うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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これはやはり彼女の仕業、ゆ゛る゛さ゛ん゛!!

 はてさて、この場所を調べるにしても、さっきの話を呑み込む時間が必要だろう……ということで、みんなに自由時間が与えられたわけなのだけれど。

 そうして件の場所にはまだ近付かないように、と言い含められながら解散した俺は、先ほど目線を合わせた人物との密会を行っていたのであった。

 いやまぁ、二人で固まると目立つから、他の面々と一緒にだけどね?

 

 

(……えー、流石に直接口に出して会話すると、危ないどころの話ではないので……ちょっと久しぶりに本気を出して、現在お兄さんと念話をさせて頂いています。他の皆さんに怪しまれないように、そのまま調理を続行しつつ脳内のみで反応してください、いいですね?)

(ヤッパリオマエノシワザダタノカ)

(ちーがーいーまーすーぅー!!?……いや違わなくはないんですけど!でもこう、私がなにかをしたというわけではなくてですね!!?)

(ちょっとちょっと、顔に出てますよ色々と)

(ぬぐっ、ぬぐぐぐぐ……)

 

 

 さて、その密会の相手というのが皆さんご存知DMさん、ということになるわけなのだが。

 ……うん、皆さんご想像の通り、どうやら例の『黒い光』はCHEATちゃんの黒板と同じく、その出所は彼女の文明圈から……ということになるらしい。

 

 無論、彼女が意図してMODさんの妹(&家)にそれを使った、というわけでない。

 かつて残された遺物がたまたま起動したか、もしくは誰かがそこで使ってしまったのかはわからないが……ともあれ、責があるかと言えばないとはっきり答えられるくらいの関連性、ということは間違いないだろう。

 

 

(……とはいえ、それを当事者が納得するかは別の話、なんですよねぇ)

(わー!!言わないで言わないで!!このままだと私死んだ方がマシなことになる気がします!!)

 

 

 どっこい、当事者にその理論が通じるかはまた別の話。

 目の前に仇とでも呼ぶべき相手が居た時、冷静な判断を下せるかは未知数だろう。

 ……まぁ、『黒い光』がそういうアイテムだと言うのなら、それを使った誰かを責めるべきというのもわかるのだが。

 

 ともあれ、現状目に見えて気に病んでるDMさんなわけだが、実はその次くらいに慌てているのが俺なのであった。

 いやほら、周回に写る際に『お兄さんは死ぬ』みたいなこと、TASさんが言ってたじゃん?

 そしてその時に、『お兄さんの死因には裏切り者が関わってるかもしれない』みたいなことも言っていたはず。

 

 ……さて、それらの情報を鑑みた上で、さっきの話を思い出してみよう。……うん、MODさんにとってDMさんが不倶戴天の敵である、という可能性はとても高い。

 どっこい、そのDMさんは現状俺達の仲間であるし、彼女が悪いわけではないと弁明をすることも普通に考えられる。

 そうなってくると、必然MODさんの行動を止める側になってしまうのだ、俺達。

 

 つまり、今の状態で無責任に「その『黒い光』、DMさんのところのやつだよ」などと知らせてしまった場合……。

 

 

「そうかそうか、君はそいつの味方をするんだね。……じゃあ君は私の敵だーっ!!

ぎゃあーっ!!?」<ザクーッ

 

 

 ……となって、俺の命がピンチでマッハなのである()。

 そりゃまぁ、DMさんの次に大慌てするのも仕方のない話なのだ。

 

 

(……お兄さんが変な思い違いをしてる気がする。けどそっちの方が色々と良さそうだから黙っておこう)

「……な、なにかなTASさん?俺の顔になにか付いてる?」

「顔というより人生に憑いてる」

「ねぇ?なんか発音おかしくなかった今??」

「気のせい。それよりお魚焦げそう」

「うおっとぉっ!?」

 

 

 そんな風に上の空になっていたせいか、いつの間にか傍らに近付いてきていたTASさんに気付かなかった俺。

 その無機質な瞳が、まるで俺の行く末を案じているように見えたから、思わず上擦った声を挙げてしまったのだった。

 ……まぁ、よくよく聞けば魚の状態を気にしていただけだったのだが。

 

 近くの河で釣ってきた魚を網から下ろしつつ、ほっと胸を撫で下ろす。

 流石に焼け焦げては美味しくないので、そんなことになる前に気付けてよかった、と思いながら視線を上にあげると。

 

 

「……さっきから動きがぎこちない気がするけど、大丈夫かい?」

うへらばぁ!?

「うわびっくりした。……いや、本当に大丈夫かい君?」

「だだだだ大丈夫さ元気元気!お兄さんとっても元気!!」

「そ、そうか。元気ならいいんだ」

(こらーっ!?滅茶苦茶怪しまれてるじゃないですかー!!?)

(そういうDMさんだって隣のCHEATちゃんから怪訝そうな視線向けられてますけどー!!?)

 

 

 手を伸ばせば簡単に触れられる位置に、MODさんの顔があったために飛び上がるほどビックリした俺であった。

 ……心配してくれるのは嬉しいけど、今君の顔見ると(色んな意味で)ドキドキするから止めてくれないかな!?

 

 なお、そんな俺の様子を咎めるような念話を飛ばしてくるDMさんだったが、彼女自身も隣のCHEATちゃんに渋ーい顔を向けられていたため、正直俺のことを責められたもんじゃないよとツッコミを入れたくなったのであったとさ。

 

 

……ん。これはこれで面白い

「TASさんが悪い顔をしてますぅ……でも私は当事者じゃないので触れないですぅ……触らぬTASさんに短縮なしですぅ……」

 

 

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