クレイジーサイコレズ系主人公が錦木千束の心臓を死ぬほど欲しがる話   作:靉靆 

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リコリス・リコイル(コミカライズ)
リコリス・リコイル(リアクト)
リコリス・リコイル(リピート)
リコリス・リコイル(リロード)

もうちさたきの聖書じゃんこんなの……




#16 She liked to like people, therefore people liked her.

 

 

 

 

 

 

「月に二、三度ほど。彼女と寝食を共にするのです」

 

 

 記憶という名の頁を一枚ずつ捲るようにして、私は幸福に満ちた想い出をゆっくりと語る。

 

 

「四年前のあの夜からずっと。この胸に空いた寂寥を埋めるようにして彼女の温もりを私は求めてしまう」

 

「好きなのね。その“彼女”のことが」

 

「ええ、狂おしいほどに」

 

 

 目の前にはDAの本部に所属してから馴染みの深い白衣の女性。

 リコリスのカウンセリングを担当する先生(ドクター)の真摯な聞き姿を見据えながら、私は自分語りを続けた。

 

 

「命短し恋せよ乙女──私は、千束にもっと自分のために我儘に生きてほしい」

 

 

 詩を綴るように千束への想いを口にする。

 溢れる恋心を抑えるのは難しいもので、こうして誰かにこの懸想を吐露しなければ千束への恋情で胸がいっぱいになってしまう。

 

 貴女を愛している。

 

 どれだけこの胸に募らせても、告げることのできない思いが行き場を失い積もっていた。

 

 

「先生は映画を観ますか?」

「人並みには嗜むわ」

「そうですか、あの娘も映画が好きなんです。特にアクションものが……私はホラーやミステリー系が好みなのですが」

 

 

 好きな映画を私に勧める時の千束が可愛らしい。

 肌が触れるほど間近で感じる千束の体温が(ぬく)い。

 本能を刺激して止まない最愛に微睡めば、不思議と口元が緩む。

 

 

「先月は『ジョン・ウィック』と『ダイ・ハード』それに『リベリオン』……先々月は『ターミネーター』に『キングスマン』──その前は『マトリックス』と『コンスタンティン』」

 

 

 ソファで身を寄せ合って、眠気が襲い来る深夜まで映画の鑑賞会。

 床に入る前のあのひと時が恋しくて仕方がない

 

「私の好みは、千束には受け入れ難かったようですが」

 

 数年ほど前。千束が私の好きな映画を観てみたいとねだって来た夜を思い出す。

 いつも自分の趣味にばかり付き合わせて悪いからと、愛らしい優しさを伴った言葉に私も甘え、自分の趣味に合う一作を選び鑑賞した時のことだ。

 

 千束は面白いと言ってくれたが、瞳に宿った鬱々とした感情を私は見逃さなかった。

 

 

「千束とは……趣味が合わないんです」

 

 

 愛する人との間に感じる不和について、項垂れながら告白する。

 

 

「好きな色、好きな映画、好きな曲、好きな場所。そして互いの矜持。どれもが真逆で、唯一の共通点と言えば甘いものが好きなことくらい。私は……それがとても悲しい」

 

「人の好みは千差万別よ。それに、そんなことは互いを好いていれば関係ないわ」

 

 

 慰めに耳を傾けながら、千束への愛を再確認する。

 こうしなければ時折不安になるのです。もしかしたら知らぬ間に、私は千束のことを何処か疎ましく思っているのではないのかと。

  

 十年前に目にした不殺主義を掲げる千束の姿に感じた落胆をもどかしさと共に覚えてしまい、この燃える様な恋心がいつか冷めてしまうのではないのかと不安に駆られる日がある。

 

 殺してほしい。

 堕ちてほしい。

 果ててほしい。

 

 私の存在を此処まで歪めた貴女が小綺麗な理想を口にする度に、喉を締め付けて犯したくなる。

 

 嗚呼、あぁ……壊れている。

 愛しているのに憎たらしい。

 恋しているのに憤りを感じる。

 

