「そういえばふと思ったんだけど」
「なに?」
「いや、ここって珍しい遺跡なのにも関わらず、CHEATちゃんが騒いでないなー、と」
「騒いでいいなら騒ぐが!?」
「お、おう。自重してたのね……」
はてさて、TASさんの指示を受け、持ち場に着いた俺達である。
……決められた場所に立たないと(主にダミ子さんが)酷い目に遭う、という理由から彼女の指示に従っていたわけだが……。
「せんせー」
「はいお兄さん。なに?」
「これってー、この人達もやらなきゃいけなかったんですかー?」
「まさかわれらもむりやりうごかされるとは」
「あののーとにはさからえぬ」
「ふくしゅうしたーい」
「したーい」
「……口調の緩さに反して、とても物騒ですわね……」
うん、その指示ってご覧の通り、半透明な愉快な仲間達()にも適用されてたんだよね。
いやまぁ、彼らもここに存在しているのなら、その配置が悪影響を与える可能性は普通にあるわけだけど……お陰様でダミ子さんが既に酷いことに!
「…………」<ブクブクブクブクブクブクブクブク
「いやぁ、ここまで綺麗に泡を吹く人も初めて見たなぁ」
「本当に苦手なんですね、幽霊……」
意外な弱点再び?いやまぁ、ろくろ首~とかやってた人と同じ人物か、これが?……みたいな気分もなくはないわけだが。
なお後から聞いてみたところ、『妖怪とゆう……は違うんですよぅ!』と力説された。正直よく分からん。
一応はダミ子さんを気にして始めたことなのに、結局ダミ子さんが酷い目に合ってるのはどうなん?……的な疑問を含んだそれを受けたTASさんは、顎に手を置いて暫く考え込んだあと、一言。
「……死ぬよりマシなのでは?」
「それは確かにそうなんだけど、なんというかTASさんの口から飛び出す言葉としては違和感が凄痛ぇ!?」
……うん、それを言ったのが例えばAUTOさんだとか、はたまたMODさんとかだったのなら、ある程度納得というか説得力もあったのだろうけど……。
うん、速さや凄さのためには命など単なるブーストアイテム、特に一山幾らのNPCなら使い捨ててこそなんぼ……みたいなTASさんに言われても、違和感しか感じないというか?
……みたいなことを言おうとしたところ、言い切る前にTASさんから小石が飛んできたのであった。眉間が割れる!
で、この時ついでに気付いたのだけれど。
「……ん?いつの間にか足が動かない……?」
「もう位置決めは終わったから。そこからまた動かれると、調整するのが面倒」
あまりの痛さにのけぞりそうになったが、なんと下半身がまるで石化したように動かない。
お陰様で転倒することこそ無かったものの、痛みの逃がし方に少々戸惑ったんですがそれは?
……みたいな抗議の視線を投げ掛けたところ、寧ろジト目を返された俺である。
もしかして俺、好き勝手に動くタイプだと思われてる……?
「そういうわけじゃないけど……これから起きることがわりとショッキングだから、貴方は意図せず動くんじゃないかなー、とは思わなくもない」
「お、おう。……ショッキング?」
「……これに関しては、お兄さんだけではなくみんなへの制限。特にそこらの幽
「ふぅむ……ひげの配管工に出てくる丸くて白いのみたいな?」
「……私が見てるから動けない、ってわけじゃないよ?」
なんだ、違うのか。
……いやまぁ、冒頭の彼らの台詞的に、彼女の持つノートが彼らを縛っている、と考えるのが正しいのだろうが。
それとショッキング?んでもって周りの人達も思わず動きかねない??
……なんだろう、今からTASさんが遥か二百億光年先に飛び立ち、その場で星を創生してその守り神になる、みたいなことでも起きるのだろうか?
「どういう想像ですの……?」
「ある意味間違ってない、流石お兄さん」
「あってるんですの!?」
ええ……(困惑)。
わりと無茶苦茶な想像だったはずなんだけど、TASさんから返ってきたのは「流石」みたいな反応。
……つまりなに?一時的にしろ、誰かが二百億光年先に放り出されるみたいなことがあると?
「その通り。では早速……ポチッとな」
「「え?」」
き う ゃ わ ぁ ぁ ぁ あ あ ぁ あ ぁ ぁ あ ぁ あ あ ぁ あ ぁ ぁ あ ぁ あ ぁ あ ぁ あ あ ぁ っ っ ! ! ! ! ! ! ? ? 」 」
「お二人が!」
「没シュートされた!?」
突然地面に空いた穴。
それは今回の中心人物、MODさんと王女様をすっぽりと飲み込み、すぅっと消える。
代わりに中空に浮かぶのは、どこか遠くの宇宙空間。
……その中に一際輝く何かが二つ、くるくると回り続けている……。
「大いなる地より、果てなき宇宙へ。禍つ輝きを今ここに、新たなる息吹と化さん。星来せよー、星来せよー」
「なにその謎の口上!?ってうお眩しっ!!?」
その光景の裏で流れる、なんかモンスターでも召喚しそうなTASさんの言葉。
それらが合わさり、遺跡の内部が輝きに包まれた結果。
遥か
「わたしがやりました」<フンス
「言うとる場合かー!!」