うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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どうして神様は発生するんだろう?

『では清聴するように』

「はーい」

 

 

 はてさて、スタンドさんが小さい神様の横に立ち、彼女の言葉を翻訳すると宣言してから早数分。

 その上でもたらされた情報を前に、俺達はむむむと唸っていたのだった。

 

 

「まさか神様が小さい理由が、その力が何らかの理由で失われていっているからだとは……」

「ROUTEは気付かなかったの?」

「いや、前々から小さかったし……流石にここまででは無かったかもだが」

 

 

 ROUTEさんが出奔したのがいつ頃なのかはわからないが、その当時からこの神様が小さかった、という事は間違いないらしい。

 なので、神様が小さい事そのものには違和感を覚えなかった、と。

 

 ……うん、今さらながらに思うけど……。

 

 

「ROUTEさんって意外とポンコツだよね……」

「んなっ」

「隠しキャラだからといって無条件にスタメン確定ってわけでもない。そう思い知らされた今日この頃」

「て、てめぇらなぁ……?!」

 

 

 基本的にはデキる人、ってイメージだったROUTEさんだが、ここに来てからそのイメージが覆されっぱなしというか。

 服装一つ言葉一つ、それぞれは大したことのないものでも積み重なると処理が重くなる……みたいな?

 

 その辺り、ある意味ではAUTOさんとは似た者同士、ってことになるのかもしれない。……どっかからくしゃみの音が聞こえた気がしたな?

 

 

「……!……!!(私を無視して楽し気に話すんじゃないよ、とでも言いたげな動き)」

『お主らわざとやっておらんか?』

「おおっと」

 

 

 と、ここで神様ツインズから抗議の視線が。

 ……よく考えたら神様の祠でそこにいる本人を無視して話し込む、とか無礼以外の何物でもないので反省する俺達である(ROUTEさんだけ「なんで俺まで……」みたいな顔をしていたけど小さな神様に涙目で睨まれて呻いていた)。

 

 で、そのまま話を戻すと。

 どうやらこの小さな神様は、俺達に自身が小さくなってしまった理由を調べて欲しい、という事になるらしい。

 

 

「調べて欲しいってことは、本人にもわからないってこと?」

『みたいだの。どこかの誰かに力を奪われている、ということはわかるがそれがどこの誰なのか、というところに関してはてんで掴めぬ、と言っておるぞ』

「!、!(そうそう、とでも言いたげに首を縦に振る小さな神様)」

「本人的には死活問題なんだろうけど……こうして見てる分には和むとしか言いようがないな」

「!?」

「……お兄さんの口の正直さは美徳だと思うよ、うん」

 

 

 ……やっべ、口に出てた。

 露骨にショックを受ける神様を励ましつつ、大まかでもいいので目的地がわからないか、と必死で聞き出す俺なのであった……。

 うん、TASさんの生暖かい(※当社比)視線が辛い……。

 

 

 

;・A・

 

 

 

「そういえば、結局奥で身を清める……云々の話はただの方便だった、ってことでいいのかな?」

「ああ?……あー、どうだろうな?」

「なにその含みのある返事」

 

 

 ぽりぽり、と気まずそうに頭を掻くROUTEさんに、思わず身構える俺。

 そんなこちらの姿をジト目で見た後、彼女は小さくため息をこぼしたのだった。

 

 

「一口に未来視っつっても幾つか種類があんだろ?」

「んん?まぁほんのり詳しい程度には知ってるけど」

「いやどっちだよ」

 

 

 知らねぇのか知ってるのかわかんねぇよ、とツッコんでくるROUTEさんだが、俺のそれはある意味付き合いで覚えたようなものなので明確に知っている、と言い辛いのがポイントというか。

 まぁともかく、俺の知る区分けによれば未来視とは大きく分けて二つ。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()か、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()かのどちらか、である。

 

 

「……ああまぁ、その区分けでも間違いはねぇっていうか、今回の説明には寧ろ適してるけどよ……」

「あれ?」

 

 

 どうやら、向こうが思っていた答えとは違う様子。

 ……いやでも、説明には丁度いいらしいので結果オーライだろう、多分。

 

 

「前者は予知夢の中でも正夢タイプ、後者はお告げタイプだな。それと前者は見たものの解釈の幅がほとんどなく、後者は時に『読み取る』って手順を必要とするんで咄嗟には使えねぇ、みたいな問題点があるな」

「なるほど。で、それがさっきの話とどう関係が?」

「……神様に力を借りてるようなもん、っつったろ?」

 

 

 俺は違うけど、と遠回しに自身の特殊性を主張するROUTEさんはスルーするとして。

 彼女の言うところによれば、この里の能力者というのは優れたものになるほど神の声を聴くのが上手くなる……みたいな感じなのだという。

 そして、現状一番優れている長老さんは、そういった神の声を『お告げ』という形で聞くらしく……。

 

 

「まさか……」

「……そこの柱の裏手にはもう少し奥まで行ける道があってな。その先は滝壺なんだ」

「oh……」

 

 

 音はすれども音源がない、と思っていたらそんなところに隠れていたとは……。

 思わず唖然とする俺に、ROUTEさんは小さな声で「色ボケババァめ」とぼやいていたのだった。

 

 

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