「むぅ、突然湧いた扱いは流石ニ承服しかねマスけど?」
「いやゴメンって……」
各自自室に荷物を置きに行ったのち、リビング相当の場所に集まり直した俺達。
人数が増えたことなどを踏まえ、各自分担して夕食などの準備をするためなのだが……そこで、先程の話について日本被れさんから不満を投げ掛けられることとなったのであった。
なお、ここにいない他の四天王達も、概ね似たような反応であったため彼ら彼女らを代表して彼女が……という形になるようでもあゆ。
まぁでもうん、いきなり『お前は突然現れたのだ、今までこの世界にいなかった存在なんだよ』とか言われて、いい気分になる人はいないだろう。
そりゃ、彼女達の言い分もわかるものというか。
……とはいえ、彼女達をTASさんが認知してなかった・できていなかったという時点で、完全な与太話と切って捨てるのも難しいわけで。
その辺りをあれこれと話しつつ、夕食の準備をすることにした俺なのであった。
「むぅ、蒸し返しタ私が言うのもなんデスが、この話広げちゃうんデス?」
「まぁ、完全に気にしないのもあれだし。……人参三本皮剥き宜しく」
「ハイハーイ。……ところで、今日の夕食はなんデス?」
「材料からなんとなく予想できるとは思うけど……みんな大好きカレーライスだよ」
「なるほどー。因みにらっきょはありマスか?」
「お、日本被れさんはらっきょ派か。一応福神漬けと一緒に用意してあるよ」
「ソレはよかったデース!……あっ、人参終わりマシタよ」
「いや早くね?」
日本被れさんから手渡された人参を四等分にしたあと
隣ではDMさんが皮を剥き終えたジャガイモを先に下茹でして、煮崩れないように準備中。
また、その他の面々は風呂場の掃除に駆り出されたり、はたまた広がった内装の把握に動いたりしているようでこの場にはいない。
そのため、今現在キッチンにいるのは俺と日本被れさん、それからDMさんとAUTOさんの四人ということになるようだ。
「ダミ子さんがニートしてられない状況、っていうのはいいことだ」
「ああ、そういえばROUTEさんに引き摺られていましたね」
「懲りずに部屋へ逃げ込もうとしていらっしゃいましたから、仕方のない話というやつですわね」
なので、恐らく一番重労働である風呂場の掃除をさせられているのだろう。
こっちにまで彼女の嫌がる声が聞こえてくるようである。『うわぁー!健康的な労働環境なんて嫌ですぅークソ食らえですぅー!!』とかなんとか。
で、『喧しい』と後頭部を叩かれて『スパルタ過ぎますぅー!!』とか叫んでそう。
……そんなことを考えているうちに用意してあった野菜を全て切り終えたため、今度は熱したフライパンに予め切り分けておいた鶏肉を投入。
火がある程度通るまで炒めたのち、様子を見てそれらを深い鍋にイン。
それからその上に野菜達も投入し、軽く火を入れたら水を入れて煮込みに移行……という感じにてきぱきこなしていく。
量が多いからね、手間取ってたら酷いことになるから仕方ないね。
「ウーン、昨日も思いましたが手慣れてマスねー」
「まぁ、基本的にうちで料理当番なのって俺だから。無論今ではDMさんの方が遥かに腕前が高くなってる関係で、基本的にはDMさん中心になってるけど」
「そう言って貰えると嬉しいですけど、そもそも私は原則食べませんので、やはり最後は貴方に味を見て貰いませんと」
(……前に味覚機能増設していたような気がするから、俺の手伝いとかいらない気がするけどなぁ)
まぁ、趣味の一つではあるので全く手伝わないのもあれではあるのだが。
あと、デザートとかだとDMさんもまだまだって感じだし。
で、デザートのことを話題に出したため、話の内容も必然そちらの方に移行。
今日はカレーライスがメインなので、デザートとしてはフルーツポンチでも作ろうかなぁ、という気分である。
「フルーツポンチ、ですか?」
「うむ。シロップに果物入れるだけで出来上がるお手軽さがいいよね。本来ならお酒とか使うらしいけど、生憎未成年が多いからサイダーになるけど」
「ああ、元々アルコールに果汁やシロップを投入したものをパンチと呼び、そこにフルーツの果肉も投入したものを特にフルーツパンチと呼ぶそうですね」
「フム?では何故ポンチと呼ぶヨウに?」
「元々フランスから入ってきた時にポンスと呼んだとか、はたまた英語のパンチを日本語に直した時にポンチになったとか、フルーツを入れたものを提供する際に当時の
「う、ウン?」
なんか唐突にフルーツポンチの解説が挟まった件。
……大人向けのデザートとしても提供しやすいとなれば、ROUTEさん辺りも満足だろう。あの人がお酒好きなイメージはあんまりないけど。
「お、じゃあ私はお酒入りを所望しておこうかなー」
「MODさん学生かつ年齢不詳でしょう、ダメです」
「えー。じゃあ沈黙してそうなおじさんになるからさー」
「ダメなものはダメです」
「えー」
あと、突然現れたMODさんがお酒を所望していたが、生憎貴方は学生なのでダメと返せば大層残念そうな声を上げていた、ということをここに記しておく。
……というか、仮にも先生相手に酒云々の話するんじゃないよ。