爆発オチなんてサイテー!   作:kohet(旧名コヘヘ)

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魚人島

魔海の主が潜水艇ニクロス3号にて魚人島に向かった。

男の到着までに魚人島に滞在していた海賊の2/3が逃げ出し、残りが襲撃を企てた。

更にその一部がリュウグウ王家の人魚を人質に取ろうとした。

潜水艇の魚雷と共に突っ込んだ男が深海の水圧で複雑骨折した。当然である。

そして、そのまま単騎で連合を組んだ海賊数千人を一人残らず殲滅した。

 

魔海の主の魚人島デビューは魚人たちに人外扱いされるのには十分過ぎた。

水圧に耐えきれず、骨折したから人間だと男は主張した。

だが、毎日修行として生身で深海に突っ込んでは回収されるのを繰り返した。

当然、男の主張は魚人たちには通じなかった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

○魚人島 竜宮城前

 

魔海の主と呼ばれる男は自分の関係者であるイタミ中将とティア、この城の王族である王子と共に竜宮城へ足を運んでいた。

リュウグウ王に会食に誘われたので男達はやって来た。礼服で身を包んだ見た目だけは美男美女の三人である。王子は男達を案内していた。

王子の案内までの護衛は城内に戻り四人だけとなったので世間話をしていた。

 

「私の扱いが酷いと思いませんか?大騎士ネプチューン」

男はリュウグウ王国の王子である人魚に尋ねた。

 

「いやいやいや…普通の人間なら水圧で内臓が弾け飛ぶんじゃもん」

シーカランスの人魚、ネプチューンは目の前にいる人間を主張する男にツッコんだ。

 

魔海の主が海軍の英雄イタミ中将と秘書と称する少女と共に魚人島に来て10日が経過していた。

魚人島で金を消費する海賊も人魚達を攫おうとする海賊もほぼ全てが男の存在を知ると即逃げ出した。

海賊達が竜宮城に攻め込んでくる事件があったが、深海の水圧で体中から骨が飛び出し血だらけの男が単騎で数千人の海賊を殲滅した。

リュウグウ王国へ友好関係を望む魔海の主のファーストコンタクトはワーストコンタクトとなった。

後に『魚人島血の惨劇』と称される瀕死の魔海の主が単騎で海賊連合数千人を壊滅させたのは衝撃的過ぎた。

 

「更に修行と称して毎日深海へ飛び込み、段々怪我もしなくなっている…!」

ネプチューンは12mの巨体を恐怖で振るわせて言った。

男の配慮で本島から離れた魚人街で行われた修行の光景は聞くだけで恐怖する物だった。

少なからずいた人間への憎悪を持つ魚人達もコイツヤバいで一致して人外判定を下した。

 

「深海の水圧程度でくたばるようでは未熟者です。…身体がゴムで出来ていれば別ですが」

男はネプチューンの恐怖を無視した。人間である以上、急激な水圧変化と深海では死ぬ。

原作ルフィはゴム人間故に呼吸ができる状態とはいえ魚人島で大立ち回りが出来ていた。

海では覇気も纏えぬ男にとって深海への生身でのダイビングは良い鍛錬となっていた。

男はゴムでもない動物系能力者故に死にかねない。

だが、男には親しい間柄であるナマズマ等もいるので安全に自殺行為の鍛錬を積めていた。

 

「私も親しい魚人や人魚の方がいればやるのですけどね…」

イタミ中将は男の言葉に同意した。

男と違い非能力者であるイタミ中将は深海の水圧にある程度覇気でカバーできる。

だが、人間である以上は耐えきれないので魚人等の助けがないと普通に死ぬ。

身体の構造上鍛えきれない部分の鍛錬を行える男を羨んだ。

 

「…お二人とも、ネプチューン王子が常識的な反応ですからね?」

ティアは男とイタミ中将の考える地獄でしかない鍛錬に青ざめて言い切った。

あのガープ中将でもそんな自殺はしないとティアは断言できた。

まだ常識のあるティアはネプチューン王子をこれ以上恐怖させたくなかった。

 

「あのロジャー達がまともに見える日が来るなんて…恐ろしいんじゃもん」

ネプチューン王子は真っ当な感性で恐怖して呟いた。

深海への飛び込み自殺の後に凶悪な海賊が来るとそのまま狩りに行く男、それに同調する気狂いにである。ネプチューン王子は当然、二人を人間とカウントしていない。

 

ただ…魚人島、リュウグウ王国は魔海の主の狂気の伝説を量産しながらもかつてない平和な日々を謳歌していた。

ネプチューン王子は、否、魚人島に住む全員が日々狂気染みた世間話をする男の圧倒的なまでの力を悟るには十分過ぎた。

 

