プロセカの世界に転生したので皆を救いたいと思います(制限時間付き)   作:蛮族さん

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第二話 【緊急事態】

「えっとー?まずは一歌たちは?」

俺は、彼女たちのことを頭の中で浮かべると、

四人全員が緑色で表示された。

 

これが俺が持っている危険を感知する能力。

まぁ、神様パワーなんだろうけど。

 

この能力は、その人間の周りで起きる因果を表していて、色の種類は、緑、黄色、赤色とあり、それぞれは因果を捻じ曲げる難しさ的なものを表している。

 

緑は一言添えれば危険を回避でき(周囲の状況に対して的確なものでなければならないが)、黄色は、その人間に直接会って干渉しなければならない。

 

そして、一番やばいのが赤色である。

 

赤色は直接会うのは当然のこと、解決することもかなり難しい。

 

これが俺の能力の内容である。

 

「えっと確か一歌達は今日買い物に行くとか言ってたよな?...」

俺の因果の関係上、情報収集は非常に重要であり、

一歌達の買い物も事前に聞いている。

 

「しかし、まだ小学生だぞ...買い物って何すんだ?...」

そう、まだこの世界では彼女たちは小学生であり、

買い物といったところでお金があるのだろうか?

 

とりあえず、俺は、

「車に気を付けて」

と、メールで送っておいた。

 

もう一度一歌達のことを考えると、

彼女たちの周りにあった色が消え、無色になっていた。

 

「あれ...咲希の色も消えてる...」

病弱の咲希の色も消えているということは、

一歌達と一緒にいるということになる。

 

「元気になったのかな?...とりあえず次だ!」

 

次は、みのりたちのことを考える。

そうすると、みのり以外のモアジャンメンバーは緑色。

そして、みのりは黄色と出た。

 

「うそぉ...」

ついに黄色が出てしまった...

全員が緑色ならよかったのに...

 

しかし、こう落ち込んでいる暇はない。

 

みのり以外のメンバー全員にメッセージを送り、

モアジャン以外のメンバー(緑)にもメッセージを送った。

 

そうして、俺はみのりがいるであろう場所に一目散に飛んでいった。

 

 

 

 

---

 

 

 

 

 

「みのり!!!!」

ドン!と大きく音を立てて開かれるドア。

その音に驚いて、私が触っていたうさぎたちはいろんな方向に行ってしまった。

 

「響君!?急にどうしたの!?」

ぜぇぜぇと言いながら、私のことを呼んだのは、友達の藤原 響君。

彼は私が小学生の時から遊んでいる友達の一人。

 

最近では、このうさぎ小屋で、一緒にうさぎを育てている。

 

「あぁいや、その~...うさぎにえさ与えようぜ!!!」

どこか気まずそうな表情をして、急に変なことを言い出す。

 

「もうあげちゃったから、その必要はないと思う...よ?」

 

「お、おう...」

 

「それじゃ、一緒に掃除しよ?

ちょっとゴミが集まってきちゃったから...」

 

こうして、私は彼と一緒に汚くなっていた小屋を掃除した。

 

 

---20分後---

 

 

「このぐらいでいいかな?」

ふぅ~、と言いながらおでこに流れた汗を腕で取り、

彼はそう言った。

 

「そうだね、本当にありがとね...響君...」

さっきまでとは大きく違って、

小屋の中はもすごく綺麗になっていた。

 

本当に彼はなんでも上手にできて、誰に対しても優しくて...それでいてたまに抜けていて、そばにいて胸のあたりが熱くなる。

 

彼といる時間が長ければ長いほど、この熱はどんどん広がっていく。

これをお母さんに聞いてみたら、

 

「それは好きってことよ」

 

って、言われたけど、好きってなんなんだろ?

 

そんなことを考えていると、

彼は私のほうにものすごい勢いで走ってきた。

 

「え?」

 

ゴン!と、何かが当たった音が小屋に響き渡る。

そした、彼は私のことを押し倒すような形で、目の前にいる。

 

「よかった...無事で...」

彼は、どこか安堵したような形で、私に対して笑いかける。

 

でも、そんな彼のおでこからは、赤い水がついていた。

 

「響君!?血が...」

彼の頭の上を見てみると、大きな木の板があった。

 

そこから、私は背筋に冷たい物が通るような感覚に襲われた。

 

でも、彼は笑いながら。

 

「ん?あぁいや大丈夫大丈夫、こんぐらい時間が経てば治るから」

 

