「……もしかして、ポージング決めたらアレ再現できるんじゃ……?」
「おいバカ止めろCHEATちゃん、確かにちょっと頭を過ったけどそれは限度越えだ」
「……あのお二人は何を言っているんですの?」
「小学生みたいなごっこ遊びのための会話」
……いやTASさん、こっちも見ずに致命の一撃ぶっぱするの止めようぜ。
俺は致命傷で済んだけど、CHEATちゃんぶっ倒れてピクピクしてるし。
外での買い物を終え、家に戻ってきた俺。
さっきまで背後でうろうろしていたスタンドさんは家に戻るなり俺の背から離れ、何処かへと消えてしまった。
恐らく家の中にはいるのだろうが、その辺りの気配とか察知できない俺にはさっぱりである。
そんなわけで、さっさと気持ちを切り替えて夕食の準備をしようと思ったのだが……それに待ったをかけたのがCHEATちゃんだった。
遺跡から戻った当初は脱け殻のように転がっていた彼女だが、ある意味スタンドさんという存在そのものが
以前にも増して元気な姿を見せているわけなのだが……もしかすると空元気だったりするのかも?
まぁ、どっちかというと形のあるものを求めていた感じがあるからなぁ、この子。
……なんて思いながら、彼女のノリにつき合ってあげる優しいお兄さんなのであった。
「その結果思いっきり蹴られていることについてはどうお考えで?」
「子供の可愛い反抗心だよね、いいと思うよ」
「シネッ!!ソノママシンデシマエ!!」<ゲシゲシ
……え?そんなこと言うから蹴られる羽目になる?
それがストレス解消になるんならそれでいいんじゃないかな?(適当)
「冬の鍋はとてもおいしい」<モグモグ
「ほらTASさん、豆腐ばかりではなく白菜やお肉もどうぞ」
「やだ、今日は豆腐の気分」<モグモグ
「偏食家じゃないんですから、もう」
はてさて、夕食の時間となりみんながテーブルを囲んでいるわけなのだけれど。
いつも通り鍋奉行力を発揮したAUTOさんは、やけに豆腐ばかり食べているTASさんに甲斐甲斐しく世話を焼いている。
……豆腐ばっかり食べることで何かの反応か短縮を狙っているんじゃないかと思うのだが、その結果AUTOさんに付き纏われる結果になるんならあんまり意味はないんじゃないかなぁ、と思わないでもない俺である。
いやまぁ、TASさんのことだからこうして纏わり付かれることを前提に何かを企んでいる、という可能性も否定できないのだけれど。
「……相変わらず、お兄さんはいつでもどこでも私が短縮を狙っていると勘違いしている」
「違うの?」
「今はスーパープレイ。こうして豆腐ばかり食べることで明日のジャンプ力を溜めている」
「似たようなもんじゃないか」
というか、豆腐を食べるとジャンプ力が溜まるってのもよくわからんのだが???
……まぁ、TASさんのすることを真面目に考察するだけ無駄なのも確かなのだが。
いや、正確には手前の情報だけで考察すると結果が斜め上になるから対処しきれない、という方が近いような気もするけども。
ともかく、そうして賑やかに鍋をつつく俺達を他所に、なんとも微妙な空気を放つ者が一人(?)。
「はい、あーん」
『いや
「あーん」
『いや人の話を聞けぇ!?』
「……あの二人は何やってるんだい?」
「後から来た方が妹みたいなものですよね、とかなんとか言いながらスタンドさんに餌付けしようとしているDMさんの図ですぅ」
「ええ……?」
それは、本来同種同一の存在であるところのスタンドさんとDMさん。
何故か隣に座らせたスタンドさんに、小皿によそった熱々の湯豆腐を食べさせようとするDMさん……という、微笑ましいのかコントなのか微妙に判断に困る絵面が展開されていた、というわけなのである。
……え?微笑ましいのはともかく、なんでコントか何かみたいな感想が出てくるのかって?
そりゃ勿論、DMさんが箸で掴んだ湯豆腐をスタンドさんの頬に突き刺しているからに決まってるだろ?
いやまぁ、相手側に実体がないので突き刺さっているだけで、本来なら頬にあっつい湯豆腐が当たって跳び跳ねてるだろうけども。
『ええい、いい加減諦めい!!何度やっても結果は同じ!他者の干渉は
「えいっ♪」
『あっつ!?』
「あ、効いた」
「流石はDM。必要な式をもう探り当てた。あとで教えて貰おう」<ワクワク
……なお、あまりにしつこいDMさんの動きに、いい加減キレたスタンドさんが声を上げたのだが……そのタイミングでどうやら霊体?に干渉する
そんなことを思いながら白菜を口に入れる俺なのであった……。