「そういうわけで、現在冥界はかなりヤバイ状態、ってことはわかって貰えたかな?」
「ええまぁ……核が爆発するよりやばそう、ってことはなんとなく」
墓守さんの解説を受け、すでに精神面が満身創痍の俺達である。平気なのTASさんくらいのもんですよまったく。
……え?なんでTASさんが平気そうなのかって?エネルギーの暴発が危ないと言うのなら、TASさん相手には
「
「いやぶいじゃないが?」
本人はこのノリである。
……いやうん、空から降り注ぐ太陽光を
それにしたってやっぱりこの子おかしいわー、みたいな感想が浮かんでくるのは仕方がないというか。
そんなこちらの言葉を受けて、
現状、冥界に溜まったエネルギーは臨界寸前。
墓守さんが何代前に冥界行に挑んだ王族なのかは不明だが、少なくとも先代や先々代などということはないだろう。
……そうなると、少なくとも三回以上……いや最低五回はやってると思うべきか。
で、その度に何人のお供を連れてきたのかはわからないが……仮に平均して七人くらいだとすると、王族含めて八人
「最低でもおよそ二百キロ前後、ということになりますわね。そして、それによって引き起こされる災害の規模は──」
「
しかも、それがあくまで最低ラインである、と締め括るAUTOさん。
……世界を滅ぼすには足りてないような気もするが、無論これはあくまでも科学的に見た時の最低値。
冥界などというあからさまにオカルトな世界で起きている事象なのだから、地球を半分に割るほどのエネルギー──いわゆる
……いやまぁ、そこまで行くとやり過ぎ感があるので、超巨大地震が起こせるだけのエネルギーで他の災害を発生させる、みたいなパターンもあるかもしれないが。
「具体的には?」
「え?えーと……台風、とか?確か超巨大地震と台風で比べると、同じくらいか台風の方がちょっと強い、くらいのエネルギーバランスだったはずだし」
パッと思い付くのは、風──暴風雨だろうか?
水害と風害を一辺に起こせる台風は、災害の中でも中々のパワーと被害を誇ると言える。
日本人的には風物詩であるため、ちょっと甘く見てしまうところもあるが……離島のような場所で襲ってくる暴風雨の恐ろしさを少しでも齧ったことがあれば、台風を舐めるなどという甘いことは言ってられなくなるに違いない。
なにせ、何もかもが吹っ飛ばされ流されていくのだ。
それに耐えられるようにとあれこれ工夫しても、それを嘲笑うかのように打ち壊されていく家屋達……。
それを見ればたかが風や雨、などとは言ってられないことだろう。
それから、
「と、いうと?」
「現実的には滅多に無いけど……台風と地震が一度に起こる、とか?まさに天変地異、単独で周囲を壊滅状態にするのには足りなくても、力を合わせればズタズタにできる……みたいな?」
現実的に、台風や地震というものはそう何度も起きるものではない。
……いやまぁ、地震の方は人間に体感できないくらいのものが毎日起きているらしいので、実際のところは発生が重なっていることもあるのだろうが……大地震と巨大台風が一度に襲ってくる、というのが確率的に低いモノであることは間違いあるまい。
実際のところは、台風が地震を呼び・地震が台風を呼ぶ……みたいな因果関係である可能性がそれなりに高いとかで、これらが一度に襲ってくることはなくとも、連続してやってくることは結構あるみたいだが。……まさに泣きっ面に蜂?
なんにせよ、それらの災害を起こせるだけのエネルギーがあるのなら、手を変え品を変え矢継ぎ早に災害を投げつけていくだけで、あっという間に世界を滅ぼすことは可能かもしれない。
……わりと荒唐無稽なことを言っているが、今回に限りあまり笑ってもいられない。なにせ、
「例の人の未来視は中々に強力」
「だよねー」
相手はTASさんと同じく、未来をどうこうできる存在なのだから。