はてさて、特に何事もなく次の日の朝である。
……え?風呂場でハプニングとか、寝る時にドギマギとか、そういうのはなかったのかって?
「なにもなかったですね……」
「仮になにかあったとしても、
「この話はスキップされました。内容を見たい人は特定作品のTASでタイムを三分縮めてから来て下さい」
「……因みに対象タイトルは?」
「スー○ーマ○オ64
「それ確か、現在の最速記録四分そこらのやつではありませんでしたか?」
実質見せない、って言ってるようなものですわよねそれ。
……というAUTOさんのツッコミが響き渡る中、俺達は薄ら寒い庭先へと出てきていたのであった。
え?なんでこんな朝早くから、みんなでぞろぞろと外に出てきたのかって?それはだねー。
「朝の体操をすることにより、全員に行動力増加バフを配る。これによりこれからやることの効率が一割ほどアップ」
「……いやまぁ、そういうのなくても朝の体操は体に良い……って聞くけどね?」
そう、ご覧の通り朝の体操を執り行うためである。
……既に夏休みに突入していることもあり、みんな大好き()ラジオ体操の時間、というわけだ。
高校生組はともかく、中学生であるCHEATちゃんの場合は微妙に夏季課題の区分に含まれている、なんて理由もあるが。
そのため、先ほどからCHEATちゃんに『スタンプ押してくれー』と絡まれている俺であった。
「……この辺りでも滅多に見ないけどね、今時夏休みの宿題にラジオ体操のスタンプが紛れてるのなんて」
「そうなの
(……横に王女様がいることを思い出して、慌てて取り繕ったなコイツ……)
まぁ、滅茶苦茶田舎な感じのこの辺りではやってない……という母親さんの言葉に、CHEATちゃんは微妙な顔をしていたのだが。
……無論、王女様の前では取り繕う羽目にもなってたのだけど。
ともかく、夏の風物詩・ラジオ体操に現地の人達も巻き込んだ俺達は、
(……そもそもの話、本来この話はMODさんが主体となるはずのもの、なのではないのですか?)
(だよねぇ……)
時間は少し巻き戻って、皆が起き出す前のこと。
ひっそりと集まったとしてもわりとバレそう(主に母親さんに)……ということで、再びDMさん経由の念話を敢行していたのだが……その場で開口?一番、AUTOさんはとある疑問を投げ掛けたのである。
それは、この話はMODさんの参戦イベントの前フリ・前日譚なのだから、彼女が一切関わらず蚊帳の外を決め込んでいるのはおかしいのではないか?……というもの。
一応、TASさん曰く『参戦イベントにいないのは問題だけど、その前提部分のこのイベントに彼女がいなくても、一応支障はない』とのことであったが……。
(そんなの!納得!!できませんわ!!!)
(困った。AUTOの細かいところをこだわる癖が、久々に発症した)
(発症したとはなんですの発症したとは!?)
そこはほら、道義に背く行動許さないウーマン・AUTOさん。
どうにも現状を看過しがたいらしく、彼女の主張は留まることを知らないのであった。
……こうなってしまっては、流石のTASさんもお手上げである。
(とは言うけどよぉ、実際どうするつもりなんだ?私らで探すって言っても、流石に隠れんぼレベル百・みたいなMODを見付け出すのは、骨が折れるどころの話じゃねーぜ?)
TASのやつは手伝う気ゼロだし、とはCHEATちゃんの言。
……そう、こういう時こそTASさんの出番、みたいな感じで話し掛ける前に、彼女の方から『今回は無理』とお断りを頂いていたのである。
なんでも、『手伝ってもいいけどその場合、MOD
ただまぁ、あくまでも
……まぁ、それが一番難しいのだが。
CHEATちゃんの言う通り、こと
なにせ彼女の扱うモノは、その名前の通りMOD──
他者に施すのならともかく、自身に掛ける彼女のMODは、それこそTASさんがやるのと遜色ないレベル。
……この場合どっちがおかしいのかは置いておくとして、ともかく彼女の変装技術はTASさんと同格と言い換えても良いくらいのものなのである。
代わりにスペックの変化まではしてくれない、という欠点もあるが、それを抜かせば偽物と見破ることはほぼ不可能。
……そう、彼女が本気で隠れてしまうと、TASさん以外にはほぼ発見不可能になってしまうのである。
(──ならば、見付けられる方にお任せするほかありませんわね)
(いやTASはダメだって……あー)
そう、
その言葉が意味するモノに気付いたCHEATちゃんは、酷いこと考えるなぁ、みたいな小さな