桜満集無双   作:らんの

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やっと二話が投稿できました!どうしてもペースが遅くなってしまいます。

遅くても月一では出そうと思いますし、エタることは無いと誓いますので安心してください

擬音語は割と適当なので目をつぶっていただけるとありがたいです。


#2適者 survival of the fittest

辺り一面に炎が燃え盛る中、集は左腕にいのり、そして右手に剣を持った状態で平然と歩いていた。

 

 

集がヴォイドの力を使ってからというもの、闘いというよりは集の一方的な残滅が続いていた。

エンドレイヴが集へと走っていけばすぐに斬られ、そしてミサイルを打てば破壊されるだけであった。

 

 

 

これが王の力か、想像以上だ。いつか母さんが言っていた。

『ヴォイドとはすなわち人の心なのだ』と、

そんなものが壊れてしまえば無事なわけがない。そう、俺は今楪の命を預かっているということなのだ。だとすれば、

 

 

バシューッ

 

またエンドレイヴがミサイルを打ってくる。俺はただ剣を振るだけでエンドレイヴを巻き込みミサイルも破壊する。

 

ドーン!

 

エンドレイヴの爆発音が鳴り響いた。

 

 

こんな力、あっていいはずがない。

 

 

 

 

 

四分儀「あれがヴォイドの力ですか…」

 

離れた位置から望遠鏡で爆発の様を見ていた四分儀はそう言った。隣にいた涯はただ黙っているだけだった。

 

 

--------------------

 

一通り破壊すると、エンドレイヴは居なくなった。なるほど、一応有限なのか。

 

剣を地面にブッ刺す。するとそれは銀色の光を纏い消えていった。楪の中に戻って行ったか。

 

 

ウィーン

 

 

機械音がした為に振り向くとそこにはタチコマ…じゃなくてふゅーねるがいた。

 

涯「桜満集、」

 

ふゅーねるからトリトンの声が聞こえてくる。可愛い見た目からこの声は若干キモい。

 

涯「15秒やる、いのりを回収して離脱しろ。」

 

集「へいへい…」

------------------

 

一体のエンドレイヴが走っている。

 

綾瀬「ツグミ、次のターゲットは⁉︎」

 

ツグミ「十時の方向に、距離400」

 

ディスプレイを見ながらツグミは指示を出していく。

 

綾瀬「遠過ぎ!もっと近いのは⁉︎」

 

ツグミ「なら引いてよ。綾ねえ頑張り過ぎ。その子もう限界だよ?」

 

実際に綾瀬の乗っているエンドレイヴ-ジュモウ-は既に限界を迎えていた。

 

綾瀬「でもできるだけ……ッ⁉︎」

 

綾瀬の操作するジュモウの前に、一体のエンドレイヴ-シュタイナー-が姿を現した。

 

ダリル(何かずんぐりした奴がいる。急いで来てよかった♪)

 

『皆殺しのダリル』と呼ばれる少尉 ダリル・ヤンは、楽しげな様子で銃を連射した。

 

 

綾瀬「ンッ⁉︎アァッ!」

 

ジュモウは大量に被弾する。その痛みは直接綾瀬を襲った。

 

 

 

トドメにダリルは剣を構える。その様子を見たツグミは、

 

ツグミ「ベイルアウト‼︎」

 

綾瀬の危険を感じすぐに強制ベイルアウトした。

 

 

ジャキン!

空っぽとなったジュモウをシュタイナーが貫く。

 

 

ダリル「あれ?悲鳴は?なんだ、つまんないの、」

 

相手がベイルアウトしたと分かったダリルは、ジュモウを投げ捨てた。

 

 

 

----------------

 

とある廃ビルの屋上で俺とトリトンは向かいあっていた。楪は気を失ったままだったから寄りかけといた。ちなみに15秒離脱には成功した。全力疾走はできればしたくないんだが、

 

ピピピピピ

トリトンの端末がなる。

 

綾瀬「すみません、涯。」

 

女の声が聞こえてきた。

 

涯「綾瀬か、状況を。」

 

綾瀬「機体を失いました。申し訳ありません、私の責任です。」

 

機体を失った?葬儀社側のエンドレイヴパイロットか?

