「……そうイエバスルーしてしまいマシタが、MODは爆風にもなれるんデス?」
「まぁ、エフェクトもある意味ガワではあるからね」
はてさて、一息ついたところでふと思い出した、とばかりに日本被れさんがMODさんへと質問を投げ掛けている。
内容は、さっきの──MODさんの爆風対策について。
爆発が起きたとしても、自身も爆風になれば被害はない……という大分何言ってるのかよく分からない対処の仕方だが、実際彼女にはそれができてしまうのがなんとも。
MODの名を冠することからわかる通り、彼女の見た目というのは変幻自在。
かつ、最近は変えられる姿のレパートリーも随分増えたようで、見た目だけならTASさんになることも可能になったとかなんとか。
「まぁ、見た目が同じになるだけで同じ行動ができるようになるわけじゃないし、なんなら変に有名なせいでちょっかいを受ける可能性が高まるから使うことはないんだけどね」
「?周囲からのちょっかいは優先的に受け続けるべきでは?主に自身のレベルアップのため的な意味で」
「君の基準を私に適用されても困るんだよなぁ……」
おっと、MODさんが白目を剥いている。
これはあれだな、折角変身できるようになったのだから一回くらいは試してみよう、みたいな軽い気持ちでTASさんの見た目になったら、予想していたよりも遥かに面倒なことになったので二度と変身なんてするもんか、って決心した顔だな?()
まぁ確かに。
TASさんといえば周囲に喧嘩を売りまくるもの(?)、チャレンジャーなんていつでもウェルカム・寝食を休憩とすることすらないのが本来の姿……みたいなもんだろう。
流石に俺達と一緒にいる時はそういうのは
で、奇しくもMODさんのお試し変身は、そういうはっちゃけてる時のTASさんのそれに、状況が近似していたと。
周囲に仲間がおらず、敵対者を追い返す必要のないタイミング……。
そう誤認できる以上、襲撃者達は一つも遠慮しなかったのだろう。
結果、MODさんにとって苦い顔を浮かべてしまう程度には、その時のことが印象に残っていると。
なんならトラウマ級の記憶だったり?
「そこら辺はなんとも言えないけど……まぁ、迂闊なことはするもんじゃないね、とは思ったりしたね」
「ん、それはよかった。気付きは何物にも勝る」
「良いこと言ってる風なこと言うの止めない?」
別にプラスだけ得られた話ってわけでもないのに、何故にそこまでどや顔できるのか。
TASさんの大人物ぶりに、思わず苦笑してしまう俺達なのでありましたとさ。
「……さて、いい加減現実逃避は止めて、目の前の状況を確認しようか」
「どうしてこうなった」
はてさて、そんな感じに和気藹々と会話していた俺達だけど。
……いい加減、目の前の状況から目を逸らすのが難しくなってきたため、諦めて問題に立ち向かう決意をすることに。
視線を向けた先には、一面に広がる真っ赤な液体が。
……うん、見りゃわかるけど大量の血液が海のようにそこらを沈めているわけで。
人によってはスプラッター過ぎて、思わず吐き気を催してもおかしくないんじゃないかなおろろろろ。
「ノー!?先生が真っ青な顔で嘔吐を!?」
「誰がこんな酷い真似を。よしよしお兄さん、胃の中のものを全部吐き出せば多少楽になるよー」
「
「うわぁ」
……うん、一応始めに断っておくと、これは知らない誰かの血、とかではない。
ついでに言うと、MODさんが相対していた敵とか、そういう相手のモノでもない。
ではこれは誰の血液なのか?
……正解はミスって俺が転けた際、過程は省くけど色々あってダイナマイトに火が着き。
それによる爆発の被害を周囲に出さないよう、自身の体を盾にするように覆い被さった日本被れさんが爆発四散した際に出たモノ、である。
……危ないって取り上げたのに、俺のせいで結局甚大な被害が出てるんだが!?
「いやー、でも私トシテハちょっと楽しかったデスよ?あ、爆散するのってこんな感じなんダナー、と感慨深く思ったり……」
「おぼろろろろろ」
「いや流石にそれはフォローになってないというか」
「あれー!?」
幾ら本人的になんともないとはいえ、目の前で粉々になったシーンとか見せられて正気でいられるほど人間止めてないんですよ俺はおぼろろろろろ。
いやまぁ、確かに本人の言うように、彼女が爆発を引き受けなければもっと酷いことになってたのは間違いないんだけどね?
MODさんは確かに爆風に変身して難を逃れることはできるけど、それってあくまでも彼女だけが無事、って話だし。
TASさんはなんか楽しそうに爆風回避してたけど、そんなのまともな人間に真似できるわけないし。
……つまり、彼女が庇ってくれないと俺がこうなってたわけで。
それを思えば、確かに彼女のお陰でなんとかなった、というのは事実なわけだけど……。
「
「んー、本人が気にしてナイって言ってるんデスから、気にしなくてもいいノニー」
申し訳ないという気分がごりごり湧いてくる辺り、これは色々長引くやつだなぁと思う俺なのであった……。