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「ほら、早く入ろう? 風邪ひいちゃうよー」
初めて使った魔法でめぐみんとゆんゆんの服を綺麗にした後に、大衆浴場『混浴温泉*1』に三人で行くことになった。服を綺麗にした後は身体も洗っちゃおうって事だから!
じと目で見てくるめぐみんからは目を逸らしつつ、二人の手を引いて施設の中に入った。ちなみに店名は混浴温泉だけど男女でちゃんと別れている。店内は日本にあった銭湯と同じで、番台の左右に男女別の入り口がある。
受付で三人分の支払いを済ませて女性側の脱衣所に向かう。め、めぐみんの分も払ったんだから、そんなじーっと見ないでー! ごめんなさいー!
脱衣所は日本にあった銭湯の脱衣所と内装が同じで、服を入れる棚や自由に使えるタオルが洗面台の端の方に畳まれて置かれている。
私たちはバスタオルを取ってから、棚の端の方に移動して服を脱いでいく。上に来ていた学生服のマントを脱ぎ、下に着ていたワイシャツのボタンを上から順に外していく。ワイシャツも袖から腕を抜いて脱いだので、脱衣かごの中に服を入れる。
次は肌着を脱ごうとしたところで、めぐみんとゆんゆんが服も脱がないで私のことをじっと見ていたことに気づく。もう、濡れた服をずっと着てたら風邪ひいちゃうのに。
「二人とも私のことなんか見てないで、早く脱がないと風邪ひいちゃうよ!」
「みみみ見てませんよ!? 脱いでる姿が色っぽいとか思ってませんから!?」
「………………」
むっつりめぐみんは変なこと言ってるし、ゆんゆんはなぜか固まってる……。とりあえず、私が脱ぎ終わったら二人の事も脱がしてお風呂に入れちゃおう。
肌着の裾を持ち、上にめくるように持ち上げて脱いだら、かごに入れる。めぐみんはチラチラとこちらを見ながらだけど、服を脱ぎ始めてる。でも、ゆんゆんはまだ私を凝視しながら固まっている。そんなにじっと見られたら女の子同士でも流石に恥ずかしいんだけど……。とりあえず急いで脱ごう。
ウエストベルトの両端を掴んでから太ももの下まで降ろし、手を離すとストンと地面にスカートが落ちる。下着として履いているドロワーズを脱いでから一緒に拾えばいいかと思い、サッとドロワーズを脱いでスカートと一緒にかごに入れた。
靴下をまだ脱いでなかったので、近くの椅子に座って靴下を脱いでいく。両方とも脱ぎ終わったので、靴下から目線を上げていくと……顔は真っ赤で、目も爛々と光らせている二人が、こちらを凝視していた。み、見なかったことにして早く二人をお風呂に連れていこう……。
「ほら、早くめぐみんも脱いで! ゆんゆんはもうダメみたいだから、私が脱がせてあげるね」
『ずるいです私も脱がせてください!』とか言ってるめぐみんを無視して、ゆんゆんの服を脱がせていくとびっしょりと濡れていて服が重くなっていた。
あっ、よく考えたら帰る時にも、この服を着ないといけないのに、濡れたままじゃダメだよね。それならと……番台のお姉さんを大きな声で呼んだら来てくれたので、事情を説明すると私達がお風呂に入っている間に魔法で乾かしてくれることになった。
「はーい。ゆんゆんちゃん両手を上げてねー! じゃないと肌着が脱げないよー」
「ぴぇっ!? は、はい!」
されるがままになっているゆんゆんの服を全部脱がすと、めぐみんはまだ制服のマントを脱いだだけで待っていた。なんでまだ脱いでないのよ……。めぐみんは放っておいて、ゆんゆんの手を引いてお風呂場まで歩いていく。
「まだ脱いでないめぐみんは放っておいて、ゆんゆんは私と一緒に入ろうねー」
「ま、待ってください! 三秒で脱ぎますから!」
後ろで凄いスピードで脱ぎ始めためぐみんを放置して、お風呂場に続く扉を開き、中に入っていく。
お風呂場の壁には富士山が絵描かれていて、昔の銭湯みたいな佇まいだった。ここに来ると日本を思い出して懐かしくなるんだよね。転生前の両親がサウナ好きでよく温泉とか入浴施設に連れて行ってもらった事が懐かしく思う。今も日本のパパとママはサウナに行ってるのかな? 元気にしてたらいいけど。
日本のことを思い出してしんみりとしていたら、ゆんゆんが不安そうに私の事を見ていた。心配かけちゃったかな……ごめんね。よし、気持ちを切り替えよう。
「よし! ゆんゆんちゃんの身体をまず洗ってあげるからね! 私に全部任せちゃって!」
「えええええぇ!?」
すごい大声を出して驚いているゆんゆんを連れて、洗い場に行って風呂椅子に座らせた。シャワーからお湯を出して適温なのを確認してから、ゆんゆんの頭にお湯を掛けていく。鏡越しに見るゆんゆんは温かいお湯を浴びたおかげか緩んだ顔になっている。
「すとれに身体を洗ってもらうなんてゆんゆんずるいですよ! 変わってください!」
「やだ! こんな幸せなこと絶対譲らないんだから!」
「ほーら喧嘩しないの。めぐみんにはまた今度してあげるから」
お風呂場には他に誰も居なくて貸し切り状態だけど、あまりうるさくしたらいけない場所なんだから気を付けないとね。
「今度なんて待てませんよ! な、なら……私がすとれの事を洗っちゃいますから!」
「えっそれズルい! 私がすとれの事を洗うもん!」
「ゆんゆんは私に洗われてるんだから、また今度ね。じゃあ、めぐみんよろしくねー」
そんなに楽しみならめぐみんの事も私が洗ってあげればいいか。ゆんゆんの髪を石鹸で泡立てていると、めぐみんがシャワーを掛けてくれた。お風呂に入って最初にシャワーを浴びるときって温かくて気持ちいいね。
「じゃ、じゃあ隅々まで洗ってあげますからね!」
「よろしくねー」
他の人に身体を洗ってもらうのってくすぐったいけど楽でいいね。なんか、めぐみんが洗ってくれた時はいつも以上にくすぐったいんだけど、しっかり洗おうとしてくれてるんだよね?
