「……それがこの状況の答え、ということかい?」
「まーそういうことになるねー」
どうにも収まりが効かなかったのか、『だったらMODさんのお仕事手伝ってトットト話を進めマース!!』とかなんとかほざき始めた日本被れさん。
その結果、こうしてTASさんと共にMODさんの仕事先にやってきた、というわけなのでございます。やだ、行動力の化身……。
「スパイと言うなら弾除けくらい必要デショー?そういうの得意なので任せてくだサーイ!」
「いやー、君に任せると話が(スプラッタに)変わるからちょっと……」
「
で、遭遇した途端開口一番に日本被れさんが告げたのが、自分を弾除けにしてもいいからさっさと正面突破しよう、というすさまじく脳筋な解決方法。
無論そんな見た目的にエグいことになるのはノーサンキュー、ということでMODさんには断られたわけだが……いや、そりゃそうだろうねというか?
「何故デス!?お得デスよ頑丈?デスよ便利デスよ!?」
「いや、仮にそうだとしても『一般人を盾にして突っ込んでくる』みたいな噂が立ったらそっちの方が問題じゃねぇかな……」
「ぐぬぬぬ……」
何がぐぬぬじゃ。
……というのはともかく、そもそもMODさんがこうして一人で行動しているのは、基本的に自身の評判を上げるため。
だというのに、誰か知らんけど一般人っぽい女の子を盾にして突撃してくるヤベーやつ……みたいな風評が付いてしまったら、それこそ評判ダウンするに決まっているわけで。
そりゃまぁ、それをやるのが早く・かつ実のところは誰にも被害のない安全な策、というのは本当なのだろうけど。
極論見た目が悪すぎるんだから選んで貰えるわきゃない、としか言えない俺なのであった。
……で、そんな俺の当然すぎるツッコミを受けた日本被れさんはうぐぅと呻いたのち。
「……わかりマシタ。つまりMODガールのせいだと思われなければよいのデスね?」
「はい?私のせいだと思われない?」
キッ、と鋭い視線をこちらに向けたあと、バッと自身の上着を翻したのであった。
いきなり何を、と困惑する俺達の視界に写ったのは、
「ゲェーッ!!?ダイナマイト!?」
「どこで手に入れたそんなもん!?」
彼女の腹部周りに巻かれた、赤い棒のようなモノの塊。
……うん、見間違いじゃなければこれダイナマイトの束ですね(白目)
いやどこの鉄砲玉じゃいと思わず焦る俺達に、彼女はふふんと得意気な顔をしながら答える。
「不死身存在の最終手段と言えバ、やっぱり敵陣特攻からの自分もろともの大・爆・発デース!!これぞジャパニーズカミカゼ!まさに
「んなわけあるかぁ!?」
片寄ったイメージ過ぎんだろ幾らなんでも!?
「これは没収」
「そんなー!!?」
はい。
そんなわけで、どこのやくざもんじゃい、みたいな装備を整えていた日本被れさんは、ある意味珍しいTASからのお叱りを受け、その腰に巻いたダイナマイトを全て没収されていたのでありました。
……いや、本人的には手放す気配まったくなかったんだけどね?
だだまぁ、その程度の気概でTASさんからの干渉を防げるのかといえばノーなわけでして。
いつの間にやら彼女の装備していたダイナマイト達は全て、TASさんの腰に装備され直し……。
「いやそれもおかしいからね???」
「ちっ」
どさくさに紛れて自分のモノにしようとしてんじゃないよまったく……。
ともかく、危険物以外の何物でもないそれらの赤い棒()の束はそのまま回収され、かつ持たせておくと何やらかすかわかったもんじゃない
「……いや、だからって私に渡されても困るんだけど?」
「つっても、現状そんな危険物を安全に管理できそうな人間がいないし……」
「なんでそんな片寄ったメンバーでここまで来たのかなぁ!?」
なお、回収先として設定されたMODさんはというと、この通り困惑しきりなのでした。
まぁうん、言いたいことはわかる。
あれだ、この中では一番歳上である俺が管理すべき、って言いたいんだろう?
だがよく考えて頂きたい。──俺だぞ?
「……ぐっ、説得力が段違いすぎる……っ!!」
「確カニ、先生に任せるのはなんだか恐ろしい気がしマース……」
「ん。三秒後の未来がよく見える。なんなら未来視使わなくてもよく見える」
「はっはっはっ、自分の主張に納得して貰えるって本来嬉しいことのはずなんだけどなぁ」
なんだろうねこの敗北感。
……とはいえ、仮に俺がいじけたとしても、やっぱり危険物の管理なんて任せられても困る……という気分は変わらない。
どっかで
なんなら触らなくてもどっかで起爆しそうな気がするもん俺。
「その点MODさんなら最悪爆風に変身すれば被害はゼロってわけ」
「……いやまぁ、最近の私なら確かにやれるけど。……爆風に変身ってなにさ?」
「さぁ?」
できるんだからそういうもんなんでしょ、としか。
MODという名前らしい変身能力はますます磨きが掛かっている、という話なのでありましたとさ。