 どうしようもなく支離滅裂な己の心に吐き気がした。

 

 

「それじゃあ、そろそろ本題に入りましょうか」

 

 

 声色を変えてこちらを見据える女医に対して、私も姿勢を正す。

 ()()()()()()()彼女は手元のファイルから数枚の写真を取り出すと、それを私に差し出した。

 

 そこに写っていたのは、つい先週私が任務で殺した傭兵の死体。

 一枚は首から上のない成人男性二人の身体。

 二枚目は喉笛を掻き切られ額に銃創のある二人の男。

 そして三枚目は、傭兵たちのリーダー。

 

 これに関しては特に損傷が酷く、彼方此方の骨が真逆の方向に曲がり腹は裂かれて内臓が溢れ落ちている。

 

 間違いなく、殺人鬼(わたし)が壊し尽くした人間のものだ。

 

 先生はそのグロテスクな死体に一瞬眉を顰めると、特に損傷の酷い男の写真を指差した。

 

 

「この男に至っては骨折が23ヶ所。切創と刺創も酷い……おおよそ人のして良い死に方じゃないわね」

「そうですね。胸が痛みます」

「それ、本気で言ってるの?」

 

 

 心にも思ってない偽りを口にすれば、彼女はまるで正気を疑う様な目で私を見る。

 

 

「……四年間貴女の診断を任されてるけど、やっぱり慣れないものね」

「ええ、こんなものには慣れない方が良い。DAお抱えの名医と言えども所詮、貴女は表の人間だ」

 

 

 いつものように、私が任務において必要に駆られ拷問をした次の週には精神療法という名の異端審問が行われる。

 

 その度にDAへの忠誠心を取り繕わなければならないのだから、毎回一苦労です。

 

 しかし、だからと言ってそんな辟易とした態度を取られるのも心外だ。

 

 私がこのような凶行染みた拷問に及ぶのは情報収集が必須の任務のみで、普段は殺されたことすら悟られぬ様に首を掻き切り脳天を撃ち抜くというのに。

 

 ああ、ですが今回は少し興が乗りすぎましたね。

 愛する千束の愚かしい一面への興奮を発散するためとは言え、あの時は随分と本能の言いなりになってしまっていた。

 

 

「はっきり言って貴女は異常よ。こんな事をしておきながら精神鑑定の結果に全く問題がないことも含めてね」

「それが私たちリコリスの責務ですので」

「あら、彼女たちの中にも罪悪感を感じる娘は居たわよ?むしろそっちの方が多いくらい」

 

 

 女の瞳に疑念の色が宿る。

 問い詰める様な言葉遣いに、この女医が朧げながら私の本質を掴みかけているのを肌で感じた。

 

 

「──誰かが汚れ仕事に手を染めなければならない時もあると、そう言いたいのです」

 

 

 故に演じ続けろ、今の私はただの走狗。

 彼岸花(リコリス)の見本として取り繕ってきた仮面を被りながら開き直るとしよう。

 

 

「もしもその襲撃が陽動で別の目的があったら?

 さらに大規模な作戦を計画していたら?

 そんな細々とした一手を違えて万の犠牲が生じるのが人災(テロ)ですよ」

 

 

 偽善を謳え。

 善と悪の境界線が入り乱れたこの混沌とした世界の様に、己の本性を抑え込めろ。

 

 

「敵の人数、目的、依頼主。全ての情報が真実であると言う確信が得られなければ意味がない──人は、痛みと恐怖には勝てません」

 

 

 ふと、拷問を行った時に感じた甘美な感触を思い起こす。

 骨を砕くたびに己の生を実感し、肉を切り刻み血の匂いに酔いしれたあの日のことを。

 嘘八百を厚顔無恥にも並べながらも駆け巡る衝動と、それを満たせないもどかしさを感じる。

 

 

「邪魔な芽が出る前に詰む。その為の手段を私は選びません。

 そうしなければ迷いは感傷となり隙間を生み、その隙間により合理性の砦は瓦解する」

 