 

涯「そうか、確かに残念だな。俺は君に、あの旧型で18分間持ち堪えるという過酷な命令をし、君はそれに応えた。だというのに、君は自分の責任だと言う。つまり俺は指揮官失格ということか。」

 

 

 

 

綾瀬「ち…違います!これは私が失敗したからであって、その…」

 

涯「冗談だ。」

 

綾瀬「⁉︎」

 

涯「君が無事で良かった、綾瀬。」

 

中々きつい冗談だ。トリトンは通話をやめたようだ。ならばさっさと

 

 

集「おい、トリトンこれ返す」

 

俺はヴォイドゲノムの入ったシリンダーを投げた。こんなもの返さなくては、

 

パシッ、トリトンはシリンダーを受け取りそれを見つめている。

 

涯「……元々持っていたのか…王の力を、」

 

そりゃそうなるわ。自分達がヴォイド盗んでたらヴォイドの力持ってる奴がいたんだから。

 

集「まあお前が去ってからいろいろあったんよ」

 

涯「…そうか、」

 

それでいい。別にトリトンだからと言って詳しく教える必要もない。

 

集「お、起きたか楪。」

 

コツッ、コツッという足音が聞こえた。

 

集「まあ、見捨てて悪かったな。よく頑張った。」

 

楪の頭に手を置く。一応こいつらが言うに俺はこいつを見捨てたらしいからな。謝ってはおく。

 

いのり「うんうん、」

 

楪は首を横に振り、否定の意を示す。

 

涯「今回は集に助けられたな、」

 

集「不本意ながらな、後一ついいか?トリトン」

 

涯「俺はもうその名ではない。今の名は、恙神涯だ。」

 

集「あぁ、そうか。」

 

いきなり別の名を言われても急に変えられるわけもない。適当に流してトリトン呼びでいいや、

 

涯「で、聞きたいことがあるんじゃないのか?」

 

集「そうだった。楪のその見た目のことだ。やはりこいつは姉貴に関係してたりするのか?」

 

始めから気になっていたことだ。これがはっきりすれば大体のことが予想できる。トリトンの目的も、はたまた相手側の目的も。

 

涯「……ああ。こいつは、真名のインターフェイスだ。」

 

なるほど…ビンゴだな。

 

集「そうか。すると姉貴はまだ生きてるというわけか。」

 

涯「鋭いな。そういうことだ。」

 

集「大体分かった、ありがとな。」

 

これで俺の仮説はほぼ確信となった。最も、これが本当ならば俺も行動しないとヤバそうだが……まあ今日はもう帰りたい。

 

ピピピピピ

 

またトリトンに着信が

 

涯「どうした、」

 

アルゴ「やべぇことになったぞ、涯。」

 

は?

 

------------------

 

 

どうやらフォートの住民100人くらいがアンチボディズの奴らに捕まっちまったらしい。はっきり言ってどうでもいい。早く帰してくれないですかねぇ?なんで俺こんなアジトみたいなところにいるの?

 

 

四分儀「不足の自体です。現時点での戦力差を鑑みるに、救出はリスクに見合いません。撤退を進言します。」

 

お?参謀君、いい事言ったぞ、そうそう撤退しよう。

 

 

涯「いや、見過ごせないな」

 

見過ごせよ…

 

 

涯「これは、不足じゃない。天佑さ。」

 

 

何言ってんだよ

 

 

涯「全メンバーに告げる!我々はこれより、アンチボディズを殲滅、フォートの住民を救出する!」

 

おい、殲滅を誰にさせる気だ?

 

涯「尚、本作戦はこれまでのように隠密作戦ではない。現時刻を持ち我々葬儀社はその存在を世界に公表する!存分に働け!」

 

過激なこと言ってやがるなぁ…つうかなんでメンバー方こんな盛り上がってんだよ、マジで帰りたい…

 

四分儀「流石です、シナリオをとばしますか。」

 

完全に皮肉にしか聞こえない

 

四分儀「ただ、少し急ぎすぎでは」

 

涯「返事はどうした、」

 

参謀君の言うことを思いきりスルーして俺に言ってきた。だが

 

集「俺はお前には協力するが従いはしない、それをよく覚えとけ、」

 

俺はそう言い放った。つーかここまで協力するだけでも感謝して欲しいんだがな。というよりヴォイド届けたら俺の仕事終わりじゃね?奪ったわけじゃねえんだが流される理由もないんだが、

 

不幸だ、

 

------------------

 

コツン、コツン

 

狭い地下を四つん這いに楪と俺は歩いていた。ちなみに楪のケツが目の前にあろうとも何も感じない。なぜなら性欲あれど淫楽の欲求は生じないからな。

どこぞの劣等生だよ。つーか性欲あんなら少しは反応しろよ。まあいい、多分あれだ。姉貴のインターフェイスだからだ。うん、そういうことにしておこう。

 

窓から何か見える

 

「無駄な抵抗を!吐け!リーダーは誰だ!言え!」

 

ベストプレイスでのハゲが重なる。やっぱり引くわ。俺は弱者を一方的に痛めつけることはしてないし楽しむこともしてないからな?

