「酷い目ニ会いマシタ……」
「お陰でいいデータが取れた」<ホクホク
はてさて、話の流れから日本被れちゃん達四天王チームの違い、とでも言うべきものを改めて認知する必要に駆られた……駆られた?TASさんは、それを理由に実験を開始。
結果としては上手く行かなかったわけだが……そこで得られた実験結果は、TASさんにとって貴重なものになったらしい。
……え?貴重な実験結果が取れるからって、大分無茶振りしてた?俺は見てないからその辺りは知らんな。
おにー!あくまー!!TASー!!!
という日本被れさんの抗議の声が立ち上ったが、その辺りは本人に思う存分ぶつけてもろて。
……再度実験が飛んできても困る、という感じで日本被れさんは黙ったが、それはそれとして。
「やはり日本被れのデータが一番興味深かった。流石は若干こっち寄りなだけはある」
「寄ってマセンよ!?」
私と貴方は別枠デス!……と拒絶する日本被れさんに、いやいや謙遜をとばかりに笑い返す(※当社比)TASさんであった。
……そういえばその微妙な笑い顔久々に見た気がするな?
ともかく、TASさんから渡された資料(この時間の提出物扱い)を確認したところ、確かに他の面々(読書家ちゃん以外)と比べ数値が高いのが日本被れさんである、ということは間違いないようだ。
実際にこの数字が何を意味するのかはよくわからんけど。
「わからないものを提出されて意味があるのか……?」
「こういうのは提出した、って事実が重要な部分もあるからね。世の中にはろくに提出物すら提出できない人もいるわけだし」
「……気のせいかな、遠回しに私のこと刺してないかい君?」
「そりゃ流石に被害妄想だよMODさん、今のところ君は提出物が滞ってたりしないだろう?」
「その内そうなりかねないから困ってるんだけどねぇ……」
「その辺りはほら、予測して先に先にって感じに終わらせてもろて」
そんな計画性があったら困ってないんだよなぁ、とか宣うMODさんにデコピンしつつ、提出された書類を纏める俺。
基本的には適当に添削してTASさんに返す、という形になるだろうが……何を添削すればいいんだろうなこれ。
数値だけじゃなくそれが何を意味するのかとか、そっちの目線からわかることとか書いてくれますか?……的な文章添えておけばいいのかな?
「……?毎フレーム解説いる?解説毎の表示時間一秒にも満たない気がするけど」
「いやフレームて。こうして紙に書いてあるモノにフレームとか関係な……キェエアァァァァアッ!!?数値が動いてるぅぅぅぅぅっ!!?」
「横からスワイプすると解説も出てくるよ」<スッ
「何その無駄に便利な機能!?」
なんてことを言ってたら、横からひょこっと首を出したTASさんが、提出された書類をちょいちょいと触る。
……途端、さっきまでの様子が嘘のように、紙面の上で文字通りに踊り始める数字達。
なんなら横からウインドウ……ウインドウ!?が引っ張り出され、その中に数値の説明らしき文字が流れていく始末。
いやまぁ、先程TASさん自身が告げた通り、表示される時間が一秒にも満たないせいで何が書かれているのかなんてまっったく読めないわけだけど。
「読めないならこうすればいい。基本的な操作はグラフィックビューアーと同じ」
「ああなるほど、あれと同じか。……ってことはこれ、あれの応用?応用は良くないんじゃなかったっけ?」
「基本操作が同じなだけで技術としては別物。いわゆる収斂進化ってやつ」
「あー、なるほど」
「ちょっと待って下サイ、いきなり謎の情報を放出するノハ!?」
「えー?」
そのあとすぐ、ここをこうしてこう(感覚派的な説明)すれば一時停止・ないし低速再生ができると聞き、試してみたところ彼女の言う通りであったため内容の確認に移行。
……しようとしたところ、再度日本被れさんからの制止が飛んできたため、仕方なくグラフィックビューアーがなんなのかを説明することに。
まぁその結果、「なんじゃこりゃ」とでも言いたげな顔でフリーズした日本被れさんとは裏腹に、目を輝かせ各種機能の説明を聞く新聞部君、という不可思議な光景が発生することになったわけだが。
……これあれだな、風聞をばら蒔く際にこのシステム応用すれば色々できるな、とか考えてる顔だな?
(このまま彼にこれを教えてもいいものか、という顔)
(その結果彼がこれを改良してくれるなら願ったり叶ったり、という顔)
(こいつ……という顔)
そうなった。……何が?
いやうん、グラフィックビューアーそのものじゃないらしいから、そこから技術が発展しても単にTASさんが活用できるものが増える、という話でしかないと言いたいのだろうけど。
でもほら、その結果日本被れさんが思考の迷路から戻ってこれなくなってるのは問題だと思うの。
「……ワッツ?我々は別の存在だったノデハ?原理の違い、性質の違い、源流の違い……イヤ、その程度のことでシカなかった?ソウカ、私達は一つであり、やがて一つであり、すなわち一つであり……(おめめぐるぐる)」
「正気に戻って」
「ぐえー!?」
「うわ」
不死身相手だからってそんな過激な。
……なんて感想が思わず漏れるようなスプラッタ展開に、思わず声を上げた俺なのであった。
……あ、以前想像したらエッチだとかなんだとか言われたので、一応視線を外しておきました、まる。