うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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ライバル役(推定)が多すぎる

 四天王五人目、かつ最強の存在……などという、さっきの成金君よりテンプレ感マシマシのこの少女。

 よくよく見ると、それ以外の部分でも色んなテンプレ感を感じる仕様になっていたのだった。

 

 

「まさかのアルビノだと……」

「ノー。目の色を見ればわかるはず」

「……あ、確かに。普通に黒い瞳だ」

 

 

 まずはその髪の色。

 なんとまぁ目立つことに、彼女のそれは新雪のような真っ白なものだったのである。

 

 一応、老いによって白くなった髪……というよりは、単純に色素の無い白……って感じだったため、ならばアルビノなのだろうか……と声を上げたものの、本人からの申告により瞳の色が赤ではなかったため違うか、と判断することになったのだが。

 ……あれ、でも必ずしもアルビノの人はみんな赤い瞳、ってわけじゃないんだっけ?

 

 

「確かに瞳が青い場合などもあるようですが……色素が薄いということに大差は無いはずですわよ?」

「なるほど……じゃあアルビノではないか……」

 

 

 なるほど、彼女の瞳は紛れもない黒。

 要するに色素がしっかり存在しているということであり、ならば先天性のモノであるアルビノには当たらない。

 ……後天的に髪の毛だけ色素が抜ける、みたいになれば可能ってことになるわけだが、それはアルビノではないので彼女の発言に間違いはない、と。

 

 

「それはそれで髪が白くなるような何かがある、ってことになるけど」

「その辺りはおいおい。それから先、私をよく知って貰ってから」

「うん?」

 

 

 ……なんか引っ掛かる言い回しだったな?

 まぁともかく、彼女に関しては髪色以外にも気になる点があるので、この話はここまでにして。

 

 そうこの少女、よく見なくても違和感たっぷりなのである。

 何故かと言われれば、その姿にこそ理由があった。……そう、TASさんと瓜二つなのである。

 左右に並べると黒と白のTASさん、みたいなことになるというか。

 

 そこまで思い至ったところで、彼女は薄く笑みを浮かべたのち、ようやく順番が回ってきたとばかりに自己紹介を始めたのだった。

 

 

「私は『沈黙の読書家』。親しげにちーちゃん、と呼んでほしい」

「……なんと?」

 

 

 

・A・

 

 

 

「ムゥ、流石はちーちゃん。颯爽と先生にあだ名呼びヲ強要するトハ、中々強かデース」

「むふー。こういう時は疾風迅雷。早急に攻め立てるに限る」

「……むぅ。なんだかポジション被りしてる予感」

 

 

 ……うん、なんで謎のどや顔晒してるんだろうねこの子。

 日本被れさんの感心した様子も、ついでに言うなら微妙に拗ねてるTASさんもよくわからんのだが。

 試しにその辺りを周囲の人に尋ねて見たのだが、一同を代表としたROUTEさんから「俺達に聞くな阿呆」と怒られてしまった。何故に。

 

 ……というか、結局君ら四天王はどういう目的で何のために私に挨拶してるんです?

 

 

「なんでってぇ……それは勿論、先生がこれからウチらの専任になるからですケドォ?」

「……はい?」

「ハイ、校長先生からの辞令デース」

 

 

 なんてことを宣ったら、ギャルちゃんが不思議そうに首を捻っていた。

 思わず首を傾げ返したところ、タイミングを見計らっていたかのように日本被れさんから渡される封筒。

 辞令、って辺りに嫌な予感がしたが、これの中に答えが入っているとなれば見ないわけにもいかない。

 

 そんなわけで、暗澹(あんたん)たる気持ちになりつつ封筒を開けたところ、私の視界に飛び込んできたのは次のような文面(意訳)であった。

 

 

『キミ、彼らみたいなの得意だよね?任せるからいい感じに育ててね 校長』

 

 

「……ふざけてやがる……(白目)」

「仕方がありませんよ。この学校、密かにと言いつつ結構な異能者がゴロゴロしてますから。……まぁ、そちらの方々とはあまり面識がないのですが」

「区分けが違うからな、そちらとこちらとでは」

「ウチらと比べても意味わかんないもんねー、TASさんちゃん達」

「うーん、今の一瞬でツッコミどころがもさっと増えた気がするぞぅ」

 

 

 具体的には他にもトラブルの種が隠れてそうだとか、あと他の能力者からしてもTASさん達は何かがおかしい、みたいな話とか。

 

 ……つまりあれだな?TASさん達の方が(強さはともかく)関わるうえでの厄介さは上であり。

 それを(少なくとも端から見た分には)制御できてるように見える私に対し、他の面倒も纏めて投げてしまえ……とばかりに強権を奮ったのがこのふざけた辞令を送ってきた校長である、と。

 

 

「よしわかった、つまりは下克上の時と言うことだな!皆のもの続け!この学校を我らが牛耳る時が来たのだ!」

「ハイ?」

「流石はお姉さん、話が分かる」<ワクワク

「読書なんかしてる場合じゃない。私も同行する」<ワクワク

「えっチョッ」

「諦めましょう、こういう時は気の済むまで暴れないと止まりませんから……」

 

 

 白黒二人の文学少女達が、私の蜂起に華を添える。

 ならば我らに負け無し!謎の全能感を胸に、私達は校長室まで爆進を開始するのであった。

 

 ……え?他の面々がおいてけぼりになってる?

 戦力的にはこの二人でお釣りが来るので問題はないね!(無自覚な煽り)

 

 

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