はてさて、怒涛の一時間目から時間は経過し今は四時間目。
昼食を前にしたこの時間は、一般的な生徒ならば空腹などから少々集中力が切れてくるタイミングである。
……え?二時間目と三時間目はどうしたって?
当たり障りのない普通の授業だったから、何事もなく終わりましたがなにか?
「そういうノを積極的ニ描写スルべきなのデハ?」
「その論理はTASさんの前では無意味だ」
「アー……」
「今日の授業は特に(飛ばしても)問題のない素晴らしいものだった」
「エエー……」
いやまぁ、そもそも学年入り乱れてるのに問題ないってなんじゃらほい、と言われたら俺も閉口する他ないのだけれど。
でも実際問題はなかったわけで、じゃあそれでいいんじゃないかなって。
……ああいや、一人だけ問題なしにできない人がいたなそういえば?
「……なんで私だけこんな目にあっているんだろうね?」
「そりゃ勿論、提出物の提出ミスって停学・ないし留年の危機が到来しないようにという
「こんなのDVと変わらないんだが!?」
それが誰かと問われれば、ご覧の通り涙目で提出物の山に囲まれているMODさんである。
今回俺達がみんな一つのクラスに纏められたことにより、一番割りを食ってるのが恐らく彼女だろう。
何せ今までなら適当に済ませておけばよかった提出物の提出先が俺になったことにより、彼女の抱える問題点を踏まえた上での提出物へと変化したのだから。
「おかしいだろう、これどう考えてもこのタイミングでやる必要性ないししなきゃいけないことでもないだろう常識的に考えて……」
「生憎とMODさんへの課題はTASさんによる厳正な審査を踏まえた上でのモノなので、返品も拒否も共に却下です」
「クソァ!!!」
まぁはしたない。
仮にも王家に列なる血筋の持ち主が、そのような乱暴な言葉遣いをするものではありませんよ?
……などとちょっとねちっこく忠告してあげたら、何故か縦に丸めた教科書が飛んできたでござる。解せぬ。
いやでも、ここである程度マナーとか技能とか高めておいた方が楽、ってのは本当のことなんだぜ?
他の人がどうなっているのかは不明だが、MODさんに関しては加入イベントがどっか行っても王女様絡みの話は普通に別枠なんだし。
「王女様?この人、他にもまだ何か属性が盛られるんっすか?」
「聞いて驚け同人ちゃん、なんとこの人とある国の王家に列なる人物で、なんなら普通に王位継承権も残ってるという、将来プレジデントになる可能性大の高貴なお方なのだ」
「高貴な、と言いつつ私に対しての扱い雑すぎないかい?」
「そりゃまぁ、普段の貴方の動きを見てると、ねぇ?主に提出物に対してのズボラさとか」
「ぐぬ、否定できない……っ!」
まぁ、実際に彼女が王家を継ぐというパターンは早々無いと思うが。
基本的には王女様がやるだろうし、それにしたってその内有名無実化して無くなりそうな気もするし。
なお、この辺りの話を聞いた同人ちゃんはというと、『属性過多っす……』とかなんとか言いながら昇天()していた。
……尊みだかなんだか知らんが、そういうものを前にして実際に気絶する人初めて見たな……。
とはいえそのまま気絶しっぱなしだと困るので、早急に現世に戻って来て貰うよう気付けを行う俺である。
「あまりにも乱暴すぎるっす……」
「何を言う、仮にこれをTASさんに任せた場合、最悪頭部にタンコブ何個積み上げられるか、みたいな実験に使われてた可能性大なんだぞ?」
「お兄さん失礼。そんなことはしない。やるなら競うのは大きさの方」
「どっちにしろ私の頭でやらないで欲しいんっすけど!?」
その際に乱暴に前後に揺すったことを抗議されたが……他に任せてたら真っ先にTASさんが立候補してたぞ、と返せば渋々(?)納得していた。……してるかなこれ?
ともあれ、話を戻してMODさんについてだけど。
彼女がうちの面々の中ではわりとタイムスケジュール的に忙しい、ということは事実。
三周目に当たって色々変わっていることもあるが、それでも彼女の表の顔・および裏の顔が変化していないこともあって、彼女に関わる問題というのは基本固定チャートが組める程度には把握されている、というわけである。
「固定チャート?」
「具体的には夏休み辺りに異世界旅行する必要とか」
「──
「外の時間経過を確かめるためにも、また妹さんに話をする必要がある」
「
「ということは……彼方の世界に置いてきたドローン達の調子もついでに見ておきたいですわね」
「あ、ピー蔵がどうしてるかも見ておきたいね」
「次から次ヘト謎のワードを積み上げるノ止めマセンか?????」
二周目の時点でこの世界と外の世界に食い違いがある、みたいなことは判明してたしなぁ。
……などと前周回からの引き継ぎメンバー達で話していたところ、今回から加わった面子達から凄い目で見られる羽目になりましたが問題は(多分)ありません。