うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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シリアスが長続きしなくてもダイジョーブ博士

「と、言うわけで病院のお時間です」

「どういうわけで???」

 

 

 突然襖をスパーン、と開けながらTASさんから告げられた言葉は、こちらに混乱状態を付与してきた訳だけど私は元気です(?)

 

 ……戯言はともかく、これまた突然に病院へ行こうという誘いを受けたわけなのだが、これは素直に受けていいものなのだろうか……?

 

 

「なにを迷うことがあるの。今はTASが微笑む時代なんだよ?」

「唐突に茶番劇始めようとするのやめない?」

 

 

 よーいスタート、じゃないんだわ。

 TASさんが想像以上にTASさんなのはこの間の話でわかったけども、だからといってその行動に付いていくには、こっちに色々と足りてないんだわ察して?

 

 

「むぅ、仕方ない。ここは禁じ手、サブフレームリセットと任意コード実行を解禁して、お兄さんを強制的に成長させ(Lv.100にす)るしか」

「わかった、わかったから!リアルに影響与える予感しかしない手段を取ろうとするのやめて!?」

 

 

 なお、付いてこれないのであれば付いてこれるようにしてやろう、みたいな恐ろしいことを言い始めたので、慌てて彼女の提案に頷くこととなったけど私は元気です(二敗目)

 

 

 

・∀・

 

 

 

「……で?今度は一体なんのフラグを取得しに来たわけなんで?」

「むぅ、信用がない。別に私の行動の全てがTASめいたものではない、ってことはこの間説明したのに」

「だからってこの行動がTAS的行動じゃない、って証明にはならんでしょうが」

「……そこに気付くとは、流石はお兄さん」

「それ褒めてるんだよね?」

 

 

 と、言うわけで。

 渋々彼女に付き合って、最寄りの病院に到着した俺なのだけれど。……いやその、なんというか廃病院めいてないここ?

 っていうかここに入るの?他の綺麗な病院でなく?

 そう尋ねると、彼女は「ここじゃなきゃダメ」と声を返してくるのであった。……やっぱりフラグ取得のための行動じゃないですかやだー!

 

 

「大丈夫。フラグ自体はここに来た時点で取得してるから」

「……不穏なワードが聞こえたんですが?」

「今日のやることは、ひたすらリセマラ」

「もしもーし、人の質問に答え……いや待ってなんか更に不穏なワードを倍プッシュしたねキミ?!」

 

 

 なお、欲しいフラグは俺が一緒に来た時点で取得し終えたとのこと。……だったらこんな怪しげな場所からはさっさとおさらばしたいのだが、そうは問屋が卸さないらしい。

 具体的な話については一切教えてくれないが、ともかく今日やることはリセマラらしい。

 

 ……彼女がTASさんである・もしくはそうとしか説明できない存在である、ということは既に把握済み。ゆえにこそ疑問なのだが……なんでリセマラ?そこら辺の調整なんて余裕でできるはずだよねキミ?

 

 

「お兄さんと一緒だとリセマラするしかなかった」

「ほうほう。俺が一緒だと一発で欲しいものを入手ー、ってことができなかったと。……参考までに聞くんだけど、何故に?」

「……隅から飛び出してきた相手に刺されて即死。階段から突き落とされて即死。それから段差に蹴躓いて即死……って風に、お兄さんの死亡確率がほぼ百パーセントだった」

「ねーぇー!!?やっぱり引き返さないー!!?死亡フラグしかないってどういうことだよー!!!っていうか最後のに関しては俺の耐久力なんかバグってねー!?!?!?」

 

 

 明かされた理由に、思わず近くの電信柱にしがみついて入りとうない、と喚く羽目になる俺。……なにが悲しくてデッド(dead)オア(or)デッド(dead)な状況に飛び込まねばならぬのか。

 っていうかアレじゃん???

 TASさんの技能的には、目の前で俺滅茶苦茶死んでたってことじゃん???リアルにはまだ到達してないから、俺には実感なんてあるわけないけど。

 

 でもさ、そんだけのことになってて、この子の取った対応って『無理に一発合格目指さず、地道に進む』だったわけでしょ?

 

 

「……俺置いてってもよくない!?」

「ダメ。これは貴方の……げふんげふん。貴方という足手まといが居ることで私の成長の糧になる仕様。文句は許さない」

「途中めっちゃ棒読みになってたけど、もしかして俺をRTAさんにしようとしてません???」

「……ない。ないったらない。いいから行く」

「いーやー!!死にとうなーい!!!」

 

 

 リアルでブラボとかダクソ(死に覚えゲー)をやらされるのは勘弁、というこちらの必死な叫びは、そもそもそういう世界に日頃から生きているもののような相手・TASさんには全く受け入れられず。

 結果、俺はもはや不気味を通り越して多分これ悪○城だろ、みたいな異様に見えてきた廃病院の中へ、彼女に引き摺られながら突入する羽目になるのだった。

 

 ……そしてそれからきっかり三分後、道中の謎の襲撃者を悉く撃退した彼女(&俺)により、この廃病院は更地になるのでありましたとさ。……なんで?

 

 

「これでいいラーメンタイマーができた」

「待って!?撮ってたの!?今までの全部?!」

「TASVide○sに投稿する」

「リアルTASは審査対象外だと思うよ!?」

 

 

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