『……というか、パッドとタブレットって呼びわけしてた時点で気付くべきだったのでは?』
「いや、いつの間にか呼び方変えてたってパターンもあるし……」
些細な地の文の違いとか見てるわけねーし……。
とまぁ、なんともメタい会話から始まったわけだが、元々DMさんが入ってたパッドとAUTOさんの最適化したタブレット、見た目はどっちも白い板なので違いがわかり辛いわけでね?
まぁそんなわけで、しばらくの間彼女が違うやつに入ってることに気が付かなかったのは、別に誰が悪いわけでもないのである、多分。
……悪心を増幅された結果が、精々俺達を迷わせるくらいで済んでた辺り、この人やっぱり邪神としてはあれなのでは?……みたいな感覚も再び沸き上がってきたりもしたが、話が逸れに逸れているのでいい加減軌道修正。
「そもそもの話、今回俺達がここにいるのは、CHEATちゃん出現イベント攻略のため。いい加減、先に進もうじゃないか皆のもの!」
「「「はーい」」」
下手をすると約束の場所でふて腐れてるかもしれないCHEATちゃんのことを思い、意気揚々と歩きだした俺達である。
……え?来ないなら来ないで適当に過ごしてそうな気もする?それは確かに。
そもそも彼女、今回のあれこれ「やりたくねー!」で一貫してたしなぁ。
……まぁ、そのあとTASさんから「別にやらなくてもいいけど、その場合貴女はこの
いやまぁ、TASさんの言い方が悪いだけで、多分『このループ中仲間にならない』くらいの意味合いだと思うのだが……もし罷り間違って『このループ中
ただ、それが事実だとすると……いつぞやかの『世界五分前仮説』じゃないが、俺達の認識している範囲以外の世界は実際存在していないも同じ……などという余りにも俺達本意過ぎる世界が出来上がることにもなりかねないので、CHEATちゃんの心配はまさに杞憂でしかないとも思うわけなのだが。
いやー、流石にこの歳で『俺達主人公!』みたいな勘違いはしないって。
「……?」
「いや、主人公ですがなにか?……みたいに首を捻られても困るんだわ」
なお、TASさんは不思議そうに首を捻っていた。
……いやまぁ、仮にこの世界に主人公が居るのなら、それは君だろうなーってのはわからんでもないけども。
ともかく、そんなことをうだうだと話しながら、改めてDMさんの先導に従い黒板迷宮を進む俺達である。
……古いダンジョンRPGみたいな感じで、景色も風景もまったく変わらないからちょっと飽きてきたんですがそれは。
『まぁ……かれこれ四時間くらい歩いてますからねぇ。それが私のせいだった、ということについては謝罪の意を示させて頂きますが』
「ええんやで。そもそもこっちもタブレット違いに気付かんかったんが悪いんやし」
「何故エセ関西弁……?」
とはいえそれも仕方のないこと。
規模の大きさに気を取られていて気付かなかったが、どうにもこの迷宮わりと省エネ建築なのである。
……恐らく、現実にこの規模の建築物を発生させることと、それをごまかすことにリソースを割り振り過ぎて、内装に時間もエネルギーも割り振れなかった結果なのだろうが……。
ともかく、内部の通路は全てコピペ・使い回しなのだ。
まぁ、内部破壊に対しての現状復帰を効率よく行うため、全ての廊下をブロック単位で同期しているとかの切実な事情もあるかもしれないが。
「もしくはあのゲームの流用」
「あのゲーム?……ってああ、自分でクラフトするやつ……」
「円形のオブジェクトが極端に少ないのもそれが理由、と考えると辻褄が合う」
なお、TASさんの予想的には『なにもないところから実体化するより、なにかしらのデータを基幹として構築する方が楽だし早い』とのこと。
……ゲーム内の建築物のデータを使い、それを現実に
そうこちらがぼやけば、TASさんは「出力に関してはあの黒板がある程度受け持ってくれる。この時点でエネルギー問題はほぼ解決」などと解説をしてくれる。
そして、その発言にこちらもまた質問を返して──、
「イイカゲンニシロテメーラッ!!グダグダシャベッテナクテイイカラサッサトココマデコイヤーッ!!」
「あ、CHEATちゃん四時間ぶりー」
「ふむ、ホログラム。CHEATもダンジョンボスとして楽しんでいるようでなにより」
「キェエ↓エエアァア↑ッ!!ヒトノハナシヲキキヤガレェエエェッ!!!」
「お労しや、CHEATさん……偏に貴方が敵役だったせいですが」
『優しさを見せているようで突き放してらっしゃいますねー』
そうして再び時間を浪費しようとする俺達にいい加減焦れたのか、近くの
……どうせやることしりとりなんだし、別にボス部屋まで行かなくてもここで画面越しにやればよくねー?ダメ?えー。