と、まるで痛みを感じていないかのように笑っていた。

 

「大丈夫なわけないよ!!早く病院に!!」

 

「本当に大丈夫だから、でも、ちょっと家には帰るよ」

 

そうすると、彼は頭の上にある板を床に置き、小屋を出て行ってしまった。

 

 

「...本当に大丈夫なのかな?」

彼があんなに笑っていても、大丈夫って言っていても彼への不安は消えなかった。

いつも彼はこうなんだ。

他人の心配を人一倍するのに、自分に対する心配は一切しない。

 

私は、彼が傷つくところを見たくないというのに。

 

 

---

 

 

 

「やばい...どうしよう...まふゆの家間に合うかな?...」

俺は今、まふゆの家に向かって走り続けている。

 

ニーゴはまふゆ以外は全員無色か緑だったが、

まふゆだけが赤色だった。

 

最初に見た時には目が飛び出るかと思うぐらいには驚いた。

そもそも赤色になることはかなり少なく、よほどのことがない限り発生しない。

 

「まぁ多分母親関係だろうな...」

まふゆの母親は、言わずと知れた自分の価値観を押し付ける毒親である。

人の母親を毒親と呼ぶのはあれだが、将来的にかなりひどいことをするので毒親と呼んでおく。

 

俺はまふゆのお母さんの性格を直そうかとも思ったが、

大人の価値観を今更直すのはとても難しく、

まふゆ本人のカバーに回った。

 

「よし着いた!」

まふゆの家についたが、もちろん玄関は締まっている。

だから、俺は壁をつたい、二階のベランダに飛び込む。

 

普通に周りから見れば不法侵入だろうが、

周りに人はいないためセーフである。

バレなきゃ犯罪じゃないんですよ!(犯罪)

 

ベランダの窓を開け、まふゆの部屋に入る。

何故、窓のカギが開いていたかというと、俺が事前に約束していたからである。

このような事態の際、鍵が開いていなければ、俺は窓を割ってでもこの部屋に入るだろう。

しかし、そんなことをしてしまえば、母親からの説教はひどいものになるだろう。

 

まふゆの母親の姿を思い出すと同時に、まふゆの姿を確認する。

 

まふゆは、泣きながら頭を机の角っこに打ち付けていた。

 

「ちょ!?何してんのまふゆ!!

俺はすぐさままふゆを机から引き離した。

 

まふゆの瞳は光がなく、焦点が合っていなかった。

 

「お母さんに...すてられた...」

 

まふゆはベッドの方を指さして言った。

 

「あれ...なくなってる...」

俺とまふゆが初めて出会った時にあげた、ぬいぐるみがなくなっていた。

そして、似たような、新品のぬいぐるみが置かれていた。

俺があげていたぬいぐるみは、そこまで高い物ではないが、まふゆにとっては大切なものだったんだろう。

 

その根拠として、俺が前にまゆふの家に着た時には、ボロボロになっていたが、それでもまふゆはそのぬいぐるみを使い続けていた。

 

そのぬいぐるみを、自分の心の寄り処にするように。

 

「もう、いやだ、あれがないと...」

 

まふゆはかつてぬいぐるみがあった場所に手を伸ばす。

そして、まるでそこに人形があるかのように手を動かしている。

 

 

「まふゆ!!!!」

これはさすがにまずいと思った俺は、まふゆの肩を掴み、彼女に呼びかけた。

 

「......」

さっきと同じように、まふゆは虚空を見つめていた。

 

「確かにぬいぐるみがないとつらいかもしれない!

でも、俺はまふゆがいないとダメなんだ!

だから...こんなことは二度としないでくれ...」

 

俺には、人を動かす言葉を見つけることはできない。

だから、俺はまふゆに縋りつくしかなかった。

彼女がいないとダメなのは事実だ。

 

 

「....私...響にとって必要なの?」

 

「あぁ!もちろんだ!」

 

「私は...響にとって...特別なの?」

 

「特別に決まってるだろ!」

 

「じゃあ、ずっと一緒にいてくれる?...」

 

「っ...当然だ」

 

「...そうなんだ」

 

そう言って、まふゆは全身から力を抜き、俺の方に倒れこんでくる。

 

 

「...す~....ん...」

 

どうやら疲れて寝てしまったようだ。

 

「......」

 

しかし、ずっと一緒...か。

今は、誰も死なせないために俺は様々な人達と交流を図っているが、

俺が死んでしまった時、一体どうなってしまうのだろうか?

