はてさて、あれこれと忙しい時間も終わり、みんなお待ちかねゴールデンウィークである。
お詫びに車は私が出すよ、とMODさんがこれまた大きめのキャンピングカーを引っ張り出してきたりもしたが、概ね問題はない。……免許?知らん、見た目でごまかすかなにかするんでしょ、多分。
「はっはっはっ、流石にそれだと取っ捕まるだろう?この通り、免許ならちゃんと持ってるよ」
「……その免許、写っている人が明らかにMODさんじゃないですし、そもそもちゃんと国の発行したやつです?」
「はっはっはっ」
「露骨に目を逸らしましたわね……」
なお、彼女には既に前科(※いつぞやかの無人島に漂流する羽目になったアレ)があるため、他の面々からの視線はとても厳しいモノがあったが……。
使用状況がごく限定的な船舶免許はともかく、車に関しては結構頻繁に使用するため、ちゃんと講習やら試験やら自体は受けているとのことであった。
……いやまぁ、ご覧の通り
そう、久方ぶり……ってのはおかしな話だが、今回のMODさんの姿はいつもの女子高生のそれではなく、なんというか海外のホームドラマとかに出てきそうな、金髪ムキムキの外人さんのそれなのであった。
キャンピングカーと合わせると、無駄に絵になる感じである。
「……これはこれで、わりと外からの絵面が微妙なのでは?」
「あー」
なお、
……などというツッコミが入れられることとなったが、まぁ些細なことである。……些細か、これ?
結果的に、見るからに外国人の運転する車に搭乗している日本人女子高生、という絵面よりも遥かにマシ──ということで、俺が運転することになったキャンピングカーである。
……え?お前は免許持ってるのかって?
「ふふふふふ……」
「……あの、持ってるんですよね?その笑みは持ってるってことですよね……?」
「……ギリギリ運転できる大きさだった」
「はい?」
「あー、普通免許って取得時期によっては、微妙に運転できる幅が変わるからねぇ」
「はぁ……?」
なお、AUTOさんから微妙に心配そうな眼差しが飛んできたりもしたが……安心して下さい、キャンピングカーの大きさ的に俺の免許で運転できるかちょっと不安になっただけなので。
……うん、このキャンピングカーは
それだとほら、免許取った時期によっては運転できない……みたいになるから、ね?*1
そういうわけで、実は密かに胸を撫で下ろしている俺なのであった。
「普通の人はよくわからない。車なんて別に難しいことなんにもないのに」
「はいはいTASさん、貴方は微妙に危ないことを口走るのを止めましょうねー」
なお、TASさんが「私に任せてくれれば大丈夫なのに」オーラを醸し出していましたが、確かに運転技術はここにいる誰よりも高いでしょうけど、絵面が一番アカンのでダメです、と宥めるのに時間が掛かりましたが問題しかありません()
……気を取り直して、キャンピングカーに飲み物やら食料やらを詰め込んで、いざ旅行に出発である。
「ところで、今回の目的地は?」
「んー、ゴールデンウィークは残り五日間。今年は全部で九日だったから、仕事と休日で四日分浪費したことになる」
はてさて、実はMODさんの手伝いの際に二日ほど学校を休んでいる彼女達だが、それを踏まえても今年のゴールデンウィークはまだ五日も残っている。
最後の一日は次の日の準備に使う必要もあるため、丸一日使うということはできないだろうが……それでも四泊分。
小旅行をするには十分すぎる期間ということもあり、どこへ行こうかと迷う部分もあったのだが……これに関しては、当のMODさんから一つ提案が上がっていたのであった。
「そうだねぇ、どうせならうちの地元にでも行くかい?ある程度の案内とかもできるよ?」
「ははぁ、なるほどMODさんの地元ねぇ……MODさんの地元!?」
「な、なんでそこで食い付いてくるのかな……?」
「いえその、まさかキャンピングカーで海外に行こうとかしてないですよね……?」
「君達私をなんだと思ってるんだい?一応、私は日本人なんだが……」
「嘘だぁ!?」
「本当だよっ!?」
それは、彼女の生まれ故郷へ行かないか、という誘い。
……姿があてにならないことと、その職業からして日本人だとは思っていなかった俺達は大いに驚愕しながら、機嫌を悪くしたMODさんを宥め賺しつつ、彼女の案内の元一路南を目指すのであった──。