 

 自分が何を言っているのかすら分からない。この表と裏の乖離は、もはや人格の破綻と言ってもいいほどだろう。

 病んで壊れて、しかしそんな狂った己を自覚しているからこそ私はこうして10年もの間この組織の狗として首輪を着けることを許されてきた。

 

 

「倫理を語るな。妥協など赦すものか。徹底的に、躊躇なく、呵責なく私は殺し壊しましょう──彼岸花(リコリス)とは、平和の裏に咲く血に濡れた毒花であるが故に」

 

 

 治安の維持?

 平和な国家?

 正義の味方?

 

 くだらない。何が彼岸花(リコリス)だ。綺麗事をどれだけ並べようとも、結局最後は殺すくせに。

 

 苛立ちを隠しながら虚偽を述べ終われば、女医はカルテを取り出し何かを書き綴ってる。おそらく先ほどの宣誓と私に対しての見識を記録しているのだろう。

 

 

「……今回の記録と録音は楠木司令に提出します。

 それと、念のため安定剤も渡しておくわよ。ちゃんと飲みなさいね」

 

「ええ、勿論。いつもありがとうございます先生」

 

 

 上辺だけの感謝を告げ、差し出された錠剤入りの瓶を手に取り席を立ち退出する。

 

 

「──このままじゃ碌な死に方しないわよ、貴女」

 

 

 扉を閉める間際に、忠告が聞こえた。

 

 

「それは……少し、困りますね」

 

 

 扉が締め切ると同時に、独り言ちる。

 

──私の末路は、千束とたきなのモノだ。

 

 

 

 

 

 

 

 █

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目を背けたい現実に、思考が乱れて狼狽してしまう。

 

 噴水の奏でる水音が、胸に響いて懐かしい。

 リコリスにとっての憧れの場所。わたしの様な孤児の命を拾い、生きる術を叩き込み、居場所と存在意義をくれたDA……その本部の寮棟は、他よりも一層特別だった。

 

 そう……特別()()()

 

 

『復帰か。そんなことを言った覚えはないぞ』

 

 

 希望が失せる。

 大事な宝物が砕けて壊れた様な音がした。

 いつか本部に戻れると……それだけを心の拠り所にしてきたわたしの心は、あの瞬間に粉々となったのだ。

 

 

『あの時ぶん殴られたので理解してなかったか?お前はもうDAに──響奏さんには必要ねえんだよ』

 

 

 元相棒(バディ)の辛辣な言葉が脳裏を過ぎる。

 必要ない? ならわたしは……わたしは今まで一体何のために此処まで──っ!

 

 

「ここだと思った」

 

 

 また頭の中が後悔と悲しみでぐちゃぐちゃになりそうなった瞬間、この数ヶ月で随分と聞き慣れた美声がした。

 

 打ちひしがれながら視線だけを向ければ、そこには今のわたしの相棒である千束さんが微笑みを浮かべていた。

 

 

「リコリスはみんな好きだもんね、ここ」

「……この寮で暮らすことはわたしたち皆の憧れです。この制服に袖を通した時も──」

「嬉しかったよね。私もそうだったよ」

 

 

 ……意外でした。

 先ほど司令相手に食ってかかったり、日頃からDAの規範から外れた行動をする千束さんがかつてのわたしと同じ気持ちを抱いていたとは思いませんでした。

 

 

「なら、千束さんにも分かりますよね。此処がわたしの目標でした……それをわたしは奪われたんですよ!?」

 

 

 思わず語気を強めてこの悲しみを吐き出す。

 どうして、なんで。わたしが一体何をしたというんですか。

 自分自身の弁護ばかりが浮かぶ中で、それでもDAから捨てられたという悲痛な現実を覆すだけの具体的な考えが浮かばない苛立ちを言葉に乗せる。

 

 

「たきなを必要としてくれる人が街にはいっぱいいるよ!此処じゃなくたって──」

「っ、千束さんはDAに必要とされてるからそんな事が言えるんです! わたしの、わたしの居場所は……!」

 

