「新しい仲間も増えて手狭になってきた、みたいなことを言ったのは確かに俺だ。俺なんだけどさぁ……」
それで地下をホントに堀り始めるのは良くないと思うの。
そんな俺の叫びは、地下に設えたがらんどうの空間に、空しく響いたのであった。
「いやおかしいでしょ昨日の今日だぞ……数日前から準備してたってわけじゃないのもおかしいでしょ……」
TASさんが一晩でやってくれました(白目)
……うん、この広大な空間を用意するのに一日すら掛かってないってどういうことなので?
っていうか前からあれこれしてたと思ってたんだけど、そっちは穴堀りそのものとは別枠ってどういうこと???
「許可取りに行ってた」
「許可!?」
「流石にこの規模だと何も言わず・何も知らせずは無理。許可の申請にとても時間が掛かった」
「な、なるほど……流石のTASさんでも国を動かすのは無理があったか……」
「うん。まさか三時間も掛かってしま……どうしたのお兄さん、顔面から地面に突っ込んで」
「他の時間は!?」
「資材の用意」<フンス
「……なるほど」
……うん、この規模の地下空間を崩落させないようにしっかり建設しようと思ったら、あれこれと資材が必要になるのは当たり前だよね……。
そう思いつつ、なんとなく不安になって周囲を見回してしまう俺である。
「……なんで今不安そうな顔したの?」
「いやほら、建築系の話とTASさんって組み合わせだと、なんというか前衛芸術がそこらに多発する空間が生まれてそうだなって痛てててててて」
「
クラフト系ゲームとTASさんといえば、見た目明らかに無理があるのに一応バランスは取れてるので問題ない……みたいな建造物が多発するのがお約束。
ゆえに今回、そんな感じの建築が施されてるんじゃないかなー、なんて風に少し疑っていたのだけれど……うん、怒られましたね見事なまでに(白目)
まぁでも、言われてみれば確かにって感じでもある。
何せ今回、TASさんはちゃんと地下に空間を確保することを国に申請しているのである。
つまりは許諾を得てるってわけで、そりゃ公式コラボみたいなもんなのに向こうの面子に泥を塗るような真似するわけないわな、というか。
なので、久々の
「……うわぁ、滅茶苦茶広い……」
「お、CHEATちゃん達よく来たねーゆっくりしていってねー」
「いやなにその挨拶……ッテギャーッ!?ゼンシンマッカカッー!?」
(また何か失礼なことを仰ったのですね、貴方様……)
そうこうしているうちに、他の面々も地下に降りてくる。
現状はただ広いだけの空間だが、ここにあれこれと設備を継ぎ足して生活の質を高めていくのが今回の目的……とのこと。
要するにみんなでクラフトタイムってわけだが、今回TASさんは参加しないとのこと。
何故かって?資材がまだまだ足りてないみたいなんだよね!
「この空間を維持するための分は集めた。それ以上の分が足りてないから今から集めてくる」
「ふむ、道具は必要か?生憎純金製しか作れないが」
「
(……なんだか危ない話をしてる気がしますねぇ)
で、その資材獲得というのが、この空間の地下を掘ることで行われているらしい。
日本の地下に資材があるの?……って疑問もなくはないが、TASさんが掘ると出てくる……みたいなあれっぽいので問題はないのだろう、多分。
それを聞いた成金君が道具の補充役に名乗りをあげ、それをTASさんが快諾していたが……わかるぞ新聞部君、なんかこうこの二人の話を聞いているとむずむずしてくる、ってことは。
あれだ、少し見ないうちに二人の姿が徐々に角張っていく幻影が見えてくるというか、右手にピッケル持って
「アウトアウト、アウトだバカもん!素直に買え!!」
「痛っ!?」
「買うだけの時間がないから仕方ない」<スッ
などと言っていたら、良くないものでも見えたのかROUTEさんのツッコミが二人を襲う。
成金君にはジャストヒットし、TASさんには案の定逃げられたが……うん、ジリジリとにじり寄っている辺り、ROUTEさん側も諦めるつもりはないなこれ?
「何が貴方をそこまで突き動かすのか。別にいいじゃない
「ギリギリのところ攻めるの止めろぉ!!」
「無駄」<ヒュッ
「避けんなぁ!!」
「やだ」<ヒュヒュッ
「……なぁ、あれって」
「ええまぁ、ほぼ確実にTASさんの悪ふざけですわね……ROUTEさんは滅多に彼女に挑みませんから、それが楽しいのではないかと」
唐突に始まった追いかけっこ。
それはROUTEさん本人が、TASさんに遊ばれていたと気付くまで、半ば延々と続くものなのであった。
うーん流石TASさん、滅多にない機会であればしゃぶり尽くす所存の存在……。