さて、人類史の汚点以外の何物でもない建造物を、俺達が綺麗さっぱり消し去って早三日。
……え?詳しい描写が吹っ飛んだって?そりゃ見ただけで正気を失わせるようなもん、できれば描写したくないしそもそも描写できる気がしないし。
もし仮にそれができるようになったら、俺はもう終わりだと思うんだ。……今さら過ぎる?それはそう。
……まぁ、そんなわけで件の建造物&それを作り上げたバカ二人はお仕置きされたわけなのだが。
それで彼女達が懲りるような人物か?……と言われると微妙なところがあり。
「受けるがいい!我らの連携攻撃!」
「思う存分味わえー!」
「それは
今日も今日とて、二人は地面に転がっているのであった。……スポ根モノかな?
まぁ冗談はともかく、以前にも増してCHEATちゃんがTASさんに挑む回数が増えた、というのは確かな話で。
それに合わせてDMさんが効率的な作戦を考えるようになった、というのも確かな話。
特にDMさんの方が曲者で、CHEATちゃんがパッドにあれこれと情報を入力した結果、
「うーん、なにがダメだったんでしょう。今回は上手く行くはずだったんですけどねぇ」
「……思ったんだけどさ、なるべく動揺を誘う、ってコンセプトは悪くないと思うんだけど……それで私の動きが阻害されてちゃ世話ないと思うんだよな?」
「……なる、ほど?」
──そう、よりダメな方向に。
いやまぁ、親近感とかは増したと思うんだけどね?
数多の情報──現代のありとあらゆるデータを手に入れたDMさんは、それらの持つエネルギーを統合することにより、結果として
無論、元々持っていた性質──邪神的なそれ──は変わらず持ち続けているものの、様々なデータを得たことでより親しみやすいモノへと変化してしまったわけなのである。
なので、先の会話も魔王とその部下のやりとり……という感じではなく。
なんというかこう、どこぞの青いタヌキを思い出すようなモノになっていたのだった。
「たぬきとは不敬な。……む、いや寧ろ私を見ていると和む、ということで褒め言葉なのでは……?」
「いや、アクロバット擁護過ぎるだろそれ」
もしくはハイパーポジティブか。
最早ボケとツッコミでは?……みたいなやりとりをする二人の姿に、思わず脱力してしまう俺なのであったとさ。
「で、実際TASさん的にはどうなん?あの二人」
「輝くモノは見える。もう少しお互いの理解を深め合えば、恐らく更なる強敵になる」<ワクワク
「お、おう……」
で、当のTASさんの方は、最近とても生き生きとしている。
それもそのはず、彼女的にはこうして挑んできてくれる、というのは自身を高める上でもとても重要なことなわけで……。
「端的にいうと獲得経験値が高い」
「言い方ぁ」
魔王が向こうからやってくる、みたいなものか。
……字面的には絶望以外の何物でもない感じだが、その実彼女にとっては資金と経験値が向こうからやってきてくれるようなもの。
結果、彼女は二人の挑戦を快く待ち受けているのであった。……どっちが魔王だかわかったもんじゃねぇな?
「ですわねぇ。……まぁ、挑んでいる側も楽しそうなのは、良いことだと思いますけど」
「なんだか含みのある言い方。なにか文句でも?」
「……文句があるのか、ですってぇ……?」
そんな三人を、離れた場所から見守るのはAUTOさん。
基本的には常識人に区分される彼女は、現状昔ほど熱心にTASさんに勝負を挑んでいるわけではない。
それをTASさんは残念がっていたが……。
「あるに決まってるでしょう?!よーく考えてご覧なさい、貴女達周囲の被害とか考慮して動いてませんでしょう?!」
「……ソレニカンシテハ、トテモモウシワケナイトオモッテイル」
「嘘付きなさいな!?露骨に目を逸らしているではありませんか!!?」
それも仕方のない話。
よく考えてみて頂きたいのだが、うちに居る面々の
……一番下が俺なのは変わらないが、それをさっ引いてもダミ子さんやMODさんというのは、持ち合わせている異常性的にはわりと下位の方の存在なのだ。
いやまぁ、MODさんの場合は特殊能力方面でなく、基礎能力方面でわりとおかしかったりするんだけどね?
そんな彼女にしたって、姿を自在に変えられるというのは本来目を見張る類いのもののはずだが──それ以上に、TASさん達がおかしすぎるのだ。
そこを踏まえて見てみると。
トップ層が無茶苦茶している時にその皺寄せが来るのは、次点で意味不組に入るAUTOさんしかいないのである。
となれば、「私も混ぜてくださいましー」なんて能天気なこと、生真面目な彼女に言えるはずもなく……。
「今日という今日はもう勘弁なりません!そこに直りなさい貴女達、私がその性根を叩き直して差し上げます!」
「はっ!?あ、あれは……!?」
「知っているのかTAS!?」
「ええ、あれは
「なにをわけのわからないことを言ってんだよお前ら!?早く逃げるぞマジで死
「相棒ーっ!?」
結果として件の三人は反省しろ、とばかりにAUTOさんに追っかけ回されることになったのだった。
……他二人にはともかく、TASさんにはご褒美みたいなもんですね、これも。