うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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君のために僕はプレゼントを確保する

 はてさて、いつも通り()にCHEATちゃんによる改造が進む裏で、俺達も俺達で動くことに。

 目的は勿論、こっちに残ってるサンタさんの送還である。

 彼……彼女?がこっちにいる限り、この世界に真の平和は訪れないからね、仕方ないね。

 

 

「その言いぶりですと、件の方の目的?……を達成させる方向で進める、ということでよろしい?」

「まぁ、そうなるねぇ。パスポートなしで帰れるのにまだ帰ってないってことは、何かこっちに心残りがあるってことだろうから」

 

 

 AUTOさんからの質問に、そう返す俺。

 あとはまぁ、一応相手に確認を取る、という目的もなくはない。

 ……なんの確認かって?パスポートの使用許可だよ!

 

 無くても帰れるとは言うものの、それでもあのパスポートは彼女の持ち物。

 ならば、勝手に使うのは良くない……というか下手をしなくても犯罪である。

 世界を救うのに罪の一つや二つ、という意見もあるだろうが犯さなくていい罪なら回避するのが普通、というか。

 

 ……なんてことを話したところ、AUTOさんから返ってきたのはキョトン、とした顔なのであった。

 いや、今の話にそんなキョトンとするような要素あった?

 

 

「あ、い、いえ。なんというかこう、大抵こういう話は道理を押し退けるのが普通、みたいな気分でいたと言いましょうか……」

「AUTOさんが言っちゃダメなやつだよねそれ???」

 

 

 貴方区分的には堅物委員長系でしょうに。

 などとツッコミを入れれば、彼女はほんのり頬を染めつつ「私も染まったということです」などとお茶を濁したのだった。

 

 

 

・∀・

 

 

 

 大まかな方針が決まったので、その日は解散。

 時刻的にもう次の日になりかけだったため、一度休んでから行動を開始しよう、ということになったのだった。

 ……まぁ、まさか今からサンタさんの家を探す、というわけにもいかないだろうし。

 

 で、そのまま時間は流れて朝頃。

 休みと言うこともあってぞろぞろ集まってくる面々に朝食の豚汁とおにぎりを渡しつつ、今日の予定の確認である。

 

 

「まず、DMとスタンド、それからCHEATの三人はパスポートの改造」

「私がそっちなのは昨日の話からわかるけど……他の二人はなんで?」

「位相干渉の変数探知のため。二人をいい感じに動かせば数値の特定も早い」

「なるほど、高位存在を用いてのソナーのようなもの、ということですね」

 

 

 まず真っ先に告げられたのが、今回部屋にこもりきりになるであろう『パスポート改造チーム』。

 改造の主体となるCHEATちゃんを筆頭に、彼女の手足──主にセンサーとかの役目としてDMさん&スタンドさんの神様コンビが抜粋された。

 

 ……正直なところ、神様を顎で使うかの如きその組み合わせは本人達的にどうなのだろう?

 などと心配しないでもなかったのだが。

 

 

「そういえば、CHEATさんとコンビを組むのもなんだか久しぶりな気がしますね?」

『おい、(わし)もいるからな?確かに同一扱いではあるだろうが』

「……まぁ、とにかく今日はよろしくね」

 

 

 寧ろ乗り気に見える辺り、あの面々の相性は案外良いのかもしれない。

 

 それはそれとして、次の組み合わせは家に残る組である。

 

 

「それ、わざわざ指定する必要があるのかい?」

「あるよーすっごいある。残る奴は家でやること終わらせなきゃいけないからね」

「……あー、もしかしてだけど、君は」

「俺サンタ側の組なので……」

 

 

 MODさんが不思議そうな顔をしてこちらに声を掛けてくるが、これに関しては特に捻りも何もない。

 単純に、これから家のことをする人間が全員不在になるので、その穴埋めをしろというだけの話である。

 

 まず先程も述べた通り、普段色々な家事を手伝ってくれているDMさんが抜ける。

 次に実質的な家主である俺が抜け、最後にこの中ではあくまで手伝いに近いポジションのAUTOさんも抜ける。

 そうなると、必然的に残るのはMODさんやダミ子さん、ROUTEさんの内の何人か、ということになるわけだ。

 

 で、その中でダミ子さんに関しては、その容姿がサンタさん(娘の方)とほぼ同じであるということを利用しなければならない、というパターンを引いた場合出動命令が下るため必然待機となる。

 

 つまり、ほぼほぼ確定的にMODさんとROUTEさんの二人が家事をすることになる、ということになるのだ。

 

 

「……俺に料理や洗濯をやれと?」

「まぁ、そういうことになりますね。一応手は離せないなりにDMさんに聞いて貰えればある程度のアドバイスは貰えると思いますので、二人いれば最低限くらいはこなせるんじゃないかなーと」

「おーい君?しれっと私も家事ができない扱いしてないかい?まぁ実際そこまで上手いわけでもないけども」

 

 

 それを聞いて、愕然とした様子を見せているのがROUTEさんだ。

 ……どうやら昨日の流れで、自分もサンタ側に加わるのだと思っていたらしい。

 まぁ結果は今述べた通り、彼女の今日の役目は家事全般なわけだが。

 

 なお、隣のMODさんがもう少しそこら辺に明るければROUTEさんを連れていく、みたいなことも考慮するはずだったのだが……。

 壊滅的と言うほどではないものの、わりと家事下手な方に含まれるMODさんは、少なくとも一人で家の全てを任せるに足る相手でないことは明白。

 

 結果、一人なら無理でも二人なら、的なノリでROUTEさんの残留が決まることになったのであった。

 

 なお、ダミ子さんは端からあてにしてはいけない。

 皿拭きとか洗濯物を畳むとかの単純作業ならともかく、それ以外についてはまず洗濯機に入れる洗剤やら柔軟剤やらの選定の時点でミスるからね、どうしようもないね。

 

 まぁ、本人はその評を聞いて「妥当ですぅ」とか抜かしていたわけだが。

 

 

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