 

 今までの人生で感じたこともなかった憤りを発散する方法がわたしには分からず、こうしてぶつけるだけしかできない。

 

 千束さんは、わたしが欲しいものを全て持っていた。

 自分の居場所、DAからの評価、ファーストとしての地位。そして──響奏からの信頼。

 

 初めて、響奏が店に来てくれた時のことを思い出す。

 

 いつもと変わらない笑顔と優しさをわたしに向けてくれる大好きなお姉ちゃん。

 

 フキさんや他のリコリスと接する時のような他所行きのものじゃない本物の響奏の笑顔。

 わたしだけのものだと思っていたその優しさが他の誰かに……千束さんに向けられている現実に、自分の中の時が止まった。

 

 どうして、どうして貴女ばかりがわたしの欲しいものを全て持っているのですか?

 

 これがただの八つ当たりで、醜い嫉妬だと理解していても、不合理な思考が止められない。

 

 

「そんな貴女に、わたしのなにが……っ!」

「──たきな」

 

 

 また、わたしの中に燻る醜い嫉妬を吐露しようとした時、柔い感触が体を包みました。

 

 腰と背中に回された手の平。

 胸の辺りに押しつけられた弾力。

 耳を撫でる囁きに、不思議と身体の力が抜ける。

 

──その抱擁に、最後にお姉ちゃんに抱きしめられた遠い昔を思い出す。

 

 

「──今は“次”に進むとき。失うことで得られる物もあるはずだよ」

「つぎ……?」

 

 

 艶めいた囁きに脳が蕩ける最中で、千束さんの言葉を鸚鵡返しする。

 先ほどまで胸の中で煌々と燃え盛っていたはずの嫉妬や怒りが、その優しさに流されていくのを感じました。

 

 やがて解かれる抱擁になぜか名残惜しさと、ぎゅっと握られた手の平に心地良さを感じた理由が──今はまだ分からなかった。

 

 

「私はずっとたきなの味方だよ。本当は誰よりも傷つきやすくて、響奏と同じ不器用だけど優しくて仲間想いな良い娘だってこと、私は知ってるから」

「千束、さん……」

 

 

 自分の中で何かが変わろうとしているのを自覚すると、周りから嘲りを含めた笑い声が聞こえる。

 

 こちらを……いえ、わたしを見て嘲笑するサードリコリスたち。

 不思議と、その煽りに対してを思うことは何もありませんでした。

 さっきはフキさんの新しいバディのやっかみに対して苛立ちを募らせていたというのに、千束さんのお陰でどこか心の中に余裕に似たものができているのを感じます。

 

 そして冷めた目をサードたちに向けていると、ふとももの辺りを急に持ち上げられる感覚がしました。

 

 

「よっと」

「ち、千束さん!?」

 

 

 まるで周囲に見せつけるような行動に思わず声が出てしまう。

 そのまま千束さんは、わたしを抱き抱えながらぐるぐると回り出す。

 

 

「──私は君と逢えて嬉しい!嬉しい嬉しい!」

 

 

 高らかに、わたしとの出逢いを千束さんは言祝ぐ。

 

……本当にこの人は、よく分からない人です。わたしの嫌う合理性からかけ離れた行動ばかりなはずなのに──なぜか、その真紅の瞳から目が離せません。

 

 

 この瞳の奥に感じた熱を、わたしは知らない。

 わたしの事を此処まで考えてくれる千束さんの優しさに感じた胸の高鳴りも、笑顔を咲かせてわたしの手を握るその天真爛漫な姿に感じた鼓動の早まる感覚も、何も知らない。

 

 響奏から向けられる家族としての愛情に感じる温もりとは違う、火の灯った燃えるような感情。

 

 

 そんな今まで知らなかった初めての感情を、わたしは知った。

 

 

 

 

 

 

 

 █

 

 

 

 

 

 

 

「──なに、これ?」

 

