うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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迂闊な発言地雷のもと

「……だー!!終わる気がしねぇ!!」

「明らかに量が多すぎますからね……」

 

 

 いや、確かにここの面々は色々とわけのわからんスペック持ちだけど、単純労働が得意かと言われればそれは違うんだわ!!

 

 ……ってなわけで、やってられるかと発掘()したベンチに座り込んで休憩する俺である。

 いつの間にか一緒に行動していたDMさんも交え、束の間の一服タイムだ。

 いやまぁ、俺タバコ吸わんけども。そもそも吸ってたとしてもこの状況じゃあ吸わんけども。焼け落ちるし。

 

 

「……あ、なるほど。ROUTEさんがイライラしてたのそのせいか……」

「脳内で思考する分には問題ありませんが、それを口に出すのは止めておきましょうね、貴方。運良く今回は近くに居らっしゃらないようですが、もし聞かれていたらことですよ?」

「おおっと」

 

 

 そこまで考えて、なんであんなにROUTEさんがピリピリしていたのかを理解してしまった俺である。

 ……ヘビーとまでは行かないものの、あの人結構吸う方だからなぁ……タバコ休憩できずにイライラしてたのかあれ……。

 

 なんてことを呟けば、横合いからめっ、とばかりにDMさんに指摘を受けたわけである。ううむ、口は災いの元……。

 なんとはなしに、左右と前後を確認。……確かに、近くにROUTEさんの姿は無いようだ。

 まぁ、向こうがその気なら後から『失礼なことを言った?YESorNO?』……みたいな選択肢を捏造してこっちの発言を確認する、みたいなこともできそうなのであくまでもこの場では……と注釈が付くが。

 

 

「おや、彼女はそんなことまでできるのですか?」

「いや、実際に確かめたことはないけど、それくらいできないと隠しキャラを標榜するのは無理かなーって」

「まさかのメタ視点」

 

 

 なお、これはあくまでも俺の予測であり、本当にROUTEさんがそんなことをできるのかは不明である。

 ……いやまぁ、今まで散々似たようなことはしていた為、できないと仮定してしまえるようなものでもないのだが。

 

 閑話休題。

 ROUTEさんのイライラの根幹的原因に目星が付いたわけだが、かといってこの状況が好転するかと言えばノーである。

 ……行動を急かされる可能性は減らせるかもしれないが、それ以上を求めるのは無理がありそう、みたいな?

 

 というか、元を正せば大量発生した落ち葉が悪いのだから、責任とか悪役とか全部そっちに受け持って貰えばいいじゃん……みたいな部分もなくはない。

 

 

「落ち葉が悪役……というのも、少々正気を疑う話ではあるのですけどね」<ハイオチャドウゾ

「でもこれが一連の大量発生と関係があるなら、落ち葉に見える生き物である……みたいな可能性もなくはないからなぁ」<ハイオチャドウモ

 

 

 水筒に入った暖かいお茶をコップに注いで差し出してくるDMさんに礼を言いつつ、ずずずとそれを啜る。

 

 ……少し前まで暑くて仕方なかったものだが、月を跨いだ途端に寒くなったものだから季節感がおかしくなっている気がしないでもない。

 いやまぁ、この大量発生は全て秋になったからなのだから、ある意味では涼しさ云々より遥かに秋の訪れを告げている、とも言えるわけで季節感云々を口に出すのもおかしな話ではあるのだが。

 

 

「眉間に皺が寄ってますよ、折角の休憩なのですから余計なことは置いておくのが宜しいかと」<ハイオチャウケドウゾ

「ああはい、お茶請けどうも……いやどっから出したのこれ?

「あらあらうふふ」

 

 

 等と唸っていたら、またもやDMさんから嗜めるような声。

 ……休む時は休むことが最優先であり、そのタイミングで他のことを考えるのは寧ろ非効率的である、と言われればこちらとしても頷くより他ないのだが……そのために何処からか和菓子セットが出てきたら突っ込まざるを得ないというか?

 

 彼女の取り出した盆の上には、色とりどり・選り取り見取りの和菓子達の姿が。

 ……何処かの銘菓っぽいものが混ざってる辺り、取り寄せたものなのだろうか?

 

 まぁ、折角の好意なので一つ──生八つ橋を貰って口に運ぶ。

 独特な生地の食感と中のあんこの甘さは、自身の右手にあるお茶の苦味と良く合う。

 

 

「……いや、何やってるのさ二人とも」

「おっとCHEATちゃん。流石にぶっ通しで掃除してたら飽きちゃってね。どう?CHEATちゃんも食べる?」

「……その前に、後ろを見た方が良いと思うよ?」

「後ろ?……あっ

 

 

 そんな感じで両者に舌鼓を打っていると、たまたま通り掛かったCHEATちゃんが呆れたような声をこちらに掛けてきた。

 なので、彼女にもお茶を進めたのだけれど……後ろ?

 ジト目でこちらを見てくる彼女の視線がすいと俺達の背後に動き、それを思わず追い掛けると……。

 

 

……随分と、良いご身分じゃねぇか

「あー、えーと。……ROUTEさんも飲みます?」

とっとと掃除に戻れぇっ!!

「サー!イエスサー!!」

 

 

 ベンチに手を掛け、こちらを見下ろすROUTEさん()の姿。

 ……勿論懐柔策は不発に終わり、手元の茶を溢さないように慌てながら俺達は掃除に戻ったのだった。

 

 




そういえば一年経ちました。これからも宜しくお願いします。
良い機会なので、ここからしばらくキャラクターの簡単な説明でも載っけようと思います。とりあえず各話毎に一人ずつ。


○ダミ子さん

…元となるのは『ダミーデータ』。
 そのせいなのか若干(?)存在が不安定。
 見た目は『ぼっ○・ざ・ろっ○』の主人公に近いが胸元にスイカが二つ付いている。

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