その後、めぐみんの事も洗ってあげたので、三人でお風呂に浸かりに向かった。ここのお風呂ってちょっと熱めのお湯だから、長くは入れないけど気持ちいいんだよね。やっぱり大きなお風呂で入ると疲れの取れ具合が違うんだよね。
風呂桶でお湯を掬って掛け湯をしてから、お湯の中に脚を入れていく。ちょっと熱いけどいい湯加減だね!
「はぁ……生き返るねー」
お風呂に肩まで浸かって脱力していると思わず声が出てしまう。やっぱり大きなお風呂って大好き。左右に居る二人もふやけた感じに、だらんとしている。なんで、大きなお風呂とか、温泉に入った時って生き返るって言っちゃうんだろうね。
「そう言えばさっきすとれが使った魔法ってなんだったんですか? 『ウォーターボール』は覚えてないはずですよね?」
「使ったのは『セイクリッド・クリエイトウォーター』って魔法だね。『クリエイトウォーター』の上位魔法かなって思って、使ってみたら思ったよりも勢いが強くてびっくりしちゃった……。二人の服の汚れを落としたかっただけなんだけどねー」
滝が突然現れたからね。二人の真上に。ほんとにびっくりしちゃったよ。なんか言いたそうにしてる、めぐみんから目を逸らしてゆんゆんの方を向いたら、後ろからため息が聞こえた。
「ゆんゆんはともかく、私で実験するのは止めてくださいね」
「うん、ごめんね!」
「え、待って!? 私は魔法の実験台にされちゃうの!?」
大きく口を開けて驚いた顔をしているゆんゆんに向けてニコリと笑うと、さらに目を見開いて驚いていた。ふふっ、もうしないから大丈夫だけど、驚いてるゆんゆんが可愛いし、黙っておこう。
「うそでしょ……!? で、でもすとれになら何をされても……」
「いやいや、もう何もしないよ! 今回も服を綺麗にしてあげるつもりで使ってみただけだったし。ゆんゆんもその気になっちゃダメだからね!」
ゆんゆんが頷いたのを見てほっと胸を撫で下ろす。ゆんゆんって割と重たい子なんだよねぇ。そこが可愛いとこでもあるんだけどね!
「とりあえず明日は使える魔法スキルを全部試してみるね!」
「それなら『ターンアンデッド』をゆんゆんに使ってみたらどうですか? 浄化されてボッチが治るかもしれませんよ」
「えっボッチを治せるの!? お、お願いします!!」
幽霊とかゾンビを浄化させる魔法を使ってもボッチは治らないと思うよ……
次の日、必死の表情で『ターンアンデッド』をしてくださいって、何度もお願いするゆんゆんに向けて『ターンアンデッド』を使ってみた。
…………当然ボッチは治らなかったです。
めぐみん
脳内男子中学生。
頭のいい人はエッチな人が多いらしいので知力1位のめぐみんは……。
ゆんゆん
脳内男子中学生。
セイクリッド・ターンアンデッドでもボッチは治らなかった。
すとれ
だんだんと紅魔族に染まってきてる。
読んでいただきありがとうございました!
プロットに存在しないお風呂回でした。
書く予定は無かったんですけど、ウチのすとれがめぐみんとゆんゆんをビショビショにしちゃったせいで気づいたら書いてました。
ちなみに、このお風呂シーンならまだR15タグは要らないですよね……?
めぐみんとゆんゆんがすとれをエッチな目で見てた気がしますけど、多分セーフ!
プリキュアにも一応お風呂シーンがあるので、まだ全年齢版でしょう!
ダメだった時はタグが付いてます!