【書籍化決定】とある男子高校生のラブコメ観察日記   作:サラダよりは肉が好き

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完結です。

長い間、お付き合い有難うございました。




完結
■月の後日談


 後日談……というより、私……■■■■の愚痴も混ざった書き殴りの欄だ。纏まりとかも意識してないから、もしこの日記を見つけて読む人がいるとするなら、まぁ面白いフィクションとして最初のページから読み始めて、最後にこのページを読んで欲しい。元々、この日記はもうこの世に存在しない奴に向けて作った日記だし。

 

 まぁここまで読んでくれたならなんとなくわかると思ったけど、俺はあの後普通の高校生活を送ることにした。普通……とはやっぱり違うかもしれない。無事に戻った後も、色々と大変だった。

 

 まずは榊原ハーレムの収束だ。榊原が答えを出したことによって、もちろん修羅場になった。主に原因は榊原姉だ。色々と法的にもアウトなことも仕掛けていたが、何とか皆で凶行を抑え、榊原達を生き残らせることに成功した。

 この場面での率役者は間違いなく佐々木と海原だ。ブラコンバーサーカーと化した榊原姉をその身体能力を持って食い止めていたのだから……本当にもう、フィクションの世界レベルだった。拳でコンクリートの塀が割れる光景は、後にも先にもこの時しか見る機会は無いだろう。最終的には、榊原と相手の交際を認めた。質の悪い姑みたいなポジションに収まってしまったが、まぁ後は当人たちが何とかするだろう。

 

 榊原が最終的に、ツインキャッスルのどちらを選んだかどうかは……表現を差し控えておこう。この日記を読んだ後に、自分自身で確かめて欲しい。実名は出しているし、気合で探せば何とかなるだろう。まだ見ぬ誰かよ、ファイト。

 

 そして後は……私自身のことだ。なんだかんだのらりくらりと見ないふりをしていた問題と戦うことになる。

 端的に言えば、私は3人の美少女に告白されてしまった。海原さん、大和生徒会長、そして龍地だ。どうしてこうなったのか、フラグを立てた覚えも無いので本当になぜこうなったのかはわからない……という旨の話をしたら全員から拳が飛んできた。解せる。

 

 龍地は前から私のことを好いてくれていることが態度に出ていたし、海原は気が付かないうちにというパターンらしい。大和生徒会長に至っては面白そうだからという理由だったが、最終的には私に恋愛的な好意を抱いてくれたことには変わりはない。榊原を見習い、私なりに考え答えを出した。……どうなったかを書くのは、未だに気恥ずかしい。ここでは控えさせていただく。

 

 結局この日記からは何もわからないと思うだろうが、勘弁してほしい。結局この日記の存在は榊原ハーレムをはじめとする知人に知れ渡ることとなってしまったのだ。あんまりはっきりとしたことを書くのは憚られてしまっているのだ。悲しいことに。

 

 後は何を書き記したものかと思ったが、途中からあんまり話に出ずに大きな変化があった人々の後日談でも軽く書くことにしよう。

 

 まず文学系ヒロインの天霧さんについてだ。結局、彼女にもすべてを話す機会があった。彼女が好いてくれていた私の元の肉体の持ち主は、もう私の中には居ない。そのことを知った彼女は、とても悲しそうな顔をして、それでも彼が前向きに旅立ったことに関しては喜んでくれていた。……そもそもこんな荒唐無稽の話をした挙句に、あなたの幼馴染はもういませんとか言われても、形だけだとしても気丈に振舞える彼女のハートはダイヤモンドで出来ているのかもしれない。

 

 佐々木についてだが……私は多分、彼を生涯の友と言わざるを得ないだろう。彼は本当に純粋にいい奴だ。彼は、人を疑うことを知らないのではなく、疑うという選択肢があってなお、信じることが出来る強さを持った人間だ。榊原の修羅場以降にも、様々なことに彼を巻き込んでしまったが、それでも彼は「ダチが困ってるなら当然だろ?」と何事も無いように手を貸してくれる。そんな彼の周りにはいつしか人々が集まるようになっていった。ラブコメ世界でなければ、彼は間違いなく主人公だろう。結局、榊原以上にハーレムを築く事となり、別の国で国籍を取って一夫多妻の身となった。どうやったのかは彼のハーレムメンバーがやったことだから詳しくは知らないが、きっと大変だったんだろう。

 

 後は私と榊原のプライベートに抵触してしまうので書かないでおくが……なんというか、現実は小説より奇なりとは良く言ったもので、本当にいろんな経験をした。

 

 その後は、龍地に巻き込まれてまた怪事件に遭遇したりもしたが……まぁこれはまた気が向いたら書くことにする。

 

 そもそも、この日記は私の元の肉体の持ち主に読んでもらうために書き記し始めたものだ。今更深堀しようにも、ぶっちゃけモチベーションが無い。

 

 ……それでも、もしこの日記を彼以外の誰かが読んでいるならば、最後に伝えたいことがある。

 

 所詮、人生とはつまるところ、時間の消費でしかない。その時間で何を為すかは、結局個人個人の選択だ。環境で選択肢が左右されることもあるだろう。だが、結局のところ究極の自己責任の世界で私たちは生きている。

 この日記にふさわしい俗的な言い方をするのであれば、モテるモテないは運ではなく個人の努力含めての結果……といった具合だ。

 他人から見れば、自分の人生は正論で殴られるだけでしかなく……この他人は、家族や大切な人であっても該当してしまう。

 でも、そんな冷たい世界でも、もし本当に大事なつながりを、何かを見つけることが出来たのなら、それは何ものにも代えがたいものだ。是非、大事にしてほしい。

 例えば友人、たとえば家族……大事なのは関係性そのものではなく、関係性から生まれる絆ともいうべき中身である。

 