 

どうでもいいから進むか。

 

アンチボディズとは確か感染者を独自に認定できて、その判断に基づいて感染者を処分できる権限があるんだっけか?マジで権力一つに集中させたら暴走するって先人の方々が言ってたじゃないですか〜。まあ三権分立の仕組みなんてとっくになくなっちゃったんだけど。

 

 

------------------

 

「やめてください!夫が何をしたって言うんですか!」

 

ダリル「切ない光景だね。胸が震えるよ。」

 

ターゲットであるダリルが全くそう思ってなさそうな様子で花を片手に歩いてやがる。ナルシストが、

 

 

「軍人さん!」

 

ダリルに女が駆け寄ってく。あのバカ、死ぬぞ。

 

 

「お願いです!助けてください!」

 

 

あ、花びらが吹き飛んだ。ヤバイ、怒るぞ、

 

ダリル「何すんだクソババァ!」

 

ダリルが女を蹴った。だから弱いものいじめやめろよな…

 

ダリル「菌がうつるだろうが!」

 

さらに追い打ちをかけていく。こりゃ権力の暴走だわな。これがトリトンの闘ってる敵だと…

 

はっきり言ってこのまま見捨ててもいい。俺はただ作戦に従えば、

 

その時俺の目に、その女の連れていた子供が入ってきた。このままじゃ、

 

『俺はお前には協力するが従いはしない、それをよく覚えとけ、』

 

作戦に従うのはねえな。救うのなら救える分だけ救わなければ。

 

集「楪、俺行くわ」

 

いのり「えっ⁉︎」

 

戸惑ってるようだがその間にも俺は楪のヴォイドを引き抜き、それを格納する。そう、俺の「集める」ヴォイドにな。大体分かった。父さんの意志も、俺の力も。

 

 

俺は飛び出した、ダリルのいる方へと。

 

集「オラァァァ!」

 

傍から見れば丸腰の学生が軍に挑んで行くようにしか見えないだろうな。だがヴォイドにより身体能力の強化された俺は、まさに無敵。

 

ダリル「グフォッ!」

 

奴の顔面に思いきり鉄拳制裁してやった。思いっきりぶっ倒れる。

 

集「甘ったれんな。親の力だけに頼りやがって。」

 

司令官ヤン少将の息子であるが故にわがままが通用するところがあるんだろうな。父さんが生きてたら、パパに言いつけてやるっつってわかままが言えたかな。いや、ないな。

 

ダリル「だっ…誰だてめぇ…」

 

集「うるせぇ、誰でもいいだろうが、」

 

俺はダリルのヴォイドを引き抜いた。

 

ダリル「ガァァ…」

 

ダリルは白目を向いて倒れた。後で返すから安心しろ。

 

 

 

「なんだあいつ⁉︎」

 

さっきまで目隠しした住民たちに銃を向けていた兵や、それ以外までもが一斉に俺に銃を向けてきた。ったく。

俺は空へと手のひらを向ける。

 

集「行くぞ、」

 

俺は自らのヴォイドで兵たちの意識を集めた。次々と倒れていく兵たち。

 

これであとはあのハゲを片付ければ終わりだな。

 

 

------------------

 

離れた場所から恙神涯は様子をうかがっていた。

 

涯「何をしているんだ、あいつは!」

 

俺の作戦が崩れ始めたのは言うまでもなく集が突っ込んでからだ。

 

ツグミ「どうするの⁉︎涯!」

 

涯「全員待機だ!事が動き次第連絡する!」

 

通信機でツグミに指示を出す。一体どういうことだ…

 

集が勝手に動いたことも去ることながら、奴は明らかにアンチボディズの奴らを圧倒している。さらには自分のヴォイドまでも使いこなしているとまで来ている。これが、集の力か。

 

涯「フフッ、」

 

思わず笑みがこぼれる。愉快なのではない、呆れたのだ。俺は強くなった。目標へと追いつき、そして追い越し、守るべきものを守るため。それがどうだ。俺の目標はさらに強くなっていた。これほどに情けないことがあるだろうか。

 

こんな状況で、ただ俺は脱力していた。

 

 

------------------

 

 

集「おい出てこいハゲ!」

 

俺はトラックの上から奴のいるであろう場所に向かい叫んだ。

 

トン…トン…

 

