「そういうわけで、とりあえず王様とやらに会いに行こう」
「おー、謁見ってやつ?このままの格好でもいいのかな?」
「ほっほっほっ。王様はそういうことには無頓着ですからのぅ」
このままだと見た目的に大虐殺☆……みたいな結末になることが目に見えたので、一先ず詳しい話を聞くためにこの国の王様とやらの居場所に向かうことを提案した俺。
TASさんだけはちょっと渋った(「ここで儀式をすればすぐに終わるよ?」とのことだった)が、そういう厄いのは無しで……と俺が言えば、特に反対することもなくすぐにこちらの指示に従ってくれたのだった。
……うーん、こういう風にTASさんが素直な時って、後の展開が怖いんだよなぁ。
別に今素直にお兄さんの言葉を聞いても、特に問題はない……みたいなことを思っていそう、というか?
まぁ、ここに集った面々の中ではほぼほぼ足手まといの俺に何かができるわけでもなし。
とりあえずこっちの指示に従ってくれる、というだけでも儲けものだと言うことにしておくが。
そんなわけで、一先ず疑問とかを脇に置いて王都の中を歩いていく俺達である。
あるのだが……。
「……道中はモノが少なかったからまだなんとか我慢できたけど、流石に王都ともなると色々あれだな……」<シテ……コロシテ……
「ええ、貴方様の苦言も頷けようと言うもの。……確かに、この星はダミ子さんの存在に強く紐付いたものだと、耳に挟んではいましたが……」<ホント……イッソコロシテ……
「よもや、そこらに転がる無価値なオブジェクトに至るまで、
……まぁうん、背後で環境音と化しているダミ子さんの様子から、薄々予測できるかもしれないが改めて。
道中での場合、
何せ王都までの道はのどかそのもの。
基本的には
それがどうだろう、一応人の集まる場所として設定されているからなのか、この王都には単純な草木・雲のようなモノ以外にも、こちらの目に付く
そうなってくると、薄々気付いてはいたもののそれが真実だとすると余りにも残酷すぎる……みたいな、ある種の事実からも目を逸らせなくなってしまう。
──MODさんが既に口にしてしまったのでもう全部ぶっちゃけるが、そこらに立ち並ぶあらゆるものの
それが、よくよく確認すると全て
わかりやすく言うと、全てのオブジェクトにダミ子さんの外見データがはっ付いてる状態、みたいな?
ゲームで車のペイントをする時、画像データを貼り付けることがあるがまさにそんな感じ、というか。
「なんと……なんとおぞましい……これが邪神の仕業ということですか……DAM値がごりごり削れて行きます……」(←この件の責任者ではないけどその実邪神ではある人物)
「DMは大袈裟。できたもののグラフィックパターンを別個に用意する暇なんてないから、プリセットをそのまま流用しただけ」(←この件の責任者ではあるものの別にわざとではない人物)
「そこは真面目に作ってあげて欲しかったですわね……」
何が悲しいって、目の前のこれらは誰かが意地悪をしたわけではなく、単に初期設定でプログラムを走らせたらこうなった……というだけのことでしかないという部分だろう。
悪気があったのならその人を責めれば多少気も晴れるが、そうではないのだからここで無理にストレス解消に走ると『ロリっ子にすがり付いて鬼気迫る表情で喚き立てる成人女性』……という、一種の通報案件の発生にしかならないわけで。
……滾々と血涙を流すダミ子さんを眺めながら、できうる限り早急にこの世界をどうにかしよう……と内心で結束する
「やるなら私達が旅立ってから。じゃないとグラフィックデータの基数がずれて、私達の方も見た目がバグる」
「この世界は私のこと嫌いなんですかぁ!?」
「逆。この上なく敬愛してるようなものだからこそ、こうして貴方の見た目が多用されることになる」
「あああああああああああああああ」
……お労しや、ダミ子。
帰ったらなんか好きなもの作ってあげるから、強く生きるんだ……!