転生したら姫ギルだったんだが。   作:Crimson Wizard

6 / 17
前例がないからと言う理由で女帝ギルガメッシュにしたんですが、
女帝ギルである意味を探す方が難しい今日この頃……そしてちょっとギル様感薄いかも。
あとは……よく分からんとこは独自解釈や独自設定という事でお願いしますw
相変わらず喧しい中書いたので、誤字脱字や矛盾点あったら報告をお願いします。
※設定に違和感があるとの指摘があったので一応書き直しときます。
これ以上の改変は作者の頭では不可能ですのでお許しを。


第6話

 

あの後、我はサーヴァントを召喚するにあたって重要な事項を纏めた。

 

一つ、まずこの世界では通常の手段での召喚は実質不可能だという事。

 

本来、英霊とは星に蓄えられた情報であり、人々の信仰心からなる精霊のような概念的存在である為、

異なるこの世界ではそもそも英霊への信仰といった地球()の情報は存在しない。

 

これはある意味、英霊という存在は抑止力そのものとも言える為、

抑止力の存在しないこちらの世界から実質的に英霊の座とやらへアクセスする手段が無いという事だ。

 

 

 

二つ、仮に英霊の座とやらにアクセス出来たとして、

既存の法則すら地球と違うこの世界ではサーヴァントという形を保てないという事。

 

あの地球()では抑止力が存在し、魔術師共が魔術を学問として開拓し、

サーヴァントなる本来人間には扱えない高次元の存在を召喚する事に成功していた。

 

だが、それも魔術という概念が一般化したあちらでの話であり、

こちらからアクセスするにはあの地球()とは全く別の手段を必要とする上、

仮に法則の違うこの世界へ召喚出来たとしても、

存在を維持する為には常に英霊の座の存在する地球()と接続し続ける必要がある。

 

つまり尋常では無い魔力を常に消費し続ける事となる為に実質不可能だという事だ。

 

 

 

三つ、サーヴァントを召喚するより効率の良い方法は幾らでもあるという事だ。

この場に聖杯の原典がある以上、召喚という手順を取らずとも英霊を呼び出す事が出来る。

 

例えるならば……

 

英霊とは、世界の危機に対して抑止力が英霊の座を通じて召喚するカウンター措置のようなもの。

本来はその時代にいる人間に、比較的近い性質を持つ英霊の人格や能力を憑依に近い形で複製される。

 

簡単にいうとコピーのようなものだ。

つまりは聖杯戦争のような召喚方法こそ本来は異端であるという訳だ。

 

そして我がやろうとしているのはその異端と呼ばれる方法の応用。

 

サーヴァントを構成する要素を具体的に解説するとこうなる。

 

まず霊核と呼ばれる魂の模造品のようなものを魔力という肉体で覆う事で、

擬似的な人間の形を取る事が出来る。

 

聖杯戦争の場合は大聖杯に施された細工により英霊に由来する触媒を使用する事で、

その触媒に由来のある英霊の魂の複製をエーテルの肉体で覆う事になる。

 

 

だがそれでは単なる人形に過ぎない。

そこに大聖杯のバックアップや抑止力により英霊の座を通じてその人形に英霊の人格や能力を植え付ける。

 

聖杯戦争では存在するだけで無限に等しい魔力を持つと言われる大聖杯。

 

その無限に等しいとも言われる魔力と、魂の物質化と言われる《第三魔法》を大聖杯へと間接的に使用する等、

他にも数え切れない程に聖杯戦争の根幹たる大聖杯へと細工をする事で召喚を可能としていたが、

あれはあの地球()だからこそ出来る事だ。

 

だがまあ、サーヴァントは肉体が聖杯のエーテルで構築されている以上、

現界しているだけで常にマスターの魔力を消費する。

 

そしてサーヴァントという物は、英霊という高次元の存在を、

人間の都合で扱える存在に落とし込む為に英霊の一側面のみを付与した存在である。

 

英霊の一側面である分霊を更にクラスという枠組みに嵌め込んで

サーヴァントとするのは、単に人間には英霊という高次元の存在を扱えない為の劣化措置だ。

 

英霊は召喚する際の側面を人々の強い印象や認識により左右され、

それらをある程度差分化した物を基本クラスと呼称する。

 

そもそも聖杯戦争というものは、

冬木という都市の魔術師である御三家なる者らによって仕組まれた英霊召喚という儀式を真似たもの。

 

本来サーヴァントという存在を召喚するのが目的ならば、

聖杯を使うだけで全盛期の英霊を受肉させて召喚しても釣りが来る。

 

