率的な状況下においてリコリスの命を優先するその甘さに嘲りを感じながら、引き金に指をかけた。

 

 距離は500……550。容易い。

 

 人質であるセカンドリコリスに銃口を突きつけ怒号を発する男の伸び切った腕に照準を定め神経を研ぎ澄ます。

 観測手(スポッター)は不要。長年培ってきた殺しの技法と超感覚が、効率的な構えと位置を弾き出す。

 

 カラカラと廻る風速計の音を認識しながら、僅かに発射口を修正する。

 

 

「司令部を通してα隊及び錦木千束との連携を行います。連絡網の共有を願う」

 

 

 ただ殺すだけならば私一人で十分だが、此度の任務はあくまでの標的の生捕り。

 生かして情報を引き出す為にも現場のリコリスとの連携は不可避です。

 

 

『承─し──。──フ、──との──████』

「……司令部?応答せよ司令部」

 

 

 返答は耳を劈く雑音(ノイズ)のみ。

 インカムは正常に機能しており問題は司令部(むこう)にあることが明白だった。

 

 通信障害? 司令部が?

 

 全てのインフラへの優先権を持つラジアータを備えたこの国で最も堅牢な機構が技術的なトラブル、しかも作戦行動中に陥るなどあり得る筈がありません。

 

 明らかに、第三者の介入(クラック)によるものだ。

 

 しかし高度なAIで構築された管理システムへの侵入など、それこそ魔術師(ウィザード)級のハッカーでなければ不可能な所業に身震いする。

 

 “何か”が動いている。

 

 現在制圧途中の銃取引もそうだが、この10年間の経験で最も異端な“何か”が蠢いている気がしてならない。

 

 

「──Wenn Wlder und(狩人にこそ) Felsen uns hallend umfangen,(生命の杯は泡立ち溢れる)

 

 

 落ち着け、感情を殺せ。

 敵の狙いは不明瞭なままだが、私なら単独遠距離であろうとも無力化できる。

 

 幸いにも現場も通信障害の影響を受けているのか動揺を感じさせ身動きが取れていない。

──だが教えたはずだぞ、春川フキ。思考の停滞は即ち死だと。

 

 まぁいい。このまま彼女たちには混迷のまま止まってもらいましょう。

 敵は三人。人質一名。殺さずに急所を外すとなれば少し骨が折れますね。

 

 再び狙撃の態勢を整え、引き金にかけた指に力を込め対象を───。

 

 

「───は?」

 

 

 訪れた一瞬の空白。

 引き金を引く寸前に、標的の命が散った。

 

 頭蓋が弾け、脳漿が飛び散り血潮が舞う。

 コンクリの柱が抉れると共に、標的三名の死が確定する。

 

 照準をずらし売人たちの死因を探れば、其処にいたのは絹糸の如き色艶の黒髪を靡かせ雄々しく仁王立ちする妹の姿。

 

 携えた機関銃から燻る硝煙が、彼女の殺意を証明していた。

 

 

「……たきなぁ」

 

 

 思わず、自分でも気色悪いと思ってしまうほどに蕩けた声が漏れ出てしまう。

 

 冷徹な瞳。合理性の獣。あぁ、なんて羨ましい。

 

 あの無垢な殺意に晒されながら死にゆくなど、そんな幸せな最期を想像するだけで興奮してしまう。

 

 数秒、或いは数分だろうか。

 火照った身体がどうしようもなく無謬の死を求めるあまりに少しばかりの間消失してしまった意識を現実に引き戻し、再び状況を確認する。

 

 売人は全て死亡。

 司令部から捕獲の命令が出ていた以上、作戦は失敗に終わった。

 

 インカムは変わらず耳障りな雑音を鳴らすばかりで使い物にならず、スコープ越しに視認できるたきなは現場の確認を行なっている。

 

 幾度か周囲を見回し現場を確認するたきながフキと言葉を交わす、その次の瞬間。

 

──見慣れた赤服が、愛しい妹の柔らかな頬を殴る情景が脳に刻まれた。

 

 

「……あ?」

 

 

 殴った。私以外が、私の(たきな)を殴った。

 殺す、殺す。殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す。

 胸中が怒りに満ちる。感覚が研ぎ澄まされる。

 

 常日頃からこの身を駆け巡る衝動とは違う、能動的な殺意が照準を対象へと定める。

 

 

「っ、すぅー……落ち着け私(Calm down)

 

 

 頭に血が上ると我を忘れかけるのは、私の悪いクセだ。

 

 あの女郎を撃ち殺した事で生じる問題を脳裏によぎらせ、血が出るほどに唇を噛み締めながら銃口を下げ、深呼吸する。

 

 吸って、吐いて。吸って、吐いて。空気を肺に送り吐き出し脳に酸素を回す度に冷静さを取り戻す。

 

 怒りの期限(リミット)は六秒程であるというが、どうもその限りではないらしい。

 憤怒が殺意に直結し引き金にかけた指は未だに硬直したままだ。

 

 あぁ、たきな。頬を殴られて可哀想に。

 

 通信が傍受されチームが孤立した状況で、同胞を救おうと自分なりに最善を考えて行動したのでしょう?

