うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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暑すぎるので太陽壊していいですか?

くーそーあーつーいー

「いやホントに。向こうより気温的には低いはずだけど……大して変わらねーよ感覚的に」

 

 

 はてさて、王女様のご実家での大冒険から早数日。

 日本に戻ってきた俺達は、そのままいつもの日常に戻っていたのであった。

 

 ……え?合宿?MODさんの参戦イベント?

 合宿はともかく、MODさんの参戦イベントに関しては、帰ってきたその日の内に終わってますがなにか?

 

 いや、幾らなんでも雑すぎるだろう!

 という悲鳴じみた抗議がMODさんから上がったりもしたが……あれだ、前段階が盛られたことで本編はほどほどの描写になった、みたいな?

 まぁそんなわけなので、こちらからは特に変化もなく前の周と似たような展開が流れただけだった、とだけ。

 

 で、肝心要の合宿についてだけど。

 これに関しては、この間までのあれこれで人が増えてしまった(具体的にはROUTEさん)ことから、調整のため延期中である。

 

 

「……いや、なんで俺は引っ張り込まれてんだ……?」

「一応監視目的」

「おい、一応ってなんだ一応って」

 

 

 なお、本人的には向こうの話が終われば現地解散、だと思っていたのか……こうしてはるばる日本くんだりまで連れてこられたことに、わりと驚愕していたのであった。

 ……そういえばROUTEさんって、どこの国の人なんだろうね?

 空気感とか使ってる言葉とかは普通に日本だったけど、見た目が日本人らしからぬというか……。

 

 

どこでもよくな~い?打ち解けたいならそのうち打ち明けるよ~

「……それそうか」

 

 

 なお、そんな俺の疑問は、横で溶け掛かっているCHEATちゃんの言葉に、すっぱり切られてしまいましたとさ。

 ……なんでもいいけど、そのうち『動かなくても暑いんだけど~』とか言い出しそうね、君。

 

 

実際暑いんだも~ん。こんな日に買い出し行けとか、処刑と何が違うのさぁ~

 

 

 お、おう。なんかもうキャラクター性まで溶けてない?君。

 

 ……それはともかく。

 現在俺達が、この炎天下の中を暑さに焼かれながら歩いているのは、偏に買い出しのため。

 すなわち、近くのスーパーに今日の夕食の食材を買い出しに行こうとしている、というのが大きい。

 

 なにせ、今日は卵の特売日。

 他にモノを千円買う必要があるとはいえ、卵一パック百二十円ともなれば目も眩むというもの。

 ……お一人様二パックなので、二人なら四パック買えるというわけである。

 

 全員で来ればもっと買えるのでは?……というツッコミに関しては、正直夏場の卵を何週間も使いきれずにいる、という状況の方が不健全だと思うと返しておく。

 実際、四十個あればそれなりに持つからね、殊更に卵を使う料理をしまくるとかでもない限り。

 

 あとはまぁ、あんまり大量に買っていくと良くない印象を抱かせてしまうかも、というのも理由の一つかもしれない。

 店側や他の客からの悪評を稼いでも良いことないからね、仕方ないね。

 

 で、なんで買い出しに出てるのがこの二人なのかというと。

 まず俺が行くのは決定。で、二人目をどうするかという話になった時……。

 

 

「今回はパス。私にはROUTEを見張る?仕事があるから」

「なぁこいつぜってぇ他の意味で俺を見てる気がするんだけどぉ!?俺が付いていくのは無しかなぁ!?」

「ダメ」

「あ、あー。私も一緒に居ますから、落ち着いてください……ね?」

 

 

 まず、TASさんが珍しく一緒に行かない、ということを表明。

 理由としてはROUTEさんを見張らないといけないから、というものだったが……うん、多分どころか確実に他の理由の隠れ蓑でしかないよねそれ?

 まぁ、こっちとしてはTASさんの判断を尊重するつもりなので、その辺りを突っ込むつもりはないのだが。

 

 とはいえ、それで堪ったものではないのが当の見詰められているROUTEさんである。

 何を見ているのか・何を見られているのかもわからないTASさんの視線は、冷静に考えなくても怖くて仕方がないだろう。

 なので、彼女の悲鳴そのものには共感できるのだけれど……すまんね、うちではTASさん最優先なんだ。

 

 そういうわけなので、みんなのお母さん(誰がお母さんですか、とチョップが飛んできた)DMさんに二人の様子を見て貰うことにして、残りのメンバーであるCHEATちゃんを連れて出てきた、というわけなのであった。

 ……え?AUTOさんとダミ子さん、それからMODさんはどうしたのかって?

 

 AUTOさんとMODさんは用事があるとかで今日はまだ来てないし、ダミ子さんに関しては外に出したらCHEATちゃん以上に溶けて蒸発しそうだったので躊躇した……みたいな感じである。

 

 

「……いや、冷静に考えたら蒸発するってなんだよ?」

「この間……ってなんかもう大分前の話のような気がするけど、ダミ子さんの姿が妖怪になったりとか色々あっただろう?」

「まぁ、あったね」

「あれ以来、耐えきれない状況になるとなんかスライムみたいになっちゃうらしくてねー」

「……それは生命としておかしいどころの話じゃないんじゃねーの???」

 

 

 流石は不思議生物・ダミ子さん。

 ……などと適当なことを言えば、CHEATちゃんは微妙な顔でこちらを見詰めてくるのであった。

 

 

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