うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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対巨大生物戦闘、用意!

「……しかしまぁ、こうして見るとこの世の終わり以外の何物でもねぇな、あれ」

「まぁ、どう考えてみても地獄だからなぁ、あれ」

 

 

 自宅での作戦会議から暫し、俺とROUTEさんはとある山の頂上に足を運んでいた。

 

 そこから見える景色は、普段とは違いなんともまぁあれである。

 ……うん、土煙をあげながら走るアイツらの姿が視界いっぱいに広がっている、だからなぁ。

 こんなものお茶の間で流した日には、クレーム電話でテレビ局がパンクするのが関の山というか。

 

 とはいえ、そこら辺の話を今さら愚痴っても仕方ないので、俺達は俺達でやるべきことをやる次第である。

 

 

「……よし、設置完了」

「スイッチのタイミングはこっちに合わせろよ、ずれたら事だからな」

「わかってますよー」

 

 

 CHEATちゃんが用意した装置を、山頂の一画に設置。

 ガシャンガシャンと音を立てながら展開していくそれを見つつ、ふぅと額の汗を拭う。

 

 ……麓からこれを背負ってここまで登ってきたわけだけど、もうこれが辛いのなんの。

 ROUTEさんは別にやることあるから俺一人で運ぶ羽目になったし、最適化とかはされてないから無駄に重いし。……これで成功しなかったら、出るとこ出て訴えてやる……くらいの勢いである。

 いやまぁ、それこそ何を訴えるんだって話でもあるから、単に疲れたってことを大袈裟に伝えているに過ぎないわけだけども。

 

 ……ともかく、他所の面々も恐らく設置し終わった頃のはず。

 あとは本部からの作戦開始の指令を待つのみ……と、待つこと暫し。

 

 件の二匹はどんどんこちらに近付いてきており、その威容をしかと視界に納められるようになってきている。

 そうして近付いてくる二匹をほんのり見上げていると……いやホント、大きいなコイツらという感想しかでてこない。

 

 

「元々、見た目からすると軽いみたいな扱いの奴らだけど……こんだけでかくても軽いってのは中々びっくりだよな」

「確かに。まぁ、じゃなきゃ自立せず倒壊してるだろう……って話しでもあるんだけど」

 

 

 なんだっけか、軽くて硬いじゃないとヤバいんだっけ?

 あとはまぁ、現代の酸素濃度的にも今の地表には合ってない……みたいなことを言っていたような。

 どちらにせよ、彼らが尋常な生き物でないことは事実。

 ……逆説的に、この前のサンマだの赤トンボだのの群れがこの世界に根付く固有の種……みたいな証明が為されているような気がしないでもないが、その辺りのことを真面目に考えると頭が痛くなってくるのでスルーである。

 

 ともあれ、俺達は今目前に迫る脅威──二匹の巨大昆虫に立ち向かうため、用意された装置のスイッチを押す時を今か今かと待ち構えていたのだった──。

 

 

 

´-A-

 

 

 

「やはり、巨大生物相手であるのならばこちらもそれ相応のものを用意するべきではないかと」

「……なるほど、つまり巨大ロボ」

「話が早くて助かりますわ」

 

 

 おや、また巨大DMさんの出番かな?()

 

 ……というわけで、巷を爆走する二匹の巨大昆虫への対策会議の折、AUTOさんの口から飛び出したのはそんな感じの提案であった。

 基本的に常識人寄りの彼女だが、微妙に規律厨……もとい正義関連に一家言あるせいか、こういう話題の時にちょっと暴走しがちなところがあったり。

 そんなわけで、どうやら前回見掛けた巨大DMさんに、密かに憧れ?ていた様子の彼女は、今回もそれを使ってみようと言い出したわけである。

 

 それを聞いたTASさんは乗り気だったが……DMさん本人(?)は微妙な様子であった。

 

 

「いやだって、私の姿をした巨大ロボが彼らと戦うのでしょう?……もはや単なる罰ゲームでは?」

「あー……それは確かに」

 

 

 なんというか、そこはかとなくB級映画の匂いがするというか?

 あれだ、敢えて名前を付けるのなら『メイド・軍曹・黒光り 世紀の大決戦!』みたいなタイトルになりそう、みたいな。

 

 

「……よくもまぁそんなパッとB級臭のするネーミングが思い付くもんだな」<トクニクロビカリノブブン

「いや、見たままを口にしただけだから……」

 

 

 感心したような、はたまた呆れているような声をあげるROUTEさんにそう返しつつ、改めてDMさんの主張を吟味する俺である。

 ……見た目が彼女のままだと、見た目的に宜しくない。

 ということは、だ。そのロボの見た目を()()()()()()()()()()()()()()ということになるのではないだろうか?

 

 

「流石に本格改修は間に合わない」

「じゃあMODさんにお願いするしかないな」

「……最近私の扱いが雑になってないかい?」

 

 

 そんなことないよー、と彼女を宥めた俺達は、代わりにどのような見た目にするのかを話し合い──。

 

 

 

´・A・

 

 

 

「これが勝利の鍵だどチクショー!」

「「!?!?」」

「うおー!!やっぱり戦隊ロボだよなこういう時は!」

(……よくわからん感覚だな)

 

 

 MODさんの協力により出来上がった機体──『超弩級合体ロボ・ディメンジョナー.mark-EX』は山頂に張り巡らされたバリア発生装置によって身動きが取れなくなった二匹を抱き抱え、虚空へと飛び去って行ったのだった。

 ……ふ、カッコ付けやがって……(謎のテンション)

 

 

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