「なるほど、別の世界のTAS君、ねぇ」
「そういう貴女はMODさん、って言うんだってねっ。こっちではあんまり聞かないタイプの人だから、一体どんな感じの人なのかなーって思ってたけど……」
「思ってたけど?」
「案外普通だねっ」
「 」<ピシッ
……あ、MODさんが固まった。普通扱いされるのはNGだったか……?
あのあと、とりあえず帰るか……とばかりに喫茶店を後にした俺達は、そのまま家に戻ったわけなのだけれども。
どうやらそれぞれの用事が終わったらしく、家に戻ってきていたMODさん達と鉢合わせすることとなり、冒頭のやり取りへと繋がったのであった。
で、見た目は何時ものTASさんなのにも関わらず、表情がコロコロ変わるその姿に彼女達は困惑しっぱなし。
その流れで(何故か)自己紹介へと発展し……結果背後に宇宙を背負う羽目になった、と。
なんというか、ある意味予想通りの結末である。
「……こいつやべぇ」
「ん?どうしたのROUTEさん、TASさんがヤバイのは何時ものことだと思うけど」
「その発言、後で本人から詰られても知らねーぞ……」
そんな中、何やら戦慄したような表情で一人呟くROUTEさんが居たため、一体何をそんなにびっくりしていたのかと問い掛けることになったのだけれど……あれ、なんで俺が追い詰められてるのかなこれ?
ほ、ほら?詰られる云々に関しては貴方が黙ってくれればなんとか……ならない?
ええと、ここにいるのはTAS´さんだけど、別に本来のTASさんと接続が切れたわけじゃないから、本人にもさっきの発言は普通に聞こえてる?
……うん、おかず一品追加で勘弁して貰えないかな?
デザート追加なら手を打つって言ってるよ、とTAS´さん越しに伝えて貰いつつ、改めてROUTEさんの方に向き直る俺であった。
……バカを見るような視線についてはスルーの方向で。
「で、何がヤバイので?」
「……TASとこいつだと、未来処理のやり方が全く違ぇ」
「わぁ」
……そりゃやべぇや。
改めて聞き直した問題とやらの内容に、思わず愕然とする俺である。
何がやべぇって、それはつまりTASさんに
これ以外に問題になるようなところなんてあったかな?……と首を傾げる俺である。
「ここにいる奴らだと誰も止められねぇぞ、こいつ」
「……なぁんだ、そんなことか。心配して損した」
「そんなことかって……お前なぁ、
「うん、わかった上で問題ないって俺は言うよ。なんてったって、このTAS´さんもTASさんであることに違いはないからね」
「……そうかい」
どうやら、このTAS´さんは本来のTASさんよりも遥かに抑えが効かない可能性が高い、ということをROUTEさんは気にしていたらしい。
まぁ、元々のTASという概念に近いのが今のTAS´さんだと言うのなら、持っている能力的にTASと呼んでもおかしくないという程度の……ある意味『近似』と呼ぶしかないこっちのTASさんよりも危険度が高い、というのはわからないでもない。
だって彼女がネットミーム的な意味でのTASさんなのだとしたら、その
でもまぁ、その辺りの問題について、俺は一切心配していない。
何せここにいる彼女は、TASさんが人格……中身?を交代することを許している人物。
言い換えるとTASさんにその身分を保証されている人物、ということになる。
ならば、その彼女を疑うというのはTASさん自身を疑うことに等しい。
……やることなすことに困らされることはあれど、
いやまぁ、何かしらやらかした結果俺が被害を被る可能性、みたいなのも疑ってはいないんだけどね?
その場合はできる限り被害を俺一人で納めて欲しいなー、くらいの感情はあります、はい。
……などと述べたところ、ROUTEさんからこっちに向けられる視線は
「……ん、こっちのお兄さんはなんというか……あれだねっ!」
「あれとはなんだあれとは。もし悪い意味なら徹底抗議するぞ俺は」
「んー、多分悪い意味じゃないよ?良い意味とも言い辛いけどっ」
「いや、どっちだよ」
なお、話題の中心人物であるTAS´さん本人は、相変わらず天真爛漫な笑みを浮かべていたわけだが……なんだろう、ニコニコってよりニヨニヨ、みたいな擬音が似合いそうな感じになってないそれ?
そう本人に指摘したものの、彼女は「なってないよっ」とごまかし続けていたのだった。
○ROUTEさん
…現状一番最後の追加メンバーにして隠しキャラ。
選択肢という形で未来を見ることができる能力者であり、お兄さんよりもちょっとだけ年上。
口調が男性のそれであり、かつ見た目もコートによって体型が分かり辛く性別を誤認されることがほとんど。
寧ろそれを狙っている部分が強く、嗜好品のタバコなども合わせ自身の動きによって選択肢をある程度操作しているとかなんとか。
見た目は『F○Ⅶ』の元隠しキャラ・銃使いが一番近い。……まさかの男性キャラ。