転生したら姫ギルだったんだが。   作:Crimson Wizard

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えー、大変お待たせしました。
今回ですが、複雑なギル様の内心を下手な描写にしない為にあえてギル様の心境はほとんど描写していません。
まあ、要するに自分の記憶や感情に整理をつけてエルキドゥともう一度友達になるお話です。
ほとんど会話シーンしかないですがお許しを。我ながらもうちょっと書き方あったんじゃないかとも思いますがw


第7話

 

「なるほどね……だから聖杯からの知識もないし生前の力がそのまま使えるのか。」

 

「ああ。それと原因は分からんが、何故か英霊としての特性すらも付与されているようだ。」

 

エルキドゥについては生前の人格や能力にプラスして英霊の座に登録された人格や能力等を引っ張ってきたと考えれば納得がいくが、

我については存在からして説明がつかない為、今更理由を考えるのも馬鹿らしい。

 

……こうしてエルキドゥと会話をしていると時折懐かしく感じる事があるが、これは我の記憶では無い筈だ。

 

「そんなの君に分からないのなら僕にも分からないよ。

んー、でもそれだと僕と君のいた世界はどうなったんだろうね?かなり大変なことになってそうだけど……。」

 

まあ……英霊の座から英霊の情報を引き抜くという事はその英霊は元々あの世界()に存在しなかった事になるからな。

その上でどういう歴史を辿るのかは後の人類次第だ。

 

ギルガメッシュの存在しなかった世界線、エルキドゥの存在しなかった世界線……

恐らく抑止力が都合のいい駒をスケープゴートとして用意する事になるだろう。千里眼を使えばわかるが、もはや我には関係の無いことだ。

 

「知らん。我がウルクの民を洗脳した挙句に国を滅ぼそうとした世界の末路などどうでも良い。」

 

そもそも我はあの世界では星の行く末を見守るなどと誓った覚えは無い。

 

「あはは……性別は違うし言ってる事は真逆だけど、やっぱりギルはギルだね。」

 

「……我はお前の知っているギルガメッシュとは違うぞ。」

 

まあ、思い入れのある同姓同名の相手を重ねるなという方が無理があるか……。

 

「ごめんごめん、まあ別に僕も君に協力するのはいいんだけど……。

どうして僕なんだい?確か君の世界では僕は存在しなかったんだよね?そして君の性格上、

別の世界で友人だったからなんて理由でこの世界でも友達になろうなんて思わないでしょ?本当の理由を教えてくれないかな?」

 

「……植え付けられたものとはいえ、お前と過した日々は我の記憶として残っている訳だ。

だが我は生憎友人など必要だと思ったことは無いし、実際に一人でも何ら問題は無かった。

だがな、我にも感情はある。贋物とはいえこの記憶の中にいるお前に何時も感情を揺さぶられるのだ。

我がした訳でもない経験で一々感情を揺さぶられるのは不愉快なのでな。」

 

「君にしては迂遠すぎる言い回しだね……まあ要するにその感情を整理したいからとりあえず僕と話したかったんでしょ?」

 

「……はぁ。相変わらず、人の懐にズカズカと踏み入りおって。気遣いというモノを知らんのか?お前は。」

 

「あははは!……気遣いなんて言葉が君から出てくるなんてね。そんなの君に言われたくはないよ。

それに君だって相変わらず、なんて言ってその記憶とやらの僕を重ねてるじゃないか。」

 

その時間は素直に楽しかった。

あくまで対等な話し相手の居なかった我には新鮮に感じられ、なにより懐かしさも感じられた。

 

我はその後、エルキドゥと必要な情報の交換や、互いのこれからを話し合った。

まだ友と明言した訳ではないが、やはりこいつと会話をしている時は気が楽でいい。

 

吹っ切れると言うのか、植え付けられた記憶といえどもはやこの記憶は我の物だ。

今の我は王であっても人類の裁定者では無いのだ、思いのままに振る舞う事としよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、軽く模擬戦をしたり……

 

「ふはははは!まだまだ遅いぞエルキドゥ!」

 

「おっと!全く……なんでそんなに戦い慣れてるのかな?君の話ではそんなに強敵と戦う機会なんて無さそうだったけど、ね!」

 

「フン!それは我が王だからよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界にある魔法について語り合ったり……

 

「んー、文明そのもののレベルが低いからねぇ。でもあの程度の事象改変を魔法って呼ぶのはやっぱり違和感が……」

 

「位階魔法といったか……数字が増えるにつれて使える者が減っていくからな。第五位階以上は記録に無いぞ。」

 

「そのくらいから漸く魔法っぽい事が出来そうなのにね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこの世界に来てから新たに王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)に追加された既に存在する道具や、

恐らくいずれこの世界の人類が創り出すのであろう未来の道具の確認など……

 

「これは……」

 

「なんだいそれ、赤いポーション?」

 

 

「ふむ……鎧?パワードスーツというのか……。」

 

「なんか見た事あるような……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、エルキドゥ……。」

 

「なんだい?」

 

「お前は我が朋友となったのだ。勝手に消える事など許さんぞ。」

 

「……君も僕の結末を知ってるかもだけど、僕はただの道具でいいんだ。君の枷になるつもりは無い。」

 

「今のお前は神共の造り上げた兵器では無いのだ。我と同じ様に生きている。我はこの世界で好きに生きると決めた。

お前はどうだ?楽しかっただろう?お前は自身を道具というがな、道具には心など無いのだ。」

 

「……」

 

「一度語ったような気もするがな……共に生き、共に語らい、共に戦う。それは人でも道具でもない。友と言うのだ、エルキドゥ。

故に、これは枷でも呪いでも無い。誓約だ、我は今後、お前以外に友と呼ぶ者を作らない。我の朋友となる者は1人でいい。」

 

「また君は勝手にそうやって……!」

 

「ふははは!良いでは無いか!この世界にはお前を創った神々等存在しないのだ!邪魔をする者は共に討ち倒せば良い。」

 

「……そうだね。確かに、その通りだ。君は、僕が居ないと駄目だもんね。」

 

「何を言う!我には非の打ち所など欠片も無いだろうが!探す方が難しいわ!」

 

「ふふ、そういう所だよ。まあ……そうだね。また一戦して負けた方には罰ゲームでどう?」

 

「ふははは、乗ってやろうではないか!」

 




マジでギル様を女にしたのは何故だろう、ほとんど意味を感じられない。
いや、女帝ギルとエルキドゥが仲良くしてる所を想像してみて下さい。めちゃくちゃ尊い……!

ギル様の一人称について。

  • 我(われ)
  • 妾(わらわ)
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