うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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でっかいサイコロをシュー!

「多人数でやるゲームと言えばボードゲーム」

「だからってこんな本格的なものにせんでも……」

「ある意味予行練習。冬になったらDMの出番だし」

「……それもそうか」

 

 

 というわけで(?)、体()型ボードゲームのお時間である。

 ……え?体感型じゃないのかって?それは昔(具体的には前周回冬)にやったからね、仕方ないね。

 というか今回も冬ごろにまたやるだろうから、それはその時のお楽しみ(?)にしとく必要があるというか。

 

 ともあれ、今回のそれが具体的にどういうものなのかというと。

 内容としては、実際に別人の人生を楽しむもの……ということになる。

 

 

「キャラメイク有りのタイプ。いつもとは違う自分を楽しむのもあり」

「それはいつもと違いすぎやしないかい?」

 

 

 なので、TASさんなんかはわかりやすくいつもの自分とは別の姿──具体的にはむくつけきマッチョになったりしていた。

 ……顔だけ元のままなので色々とあれである。

 中には特に今の自分と変えていない人もいたが、その辺りは自由とのこと。

 

 

「……あのぉ、ところでなんで私の姿は変化しないのでしょうかぁ……?」

「忘れたのダミ子。貴方は今の姿以外は封じられていることを」

それゲーム世界でもダメなんですかぁ!?

 

 

 なお、例外の一人であるダミ子さんは、変える気満々で挑んだものの禁止と言い渡されて落ち込んでいた(orz)

 まぁ、思い出せない過去の姿はともかく、今とは違う姿になってみたいという欲すら満たせないのは御愁傷様というか……。

 

 

「まぁまぁ。私もデフォの姿だし仲良くやろうじゃないか」

「MODさん……!……って、貴方のは単にいつものことだから飽きてる、ってだけの話じゃないですかぁ!!」

「バレたか」

 

 

 ついでに、そうして落ち込んだダミ子さんを励ますために声を掛けたMODさんがいたけども……こっちは姿を変えるのなんて日常茶飯事、ある意味では今のダミ子さんと対局にある人なので「騙されるかぁー!」って感じにおこられていたのだった。

 

 

 

;・A・

 

 

 

「ルーレットタイプとサイコロタイプ、どっちがいいと思う?」

「そもそもの話として、それそんなに巨大化させる必要ある?」

「ある(鋼の意思)」

「そ、そうか……」

 

 

 テーブルサイズのルーレットと、人の頭より遥かに大きいサイコロ。

 ……そんなビッグサイズ二択なんてされても一般人には無理なんだが?……というもっともなツッコミは普通にスルーされた。

 パーティゲームなんだから慣れて、とはTASさんの言だが……いや慣れないが???

 

 ともあれ、比較的まだどうにかなりそうなサイコロを選択し、ようやくゲーム開始である。

 一番手となったTASさんは、早速その自慢の肉体でサイコロを転がし……。

 

 

「……寧ろ普段より動き辛い」

「だろうね……」

 

 

 どうにもしっくり来なかったのか、いそいそと肉襦袢を脱ぎ始めたのだった。

 ……なんでもいいけどそれ着ぐるみみたいなものだったのね……。

 

 

「体験ゲームだし、実際ゲーム機に飛び込んだし、なんというかこう組成から変わってたイメージ……みたいな?」

「まぁそんな感じ。……よくよく考えたらそもそもゲーム機に飛び込んでるのもおかしいんだけども」

 

 

 身軽になった姿でぴょんぴょんと升目を駆けていくTASさんを見送りながら、隣のMODさんとあれこれ会話する俺である。

 ……いやまぁ、企画協力DMさんだったので彼女の協力あってこそ、というやつなんだろうけどね?

 でももうここまで来ると本走・本番と何が違うんだろうなって気分に……え?こっちは電子の世界であっちは現実(リアル)の世界?

 それはそれでリアルにゲームより難解な遺跡があるってことになるんだよなぁ……すっげぇ今さらだけど(今まで踏破してきたものを思い出しながら)

 

 

「ふむ、私達は君の言う遺跡とやらには行ったことはないけど……どれくらいアレだったんだい?」

「探索型のゲームが一本作れそうなくらい」

「んーTAS君が好きそうだね!(当たり障りのない表現)」

 

 

 なんとも綺麗な笑顔で返してくるMODさんに、思わず苦笑してしまう俺である。

 ……はっはっは、笑ってるけどこの周回のノリだと君らも以前の俺と同じことやらされる可能性大なんだからな。

 具体的には指がギリギリ掛かるくらいの幅しかないところを腕の力のみで登攀させられた挙げ句、何をとち狂ったのかそこから腕の力だけで右斜め上にジャンプして同じ幅に指を引っ掛けさせられるとか。

 

 ……いやまぁ、一応壁を蹴って飛んではいるんだけど、ほぼほぼ垂直に移動しないと(純粋に壁を蹴ると)谷底に真っ逆さまなので、必然的に腕の力だけで飛んでいるような形になるというか。

 おかしいねー、あれってゲーム内の表現であって、リアルの人間ができるようなものじゃないはずなんだけども。

 

 

「その言いぐさだと……できるようになったのかい?君も?」

「できるようになるまでつきっきりで指導されたからね……なお指導してる本人はこんなことしなくても登れる模様」

「ええ……」

 

 

 ジャンプの最高到達点、一瞬上昇も下降もしてないそのタイミングで更に跳ぶ。

 ……すなわち二段ジャンプを普通に納めているTASさんからしてみれば、わざわざ壁を登るのなんて非効率極まりないのだ。

 まぁ、そっちの方が高等技術なのは誰の目から見ても明らかなので、そっちを覚えろと言われなかったことだけは幸運だと思うのだが。

 

 なお、あくまで俺には無理なだけという話なので、ここの不思議ガールズなら覚えられる……というか、そもそも壁蹴りについては以前のあれこれで覚えている人の方が多いので、そろそろ空中ジャンプ・及びその派生である空中飛行の指導に入ろうとしている……と告げたところ、MODさんはこの世の地獄を見たような表情を浮かべていたのだった。

 ……うんまぁ、そんな顔になるのも仕方ないね。

 

 

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