「……ところがどっこい終わりません、贖罪の旅はここから……それこそが現実……ッ!!」
「起きて早々何言ってるんだい君?」
暗闇に呑まれた俺の意識が再浮上し、写った景色は見知った天井であった。
どうやら自身の部屋まで担ぎ込まれたらしい。
敷かれた自身の布団を退かしながら上半身を起こせば、すぐ隣にはこちらを呆れたような顔で見るMODさんが、畳の上に正座した状態で居座っていたのであった。
…………ふむ。
「実は俺を亡き者にしようとしてます???」
「言っておくけど反対側にTAS君達もいるからね?」
「おおっと」
自室で二人きり……恋人と目されている……なるほど、これは死亡フラグじゃな?(白目)
よもやMODさんが積極的に俺を殺しに来るとは思わなんだが、こうなってしまっては仕方がない。
一応その辺りの意思があるのかを確認したのち、即座に腹を切るか……と構えた俺は、続く彼女の言葉に一旦その判断を脇に置くことにしたのであった。
「なんで保留?」
「こっちの俺がとんだ
「こっちの君のこと信用してなさすぎじゃないかい???」
いやだって、ねぇ?
さっきの不思議さんの反応見るに、多分こっちの俺『法律はともかく僕は許すよ?』レベルで相手を納得させてる可能性大だったし。
ってことはだ。女子寮管理者の男先生……なんてポジションを悪用しないわけがないのだ、多分。
「男なんてのはなぁ、一枚皮を剥けば全部狼なんだよぉ!」
「どうにも錯乱しっぱ。仕方ないから強行手段」
「うわぁぁぁぁぁ女になるぅぅぅぅぅぅっ!?」
「なんか色々と酷い台詞デース……」
そんな感じに喚き散らしていた俺は、TASさんによる強制性転換によりどうにか落ち着きを取り戻したのであった。
「……まさか
「重症デスね、これはさっさと元の世界に戻らないとヤバいことになるやつデース」
「確かに……」
このままでは以前までの俺に忌避感を抱く羽目になる!
ってなわけで、早急に元の世界に戻る手段を模索することを決めた俺達なのであった。
……あったんだけども。
「……前の時と同じように、できるなら『偶然』帰った方がいいんだよね、これ」
「ん。その時に比べれば緩いけど、
「そっかー」
お目こぼしがある、ということだろうか?
……まぁともかく、あからさまに転移技能を使って戻った、とかすると向こうに帰れても別の問題が発生しかねない、というのは変わらないらしい。
なので、それとなーくなんとなーく戻れるきっかけがあればいいなー?
……的な動きをしないといけないらしい、面倒臭っ。
「というか、
「先生の心配の仕方が色々とおかしいデース……」
「ん、その辺りは大丈夫」
「どこがさぁ!?」
「
「……そうですねなら大丈夫ですね」
「うわぁ!?いきなり落ち着かナイでくだサーイ!?」
それとは別に、こっちの俺が元の世界で無法を働いてないか?……という心配もなくはなかったが、そっちは『こっちのTASさん』が一緒に向こうに行っている、という発言であっさりと霧散した。
いやまぁ、たまーに例外?っぽいのもあるけど、基本的に
じゃあまぁ、
「……ん?こっちにもTASさんが居たってのは間違いないんだよね?」
「ん。じゃないとそもそも繋がらない」
「……もしかするんだけど、私達がこっちに来たのってこっちのTASさんのせいだったりするのでは……?」
「あ」
「あっ、ておま」
まぁ、冷静になったらなったで、MODさんからの指摘に固まる羽目になったんですけどね(白目)
……うん、そもそも他所の世界には偶然じゃないと移動しないとは言いつつ、TASさんが関わってるなら半ば必然の言い換えでしかないのも事実なわけで。
で、目の前のTASさんが『違う』と言ったからと言って、他のTASさんまでそうかと言われればノーだろう。
すなわち、私達がこんなことになってるのはこっちの世界のTASさんのせい、という予測だって立てておくべきなのだ。
……今気付いた、みたいなTASさんの様子からするに、どうやらその予測は正解だったようである。
となれば、だ。
「……目的によってはさっさと帰らないとヤバいのでは?」
「「…………」」
思ったより状況は安泰じゃないかも、という疑念も浮かぶのが筋、ということになるわけだ。
いやどないしろと!?