うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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トラブルの原因になりそうな仲間は処しとくべき(※できない場合は諦めよう)

 拐われても酷いことされないならオッケーです、みたいな行動基準を持っていることをバラされたTASさん。

 そのせいで話もほどほどに、おばあちゃんの家に直行することになったのだけれど……。

 

 

本当に申し訳ないと思っている(ホントウニモウシワケナイトオモッテイル)

「嘘だー!!その棒読みは嘘だー!!」

「ウソジャナイヨー」

 

 

 あ、これ多分新ルート見付けたな(呆れ)。

 ……とこちらが確信するほどに、TASさんは泰然自若とした様子をこちらに見せ付けてくるのであった。……王女様?そんなのうちにはないよ()

 

 あ、あとそれ以外の二人(CHEAT&DM)は半分ヒャッハーしてたので、殴って止めました。

 んもー、面白いプログラムを前にするとすぐ他が見えなくなるんだからー。

 

 

「面目ない……」

「まぁ、過ぎたことは言っても仕方ない。DMさん、ドローンで相手を追っ掛けられる?」

「あ、はい。お任せください」

 

 

 ともあれ、善は急げと正気に戻ったDMさんにドローンの要請をする俺である。

 ……え?街の方はいいのかって?王女様回収したら波のように引いていったので、問題の『も』の字も残ってないですね……。

 

 

「むぅ、敵ながら天晴れ。その引き際には感心させられる」

「感心してる場合じゃないからね?」

「というか、相手が引くことになった理由自体、TASさんのせいですからね?」

「……てへ?」

「てへじゃないが???」

 

 

 なお、ある意味ではこの流れの現況であるTASさんはというと、何故だか相手方の引き際の良さに関心を示していた。……なんだろうねこの、微妙なマッチポンプ感は。

 

 ……ここで漫才していても仕方ないので、母親さんへの挨拶もそこそこに相手方を追い掛けるため車に戻る俺達である。

 相手の行き先はDMさんのドローンが追っ掛けてくれているため、一応見失うことはないだろう。

 

 

「ただまぁ、車の中から王女様の祖国に脅迫電話とかされても困るんで、適当にジャミングしといて貰える?」

「ドローンをなんだと思ってるんです?いやまぁできますけど」

(できるんだ……)

 

 

 とはいえ、相手が素直に日本を出てから国を脅す、とも限らないので、山岳地帯は電波が届かない……的な体での妨害を頼んでおく俺であった。

 ……ダメ元だったけど意外と通るもんだね、ホント。

 

 

 

・A・

 

 

 

「……移動方向から計算するに、沿岸部に出ようとしているみたいですね」

「沿岸部?ってことは海か。……飛行機は難しいから船で出国しようとしてるってこと?」

「恐らくは。……まぁ、夜闇に紛れるでもしない限り、あからさまに目立つので無理があるでしょうが」

 

 

 陸路で繋がっているのならともかく、日本のような島国の場合渡航のためには空か海を経由する必要がある。

 

 そのうち航空機は離発着がとかく目立つこと・および空を飛ぶというその方式上、機体重量の管理がとかく重要であることなどから、少人数ならともかく大人数の密航には適していない。

 そういう意味では、密航に適しているのは海路──船によるもの、ということになるのだが。

 それでも、不審船の存在に敏感な日本国において、まったく見知らぬ船が()()()()()()()()()陸地に近付く・ないし離れるのは難しいと言わざるを得ないだろう。

 

 そういう意味では、正式な渡航船に細工をして人が入れるスペースを確保する、という方がやりやすいはずだ。

 ……なのだが、先の一団はどうにもそういう方式ではなく、自前の船での逃亡を企てている様子。

 いやまぁ、暴れる王女様を普通の港に連れていくのは、自殺行為以外の何物でもないので当たり前と言えば当たり前だが……どうにも腑に落ちない。

 なんというかこう、こっちに見落としがあるような気がするというか……。

 

 

「そう、お兄さんの予感は正しい。普通は夜闇に紛れるなり、正式な船にカモフラージュするなりするもの。……だけど彼等には、それをしなくてもなんとかなる手段がある」

「そんなバカな。まさかステルス機能が実用化されてるわけでも……あるまいし……」

 

 

 そうして唸る俺に、TASさんが「正解」と声を掛けてくる。

 夜まで待たなければならない、というのは必然的に誰かに追い付かれる可能性が出る、ということ。

 

 向こうの態度的に、それを許容するとも思えなかった俺は、なにか裏があるのでは?……と考えたのだが。

 それに対して返ってきたTASさんの言葉に、まさかと首を振りながら……「あっ」と声を漏らしたのであった。

 

 ……そういえば……DMさんがステルス機能については実用化してましたね……?

 

 

「え?いやでも、別に技術をバラしたりはしてな……あ゛」

「あ゛ってなんですかあ゛ってぇ!?」

「いやその……あのステルス機能ってハッチを閉じた状態でないと機能しなかったでしょう?……ってことは、もしかしたらですけど()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()わけでして……」

…………(| ᯣ ᯣ)ジーッ)

「今回私はなにもしてない。単なる偶然」

「嘘付けぇっ!!」

 

 

 ……相手方がたまたまそのタイミングで映像を撮っていて。

 そこから解析してステルス機能を再現できるような人員が居たとすれば、一応やれなくはない、はず。

 

 そんな、あまりに奇跡的すぎる偶然の連鎖に、俺達は思わずTASさんに疑惑の目を向けることとなったのであった。

 ……面白そうだから見逃したとか、滅茶苦茶あり得る……!

 

 

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