 

 柱の陰で、偶然見つけた千束とたきなの逢瀬に言葉を失い脳内がぐちゃぐちゃに乱れる。

 

 この本部では滅多に出会うことのできない二人を見つけることができたと言うのに、喜びよりも先に困惑と泥々とした感情が溢れていく。

 

 

──長い時間をかけて私の趣向(いろ)に染めた(たきな)が最愛の人である千束の愛情(いろ)で上塗りされていく光景に、私はただ唖然としていた。

 

 

 わからない、わからないわからないわからない──こんな感情、私は知らない。

 

 

 やめて、お願いだからやめてよ千束。

 私の妹に()()()()()を与えないで。

 感情を、笑顔を、愛情を憐憫を慈悲を希望を幸せを──あぁ、私の(いもうと)まで、貴女は歪めてしまうの?

 

 たきなに必要なのは氷の心と冷徹な瞳、そして美しい殺意だけなのに。

 

 大好き、大好きですよ千束。

 私の初恋、私の使命、私の最愛……だけどお願い、愛しい人。どうかそれだけは止めて。貴女に及ばずとも、彼女も私の大切な運命なの。

 

 

「──ぉ ぇ」

 

 

 思わず、嗚咽が漏れた。

 頭痛がする。私の妹を愛でる初恋の人、脳が理解を拒むその光景が嫉妬心を掻き出し心を乱す。

 

 10年間患い続けた恋心と、友人として接し続けた4年間で歪められた私の性質(さが)

 殺人鬼(わたし)という存在を此処まで歪めた彼女が今、私が手塩にかけて育てた愛妹を誑かして堕としている。

 

 

「……っ」

 

 

 先ほど処方された安定剤入りの瓶の蓋を外し、中の錠剤を口に含み噛み砕く。

 薬品特有の大っ嫌いな苦味が、舌をピリつかせた。

 

 

 たきな──どうして貴女はそこにいるの?

 千束の腕に抱かれて愛を囁かれる。あぁ、なんて羨ましい。

 そこは私が欲しくてたまらない場所なのに、何故たきなが千束の側を独り占めできているのか不思議だった。

 

 やめて、千束。

 お願い、たきな。

 

 

「──私は君と逢えて嬉しい!嬉しい嬉しい!」

 

 

 ぐるぐる、ぐるぐると噴水を背景に互いの世界に溶け入る二人の尊い姿に脳が情報を処理しきれず爛れた快感を覚えてしまう。

 

 

「……そんなとこまで、お姉ちゃん(わたし)に似なくていいのに」

 

 

───私は、たきなの狂気が千束を変えてくれると……そう思っていた。

 

 

 千束の偽善を見抜き、諭し、人を殺すことで達せられる“使命”を彼女に自覚させる一助になると思っていたのです。

 

 

「誰かの期待に応える為に悲しくなるなんてつまんないよ!たきなの居場所は絶対にある。だからお店の人との時間を試してみない?」

 

 

 だけど、違った。

 変えられたのはたきなの方だった。

 合理性の獣が、人に絆され蕩けてく。

 

 

「──まだ途中だよ、遅くなんかない。チャンスは必ず来る。その時に、たきなのしたいことを選べば良い」

 

 

 私と同じように、たきなも救世主の毒牙に掛かってしまった。

 

 

「私はいつもやりたいこと最・優・先!」

 

 

 たきなと私の間に血の繋がりがないのは事実だが、もしかすれば私たちの様な欠けた人間にとって錦木千束という人間は一種の劇薬なのかもしれない。

 

 

「───ぁ、綺麗」

 

 

 思考のレールが乱れて仕方ない。

 だけど今はただ、最愛の二人が紡ぐ逢瀬こそが何よりも美しいと──私は思った。

 

 

 

 

 






初めての感情知ってしまった(NTR)(寝てから言え)

更新期間が空いてしまって本当にすいません……。モチベの低下中に色々な用事やイベントが重なって完全に筆が止まってました。


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