だが御三家なる者らは互いに対立している為、それぞれ聖杯を使用する為の目的が違う。

聖杯戦争の本質とは英霊召喚なる儀式の再現であり、根源とやらに至る為に神霊を召喚する事だ。

 

聖杯戦争で召喚されるサーヴァントはその為に必要なエネルギー。

要するに生贄であり、大聖杯に施された細工によりその結末は決まっている。

 

だが真の目的は世代を経る度に忘れられていく事となる。

 

そしていつしか聖杯戦争とは、御三家が主催する公平な儀式によって競い合い、

その果てに勝者が聖杯を使用する権利を得るというのが聖杯戦争の目的となった。

 

まあ、真の理由等どうでも良い。

 

 

 

さて、少し話は逸れたが要は英霊の座へとアクセスし、

直接星に記憶されている英霊の情報を抜き取ってくればいい話だ。

 

簡単な話では無いが、星の抑止力なる存在に生み出されたとされる我は宝具を使えばその情報を抜き取る事が可能だ。

 

そしてその鍵となるのは、王律鍵バヴ=イル。

 

 

英霊の座へアクセス出来、星の情報を抜き取る事が出来れば後は簡単な話だ。

 

聖杯戦争ではないが、神霊の召喚すら可能とする程の魔力量を持つ聖杯を使えば、

由来となる触媒が無かろうと、

そして受肉等という妥協をしなくともこの場に英霊その者を呼び寄せることが出来る。

 

「だが……聖杯の魔力が再び使用可能になるまでの期間が長過ぎる。」

 

サーヴァント……いや、別世界の英霊をそのまま引っ張ってくる等というのは、

神霊を召喚する事よりも余程魔力を消費するだろう。

 

英霊一人に聖杯の魔力を全て注いだとして、再び聖杯の中身が使用可能になるまで少なくとも50年掛かる。

そして、使用可能な聖杯は宝物庫にも三つのみ。

 

「そもそも、今の我は不老だ。妥協する必要はないが……」

 

肉体のみを先に創造してから憑依させるような形で召喚するのならば、

多少の魔力を節約する事くらいは可能かも知れんが……

 

「……まあ、大した意味は無いか。」

 

最初に召喚する存在は決めている。

そして、星の情報を抜き取ってでもどうにかその英霊だけは我の元に呼び寄せる。

 

人間には英霊の座から英霊その者を引っ張り出す事など不可能かも知れないが、

我には有象無象の雑種共の常識など知った事では無い。

 

「我が声に応えよ、エルキドゥ。」

 

我は聖杯の力を使い、

更に自らの肉体を触媒として王律鍵バヴ=イルを通じて英霊の座にアクセスする。

そこは絶え間なく変化し続ける宝物庫の鍵の金型よりも複雑だった。

 

だが、不可能では無い筈だ。

 

脳が焼き切れそうになりながらも考える。

 

あの世界で、エルキドゥ等という存在と知り合った事など無い。

こちらの世界に来て分かったが、ウルクの民に掛けられた抑止力による洗脳の様なものはすぐに解けたらしい。

 

だが、我は解けていない。

全てを自分の記憶のように覚えているし、植え付けられたという意識も無い。

 

何故なのか……

我が別世界の抑止力によって生み出された存在だからか。

 

何故別の世界で生み出され、わざわざ有象無象の意識を植え付けられた上で

別世界に飛ばされたのかと考えた事もあるが、我はその時には既に自我を取り戻していた。

 

それに記憶でなく過去を改変されていたのだとしても、それらの記憶は全て偽物だと理解している。

 

だが理解していようと自らの記憶に無いものをこの身に植え付けられたのは不愉快だ。

 

それに……何より不愉快なのはエルキドゥなる存在に親しみを感じる事。

 

エルキドゥを友人だと思っていて、この感情が偽物だと分かっているからこそ感じる苛立ち。

 

生憎友人など作った事は無かったし、そのような願望も無かった。

だが……

 

「もしお前が、我と本物の友人となるのであれば……この感情を理解する日が訪れるのやもしれんな。」

 

……準備は全て整った。

友となるかどうかは、全て我が決める事。

 

 

 

 

 

 

 

 

淡い萌黄色に光り輝く魔力の粒子が、徐々に人の形を取るように集まっていく。

 

 

そして……

 

「あれ?サーヴァント……じゃない?というか、なんで肉体があるんだい?

それに僕を呼んだのが君だなんて……。何か運命的な……あれ、なんで女なんだい?」

 

「……説明するから少し待て。」

 

この後めちゃくちゃ説明した。

 




高評価を……(乞食)
1本書くのに5時間以上掛けてますので(書き直し含む)

ギル様の一人称について。

  • 我(われ)
  • 妾(わらわ)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。