出てきたのはあの時俺のベストプレイスを荒らしたハゲ-グエン少佐-であった。

 

グエン「お前はあの時の…賢いガキだと思っていたが実に残念だ。」

 

集「うるせぇよ、さっきのフォートの住民への扱いで心境が変わったんだよ」

 

俺の口調が気に食わなかったかだんだんと不機嫌な様子をあらわにしていくハゲ、

 

グエン「どうやらお前は状況が分かっていないようだな!このままならお前は蜂の巣だ!」

 

一斉にデカイ銃が俺に向く。あーあ、穏やかじゃないねぇ…

 

集「状況が分かってねぇのはてめえの方だハゲ!降参して人質解放するなら命まで取らねぇよ、」

 

俺も手荒なことはしたくないからな、

 

グエン「ふん、とんだハッタリだ!いいだろう、後十秒数える間に撤回しろ!そうすれば命を取りはしない。」

 

仕方ないな。忠告はしたからな

 

 

 

ツグミ「涯、早く!このままじゃあいつが」

 

涯「心配には及ばない。集なら大丈夫だ。」

 

 

 

グエン「10……9……8……」

 

これはあいつ自身の人生終了のカウントダウンである。

 

グエン「7……6……5……4……3……2……1…………時間だ!」

 

一斉に俺に向かいレーザービームが集中してくる。その間に俺は格納していたダリルのヴォイド「万華鏡」を手に持ち、そして打った。

 

ビュヒャーン

 

無数のレーザーは反射し、そして何度も跳ね返りながらグエンの方へととんでいく。

 

グエン「…ッァ⁉︎」

 

 

チュドーン

 

レーザーの集中攻撃を浴びたグエンのいた車は大爆発を起こした。

 

まあ自業自得だ。

 

------------------

 

辺りが燃え盛り、そしてボロボロになる無数のエンドレイヴは地獄絵図だったとだけ言っておこう。

 

俺は全てを終わらせ、そして目と口を塞がれた住民たちをたすけているところだった。

 

「本当にありがとうございます。」

 

さっきの女が深々とお辞儀していた。

 

集「いや、礼には及ばないですよ。くれぐれもお気をつけて。」

 

ちなみに意識を失った奴らはかなり遠くのとこにまとめてある。

まああとで返してやろう。

 

 

涯「何故だ、」

 

トリトンが俺に近づいてきた。

 

集「何がだ?」

 

まあ予想はついているが、

 

涯「何故俺の命令に従わなかったかと聞いているんだ、」

 

口調は少し強めだ

 

集「重なったんだよ。」

 

涯「…どういうことだ?」

 

集「あそこで父親と母親が殺されれば、あの子は一人になるだろ?」

 

そう、俺はあの時自分を投影したんだ。かつての、何もできなかった自分を

 

集「親を亡くす悲しみは、よく分かっているつもりだ。」

 

涯「そうか…」

 

少し気まずくなったな。重かったか。

 

集「あとは…救える命は救いたかった。それだけだ、」

 

涯「まあ、今回は結果が良かったから良しとするが次は…」

 

集「次⁉︎」

 

こいつは何か勘違いをしている。

 

涯「何だ」

 

集「今回は状況が状況なだけに仕方なく手伝ったが、もう次はない。」

 

折角の再会ではあったが、俺は背を向けて歩き始める。

 

涯「おい!」

 

集「じゃあな、トリトン。健闘を祈る。」

 

俺はトリトンの姿は見ずに手を振った。そしてもう、振り返ることはなかった。

 

 

------------------

 

 

これで良かったんだ。

 

俺は教室の窓から空を見上げていた。確かにトリトンは親友だ。しかし奴のやること全てに付き合ってやる義理はない。恐らくヴォイドの力があれば彼らはやっていけるだろう。いや、そう祈るばかりだ。だから俺はまた、日常に戻るだけだ。

 

「今日はそれからもう一つ、このクラスに転入生が入ります。入ってー。」

 

先生がそんなことを言った。この時期に転入生とか…おいおい、まさか

 

ガラガラ

 

「おお、女子!」

 

「可愛いじゃん。」

 

 

「楪 いのり君だ。」

 

やはりかよ…

 

どうやら、俺が日常に戻れるのはもう少しかかるようだ。

 

 

 

 

 




眠い中書いたので、もしかしたら誤字脱字他文法がめちゃくちゃになっていたりなど、問題があるかもしれません。
設定でも、不可解な点や間違っている点などを指摘していただけるとありがたいです。

それでは、今後ともよろしくお願いします。
m(_ _)m
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