 

俺の因果は消え、彼、彼女たちはそれぞれの人生を歩んでいくのだろうか?

 

どの道、俺は二十歳も超えないで死ぬことは確定している。

 

逆に言ってしまえば、前世よりも長い年数をこの世界で生きることができるんだ。

 

それだけでも、十分贅沢だろう。

 

---

 

 

 

「あ、まふゆ起きた?」

俺の膝の上で、ぱっちりと目を開けたまふゆ。

少し状況を理解していないようで、目をきょろきょろさせている。

 

「すぐにあの後に寝ちゃったんだよ」

俺は、まふゆの頭をなでて、落ち着かせる。

 

「...私、大人になったらなりたいお仕事決まったかも」

俺の瞳を見て、まふゆはそういった。

 

「そっか、そりゃよかった...

あ、そういえば。寝ている間に頭に絆創膏付けておいたから。外さないようにね?」

 

「え?...」

そう言って、まふゆは近くにあった鏡で自分を見ると、

 

「...!?」

顔を真っ赤にして俺を見た。

 

いや、そんなまゆげが四つあるような顔で睨まれても...

 

「...っぷぷ...」

 

そう、今のまふゆは、血が出た場所の関係上、まゆげが四つあるような状態になっていた。

 

「響のそうゆうところ、嫌い」

 

まふゆはそっぽ向いて、拗ねた。

 

「ごめんって、謝るから」

 

これに関しては本当に悪いと思っている...

 

「っぷぷ...」

 

「また笑った、次笑ったら許さない」

まふゆは、腕を組んで、そっぽ向く角度をさらに深くした。

 

「おっと...ごめん...自然と笑みが...」

 

「それ私以外の人にもやってるの?」

 

「...やっていないつもり...だよ?」

 

「嘘つき」

 

「いや嘘じゃねぇよ!?どんだけ俺を悪いやつだと思ってんの!?」

全く持って心外である。

こんな風にいじったりしているのはまふゆぐらいしか...

あ、あいつ(司)がいたか。

 

「悪い性格に嘘つき、それに加えて変態もある、響、最低」

 

「っぐは...」

結構キツイな...どれも正論...

 

「ん?...変態?...」

 

「そう、変態」

 

「いやなんで!?」

俺は、まふゆの前で変態行為をした覚えなど一度もないはず...

それにまだ小学生中学年のくせにどこで覚えた!?

いや、中学年では普通なのか?...

 

「奏と一緒にいるとき、いっつもおっぱいばっかり見てる」

 

「は!?」

いやまぁ確かに...成長したときと小学生の時を比較したらどうなんだろうなぁ?って思ってみたことは何回かあったけど、それで変態!?

 

「だって、すごい目にぎゅーって力入れてみてたよ?

本当に覚えてないの?私から見てもすごい気持ち悪かったし、

奏も裏で響君のことすごい気にしてたよ?」

 

「...なぁまふゆ」

 

「何?」

 

「それ以上そのことを伝えないでくれないか?

俺のメンタルが持たない」

 

 

「やだ」

 

 

「なんでぇ!?」

 

俺はこうして、まふゆに言葉で泣かされるまで、己の過ちを言い続けられた。

 

「っぐす...俺だって....悪気があったわけじゃ...」

 

「うるさい変態、私のおっぱいも見てるんでしょ?

学校のみんなにも言うから、響っていう変態がいるって」

 

「もうやめてぇくれぇ!」




さぁ、どんどんヤンデレを増やしていくぞぉ~(同時に曇らせも)

幼少期の頃にこのキャラをもう少し深堀してほしいなぁ~という風に思っている人がいると思うので、 アンケートを取りたいと思います!ちなみに、現在公開されている話と書き溜めを合わせると、全キャラが登場済みです。 名前の右は登場回数です、書き溜めも含めています(男性キャラは除外させていただきます。正直男性キャラをメインにすると、私の文章力が一気に低下してしまいますので。すみません)

  • 星乃 一歌(2)
  • 天馬 咲希(1)
  • 望月 穂波(1)
  • 日野森 志歩(1)
  • 花里 みのり(1)
  • 桐谷 遥(1)
  • 桃井 愛莉(1)
  • 日野森 雫(1)
  • 小豆沢 こはね(1)
  • 白石 杏(1)
  • 鳳 えむ(1)
  • 草薙 寧々(1)
  • 宵崎 奏(3)
  • 朝比奈 まふゆ(2)
  • 東雲 絵名(1)
  • 暁山 瑞希(1)
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