 

 それはなんて優しくて、合理的で、()()()()()だろうか。

 

 

「──あはっ」

 

 

 その異常性を理解すれば、先ほど抱いた憤怒以上に歓喜が湧き上がり笑みが溢れる。

 

 

「ふふ、ははっ。あァハハハハハッ!!」

 

 

 嬉しい、嬉しい。

 嬉しい嬉しいうれしいウレシイウレシイ──ッ!

 

 ほんっとうに喜ばしい事です!

 お姉ちゃんは貴女の成長が嬉しくて仕方がありません!

 

 あァ。やはり井ノ上たきなは、狂している。

 

 “普通”ならば、たとえ銃の腕に百発百中の自信があろうとも人質に取られた仲間ごと敵を撃ち殺すなどの凶行には及ばない。

 

 スイスの伝説で語られる射撃の名手(ウィリアム・テル)でさえ息子を撃ち殺す可能性を恐れ弁護人(ゲスラー)を射殺す二本目の矢を隠し持っていたと言うのに、彼女は逡巡の暇すらなく味方の十数cm上にある敵の肉体へと機関銃を放ったのだ。

 

──これを“異常”と言わずしてなんと言うのでしょう。

 

 スコープ越しに映る殴られて唖然としたたきなの顔。何故殴られたのか()()分からないと言ったその表情にまた笑みが溢れる。

 

 人ならざる獣が、人と同じ様にあろうとする姿が滑稽で愛おしい。

 

 私の同類。

 私と同じ精神の異形者。

 罪悪感を持つことなく生まれ堕ちた欠けた人間。

 

 なまじDAの思想に当てられ育ったからこそ中途半端な優しさを伴なってしまった事に落胆はありますが、()()()するその姿を見ればそれもまた可愛らしくて仕方がない。

 

 故に不要なのです。感情(よろこび)幸福(ひとなみ)も。

 たきな、貴方は決して人には成れないのだから。

 

 

『──答─ろ。Bravo1、応答しろ』

 

 

 愛妹(いもうと)の成長に対する喜びに浸っていると、先ほどまで雑音が走っていたインカムから聴き慣れた声が聞こえる。

 

 

「こちらBravo1。通信の回復を確認。状況の詳細な報告を願う」

『作戦は失敗。売人は全て死亡、こちらの被害は皆無。Bravo1──響奏、お前もその場から撤収しろ」

()()()()()を願う、と私は言った筈です。先ほどの通信障害。よもやラジアータへのハッキングが行われたのではないのですか?」

『質問は受け付けん。再度命令する。速やかにその場から撤収しろ」

「……了解しました。現場付近の情報操作を求めます──ラジアータも既に復旧したようですので」

 

 

 皮肉交じりの了承を発しそのままインカムを外す。

 

 はぁ。結局は不完全燃焼に終わりましたが、面白いものも見れたのでこれで良しとしますか。

 

 フクロウのチャームを撫でながら、最後に遠方の漆黒へ視線を寄越す。

 

 あぁ──千束も早く、()()()と同じ獣道に堕ちてくれないだろうか。

 

 

 10年以上に渡り患い続けた初恋を胸に、蒼穹を仰いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 血の匂いがする。

 飛散した脳漿が辺りを鮮血色に染め上げ、わたしが()()()()()エリカの啜り泣く音が鳴り響く。

 

 

『お前、エリカを殺す気か……!?』

『……生きてますよね?』

 

 

 憤るフキさんが、力いっぱいにわたしの頬を殴った。

 

 

『なんでっ、響奏さんはお前なんかを──!』

 

 

 認識と同時に走る激痛。

 口の中を切ってしまったのか端から血が垂れる。

 

 先輩の怒号、同輩の啼泣。

 その渦中にいるわたしの脳内は、困惑の色一色でした。

 

 理解できません──これが一番()()()なはずなのに、何故そんな目でわたしを見るのだろう。

 

 

『命令を無視して作戦を台無しにした責任は重い』

 

 

 ゆらゆらと、線路を走る電車の座席で微睡みながら司令からの言葉を想起する。

 わたしのあの独断専行は、結果的にDAの意向にそぐわないものとして処分が言い渡されました。

 

 胸が痛い。

 自分の存在意義を否定された様な錯覚さえ覚えてしまう。

 

 なによりも、これが原因で響奏に失望されるかもしれないことが怖くて仕方ありませんでした。

 あの事件後に顔を合わせることすら億劫になり、別れを告げずに出て行ってしまう程に尊敬する姉から直接見放されてしまうのが恐ろしい。

 

 お姉ちゃん。わたしの憧れ、わたしのたった一人の家族。

 

 血よりも濃い関係で結ばれた姉を、遠く離れた今でも想う。

 

 そんなかつての恐怖を胸に端末のメールを開き、今朝送られてきたメッセージを見る。

 

 愛しています____貴女の姉より

 