男のやり方は滅茶苦茶だが、大多数の海賊が恐れ手を出さなくなっていた。男が友好的な関係を持つ魚人島を襲う馬鹿な海賊は大幅に減ると誰もが断言できた。

ネプチューン王子は男の滅茶苦茶はある程度意図的に行われたものだと悟ってもいた。

あのクッキー婆達を派遣した元締めである自称人間なりの友好的な関係である。

男が生き物かどうかも怪しいが、これ以上ない程の恩恵を魚人島は既に得ていた。

 

(魔海の主とは…海賊の中には魔王とも言うのも納得じゃもん。この男に勝てる存在がまるで想像できない)

ネプチューン王子は大騎士という二つ名を持つ戦士として、目の前の男が敵対してなくて良かったとしみじみ思った。

 

「それにしても魚人島のお菓子が楽しみですね…」

そんな男は魚人島の美味な菓子に思考が汚染されていた。

菓子が美味いと評判の魚人島はその評判通りであった。何があっても滅ぼさせはしない。

他にも理由があるが、今の男はお菓子で脳内が一杯であった。

 

ティアは男の反応を見て、魚人島のお菓子の定期的な販路を確保することにした。

なお、イタミ中将は男と同様にお菓子に脳を汚染されていた。

 




○リュウグウ王国
魔海の主を殺す為に王族が人質に取られそうになるも、その男が大怪我の状態で突っ込んで来たので事件と化す前に別の事件になった。
その後もわざわざ人間への憎悪蠢く魚人街で深海に飛び込み、血みどろになりながら引き上げられた状態で億越えの海賊団を壊滅したりするのを見てコイツヤベーで憎悪を塗り替えられたりした。
人間への憎悪は深い上に未だに根は深い。だが、魚人達の為に瀕死の状態で働き続けるのをずっと見ているので余程でもないと魔海の主だけは例外になってきている。
なお、魔海の主が悪魔の実の能力者だとは当然誰も気が付いていない。
段々と深海の水圧に慣れてきているのもあって男が生物かどうかも怪しんでいる。

・ネプチューン王子
護衛を引き連れて魔海の主に用があれば呼ぶ係になった。
深海へ毎日ダイブしては死にかけるのを鍛錬と言い切る男とイタミ中将が怖い。
男が魚人島の美味しいお菓子を食べれば治ると言って実際治っているのが更に怖い。
魚人島で毎日伝説を作っている男の奇行が結果的にリュウグウ王国の為になると悟った。
だからといって怖いもんは怖いんじゃもん。

・イタミ中将
深海へダイブする鍛錬は発想がなかった。
普通に人間は死ぬが、強くなりすぎてきた男とイタミ中将に取っては良い鍛錬だと本気で思っている。
世界政府から男を死なすなと言われているので、鍛錬の際は見守っている。
海賊が暴れなければ深海でズタズタの男と殺し合い染みた鍛錬をそのまま開始する。
結果的に男と共に人外扱いされているが、気が付いていない。

・ティア
まだ常識のある娘。能力者で深海ダイブする男の狂気染みた鍛錬をハラハラしながら見ている。
止めはしないが死んだら自分も死ぬから死なないようにと再三説得している。
男が段々深海の水圧に慣れているので自分もいずれやらされるのではないかと思い始めている。
やれと言われればやるが多分死ぬと思っている比較的常識人。

・魔海の主
深海の水圧に慣れれば人間魚雷で海賊殲滅手段が増えると思い鍛錬という自殺を続ける男。
I.Qを持ち込んでおり、丸薬として接種も継続している。
その効果かはわからないが、力は抜けるが段々溺れなくなりつつある。
エラ呼吸しているわけではなさそうなので現段階では詳細不明。
魚人島の深みのある味わいのお菓子に夢中である。
合計20体のクッキー兵器グランマに改良を加えたり、極悪人と言える海賊を狩ったりしている。
海賊が貯めこんでいた財宝等は基本的にリュウグウ王国へそのまま渡している。

新世界の入り口だけあって悪魔の実の能力者も何人か来た。
そろいもそろって極悪人だったのでシュシバルバに取り込んで強化している。
生かしたままインペルダウンで反省させたいが、能力者が増えるよりはと天秤にかけてエインヘリャルの提案を飲み取り込んだ。
なお、海賊の海軍への引き渡しは電伝虫等で通信し、コーティングした船に拘束して新世界側に放り込んでいる。
鮫の釣り餌やキャンプファイヤーに海賊を使うG-5が担当している。
悪魔の実の能力者がそのまま私刑されかねす、悪魔の実が世界のどこかでリポップする可能性を危惧した。
故に、男もシュシバルバに海賊の能力者を取り込むことにした。ここは深海なので行方不明と余裕で出来る環境であるのも後押しした。

シュシバルバの強化だけでなく、取り込んだ能力を他者へ付与する研究を男の分身体であるエインヘリャルが行っている。
原作黒ひげがやっていた能力者狩りにほぼ等しい研究である為、当然極秘で誰にも言っていない。
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