「……なんてことを言っていた時が私にもありました(白目)」
「言わんこっちゃない……」
ええ、ええ。
妹が迷惑を起こさないよう、もしくはこちらが妹に迷惑をかけないよう。
細心の注意を払って、可能な限りトラブルの種を潰してきたつもりなのです。
ですがどうでしょう?現状私の目の前に広がる光景は?
思った通りにできているでしょうか、余計なトラブルは避けられているでしょうか?
──答えはノー、現実は非情であり暗澹としているとしか言いようがない。何故ならば、
「……ふむ」
「あ、あははは……」
「早速DMさんとうちの妹が遭遇している件について()」
(ノ∀`)「アチャー」
──ご覧の有り様だからだよ!どうしてこうなった!!
時は遡り、みんなに注意をした日の翌日。
天気は快晴、絶好の洗濯日和というべき朝であった。
「となると、やるべきことは一つですね」
「この隙に大物の洗濯だー!」
そんな天気模様を見たなら、やるべきことは一つ。そう、大洗濯作戦である。
何せ現在梅雨真っ盛り、こんな晴天何日ぶりやらと言ったところなのだから。
……え?TASさんが居る間はラグるからって新聞部ちゃん経由で天候操作してただろうって?そういうのなしに晴れてるのは実際久しぶりなんだからいいんだよ()
「ふふふ便利に使われる方の身にもなってください……」
「もし仮に次週があって君が消えたとしても、TASさんのことだからどうにかして(君を)引っ張り出すだろうから安心していいよ」
「その発言の何処に安心する要素が?」
その代わり、体よく使われてる新聞部ちゃんはすっかりしなしなになっていたわけだが。
彼女のそれってば『神様に愛されてるので言うこと聞いてくれる』みたいなものだから、そりゃあ天気を変えるなんてわがままを繰り返してたらその分酷いことになるよね、というか。
……言うこと聞いてくれる相手にどこぞの天空神居なくて良かったね。
怖いこと言わないでくださいよ、と体を震わす新聞部ちゃんに苦笑を送りつつ、改めて空を見上げる私。
その天気は今日まで──正確にはTASさんが居た日──と比べ、自然な青空と化している。
無理矢理にねじ曲げられた空模様ではなく、自然と晴れたということになるわけだが……うーむ、気持ちのいい空だ。
「その発言からすると、彼女はこちらでも好き勝手していらっしゃるのですね」
「あははーそうなんだよねあの子ってば好き勝手して敵襲ー!!」
「敵だなんて、思い上がりも甚だしいですね」
まぁ、そうやって呆けてるから反応が遅れるんですけどね、
「そんなわけで、作戦が全てパーになりました。どうすればいいと思うCHEATちゃん?」
「諦めれば?」
「それができたら苦労はしないんだよなぁ」
はい、隠す暇もなかったので普通に妹に見つかり、まじまじと観察されているDMさんから
いやだって、ねぇ?
既にさっきの時点でこの間と話し方が違う、と目を付けられてる可能性大なんですもの。
なんなら『話し方が兄に似ている……』とかなんとか難癖付けられそうなノリなんですもの。
流石にそこから兄イコール私、と論理が飛躍するとは思わないけど……。
例えば俺しか知らないことを私が喋ったりした日には、流石にあれこれ気付かれる可能性が高い。
そうなれば一貫の終わり、私達は無惨に現実という壁に叩きつけられてこの世からグッバイである()
「……この間からよくわかんないんだけど、なんで妹さんにバレると終わりなの?」
「え、そりゃ勿論」
「お姉さん以外が、って話。あの二人もなんでしょ?」
と、そこでCHEATちゃんが疑問の声を差し込んでくる。
兄が変態だった、みたいな扱いをされるだろう私はともかく、なんで現状関わりのないあの二人まで終わるのか?……というその疑問に答えようとして、
「なるほどメイドロボ。まさかこのようなモノまで作っているとは……聞きしに勝る変態ですね」
「げふっ!?」
「……?どうされましたか副寮長さん、何か問題でも?」
「い、いえ。なんでもありません。それより彼女とは仲良くできそうですか?」
「……そうですね」
観察を終えた妹より飛んでくる『変態』の言葉に、思わず吐血しかけた私である。……思ったより言葉のナイフが鋭いですね()
とはいえこんなのは序の口、彼女が本気を出せば私達はズタズタのボロボロになることは避けられまい。
……そう、彼女と迂闊に関わることで受ける私達への壊滅的なダメージ。その要因とは、
「それにしても……
「ぐふぅっ!!?」
「……本当に大丈夫ですか?
「だ、大丈夫ですのでお気になさらず……」
彼女の容赦ない毒舌によるもの、ということになるのでした。
……コレを他人のふりして聞けとか無理じゃねぇかな……。