 私は一度死んで、身体を間借りして人生を生きた。今まで友人など数える程程度しかいない人生だったが、客観的な視点を得たことによりそれがいかに尊いことかを実感した。

 

 ……色々書いているうちに訳が分からなくなってきたが、要は……周りを見渡せば、世界は優しくも無いし、悲観する程冷たいものでもない、ということだ。

 

 私は今回を持って、日記を閉じる。書く暇が作れないという理由が大きいが……何より、表に出る程の私の物語はもう終わったのだ。

 

 この、とある男子高校生のラブコメ観察日記は……男子高校生でも、ラブコメでも無くなった時に終了だ。

 

 さぁ、今度は君が日記を……いや、物語を紡ぐ番だ。素人だってそれなりに仕上がった。やってみたいと思ったなら、その物語を私に魅せて欲しい。私はそれをにやにやしながら、朗読することにしよう。

 

 では、さらば。親愛なる誰か様。

 

 

 

「……っていう風に纏めてみたんだけど、どうかな?」

 

「天霧……ひとこと言わせてくれ。その聞き方は日記が夢落ちみたいな感じになってこう……もにょる」

 

「もにょ……?」

 

 現在、G月△日。俺はふとしたきっかけで天霧に今までつけていたラブコメ観察日記が見つかってしまった。

 天霧はそれを速読すると「小説のネタにしていい!?」と詰め寄って来たので、思わずOKしてしまったのである。見つかったことも不覚だが、何より素人文章を本職の文学少女にガン読みされたあげくに小説チックに仕上げられたことが、何より恥ずかしい。

 それを今、放課後の図書室で感想を求められている訳だ。地獄かな?

 

 まぁ、日記に書いてあったことは大体は本当だ。俺はちゃんと転生者だ。…が、割と脚色されて、ギャグ調なのに急にシリアスにあったり……天霧が持ち込んだ小説内では割とジェットコースターみたいになってしまっていたのである。

 

「んー……やっぱりちゃんとエピソードを細分化して、ボリュームと心理描写を…」

 

「真面目に考えるな天霧。俺が恥ずかしくなってくるから……」

 

 結局の話、俺の青春はまだ続いている。もちろん佐々木はハーレム作ったりしてない。…けど、アイツ見えないところでめっちゃモテてるんだよな…本人の非モテ歴が長すぎて自覚で来てないけど。

 

 …なんだかんだあったが、この1年は楽しかった。きっと、今後も楽しんで過ごせるだろうな。高校を卒業したら疎遠になるかもしれないけど……いや、そういう穿った見方をするんじゃなくて、俺は今をちゃんと受け止めて生きよう。きっと楽しめるさ。

 

「おーい!何してんの!文化祭の準備手伝えよ!」

 図書室なのに、大声で入ってくる佐々木も

 

「声が大きいよ……でも、何をしてたかは気になるな」

 優男の皮を被ったスーパー高校生榊原も

 

「うん、普段真面目なのに珍しいね…?」

 控えめに興味を示す高城も

 

「面白いことなら混ぜてほしいなー!」

 快活に介入してくる城波も

 

「人に言えないことだったり…なんてね♪」

 いたずらっ子のように声をかける海原も

 

「隠し事が僕に通じるなんて、思わないでくれよ?」

 他校の生徒なのになんか混じってる龍地も

 

「やれやれ……図書室の取り締まりを強化すべきか?」

 本当になんでいるかわからない大和生徒会長も

 

 これからも、俺の日常の一部で在り続けるだろうから。

 

「……別に……ただ…………『とある男子高校生のラブコメ観察日記』を読んでただけだよ」

 

 気力が続く限りは、日記を紡ぎ続けよう。これからも、のんびりと。

 




改めまして、長い間お付き合いいただきありがとうございました。

 元々、仕事の現実逃避の為に書き始めた作品でしたが…気が付けば17万UA。ランキングにも時々乗せて貰ったりと……特に大きく宣伝していない割には、本当に沢山の方に読んで頂けていたのだなと、今でも現実味がありません(現実逃避という意味では、ある意味大成功かもしれませんが)。

 途中の展開がしっくりこない方も、終わり方に納得できないかたも沢山居ると思います。ですが、私は頭の中の彼らが完全に動きを止めてしまう前に、完結という形で一種の区切りをつけたいと思い、こうして完結の話をやや駆け足で書かせていただきました。

 基本私の執筆はノープランです。これまでに、プロットや世界観を詰めて書き始めたことも何度かありましたが、固めれば固めてしまう程頭が働かず、長く書き続けることが出来ませんでした。完結なんてもってのほかです。

 この作品をここまで書き続けられたのは、読者の皆様が読んで下さり、感想をしてくださったりと……すべては本当に皆様のおかげであると思います。

 今後も、私は書きたいものしか書けないと思います。それでも良ければ、作品を読んで頂ければと思います。
 次も、ラブコメで考えています。今作よりも話は長くなる予定です。

 この作品も、声があれば番外編を書くかもしれません。

 どうか、温かい目で見守って頂ければと思います。
 
 では、次の作品がいつになるかはわかりませんが……その時まで。

 余談ですが、完結記念にXを開設しました。活動頻度は不明ですが更新などをお知らせしたいと思います。よければフォローをよろしくお願いいたします。

X→@osaradaniku2929
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