「さて、腹ごしらえも終えたところで、改めてこれからの行動についてなんだけど……」
「出口を探さなきゃ、って話だったよねー」
はてさて、話は戻ってこれからの方針について。
元々この洞窟から外に出ないことには始まらない……みたいな感じで動き回っていたところ、どうにも道が見付からずお手上げ状態だった……というのがさっきまでの話。
というかこの洞窟そのものが大きすぎるので、仮に最短ルート見付けられても相応に時間が掛かるんじゃないかなー、というのが現在の予想である。
「……ああ、あんだけ歩かされて入り口にしかたどり着かない辺り、複雑さを抜きにしても全長が長すぎるって可能性はあるわな」
「そうそう。なんで、本来ならみんなに能力使って貰って正解ルートをとっとと発掘する、ってのが正攻法だと思ってたんだけど……」
「実際にはその方法は封じられていた、と」
そのため、真面目に攻略するのは馬鹿らしく、とっとと能力を使って時短するのが最善だろう……って話だったのだが。
ご覧の通り(?)、彼女達は能力封印状態。
無論無理して使うことも可能ではあるが、その場合はしばらく戦線離脱するのと引き換え……ということになるため、できれば現段階で切りたい札ではないということになるのであった。
「あーうん、別に洞窟の外に出たらクリアー、ってわけじゃないもんね」
「寧ろソコから先こそ本番、とイウやつデース!」
……今しがたCHEATちゃん達が口にしたが、まさにその通り。
現状の俺達は入り口付近でうろうろしているだけで、本番どころかその手前にすら到達していない状態なのである。
そりゃまぁ、そんなところで切り札切るやつが何処にいるんだ、というか?カードゲームならともかく。
「……?切り札はいつも手の内にあるものじゃないの?」
「
ゲームの話が出たからって食い付いて来ないの、まったく……。
……いかん、今の話のせいでつい先日の悪夢が蘇ってきてしまった。
「悪夢、とは?」
「こっち先攻、展開用の札が悉く相手の妨害を受け相手に手番を回す。後攻TASさん、妨害に手札を使いきったのにも関わらず山札からキーカードをさらりと引き当てトップ解決。俺ぼっこぼこ」
「まぁ……」
不思議そうな顔でAUTOさんが尋ねてきたため、軽く説明したが……うん、誰がやられてもその場で色々投げそうな酷い試合であった。
そりゃみんな対策札は入れるけど、そう都合よく引けないからこそゲームになるんであってだね?
よもや全部一枚(必要なモノだけ複数枚)しか入ってない(ほぼ)ハイランダー構成でピンポイントにこっちの妨害してくるとは思わないじゃないですか……(白目)
え?そもそも手札から妨害してくれるだけマシな方?
……そうだね!(何度か初手特殊勝利カードを揃えているTASさんを見ながら)
……話を戻して。
今の俺達が序盤で躓いているのは事実。
となれば、なんとかしてそこから抜け出すしかないということになるんだけれど。
かといってそのためにこっちの札を切るのもなぁ、って感じで微妙に膠着状態なわけだ。
「……なので、ここは業腹ですが少しズルをしようと思います」
「はい?ズル?」
「ええ、ズルですズル」
となれば、こっちが取る手段はもう一つしかない。
TASさんに頼るのが難しいのなら、他に頼れるのは一人しかいないだろう。
「……頼る相手?」
「ええ、俺です」
「なるほど貴方様……貴方様???」
「わぁ、すっごい怪訝そうな顔」
何言ってるのこの人、感溢れる良い顔だ()
……まぁうん、俺も別人の立場で今の言葉を聞いたら何言ってるんだこいつ、って顔をしてただろうことは間違いないけども。
ともあれ、別に冗談を言っているわけではない。
さっきも少し触れたが、実のところ今の状態の彼女達と比較すると、俺の方が役に立つ感じになってしまうのだ。
「……そういえば、兄ちゃんってば能力とか無しにTASについて行ってるんだっけ」
「ははは繰り返しこそ力というわけだよははは」
「心なしか哀愁が漂っていますね……」
それもこれも、記憶にないループを含めてTASさんに付き合った(合わされた)成果、というか。
……うん、いつの間にか超人の一種みたいなことになってるのは笑えばいいのか泣けばいいのか。
というか体力方面がまったく解消されてないこともあって、スペックは合ってもダメージ受けたら耐えられない……一種の紙装甲みたいになってるのはどうなのか。
……え?何度やってもお兄さんの体力はろくに育たなかった?体力の補正値がない?酷い言われようだな()
「……まぁともかく。単純な力仕事なら俺に任せてくれた方が早いってのは確かなわけよ」
「力仕事、デスか?何をスルつもりなんデス?」
「そりゃ勿論、
「……
その辺は置いとくとして。
これから俺がやろうとしていることは、ただ一つ。
出口を見付けるのが難しいのなら、