 その十数の文字列に、心が安らいだ。

 見放されてなかった。失望されてなかった。

 大好きな姉からの愛情を感じられて、それがわたしに今も奮起するための力をくれる。

 

 本部から転属先までの数時間の移動で何度も見返したメールを閉じて、電車を降りて駅を出る。

 

 錦糸町の騒めく街並みを素通りしてやがて静かな下町の一角に辿り着けば、モダンな雰囲気の木造建築が目につく。

 黒板にチョークで書かれた『喫茶リコリコ』の文字を確認し、扉を開けた。

 

 一般人のお客はいない様で、カウンター席には従業員と思しき和装の制服を着た妙齢な眼鏡の女性。

 その向いには杖をついた浅黒い肌の男性がいた。

 

 荷物の詰まったスーツケースを引き摺りながら、備えられたテレビに怒り半分悲しみ半分といった感情をぶつける女性の前に立つ。

 

 

「本日配属になりました。井ノ上たきなです」

「……あぁ〜DAクビになったて言うあの」

「──クビじゃありません!」

 

 

 思わず、大声で否定してしまった。

 ですがわたしは()()()に此処へ転属されたのであって、DAから見限られた訳ではありません。

 手柄を挙げて本部へ返り咲く、これが今のわたしにとっての最優先事項です。

 

 

「貴女から学べ、との上からの指示です千束さん。転属は本意ではありませんが、東京で()()()のリコリスから直接学べる機会が得られて光栄です」

 

 

 錦木千束の噂は、本部でもよく耳にしました。

 

 旧電波塔事件を解決した最強のリコリス。

 ですがわたしにとっては一度も見たことのない“英雄”よりも、常に最前線を闊歩し任務を遂行する“お姉ちゃん”こそが一番のリコリスです。

 

 それにこの支部に身を置くのも僅かな間。銃取引に関する情報を掴めば、もう一度本部に戻れるはず。

 

……わたしの居場所は、響奏のいる本部だけです。

 

 

「それは千束ではない」

「“それ”って言うな!」

 

 

 どうやら着任早々勘違いをしてしまったらしい。

 確かに目の前の女性にリコリスとしての覇気などと言ったものを感じない。

 

 それなら千束さんは一体。はっ、もしかして……!

 

 

「そのオッサンでもねえよ!?」

 

 

 わたしの視線の行先を察知した女性に釘を刺される。

 冗談です。世間知らずのわたしでも流石にそんな勘違いはしませんよ。

 

 

「私は此処の管理者のミカだ。彼女はミズキ、元DAで所属は情報部」

 

 

 元DA──あまりにも珍しい経歴に瞠目してしまう。

 秘密主義極まるDAを辞めるなど、そう簡単にできることではない筈です。

 東京でも指折りのリコリスが支部勤めである件と言い、このリコリコという場所の異端さに今更ながら気づく。

 

 それにしても、千束さんは一体何処に……。

 

 探る様に店内を見回せば、後方からチリンと鈴の音が鳴った。

 

 

「千束が戻りましたー!」

「お帰り、千束」

 

 

 店内に響き渡る快活な大声に、思わず振り返る。

 金色混じりの白髪と赤い瞳に、どこか響奏の姿を重ねてしまう。

 

 千束。ちさと、千束……。わたしの探し人の名前を一人称かの様に呼ぶ姿とミカさんの返答でこの人が錦木千束だと判断できるが、思い描いていたイメージとの乖離に思わず唖然としてしまった。

 

「ん?その制服……」

 

 手に持った買い物袋を置くとわたしの存在に気づいたのか、興味津々と言った様子で此方に詰め寄る……ちょっと近すぎませんか?

 

 

「あっ、もしかして君が響奏の妹ちゃん?確かたきなだよね、実際に見るともっと可愛い〜!」

「え、お姉ちゃ……響奏の知り合いですか?」

 

 

 スキンシップの軽さへの驚きよりも先に、千束さんが姉の名を口にしたことに対する驚愕が言葉に出る。

 

 

「知り合いもなにも親友よ親友〜!私のことも『千束お姉ちゃん♡』って呼んでいいからね!」

「いやです」

「即答!?」

 

 

 響奏との初対面でも経験したものに似たやりとりに懐かしさを覚えながらも、やはり胸中は困惑で一杯だ。

 

 本当にこの人が錦木千束、響奏と肩を並べるリコリスですか?

 

 飄々としたその態度もそうですが、何よりも常に冷静な響奏がこの人と共にいる状況を想像できず思わず疑いの目を向けてしまいます。

 というか響奏に友人がいたことすら初耳です。

 

 

「ま、なにはともあれようこそ喫茶リコリコへ──よろしくね。相棒!」

 

 

 ぎゅっと握られた手に感じた体温が、何故か妙に心地良かった。

 

 

 






楠木「たきな、お前DA降りろ」

姉を名乗る不審者「─────あ゛?」

この時点でレズちゃんの好感度は司令とフキさんに対してマイナス方面に限界突発しちゃってます。目が合う度に殺し方を考えるレベルです。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。